今度は経産省、「原発リスクを過大に見せる印象操作だ」高校での講演に内容修正を要求

 財務省、厚労省、文科省、国交相、防衛省に続いて、今度は経産省の問題が発覚しました。
北海道の高校でエネルギー問題の講演を行う予定の助教授に対し、経産省の出先機関の幹部が、わざわざ出向いて行って、講演資料の変更を求めていました。変更を求められたのは、福島第一原発事故についての内容で「原発のリスクを過大に見せる印象操作だ」と指摘したというのです。日本語の意味が吹っ飛びそうな指摘ですが、他にも「原発は本当に安いのか」という真っ当な考察部分へは、「別の見方があるのではないか」と話したらしい。それは別の見方をする人が自由に発言すればよかろうと思いますが、あえて意見を変えるよう求めて来た経産省、これは「教育への介入」という見方ができるのではないでしょうか。
 各省オールスターキャストの不祥事が示すのは、もはや、安倍政権では行政が信頼できないということだと思います。最後のツイートにあるように、
「モラルハザードの原因は、官僚に命令する権限を持つ者の側にあると考えるのが普通だろう。」
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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「原発リスク過大に見せる」経産省出先機関が内容修正を要求
引用元)
去年、北海道の高校でエネルギー問題の研究者が講演を行った際、原子力発電に関する内容を修正するよう経済産業省の出先機関から求められていたことがわかりました。教育への介入だという指摘もある中、経済産業省は「調整の一環であり問題はない」としています。
(中略)
講演の前、教材として用意された資料のうち、東京電力福島第一原子力発電所で起きた事故の写真や原発の発電コストを示すデータについて、経済産業省の出先機関である北海道経済産業局の職員から「原発のリスクを過大に見せる印象操作だ」と指摘され、修正を求められたということです。

(中略)
北海道経済産業局は「国の事業である以上、エネルギー問題の長所と短所をバランスよく紹介することが前提だった。修正を求めたのは調整の一環であり問題はない」としています。
(以下略)
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講演での原発短所指摘、経産局が変更要求
引用元)
(前略) 山形助教が同11日、学校に講演資料を送ったところ、翌日夜、経産局資源エネルギー環境部の八木雅浩部長と課長が研究室に来た。福島第一原発事故の写真を「印象操作ではないか」と指摘、「原発は本当に安いのか」とした部分は「別の見方があるのではないか」などと話したという。
(中略)  経産局によると、原発の短所が強調されていたことなどから指摘したという。八木部長は「各エネルギーの長所と短所を紹介するという事業の趣旨にのっとった内容にしてほしいとお願いをした。圧力をかけて内容を変えてほしいという意図はなかった」と話した。
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配信元)



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