豊洲市場に「杭打ち偽装」疑惑:建築の絶対的な基準GLがずれたまま施工、ミスは隠蔽 〜 そもそも何から何まで失敗の見本公共施設

 来たる10月11日、豊洲市場のオープン予定を前に、さらに新たな問題が発覚しました。
皮肉にも小池都知事の「安全宣言」があった後、駐車場棟の施工を担当した業者により、恐ろしい危険が告発されました。建築物の高さを決めるグランドライン(GL)は、1mmでもずれれば工事が不可能と言われます。それが50mmも「高止まり」し、杭が支持層に到達していないグラグラの「死に杭」を48本も作ってしまったそうです。最悪の場合は、駐車場棟の倒壊の可能性もあると証言しています。しかし現場では「何事もなかったかのように」杭の飛び出した部分はカットして隠蔽し、東京都も「軽微な変更」として了承したとのことです。
 豊洲市場は、当初から不吉なくらい問題が山積し、それらが全く解決しないまま開場の予定日が迫っています。都が6000億円もかけて作った「巨大な失敗作」の問題点は、そこで働く業者さんたちの目線が全く考慮されない設計にあります。店舗スペースが狭すぎて業務ができない、床の洗浄が不可能な設計のため、築地ではありえなかった不衛生が生じる、運搬車両ターレの激しい動きが求められる場内が傾斜やカーブで危険極まりなく通行不可能、鳴り物入りの「コールドチェーン」構想はトラックの停車スペースが取れずに実現不可能、予想以上に建物内の換気が悪くカビが大発生するも、対策は業務用の扇風機を回すだけ。そして最も危惧されるのが敷地内の地下水位で、市場内に土壌の汚染物質が入り込まないよう水位を一定以下にする必要があるにもかかわらず、どんなに汲み上げても原因不明のまま高い水位を保っているそうです。豊洲の地下水にはシアンやヒ素など有毒物質の検出が確認されています。
 よりにもよって世界に冠たる市場を有毒な場所に移すことはなかろうと誰もが思うことでしょう。不当に利益を得る者以外は。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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豊洲市場に「杭打ち偽装」疑惑が浮上…施工業者が決意の告発!
引用元)
(前略)
「私が施工に携わった豊洲市場の建設現場では、悪質な杭打ち偽装が行われていました。途中でミスが発覚したにもかかわらず、隠蔽工作を行ったまま工事は強行されたのです。支持層(建物を支える固い地盤)に達していない杭が残っている可能性が高く、建物が沈み込みかねません
(中略)
単純に言えば、実際よりも地面を500mm高く見積もっていたのだ。
(中略)
50cmの差のせいで、支持層に到達していない杭が残っている可能性がある。48本は、体力のない死に杭になっているはずです。駐車場で900台もの荷重がかかれば沈み、最悪の場合は、駐車場棟が倒壊する可能性もあります」(A氏)
(中略)
—都への報告は?
〈軽微な変更〉としての変更届を出すということで、工事再開の了承をいただきました
(以下略)
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配信元)







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豊洲市場、移転まで100日を切っても残る「5つの大問題」
引用元)
(前略)
問題1:仲卸業者の店舗スペースが使い物にならない (中略)
 豊洲新市場は、床が平らであるばかりか、排水溝の底があまりに浅い。「これでは氷や、活エビなどの箱に入れるおがくずを流すと、すぐに詰まってしまう」(市場関係者)。さらに、鉄製のふたもネジで固定されており、詰まったものを取り除くのは難しそうだ。
(中略)
魚肉には脂分も含まれており、衛生管理のためにも洗浄は不可欠だ。ましてや500もの仲卸業者がひしめき、毎日大量の海産物を調理・販売する場所で、水洗いもままならないとは、衛生管理上あまりに非現実的だ

問題2:車両での移動が危険すぎる
(中略)
豊洲のスロープの傾斜角は10%だ。10メートル前進して高さが1メートル上がる計算であり、かなり急である。
(中略)
「乗用車を運転した経験のある人が築地の現状と豊洲のスロープを見れば、大量のターレの通行はまず無理だと気づくはず」(市場関係者)。
(中略)

問題3:「コールドチェーン」構想は崩壊
(中略)むしろ築地よりもまずいのは、建物内の換気の悪さだ。昨夏には、建物内の約100店舗でカビが発生
(中略)

問題4:地下水位が下がらない (中略)

問題5:移転反対派の仲卸業者が、築地での営業権を主張
(中略)
 熊本氏によれば、東卸の定款は不備が多く、こうした組合を規定する中小企業等協同組合法に準じていないため、理事会決議は無効だという。

 また、こうした組合ではそもそも理事会が最高の意思決定機関ではないという。そのため組合員である仲卸業者は、理事会の決議があろうとなかろうと、都の補償を受けない限り、築地での営業権を持ち続けることができるのだという理屈だ。
(以下略)

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