[ザウルスでござる]インチキ動画「この地球に山や森は存在しない」(後篇)の診断書

竹下雅敏氏からの情報です。
 以前の記事で、「この地球に山や森は存在しない」という動画の前編と後編を紹介しました。その時に、この動画のアイデアは面白いが、内容は間違っているとしました。今回、ザウルス氏がこの動画を取り上げ、内容がデタラメであることを論じています。氏の論点は明確で、私も氏が論ずる通りに、この動画の内容はファンタジーのレベルで、科学的なものではなく、およそ説得力も根拠もなく、科学者を納得させることは到底出来ないと思っています。
 これらの動画と、ザウルス氏が世に問うている一連の動画は、似て非なるものです。中でも、現在の愛子様が替え玉であることを論じた動画と一連の論考は、実に優れたもので、決定的な意味を持つものだと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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インチキ動画 「この地球に山や森は存在しない」(後篇) の診断書
転載元)
(前略)

前篇では、「アメリカ、ワイオミング州のデビルズタワーは巨木の切り株である」 という主張であったが、後編ではさらに一般化して、世界中のメーサ(卓状台地)は、すべて “巨木の切り株” であると言いだす始末である。

しかし、前篇においても仮にデビルズタワーが切り株だとしても、誰がどうやって元の巨木を切り倒したのかは、視聴者は何も聞かされていないままだ。そして、この後編でもわれわれは最後まで誰がどうやって巨木を切り倒したのか教えられないままに終わる。これでは、“メーサ切り株説” じたいが成立しているとは言えないことになろう。

(中略)...

作者は、地球上の多くのメーサをめぐり、それらがみな “切り株” であると豪語する。



その途方もない説に疑念を抱く者は、映画 「マトリックス」 のように頭脳をすっかり支配されているからだと逆に説教されることになる。

(中略)...

しかし、我々の知るふつうの切り株の断面が円もしくは楕円であるのに対して、“巨木”の断面のはずのメーサが円形もしくは楕円であることは滅多にないのだ。実際には鋭角的な多角形が通例である。樹木の断面としては、いくら巨木でもありえない形状である。

動画外からの写真で見てみよう。



こういったメーサ(卓状台地) は世界で100以上あるそうだ。

(中略)...

デビルズタワーは例外だったのだ。 長い方がふつうなのである。断面が長い樹木?



樹木の一個の生命としての完結性がない。だらだらと長く、いったいどんな年輪になるというのであろうか?

(中略)...

さて、これらが切り株だとしたら、切り倒されなかった巨木はどうなったのか、という疑問がいやでも出てくる。

それに対して、「他の森はすべて爆風で破壊されてしまったのです」 という意味不明な答えが与えられる。 は? 「爆風」? 地球上の高さ6~100kmの巨木の森をすべて破壊するほどの 「爆風」 とはいかなるものか?

(中略)...

 さらに、「折られた木の姿」 が以下のものだと説明される。



これほど幼稚なアナロジートリックがあるだろうか? 一見似ていれば同じというのは “幼児の論理” である。(中略)... これで納得する大人は、幼稚園児と変らないと言えないか?

(中略)...

前篇で “メーサ切り株説” が出てきて、後編ならきっと 「誰が、どうやって」 を聞けるかと思いきや、見事に裏切られる。 それどころか、後編では、もっと無責任な展開になってくる始末だ。


わが日本の名山、富士山が出てくるのだが、こうした、とても “切り株” には見えないような“困った” 円錐形の場合は、言うに事欠いて、なんと廃棄物を積み上げた巨大な “山” であると、説明される。なるほど。 で、誰が積み上げたの?人間?エイリアン?

そして、これだけの量の廃棄物を運んで積み上げるために、巨大な機械が稼働したのだそうだ。   なるほど。 で、いつの時代に?江戸時代?昭和?

そうした廃棄物には化学廃棄物も含まれ、やがて化学反応を起こして爆発し、科学者たちは、それを火山の噴火だと思い違いをしているのだそうだ。  なるほど。 それなら、噴火よりも、有毒ガスや水質汚染が大規模に発生しているはずでしょう?

(中略)...

メーサ切り株説、 爆風による地球の森消滅、 核戦争・・・ これらのどれにもまともな裏付けも、証拠も、納得のいく説明もない。

診 断 書

この動画に 「衝撃を受けた!」 とか、「目からウロコだ!」 とか言って感動している人間は、以上のさまざまな話を、歴史的事実だと思っているのだろうか? 

(中略)...

この動画を肯定し、支持、賛同、賛美、推奨する人間は、事実とフィクションの区別がつかず、そして、科学とオカルトの区別もつかない、混濁した頭脳の持ち主である疑いが濃厚である。(中略)... これは、この動画の作者にもそのまま当てはまる診断である。

最後に一言: この作者も、この動画のファンたちも、宮崎県の“鬼の洗濯板” で、「本当に鬼が洗濯した」 と主張したり、信じたりしているようなものである。

以 上

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