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ぴょんぴょんの「カッコいい人たち」

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　福島県の元知事、佐藤栄佐久氏。
　お名前は聞いてましたが、「知事抹殺の真実」の映画評を見て、スゴイ人だと感心しました。
　今回は、佐藤氏の著書「劣化日本の正体」を参考に、記事を書きました。
（ぴょんぴょん）
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ぴょんぴょんの「カッコいい人たち」


本物のカッコよさ


本物のカッコよさってなんだろう？

若い子たちが「ギャー！！！」って叫ぶアイドルとか？


ああゆうのが、ほんもののカッコよさじゃねえしぃ。
いずれヤツらも容色衰え、イボイボシワシワの、人相の悪いジイさんになっちょるがな。

(なんで、いきなり方言？)

自慢の大分弁や！
大分に来たばかしの時、不動産屋のおばはんに言われたことば、忘れられねえ。
「あんたちっと、行っちきち、見ちきち。」

なんとゆう、「ち」の多さ！

翻訳すると、「あなたちょっと、行って見てきて。」

だと思ってたっチ！

よしよし上手に、使いこなしてくれよ。
さて、「カッコいい」で、まっ先に思い浮かぶのは山本太郎氏だな。

Author:Nesnad[CC BY]



たしかに、カッコいい・・・が最近ちょっとお腹が出てない？

そうゆんじゃねえ！
駅前とか身近な場所で、国の一大事をわかりやすく解説してくれる国会議員、いるか？
しかも、誰からの質問も受けるという。

ふつう国会議員は、前もって質問をもらって、官僚が作った答えを読むだけ。

ところが、山本氏は自分の言葉で、自分の知る範囲で一生懸命に答える。
足りない所は、皆さんが教えて下さい、という謙虚な姿勢を見よ。

「こんな人たち」とは、ずいぶん違うねえ。
カッコいいと言えば、ペシャワール会の中村哲氏。


めっちゃ、カッケえ〜。
アフガニスタンの用水路・建設とゆう、とてつもねえことを何年も続けてる。

沖縄県の、故翁長知事もカッコよかった。


国を向こうに回して、最後まで県民の味方として闘った。

沖縄の平和運動で先頭に立ってる、山城博治さん。


長期間の勾留から復活して、よかったなあ〜。
彼の演説、一度聞いたら忘れられねえ。ほんまカッけえ〜。

前川喜平氏。


証人喚問、堂々としててカッコ良かったなあ〜。
どうして前川氏が、総理大臣じゃねえんだって、歯ぎしりしたなあ〜。

ウーマンラッシュアワーの村本大輔氏(時事ブログ)。


勇気あるヤツだ。勇気あるヤツはカッケえぞ！

せやろがいおじさん(時事ブログ)。


いいこと言ってるしな。
赤ふんが、沖縄の青い海に映えて、カッケえなあ。

なんかこうして見ると、政府よりの人にカッコいい人が１人も見つからない。

カッコいい人の条件、
その一、正しいことを正しい、間違ってることを間違ってると言える人。
その二、世論に流されず、自分の考えを持っている人。
その三、強きをくじき、弱きを助ける心やさしい人。
その四、自分の間違いを認める、謙虚さを持っている人。
その五、愛のある人。

カッコ悪い人が多い今こそ、カッコいい人が目立つね。


原子力ムラに抹殺された福島県知事


ところでおめえ、元・福島県知事の佐藤栄佐久氏を知ってるか？

佐藤A作？

バーカ、おめえの言いてえのは、俳優の佐藤B作だろ？。

違った！ 佐藤A作、じゃない佐藤栄作は岸信介の弟、第６１〜６３代の総理大臣だった。

佐藤栄佐久氏は、原発問題で国に刃向かったために、任期中に抹殺されたんだよ。
彼の自著「知事抹殺」は、「知事抹殺の真実」という映画にもなった。


「知事抹殺」？ 誰に抹殺されたの？

原子力ムラ！

おおお！　久々に聞いたよ、そのワード。

「１９８８年９月、私は参議院議員から福島県知事に転身した。以降、5期１８年にわたって福島県政を預かってきた。・・・霞が関・永田町の中央集権体制と対峙したために、『闘う首長』などとも呼ばれた。」(劣化日本の正体　２２ｐ)　

