ぴょんぴょんの「〈シモノセキ化〉する日本」

「ケチって火炎瓶」を覚えておられるだろうか?
あれほどネットを騒がせて、アベぴょんを追い込んだかに見えたのに、
今ではもう、忘却の彼方・・・にしないためにも、おさらいしてみた。
(ぴょんぴょん)
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ぴょんぴょんの「〈シモノセキ化〉する日本」


「ケチって火炎瓶」で渦中の人になった山岡俊介


マルチ商法、ちゅうか詐欺商法で、多くのお年寄りのカネを巻き上げた「ジャパンライフ」。

ああ、やっと捜査が入ったよね。
でも、バックにアベぴょんとか大物政治家が絡んで、悠長なことやってた間に、証拠はすべて消されてると思うよ。
て、ゆうか、連中、すでに次の詐欺に取りかかってるらしいし。

おめえ、よお知ってるなぁ。
おれも、そこらへん、調べてたんだよ。
ほんだら、山岡俊介氏の「アクセス・ジャーナル」 に行き当たってさ。

山岡俊介? どっかで聞いたような?

だろ?
おれも、あれ? どっかで聞いたな? って調べたら、やっぱしそうだった。
「ケチって火炎瓶」で渦中の人になったころ、階段から落ちて大ケガした人だよ。
なんでも、頭を7針も縫って、肩も骨折したとか。


あ、そうだ〜その人だ〜。
ケガの後、どうなったんだろって思ってた。

ヒドイことにならずにすんで、良かったが。

ほんとに、誰かに押されたんじゃないの?

山岡氏本人が、押された感覚はなかったと言ってる。

でも、相手に気づかれずに、足を引っかけるとか、プロからすれば造作もないよ。
しかも、防犯カメラのない場所を選んでたって、プロのしわざでしょ?

やっぱ 相当、アベぴょんをビビらせたからな、あの「ケチって火炎瓶」。

ずいぶん前だと思ってたけど、つい去年(2018年)の7〜8月のことだね。

光陰矢のごとし・・・あの頃はずいぶん、ネットで話題になったがな。
時事ブログ にも、こうある。
『暴力団関係者に選挙妨害依頼したけど、約束した金をケチって出さなかったばっかりに、ブチ切れたヤクザに火炎瓶投げられた』安倍瓶三ことあべぴょん」。

ブフッ! 「安倍瓶三」って・・・・・そんな、二つ名もらってたのか〜。

今ごろアベぴょんも、羽伸ばして海外豪遊してることだし、ここら辺で古傷を掘り起こして、
おさらいしようじゃねえか?


「ケチって火炎瓶」の背景と詳細


森友、加計と同じくらい、いやそれ以上にアベぴょんがビビった事件だったしね。
だけどさ、ぼくの周りに「ケチって火炎瓶」、知ってる人いないなあ。

おれの周りでも、けっこう知られてねえ。
去年(2018年)12月に開催された、山岡氏の講演会でも、
「ケチって火炎瓶」知ってるヤツ、参加者の半分しかいなかった。

半分? 情報格差、ヤバイことなってるね。

ムリもねえ。
マスコミも報道しねえし、国会で話題にしたのは、山本太郎議員だけだしな。

このまま、埋もれさせちゃいけないよ!
ここでしっかり、おさらいして、みんなに知らせよう!

よっしゃ! 「ケチって火炎瓶」を振り返ってみよう。

いつ? 2000年6月〜8月。
どこで? アベぴょんの地元、山口県下関市で。
だれが? 工藤会系暴力団の組長、組員、土地ブローカーの小山氏など数名。
何をした? アベぴょんの自宅や事務所めがけて、5回にわたり火炎瓶を投げ込んだ。

Wikimedia_Commons[Public Domain]
下関市内

わかった。
でも、「なぜ?」が入ってないよ。

ごもっとも!! この事件でいちばん大事なのは、「なぜ?」だ。
火炎瓶事件のキーパーソン、小山氏にスポットを当ててみよう。

小山氏は、たしか、1999年の下関市長選で、アベ事務所から選挙妨害を頼まれた人だね。

そう。

実行したら、500万円くれるはずが、300万円しかもらえなかった。
それで、復讐の意味で、アベぴょん宅や事務所に火炎ビンを投げ込んだ。
だから、「ケチって火炎瓶」

ネットじゃ、そう騒がれたが、事実はその通りじゃねえ。

え?! そうなの?

