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真の意味での人間関係は目的意識の無いところで成立する(記事:記憶を失った妻との物語)

竹下雅敏氏からの情報です。
 たまたま見つけた、ある男性の記憶を失った妻との物語です。非常に印象的で、深いものを感じました。記事は少々長めですが、平易な言葉で書かれており、5分ほどでざっと目を通すことが出来ると思います。是非、引用元で全文をご覧下さい。
 男性の妻は、子育てのストレスから全ての記憶を失ってしまいます。パニックのようになって家を飛び出した後、警察に保護されたようです。夫が彼女を引き取ろうとした時にはすでに記憶が消えていたらしい。男性には、心理学を専門としている知り合いが居て“治るのは、早くても1年…発症となった場所から離れた方がいい”と言われ、男性は頭が真っ白になったようです。それでもネット上の「3日で治った」という情報だけを信じ込み、懸命に一週間で治ると信じ切って、仕事を休んで妻に向き合います。その時の彼の困惑と心境の変化が、文章からしっかりと感じ取れます。最悪と思われる状況においてプラスに考えられるようになった時に、変化が起こります。
 この話は実際の物語ですが、人生において何が大切なのかを深く考えさせられます。困難な状況の中で、そこから逃避しようとせず、きちんと向き合うことによって解決の道筋が見えてくることがあります。この男性の場合、この体験は夫婦の関係という意味で、何物にも代えがたい貴重なものになったと言えるでしょう。
 全ての人が、このような体験を経なければ、人間としての本来の関係を結べないのだとしたら、この世に希望はほとんどありません。特に男性に言えることですが、目的意識が強すぎるように思います。地球人の場合、共通の目的を追いかけている者同士の仲間という関係は、よく見受けられますが、私から見れば、それは真の関係ではありません。わかりやすく言うと、共通の目的のために協力し合っている夫婦は、仲間か友人なのであって、夫婦ではないのです。親子関係も同様です。
真の意味での夫婦関係、親子関係というのは、何ら目的意識の無いところで成立しているものなのです。もし、あなたが伴侶に対して、あるいは子供に対して不平不満があり、“あなたのこの部分が私は気に入らない。この部分をこのように変えなさい”という意識を持ち続けて相手に接するならば、関係は保てないでしょう。
 ペットに対して常に、“お前のここが気に入らない。なるべく早く私が言った通りに出来るようにせよ”という態度で接するならば、ペットとのまともな関係は築けないでしょう。愛情深く世話をしている人は、ペットが居てくれるだけで幸せなのです。伴侶に対しても、子供に対しても、そして友人に対しても、どうしてこのように接することが出来ないのでしょうか。心を見つめるとすぐに答えが見つかるでしょう。あなたにとって、人間としての真の関係を結ぶことよりも、仕事などの目的を達成する事の方が、優先順位が高いのです。
 私から見れば、とても不思議なことをしているように見えます。人に認められることを優先して、幸せになることを放棄しているからです。私たちは物によって幸せになるのではないということを、もう一度きちんと理解する必要があります。その意味で、この物語は何が本当に大切なのかを私たちに教えてくれます。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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僕の名前も忘れ、100万人に1人の難病を患った妻と僕の物語
引用元)
「全生活史健忘(解離性症候群)」
これが妻に告げられた病名
である。
(中略)...
日本で発症例は70数件。
1億の人口がいる日本で、まだ解決事例も数件しかない。
突然、
旦那である僕が誰なのかもわからない。
そして、自分の名前もわからない。
もちろん、自分の親の名前、自分の生まれた場所、
あげくには、毎日のように可愛がっていた自分の子供の名前もわからない。
この症状になった時、僕は
「もしかしたら僕に相手してほしいだけで、わざとしているのかも。」と思った。
しかしその予想はすぐに消し去られる。
(中略)...
原因は、過度のストレスによるもの。
ストレスを溜めこみ過ぎて、身に危険を及ぼす状態にまでなると
本能的に記憶をなくして、身を守るための行動をするらしい。
(中略)...
警察の方から、
「交番の前で倒れていて、通りすがりの人が交番につれて気てくれました。
 自分の名前がわからないみたいです。」と衝撃の事実を聞く。
(中略)...
とりあえず身分証明書を提示したりして、
妻を連れてマンションへ帰ることができたが、
(中略)...
「僕と君は結婚していて」と伝えると、
「子供はいるんですか?」と妻が言う。
あれだけ毎日可愛がっていた子供も忘れている。
(以下略、続きは引用元でご覧下さい)