翁長さんみたいに、闘う知事だったのか。

しかし、原子力ムラによる冤罪逮捕で、知事の座から引きずり下ろされてしまう。
「日本はこと原子力政策に関するかぎり、とうてい民主主義国家とはいえない。日本は『原子力帝国』なのである。そしてその植民地は、原発の立地する全国の過疎地である。
それは・・・沖縄とまったく同じだ。・・・反対の民意は基本的に無視される。」
(劣化日本の正体　５ｐ)

沖縄と同じ・・・。

「強大な利権集団と化した原子力ムラの面々・・・その構成メンバーは経済産業省、原発関連企業、電力会社、政治家、学者、メディアそして検察権力。」
(劣化日本の正体　１９ｐ)


検察権力まで、原子力ムラに入ってるんだ！

「知事在任中の私の闘いの相手は、もっぱら『原子力ムラ』と呼ばれる政財官学の利権集団であったといっても過言ではない。・・・原発立地県において地域住民の安全を追求すればするほど、原子力ムラが先鋭的に対応してくる。」(劣化日本の正体　２４ｐ)

佐藤元知事は、反原発だったの？

「私は元から脱原発論者ではない。まして『反原発』ではない。むしろ原発に対しては露ほどの疑念も持たない人間だったことを正直に告白しておく。・・・その私が、どうして原発はダメという結論を得るに至ったのか。・・・『原子力ムラ』の非人間性と反社会性、ならびにその犯罪性を改めて世に問いたいと思う。」(劣化日本の正体　２４ｐ)

つまり原子力ムラは、「カッコいい」の真反対にいるってことだね。

たとえば、いかに地元がないがしろにされてるか。
１９８９年、福島・第二原発・三号機の部品が原子炉内に落ちる事故が起きた。
事故の情報は、まっ先に東京に届き、次に県、地元は一番後回しだった。

その順番、おかしい。

そして、数えきれない隠ぺい。
たとえば２０００年、GEから出向した技術者が、原発の点検で部品の損傷を見つけた。
東電とGEからの圧力で、損傷は無かったことにされたが、退職後、彼はその事実を通産省に内部告発した。しかし、その告発も２年間放置され、彼のことは東電に報告されていた。

ヒョエエエエ〜〜〜。
国と東電は、「同じ穴のムジナ」だったの？

はあ？？　そんなの３．１１後、とっくに常識だぞ。
２００７年、新潟県・中越沖地震で、東電の柏崎・刈羽原発は被災した。
そのとき国は、原発敷地の下が活断層だったと発表、つづいて東電も国に報告済みと発表。
「つまり、なんのことはない、中越の原子炉の下に危険な活断層があることを知らなかったのは新潟県民だけだった。・・・そのとき私は『国がもっとも悪い。国こそムジナだ』と痛感した。」(劣化日本の正体　３７ｐ)


地元の人たちを、なんだと思ってるんだ！

たとえば原子力ムラは、日本初のプルサーマルを、福島に強要してきた。

プルサーマルって、何だっけ？

原発のウンコを燃やしてまた、発電しようってヤツさ。

インドのマネかな、牛の糞を燃料にするという。

ま、そんなもんだろ。こむずかしく言えば、「核燃料サイクル構想」。
原発のウンコから生まれた燃料は、MOX(Mixed Oxide Fuel)燃料と呼ばれる。
平たく言やあ、MOXとはプルトニウムのことだ。

ひえ！　プルトニウム！

MOXで発電する予定だったのが、高速増殖炉「もんじゅ」。
一方、福島のような軽水炉でMOXを使うことを、プルサーマル利用という。
(Wiki)

高速増殖炉「もんじゅ」 Author:Nife[CC BY-SA]