それを説明するために、まずは、小山氏について知っとかねえとな。

小山氏は、暴力団員だっけ?

いんや、小山氏は建設会社の社長、土地の仲介、地上げ屋、金融業 (おそらくヤミ金) を営んでいて、暴力団員じゃねえ。
暴力団員じゃねえが、暴力団とつながってて、火炎瓶で捕まる前に、すでに前科7犯だった。

かなりのツワモノと見た。

地元の有力者って感じで、自民党の資金援助とかやってた。

そんなツワモノが、アベぴょんの秘書と仲良しだったの?

いやいや小山氏は、アベぴょん本人、そしてアッキーとも長いこと付き合いがあった人。

ほおう!

小山氏の会社の忘年会に、アベ夫妻を呼んでたり。
アベぴょんの選挙応援パーティーにも出て、こんなツーショットも撮ってるし、パーティー券も買ってる。


仲が良かったのか。
それで、選挙妨害みたいなアブナイ仕事も任せられたんだね。
だけどこの事件、2000年ごろの話なんでしょ?
なんで今ごろ、表に出てきたの?

それは、小山氏が火炎瓶事件で、刑務所の中にいたからだ。
13年の刑期を終えて出所したのが、去年の2月。
そして、山岡氏らに資料と証言を提供したってわけ。

そうゆうことか。

山岡氏の話によれば、小山氏はメモ魔で、文章をためておく人だという。
しかも、獄中から30回も、アベぴょんに手紙を書いている。
(20181211 UPLAN 山岡俊介)

うわあ〜、アベぴょんもウンザリだろうねえ。
なんか、アベぴょんの周りって、こういうしつこい人が多くない?

しかも、すげえんだぞ。
獄中で書いた手紙、カーボン紙で写しを取って、写しを孫に郵送して残した。

ほんと、なかなかのツワモノだね。
しつこいし、粘るし、徹底的だし。
こういう人、敵に回すとコワいけど、こちらにとってはグッジョブ! ありがとう!
(20181211 UPLAN 山岡俊介)

さあ、火炎瓶事件の前年、1999年の下関・市長選の話から始めようか。
その市長選では、エジマ氏 、コガ氏、カメダ氏の三つ巴の戦いだった。
アベ事務所が応援してたのは、エジマ氏。
小山氏が応援してたのは、カメダ氏。
だが、もっとも当選に近い候補は、コガ氏だった。


ふうん。

〈コガ氏が当選しそうだ、こりゃ、まずい。〉 
あわてたアベ事務所が、コガ氏に対する選挙妨害を頼んだのが、小山氏だった。

長年の付き合いもあるし、信頼関係があったからだね。

「コガさんは、北朝鮮生まれ。
コガさんが当選したら、下関も日本も北朝鮮みたいになる。
日本の国が、とんでもないことになる。」
と、根も葉もない、ウソ八百のビラや、手紙をバラまいた。

アベぴょんこそ、そっち系のルーツじゃなかったっけ?

選挙妨害を頼まれた時、カメダ氏を推していた小山氏は、「カメダ氏を当選させるため」と言われたそうだ。
しかし、当選したのはエジマ氏だったので、小山氏は、だまされたと怒ったそうだ。
(My Web Site)

この選挙妨害には、アベぴょんも関係してたのかな?

小山氏は、秘書から選挙妨害を頼まれたとき、確認のために、筆頭秘書に電話した。
すると秘書は、〈選挙妨害は、事務所の総意であり、アベの願いである〉と言ったという。
(20181211 UPLAN 山岡俊介)

ひょえええ〜!! それだけでもう、大スクープじゃん!!

ちなみに、筆頭秘書の竹田氏って、元山口県警の警視なんだから!
心強えのなんのって!