里山社屋主義(14) 保護塗料を塗りました

保護塗料を塗りました
前回カンナがけをした木材の一部に保護塗料を塗りました。

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木は長期間湿気に晒されると、木材腐朽菌の活動でダメになってしまいます。そのため、水の侵入や菌の活動から木を保護するために塗料を塗りました。

これは一般的にも行われていることで、建物の次のような部分に防腐剤が塗られます。(かわりに防腐剤を木の中に注入することもあります) つまり地面に近く、湿気の影響を大きく受け、雨の吹込みや跳ね返りもある部分です。


しかし強力な薬剤を使えば、建物を使用する人の健康に少なからず影響を与えることになります。(→参考リンク…防腐剤が塗られている様子の写真もあります )それに、吸い込まないように厳重にマスクや手袋などをして塗るのはとてもしんどい作業です。

代わりに選んだのはこちらの「柿心(ししん)」という塗料

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日本で昔から防腐に使われてきた柿渋に、水の侵入を防ぐための植物油やロウ成分などを混ぜた天然塗料です。また本来の柿渋はとても臭いらしいですが、優しい香りになっています。

私がずっとカンナがけをしている一方で、スタッフ1名ががんばってこれだけの木を塗り終わりました。塗る作業より、重い木を移動させるのが大変だったとのこと:

塗り終わった柱と土台大引

塗り終わった柱(下1.2m)と土台・大引


使う木はヒノキの芯材、そして念を入れて柿渋系の塗料でガード、と折角建てた建物が長持ちするようにできるだけの工夫をしました。

自然塗料では効果が不安だ、しかし強力な薬剤は使いたくないという人には、ホウ酸処理という方法もあるようです。白蟻対策としては外国で広く普及している方法のようです。)健康や自然環境への影響が本当に安全なのかどうかは分かりませんが、随分ましなように思います。

(スタッフ・白井薫)

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対応できないため、見学・来訪はなにとぞご遠慮ください。ご理解のほどをよろしくお願いいたします。

里山社屋主義(13) 大工仕事の手伝い:カンナがけ

大工仕事の手伝い:カンナがけ
建前までの一週間ほどは、ほぼ連日大工さんの手伝いをしました。刻みの次は木のカンナがけです。

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カンナといって連想するのは手鉋。これは木の角を削って当たっても痛くならないようにするのに使いました:

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もちろんこれで建物一軒分の木を削るのは無理です。電動カンナの出番です:

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素人の悲しさで、幅の広い木はどうしてもきれいに削ることができません。最後はサンダーで磨いて何とかゴマカ…いえ見栄えを整えます。(本当はサンダーはかけない方が良いようで、木の導管を潰して呼吸・調湿効果を妨げてしまうそうです。→参考リンク



今回14坪の建物で、どれくらいカンナがけが必要だったか…ざっくり計算すると100本以上、700〜800メートルの長さを削ったみたいです。(1mの四角い木材を4方向削ると4mという風に計算) 1日1日ごとに「今日削れたのはこれだけか」なんて思っても、積み上げるとすごい長さですね。

電動カンナがけは素人でできないことはありませんし、大工さんも助かるようです。手伝いを申し出るといい作業のひとつだと思います…身体に無理のない範囲で!

しかし何でこんな大変な作業が要るのでしょう。製材しただけの木の表面はザラザラしています(この状態を"荒材"といいます)ので、これを削るのがカンナがけです。

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荒材のままだと、

・見栄えが悪い
・塗料が塗りにくい。また無駄に多く要る。(ザラザラなので大量に吸ってしまう)

という2つの問題があります。

今回は、外や中から見える部材、また見えずに隠れてしまう木の一部に保護塗料を塗りたかったことから、多くの材料を削ることになりました。

(スタッフ・白井薫)

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里山社屋主義(12) 基礎ができました / 住宅基礎の寿命は30年?