ああ、「もんじゅ」は廃炉になったよね。

高速増殖炉については、小出裕章氏の動画が、わかりやすい。
３：２０「ウランをプルトニウムというものにして、高速増殖炉という特殊な原子炉を作って、プルトニウムをどんどん増殖していく。それを再処理とかしながら、ぐるぐる核燃料サイクルで回しながらエネルギー源にする・・・しかしこの構想の一番中心は高速増殖炉にあるわけですが、この高速増殖炉は実はできないんです。」

いいねえ、久々に聞いた小出節！　カッコいいね！
だけど、できないものを何で作っちゃった？

そうなんだ、「もんじゅ」は使えねえヤツだった。
１９９１年建設終了→　同年試運転→　９４年臨界達成→　９５年発電開始→　わずか４ヶ月後の１９９５年、配管から冷却用ナトリウムが漏れる。
→　以来「もんじゅ」は一度も稼働していない。(劣化日本の正体　３９ｐ)
巨額の国費(４５０４億円)を費やして、２５年間も止まったまま、２０１６年廃炉が決定された。

はあ〜 ４５０４億円かあ、維持費を入れたら何兆円に上るんだろ？

「いったん決めたことは、どんなことがあっても、”ブルドーザーのように”やり抜くという国(経産省)の姿勢が問題なのだ。・・・立ち戻って検討し直すということができない。」
(劣化日本の正体　６７ｐ)

戻れない理由は何なのかな？

プルサーマルは、侵すべからざる国策、「まるで宗教だ」と佐藤氏は言う。
経産相の良識派による、プルサーマルの暴露・文書によると、
「時代遅れの核燃料サイクル政策の誤りを認めないのは、国(経産省)、電力会社、原子力ムラ、政治家がそれぞれ事情を抱えているから。」
(劣化日本の正体　５６ｐ)

「事情」かあ、利権のことだね。

そして、日本初のプルサーマル発電は、福島に白羽の矢が立てられた。


うわ！ プルトニウムが使われるんでしょ？ 実験台じゃないの！

佐藤元知事は、プルサーマルについての勉強会を開いたりと慎重だった。
しかし地元の大熊町や双葉町は、すぐにでもプルサーマルを始めてくれという姿勢だった。

大熊町も双葉町？？ ３．１１でもっとも被害の大きかったとこだね。

実はプルサーマルは、交付金が倍だったのさ。
ところで、原発がある市町村は、金持ちだと思うだろ？

だって、巨額の固定資産税は入ってくるし、原発による経済効果もあるよね。

そういう収入は、時間の経過と共に大きく減っていくんだと。
一方、地元の雇用は思ったほど多くはないし、地元に技術が残されるわけでもない。

結局、廃炉になってしまったら、何も残らないってこと？

だからまた、新しい原発を作ってくれと言い出す、つまり「原発漬け」になるそうだ。

そうか、それでプルサーマルを早く作ってくれっていうのか。

でも結局、反対していた佐藤栄佐久氏は辞任に追いやられて、結果的に福島はプルサーマルを受け入れた。

佐藤氏が辞任してなかったら、MOXつまりプルトニウムが、３．１１で飛散することはなかったのかあ。


話は２００１年にもどる。
東電が一方的にプルサーマル実施を発表した際、佐藤元知事は「待った」をかけた。
「プルサーマル実施は受け入れられないと宣言したのである。
国や東電は激怒したと思う。」(劣化日本の正体　５５ｐ)

ここからだね、佐藤元知事がジャマになったのは。

プルサーマルを作らずに、財政の厳しい地元を助けるにはどうするか。
そのために福島県は、東電に支払わせる「核燃料税」を引き上げるなど、さまざまな工夫を凝らしたが、「東電は猛反発。・・・東電は、原子力ムラのメンバーを総動員して私たちを潰しにかかってきた。」(劣化日本の正体　６３ｐ)

またまた、虎の尾を踏んじゃったね。

プルサーマルは受け入れないわ、税金は上げると言い出すわ、
東電からは、「福島県はとんでもない県」と言われる始末。

県民のために、当たり前のことをやってるだけなのにね。

また佐藤氏は、「物わかりの悪い田舎の知事」というレッテルまで貼られていた。
(劣化日本の正体　６４ｐ)
「彼らの頭の中には『地方自治』はない。
国策に反抗する自治体などもってのほかということなのだろう。」
(劣化日本の正体　６６ｐ)