Author:Wikipedia[CC BY-SA]
山口県警察本部

ほおう。

小山氏は、慎重で、疑い深く、証拠をキチンと残すタイプだったので、
選挙の終わった後も、後付けで、アベ事務所と文書を交わしている。

文書にして残すの、好きみたいだね。

後日、秘書が小山氏を尋ねてきて、300万円を手渡したのだが、
これは、小山氏所有の日本画を、アベ後援会の会員に売った代金として。

・・・ということに、なってる?

ここに、山岡氏が小山氏から託された、3つの文書がある。
市長選挙が終わったのは、1999年4月27日。
1枚めの文書は、筆頭秘書との間で交わされた、確認書 (6月17日)。
これには、「アベと会うように、セッティングします」とある。

おそらく、小山氏が「アベぴょんに会わせてくれ」って、頼んだんだね。

2枚め、「7月3日、午前10時にお越しください。」
アベぴょんから小山氏への、招待状。 

そして3枚めには、アベぴょんとの会談の内容が記されている。
「選挙妨害のことは、他言しないように。」
「『コガ問題』については、お互いに弁護士を入れて話し合いましょう。」

「コガ問題」というのは、選挙妨害のことだね。

小山氏の方から、アベぴょんへの要望も上げられている。
たとえば、小山氏が応援したのに落選した、カメダ氏の就職先を斡旋してくれとか、
自分のコレクションを、3億円で買ってくれとか、
(20181211 UPLAN 山岡俊介)
ジャスコ誘致に協力してくれとか、が話し合われたという。
(LITERA)

これが、筆頭秘書(竹田氏)と交わした、署名・捺印入り念書の1枚だ。


ホントだ。 左下に、安倍晋三って見えるね。
「300万円じゃなくて、500万円くれ」って話じゃなかったね。

300万とか500万とかじゃなくて、小山氏がアベぴょんに直接会ってまで、聞いて欲しかった見返りは、こういうことだったんだ。
ところが、ところがだ・・・・・。
アベぴょんと会って1ヶ月後、小山氏は〈恐喝〉で逮捕されてしまう。
まだ、アベぴょんに頼んだことの一つも、叶えられていないのに。

絵画の代金として、秘書から受け取った300万が〈恐喝〉になったの?

これは〈冤罪〉だ、と山岡氏は言う。(アクセス・ジャーナル)
だって、300万円の領収書の宛先は、〈アベ事務所〉じゃなくて、絵画の購入者になってるし、肝心の絵も、購入者の自宅にちゃんとあったんだからな。

にもかかわらず〈恐喝〉って・・・でも、小山氏の言うこと、信用できるの?

だいじょうぶ!
小山氏をアベぴょんに会わせたこと、そして、小山氏の持ってきた文書にサインしたこと、筆頭秘書がこれらを事実と認めている。(My Web Site)

ホントなんだ。

アベ事務所のやってくれた理不尽を、小山氏が暴力団の親分にグチったことから、火炎瓶事件になり、13年間、臭い飯を食わされることになった。

すべては、〈冤罪〉から始まった話だね。

情けないのは、これほどの大スクープを、どこも報道しなかったことだ。

というより、させてもらえなかったんじゃ?

たしかに。
たとえば、共同通信、彼らはがんばってくれた。
アベぴょんが、総裁選に当選したニュースに湧く会場に、記者らが乗り込み、小山氏の念書コピーをアベ秘書にぶつけたりしたが、その記事は上層部によって握りつぶされた。(My Web Site)

Wikimedia_Commons[Public Domain]

おおう! 共同通信、ガッツあったんだね。

はじめて、この選挙妨害事件が報じられたのは、「噂の真相」だ。
その取材をしたのが、先程の山岡俊介氏。
山岡氏は「噂の真相」休刊後も、この問題を追い続けた。
その執念で、2018年2月に出所した、小山氏への直接取材が叶い、自ら主宰する「アクセスジャーナル」で報じたんだ。
(LITERA)

