注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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「現代における貴族」茂木氏がNHK報道を痛烈批判
引用元)
日刊スポーツ 19/4/28
脳科学者の茂木健一郎氏(56)が、NHKのニュース番組が報じた内容に疑問を呈し、同局の報道関係者を「現代における『貴族』になってしまっている」と厳しく批判した。
茂木氏はこれまでNHKの報道姿勢について「世界認識の甘さと、批評性のなさが絶望的」「救いようがない。国際性なし、批評性なし、編集ぬるい、ジャーナリストとしてのスタンスゼロ」などと批判を繰り返しているが、(中略) (中略)
「NHK報道はジャーナリストの集まりのはず。ならば、そもそも、現代の日本で、10連休でカレンダーどおり休める人たちがどれくらいいると思っているのか? 昨日の夜7時のニュースでは、大型客船のクルーズの話を延々とやっていたが、物流やサービスなど、休めない人たちがそれを見てどう感じるか?」と疑問を呈し、「政府が決めた10連休を、クルーズにもいけちゃう、とだらだら報じるのはジャーナリズムの役割ではない」と指摘。
「ぼくが一番懸念するのは、NHK報道にかかわっている方々が、受信料制度に守られ、安定した雇用に守られ、ご自身たちはカレンダー通り休めないかもしれないけれども、社会の中でカレンダーどおり休める人たちと同じ、いわば『余裕こいた階層』に属しているということに気づかないでいることである」と私見を述べた。
(以下略)
茂木氏はこれまでNHKの報道姿勢について「世界認識の甘さと、批評性のなさが絶望的」「救いようがない。国際性なし、批評性なし、編集ぬるい、ジャーナリストとしてのスタンスゼロ」などと批判を繰り返しているが、(中略) (中略)
「NHK報道はジャーナリストの集まりのはず。ならば、そもそも、現代の日本で、10連休でカレンダーどおり休める人たちがどれくらいいると思っているのか? 昨日の夜7時のニュースでは、大型客船のクルーズの話を延々とやっていたが、物流やサービスなど、休めない人たちがそれを見てどう感じるか?」と疑問を呈し、「政府が決めた10連休を、クルーズにもいけちゃう、とだらだら報じるのはジャーナリズムの役割ではない」と指摘。
「ぼくが一番懸念するのは、NHK報道にかかわっている方々が、受信料制度に守られ、安定した雇用に守られ、ご自身たちはカレンダー通り休めないかもしれないけれども、社会の中でカレンダーどおり休める人たちと同じ、いわば『余裕こいた階層』に属しているということに気づかないでいることである」と私見を述べた。
(以下略)
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配信元)
NHKの報道の方々も制約の中でがんばっていると思うけれども、その制約は自分たちがつくりだしたり、単なる慣性の法則だったりもするのではないか。最近ではNHK報道(特に総合テレビ)に対する期待値が限りなくゼロに近く、全くといって良いほど見なくなってしまった。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2019年4月27日
日本の国際社会における注目度は明らかに上がっていて、社会的なネタでも、インパクトのあるものは、BBCを始めとする英語のニュースでも取り上げられることが多く、NHK報道を見なくても、いわば地球村の中での日本のニュースは入ってくるから、そちらに接していることが圧倒的に多い。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2019年4月27日
昨日、懇談の席で、「NHKの方々って、今の社会の中では貴族みたいなものなんじゃないか」と言ったら、「そうだねえ」という賛同が多かった。ニュースの作り方として、今の社会の本質に刺さる批評性のある切り口が出ないのは、自分たちが記者クラブを含むいろいろなものに守られているからじゃないか。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2019年4月27日
記者クラブに守られフリーのジャーナリストが接することのできない情報に接し、官邸に配慮しているうちに次第に為政者と同じ目線や感性になって失われるのは、社会の多様性を反映し、批判的思考に基づいて事象に切り込んでいく、本来の意味での在野のジャーナリスト精神なのだろう。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2019年4月27日
報道に限らず、NHKの職員の方々や、その志にもかかわらず、結果として現代における「貴族」になってしまっているのは事実なのだと思う。その結果、ニュース事象に対する切込み方がぬるま湯的になってくる。世の中で苦しんでいる人たちや、10連休なぞできるはずもない人たちへの想像力が欠けている。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2019年4月27日
NHKへの厳しい批判はこれまでも多くありましたが、脳科学者の茂木健一郎氏によるNHK批判を見て、こうした指摘は何度も何度も声を上げるべきだと思いました。
曰く「世界認識の甘さ、批評性のなさ、国際性なし、編集ぬるい、ジャーナリストとしてのスタンスゼロ」。NHK報道に関わる人々は「受信料制度に守られ、安定した雇用に守られ、記者クラブに守られた現代の貴族」で、いつしか「為政者と同じ目線や感性になって」しまった、と書かれています。報道に最も求められる「世の中で苦しんでいる人たちへの想像力」が欠けていることは、今や誰が見ても明らかなのでした。早朝から夜遅くまで娯楽で埋め尽くされたNHK。
どうか受信料を払わせてください、と言いたくなるような番組は金輪際無かろう。