まるで、「原子力ムラへならえ」の中央集権国家だね。

ついに、プルサーマル反対で粘る福島県に、六ケ所村の青森県まで怒り始めたと。

六ヶ所再処理工場 Author:Nife[CC BY-SA]


うわ！ あなた方、仲間じゃなかったんですか？

仕方ないさ、六ケ所村には福島原発のゴミが保管されてる。
それをプルサーマルで利用してくれないと、ごみは増える一方で、そのうち青森が最終処分場になるのでは、という懸念があったんだ。(劣化日本の正体　６９ｐ)

たしかに、ゴミを早く引き取って欲しい気持ちはわかる。

第一次安倍内閣の発足した２００６年、目の上のタンコブの佐藤元知事は「収賄罪」で逮捕された。
「政治家、官僚、企業の三者の結託・・・知事在任中、私が向き合ったのが、この巨大な『鉄のトライアングル』だった。・・・その長い闘いのさなかに、私は身に覚えのない収賄事件をでっち上げられ逮捕、起訴された。」(劣化日本の正体　２０ｐ)

また、冤罪かあ。

「私の収賄事件の真相は、宗主国の原子力ムラが、いうことを聞かない植民地の首長に業を煮やし、検察を動かして抹殺を図ったということである。
鉄のトライアングルに刃向かったものへのお仕置き、見せしめにもしたかったのであろう。牙を剥いたのは彼らのほうだ。彼らは、いざとなったら手段を選ばない。一緒に逮捕された私の弟を取り調べた東京地検特捜部の森本宏検事は、こう弟に言った。
『知事(私のこと)は日本のためにならない。いずれ抹殺する』」(劣化日本の正体　２１ｐ)

「抹殺する」？ 国家権力で？ おそろしい国だね。

佐藤氏は潔白を主張していたが、周囲の人びとが巻き込まれ、自殺者まで出てしまったために、不本意ながら自白の書類にサインしたんだ。

周囲をイジメて、プレッシャーかけるなんて卑怯なやり方だね。

しかも、実際に収賄をしていた県の土木部長。
司法取引で、佐藤元知事についてウソの証言をした。

佐藤元知事を裏切ることで、自分は不起訴になったんだね。
裁判の結果はどうなったの？

「東京高裁では『収賄額ゼロ円』という前代未聞の有罪判決を受けたのである
・・・当然無罪のはずである。」(劣化日本の正体　２０ｐ)


えっ？？ 無罪なのに「有罪」って、日本の司法はどうなってるの？

実はそれからしばらくして、佐藤氏は、裏切った土木部長と偶然、再会したんだ。
【知事抹殺】の真実
４０：１１〜
下村氏「映像の中で一番感動するのは、裏切った土木部長がね。
まあ一応、不起訴になった、そのままどこへとも行方がわからなくなっていた、ということだから、まあ、罪の意識があって、みんなの前にはたぶん顔を出せないと。
誰よりも自分がウソついたのはわかってんでしょうけども。
それが偶然、知事が奥さまと山歩きをしてる時に、あちらも夫婦で歩いてて、パッタリ会ったというとこが、私はすごく・・・」

そんなフシギな遭遇が！

そのとき佐藤氏は、裏切った相手に「お久しぶり」って声かけちゃったそうだ。
４５：１８〜　
「彼も犠牲者の１人ですね、警察なり検事なり、日本の司法制度でどうしても、原発問題とかいろんな問題提起してた、私を潰さなきゃなんない、そのために使われた道具ですもんね。」

はあ〜？

こういうのが、ほ・ん・も・のと言うんだぞ。 カッケえだろ！！


Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子（ぴょんぴょん先生）

１９５５年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。１９７９年東京女子医大卒業。
１９８５年、大分県別府市に移住。
１９８８年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後２６年半、主に漢方診療に携わった。
２０１４年１１月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖７－３。エニアグラム４番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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