おかげで、一度は葬り去られた事件が、18年もの歳月を経て、ゾンビのようによみがえったわけだね。

カジノ法案の審議で、山本太郎議員から「ケチって火炎瓶」について質問されたアベぴょん。
「私の方こそ被害者だ。」と開き直ったが、それに対して山本議員は、こう述べた。
「自分たちが応援している陣営、これが有利になるために相手陣営に対して選挙妨害をするように発注をしたと。・・・被害者であるという以前の問題で、暴力団員とつながりのあるような人間に対して民主主義の根底をひっくり返すような選挙妨害、これを発注するということに対して、大問題であると。
汚れ仕事を堂々と発注できるような人間がこの国の総理であり、・・・暴力団員等が関わらない・・・ことの監視役、その総元締であるカジノ監視委員会を任命する立場にあるなんて笑い話でしかない。」(時事ブログ)

Author:Nesnad[CC BY]

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なぜ下関市長選で選挙妨害をしたのか?


さあ、こっからが、本題だ。
なぜアベぴょんは、下関市長選で、アベ陣営の候補者を当選させるために、選挙妨害までしたのか?

アベぴょんの息がかかってない市長だと、それまでの利権が奪われちゃうから?

だと思うだろ?
ところが、ところがだ。
選挙妨害されたコガ氏とは、どういう人物なのか?
初めて出馬した衆院選で、アベぴょんが90万票取った時、次点で当選したのがコガ氏だったんだ。
(20181211 UPLAN 山岡俊介)

コガ氏も、代議士だったんだ。

小選挙区で一つ枠になってからは、アベぴょんの一人勝ちで、再び国政選挙に打って出たいコガ氏は、まず下関市長に立候補したわけ。

コガ氏って、アベぴょんの対抗馬だったのか。
(安倍晋三首相と暴力団との関係)

アベぴょん、その後の選挙のためにも、コガ氏を潰したかった・・・んじゃね?

なにそれ!
コガ氏がまともに戦えていたら、この国も、アベぴょんの好き勝手されなくてすんだのに!

タラレバだが、そうかもな。
実際に、市長選の選挙妨害の後も、コガ潰しは続いた。
下関信用金庫の貸し剥がしで、コガ氏の建設会社は倒産してしまう。
コガ氏は言う。
「今だから言うが、明らかにおかしい、圧がかかったとしか思えない」と。
下関署に訴えても、1時間の事情聴取と簡単な電話1回だけで、捜査もしてくれなかった。
(20181211 UPLAN 山岡俊介)

山口県警はアベぴょんの味方だからね。

またコガ氏は、ある施設の理事をやっていて、そこから選挙応援を受けていたが、
そこもアベぴょんに抱き込まれて、理事を追われたコガ氏に代わって、アッキーが理事になったという。

アッキーれる!
そうやって、徹底的に、コガ氏の政治生命を絶ったのか。
(20181211 UPLAN 山岡俊介)

「下関の政財界や行政関係者たちにとって忘れられないのは、『#ケチって火炎瓶』もさることながら、その後の古賀派に対する情け容赦のない制裁、粛正のやり方だ。
あの市長選で古賀選対に加わっていた企業は、市の指名競争入札から2年近くにわたって徹底排除され、日干しにされた。役所上層部には「A級戦犯」「B級戦犯」等等に分類された戦犯リストなるものがあると噂され」、そのリストを提出した、元コガ氏側の市職員が建設部長に出世したことは、庁舎内では有名な話だと。
(長周新聞)

Author:663highland[CC BY-SA]
下関市役所

どこの軍事独裁政権?!

「こうして自殺者まで出し、倒産を覚悟しなければならないほど陰湿だった制裁にたまりかねて、・・・安倍事務所に詫びを入れに行き、『二度と逆らいません』と誓いを立て、安倍派末席に戻ったところもあった。これらは・・・古賀グループ解体のための見せしめとして、下関で現実に起こったことだ。」(長周新聞)

これじゃまるで、暴力団組織の話!

アベぴょんのせいで今の日本全体が、〈シモノセキ化〉していると言えなくもない。
ただ、これが政治の世界なんだ、と言われればそうかもしれないが、
こんなやり方でのし上がったとしても、どんなにウソで逃げおおせたように見えても、
ウソやズルは、真実に勝てるはずはない。

少なくとも、すでに今は、そういう新しい時代に入っていると、ぼくは信じてる。


Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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