注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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「登録しない者は存在しないも同然」という13億人を管理&監視するインドの国民総生体認証プログラムが稼働。その規模と適用範囲は中国を上回る
転載元)
In Deep 2018/04/10
(前略)
国民総管理システム「アーダハール」
先週、中国での「国民総監視」のシステム導入について以下の記事を書きました。
未来世紀チャイナが作り出す中国式デストピア : 人々はシミュレーションゲームのような「変動するポイント制度」による信用システムの中で生きていく
(中略)
そうしましたら、2日ほど前、アメリカのニューヨークタイムズで、インドで始められている「超管理社会化」についての記事を読みました。インドでも、やはりデジタルシステムによる超中央管理体制が進んでいたのでした。
中国の場合は「監視国家化」というイメージが強いものでしたが、インドが作り上げたシステムは、監視というより、
「人間の管理」
を完全化したようなもので、正直、13億人もの人々がいる国でそんなことが現実として進められて、ほぼ実現化(すでにデータベースに 11億人が登録済)しているということに、やや驚きました。(中略)
ここまでです。
この記事にありますように、他のいろいろな国がこのインドを「手本にしている」そうですので、同じようなシステムが他の国で少しずつ稼働していくことになるのだと思われます。別に陰謀論的な意味ではなくとも、「国民の情報の一括した管理」は、世界の政府の共通の願いのはずです。(中略)
もちろん、日本を含めた主要国では、現在のような「平時」にはこんなシステムの概念は出てこないでしょうが、「非常時」にはどうなるかわかりません。
たとえば、多くの人にとって食糧配給が日常的なような社会状況になり、「登録しなければ食料は供給できません」と言われれば、登録せざるを得ないですし、あっという間にシステムは整備できるかと思います。
主要国の場合、さらに「仮想通貨の国家による管理」という項目が加われば、ほぼ完全なものとなるのではないでしょうか。
特に主要国では、過去記事「生まれる前の赤ちゃんに個体識別バーコードがつけられ、何十億人もの情報がインターネットで一括入手できる時代に…」などにありますように、個別の情報そのものはすでにたくさん存在しているわけで、それらの情報の「統括した管理」が「許されるかどうか」というだけなのだと思います。
(以下略)
ビッグブラザーとは
英国のジョージ・オーウェルの小説「1984年」に登場する架空の独裁者。転じて、国民を過度に監視しようとする政府や政治家を指す。監視社会の例えとして用いられる。 (デジタル大辞泉より)
国民総管理システム「アーダハール」
先週、中国での「国民総監視」のシステム導入について以下の記事を書きました。
未来世紀チャイナが作り出す中国式デストピア : 人々はシミュレーションゲームのような「変動するポイント制度」による信用システムの中で生きていく
(中略)
そうしましたら、2日ほど前、アメリカのニューヨークタイムズで、インドで始められている「超管理社会化」についての記事を読みました。インドでも、やはりデジタルシステムによる超中央管理体制が進んでいたのでした。
中国の場合は「監視国家化」というイメージが強いものでしたが、インドが作り上げたシステムは、監視というより、
「人間の管理」
を完全化したようなもので、正直、13億人もの人々がいる国でそんなことが現実として進められて、ほぼ実現化(すでにデータベースに 11億人が登録済)しているということに、やや驚きました。(中略)
Big Brother’ in India Requires Fingerprint Scans for Food, Phones and FinancesNew York Times 2018/04/07
インドの「ビックブラザー」は、人々の食品購入、携帯電話、そして銀行取引の際の指紋スキャンを要求する
(中略)
プログラムは、「アーダハール(Aadhaar)」と呼ばれている。
自由主義者たちはこの状況を、ジョージ・オーウェルの小説に出てくるビックブラザーのようだと述べ、懸念を表明している。(中略)
「プログラムに登録していないと(インドでは)生活が止まるようなものなのです」と言う。
アーダハールの指紋登録
このインドの技術は世界中の政府に市民を監視する新しいツールのアイディアを与えた。中国政府は、人々の顔の認証とビッグデータを使って人々を追跡する方法を展開している他、中国では、さらに国民の日常生活の監視も目指している。
英国を含む多くの国では、国民を監視するための固定カメラを導入している。
しかし、インドのこのプログラムは、バイオ・メトリックデータ(生体認証)の大量の収集とあらゆるものをリンクしようとする独自の取り組みとなっている。(中略)
この試みについて、インド政府が国民すべてに対して前例のない規模で情報を取得するのではないかと懸念を抱く人たちも多い。
このような批判に対して、インドのモディ首相とトッププログラマーたちは、このプログラム「アーダハール」こそが、インドの未来へのチケットであり、このプログラムにより国の腐敗を減らし、そして文字の読めない国民たちをもデジタル時代に導くものだと述べている。(中略)
モディ首相は、インドの全国民に、プログラムの自分の ID を携帯電話(スマートフォン)と銀行口座にリンクするように命じた。(中略)
ここまでです。
この記事にありますように、他のいろいろな国がこのインドを「手本にしている」そうですので、同じようなシステムが他の国で少しずつ稼働していくことになるのだと思われます。別に陰謀論的な意味ではなくとも、「国民の情報の一括した管理」は、世界の政府の共通の願いのはずです。(中略)
もちろん、日本を含めた主要国では、現在のような「平時」にはこんなシステムの概念は出てこないでしょうが、「非常時」にはどうなるかわかりません。
たとえば、多くの人にとって食糧配給が日常的なような社会状況になり、「登録しなければ食料は供給できません」と言われれば、登録せざるを得ないですし、あっという間にシステムは整備できるかと思います。
主要国の場合、さらに「仮想通貨の国家による管理」という項目が加われば、ほぼ完全なものとなるのではないでしょうか。
特に主要国では、過去記事「生まれる前の赤ちゃんに個体識別バーコードがつけられ、何十億人もの情報がインターネットで一括入手できる時代に…」などにありますように、個別の情報そのものはすでにたくさん存在しているわけで、それらの情報の「統括した管理」が「許されるかどうか」というだけなのだと思います。
(以下略)
インド政府によると、これはインドの未来へのチケットであり、国の腐敗は減り、国民をデジタル世界に導くものといっているようですが、見方を変えると監視社会であるビックブラザーの世界ともいえるわけです。
世界各国においても、革新的なIT技術の進歩とともに、今後ますます「国民の情報の一括管理」がなされる方向で進んでいくこととおもわれます。こうしたことは両刃の剣であり、支配欲などの野心に満ちた権力者による監視とならば、目も当てられないような世界となるわけです。ここはぜひとも、こればかりはぜひとも、“地球の楽園”という大きな流れを生み出すための力として活用してほしいものです。すべてのディスクロージャーともども。