基礎ができました
さて、基礎工事の方はどうなったかといいますと・・・。次にコンクリートを流し込む「立ち上がり部」の型枠が組まれました:

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雨中の作業、本当にご苦労様です。


晴れた日に、コンクリートの流し込みです:

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このコンクリートの上に「建前」をしていくわけですが、十分時間が経っていないのにいきなり木を乗せると、内部が損傷して寿命を縮める可能性があるようです。今回は、建前までの養生期間もしっかり取りたいとお願いしていました

忙しい業者の方だったので、希望を伝えていないと建前ギリギリになる可能性もあったと思います。このため他の工事より何とか優先して時期を早めてくださいました。

1週間以上経ってから、型枠が外れました:

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最後に、水はけの良い真砂土(まさつち)で全体を埋め戻して完了です:

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住宅基礎の寿命は30年?

これまで所々に入ったコンクリートに関する情報は、こちらの記事を参考にさせていただきました。すごい情報量で、ありがたいことです。こちらの記事に書いてあった所々のポイントだけ整理しますと、次の通り:

参考文献:「え!?基礎の寿命は30年?家の根幹をなす基礎の耐久性について」R*DESIGN

  • 今の住宅の基礎の設計上の寿命は30年
  • コンクリート自体はローマ時代から使われており、きちんと作れば寿命は半永久的なもの。基本的に中の鉄筋が錆びるまでが寿命となる。
  • コンクリート材料の強度だけでなく、鉄筋にどれくらいの厚さでコンクリートがかぶっているかもポイント
  • コンクリートが一見固まっても、すぐ荷重をかけないこと。湿潤養生といい7日間は水びたしにする。(これは竹下氏もどこかの講義で「コンクリートは1週間ゆっくり水を流しながら固めていったらもの凄く丈夫になる」と言っています。)
  • 最後のひと押しは液体ガラスでコーティング

「設計上の寿命30年」これは衝撃的ですね。折角、上の建物が長持ちでも(そうでないからこの寿命なのでしょうけど…)、その前に基礎が壊れたらかないません。

一方、これだけやれば本当に完璧ですね…とは思いますが、地元の、特に住宅の基礎を専門にされているわけではない業者の方なので、こんなのがいい、こうしてほしいとあまりうるさく言うと今度はやる気を無くしてしまいます。中々難しいところです。

今回はできるだけのことをしましたし、業者も信頼のおける方です。100年基礎とはいかなくても、さすがに30年ということは無いだろうと思っています。

(スタッフ・白井薫)

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里山社屋主義(11) 間取りはこうして考えた

間取りはこうして考えた
大工さんのお手伝いの話題が続いたので、少し視点を切り替えて間取り作りの話をしたいと思います。

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普通、工務店や建築士に依頼すると、こちらの希望を聞いて間取りを提案してくれるのが普通らしいです。らしいというのが、今回話を持っていった先はたまたま、工務店も個人の大工さんもどちらも「間取り図を考えて持ってきてください」というタイプの方でした。



間取り図の作り方は色々だと思います。手書きが慣れている人はそれが一番でしょう。私はパソコンで作りました。今の時代は便利な道具があるもので、お世話になったのは「3Dマイホームデザイナー」というソフト。

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部屋をポコポコと組み合わせて、ドア・窓・キッチンなどをくっつければ間取り図の出来上がり。また、何も知らない素人でも、在来工法の基本単位である「尺モジュール」の長さに勝手に合わせてくれます。立体化機能でシミュレーションできるのもいいですね。



最初に私がスタッフにメールで出した原案はこちら。集会所でしょうか?というレベルのもの:

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ここにスタッフからの意見が寄せられ、改訂したものを流すというメール+ファックスでのやりとりの繰り返し。特に竹下氏からはファックスで色々と優れた指摘がありました。

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窓や設備などの細かい所も煮詰めその結果、ここまで仕上げました:

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結果的に、横4間(7.28m)x縦3間半(6.37m) = 14坪の木造平屋(ロフト付き)という建物を計画することになりました。

商品の種類や数が増えても保管する余裕があることを重要視。また田舎という立地上、業務上遠方から来ていただいた方の宿泊も可能になるように(ロフトやシャワー、鍵付きの間仕切り)という点を考慮しました。

もちろん、私達は間取り図は描けても、柱がどこにどんな間隔で必要という"構造"の部分はさっぱり分かりません。この点は大工さんが木の組み方を考えて、それをお聞きして、改めた間取りをまた持っていくという形で対応しました

素人の知識不足と図を書く面倒臭さはソフトがある程度解消してくれるという凄い時代。間取りづくりは焦らずに何日もかけてじっくりやるのなら、とても楽しい作業だと感じました。

(スタッフ・白井薫)

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