消費税の「輸出還付制度」というトンデモシステム~日米貿易交渉で”ご主人様”を怒らせてしまい「消費税廃止」を命じられる

 メインストリームメディア(主流メディア)で報じられることはまずない。”あべぴょん”が平成最後の4月に「ゴルフ外交」を楽しんだときに、”ご主人様”からあることを命じられていたらしい。発端は「日米通商会議」、立ち上がりからいきなり難癖を付けられたそうな。日本人には非常に興味津々(きょうみしんしん)なことだ。アメリカが日本の消費増税に関して異を唱えていると言うがその真意はどこにあるのだろうか!
 
 消費税の還付制度があるのはご存知だろう。決して一般消費者では無いからご安心を。事業主を対象にした制度である。これは、事業主が仕入れなどで「支払った消費税」よりも、物やサービスを売ったときに「預かった消費税」が少なかった場合に、申告すれば戻されると言う仕組みである。消費税の支払い義務がある課税売上高1000万円を超える個人事業主や法人だけに適用される。では1000万円以下の場合はなぜ納税義務は無いのか?種明かししよう。この対象があまりにも判りにくく、税務署が実態を正確に把握できないのと、チェック業務が煩わしいことから、面倒なことを嫌う官僚が対象から外したまで。自分たちのことしか頭に無い官僚がいかにもやりそうなことだ。
(長哥)
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 日本の消費税のような制度はヨーロッパなど、約140の国や地域で採用されている。消費税と呼ぶのは日本だけで、他では付加価値税と呼ばれているのだが。アメリカにはこの消費税はないが、小売売上税が州税として存在する。


 アメリカでも過去何度も消費税導入が議論されたことがあるようだが、採用されずに今日まで来ている。理由は、消費税(付加価値税/以降消費税で統一)は『不合理で不公正な税制』との認識から、この税制に関してアメリカは一貫して否定的なスタンスを取り続けてきた。
 この度の「消費税廃止命令が出されることになったのは、日本を含めた消費税導入国が自国の輸出企業に対して適用している、トンデモ?制度=「輸出還付制度」に起因している。消費税は最終消費者が支払うもので、途中の製造や販売者は消費税一時預かり者としての存在。そこでこの「輸出還付制度」が必要になるという訳である。アメリカはこれを「自由競争の原則を歪(ゆが)める制度」だとして問題視しているという。
 
 消費税の仕組み
 製造業者:8円納付 卸売業者:4円納付 小売業者:4円納付
 合計16円納付

 売上税の仕組み
 小売業者:16円納付で完結
 
 ”あべぴょん”はゴルフ外交のとき”ご主人様”から消費税を廃止するよう命令を受けていた。しかし、5月にトランプ大統領が訪日した折、約束が果たされていないことで叱責(しっせき)されたようだ。「消費税をゼロにしろと言ったのに、してねーじゃねーか」 トランプ氏はなぜ日本の消費税廃止を”あべぴょん”に命令したのであろうか?



 元静岡大学教授だった税理士湖東京至氏の試算などによれば、「輸出還付制度」で、
トヨタなど輸出13社に消費税1兆円が還付された
ようだ。これは2017年3月から2018年3月までの1年間分。
 
 輸出大企業への消費税の還付金は日本の代表製造業13社だけで約1兆円にのぼる。安倍首相の消費税10%への増税宣言で国民・中小業者には、さらなる負担が押し付けられようとするなか、輸出大企業は消費税を納めたことがないのに、莫大な還付金を受け取っている
 
表  輸出大企業(13社)還付金額(税率8%)/湖東税理士による
 1)輸出割合は一部推定を含む
 2)還付金額は推計値

出典: 全商連より


消費税収の25%が還付金に充当されている

 
 国税庁のデータでは、還付額は消費税の税収全体のおよそ25%、つまり支払い義務のある事業者が納めた消費税のうち4分の1はトヨタなどの大企業に還付され、残りの75%が国の税収という。


”ご主人様”が怒った輸出の補助金?としての還付金

 
 消費税は最終消費者が支払うと言った。輸出(大)企業は製品販売時に輸出相手に消費税を課して販売しないので、原材料の仕入れや部品購入時に支払った消費税を相殺できない。そのため税務署から支払い済み消費税の還付を受けている。したがってこの仕組み自体が間違っていることにはならない。
 
 では、アメリカが「自由競争の原則を歪(ゆが)める制度」とまで問題視する日本の「輸出還付制度」の何処に問題があるのか?

1)消費税そのものが不公平(全ての商取引で課税する仕組み)。アメリカの小売売上税は嗜好品への課税との発想による。
  
2)ヨーロッパの付加価値税で採用している、取引に関する個々の請求書、領収書ベースで消費税額を計算するインボイス制度を採用していない。結果、支払い済み消費税額が正確に把握できないし不正まで許す。

3)アメリカの企業には適用し得ない還付制度は、自由貿易の障壁になる

 更に、ご主人様が承知しておられるかどうか判らないが、輸出大企業の下請け業者いじめは有名だ。消費税の点でも同じようなことをやっているのではないかと疑ってしまう。支払った消費税分は還付を受けるので下請け業者に負担させるなど全く必要ないにも拘らず、消費税相当分の値引きを下請け業者に強要しているようだと聞く。下請け業者は正当な消費税分が回収できず利益圧縮をせまられる。インボイス制が採用されてないことを好いことに、輸出製品の製造に関係の無い品目の消費税まで混ぜ込んで還付申請し、納められた消費税から掠め(かすめ)取っていると見て間違いないだろう。この様な者達の悪業を止めるには、消費税廃止しかないことは誰でも判るだろう。

 この様に不公平かつ不備すらある日本の消費税、「輸出還付制度を妄信して輸出(大)企業に消費税を還付するのは・・輸出の補助金を与えているようなもの。アメリカが日本に輸出した全ての商品には、日本に入った途端消費税が課せられ、価格が吊り上げられる
 アメリカ政府は輸出還付金を「リベート」と言っているが、そう言いたくもなるだろう。欧州の付加価値税や日本の消費税のような間接税については還付制度を認め、直接税では認めないWTO(世界貿易機関)の、不平等ルールも許せない。しかも今後、税率が上がるほど還付金額(リベート)は増えるから、輸出(大)企業にとって税率引き上げは好ましいのだろうが、アメリカの商品は更に価格が吊り上げられ売れにくくなる。増税などとんでもない。


 原材料や部品の仕入れ時などに支払った消費税を100%還付すると言うことは、消費税なしの世界に生きていることと同じ。この考え方が本当に正しいのか。方や、消費税を毟り(むしり)取られている一般消費者や納税義務を持つ事業主がいるのにだ。アメリカと日本の関係もそうであるが、これ程の不平等な仕組みを容認するのはおかしいと見るべきなのかもしれない。だから、不平等な関係を作り出す「消費税」は廃止せよとなる。
 トランプ大統領が”あべぴょん”に消費税廃止を命じたのはこのような背景があったからだ。貿易不均衡が生じているアメリカと日本、WTOの不平等ルール「輸出還付制度」を駆使してまで、貿易黒字に寄与する輸出企業を助けている日本政府のやり方は、アメリカにとっては受け入れがたくとんでもないシステムに映ったはずだ。
 民のために政治をやっていない日本の実態をまた見せられたようだ!


Writer

長哥

会社勤務時代の健康診断で見つかったポリープが目覚めさせてくれました。それ以来、世の中の裏側に意識がいくようになり、真実情報を探求したいと思う気持ちが強くなったのですが、入手方法すらわからない始末で、それらの情報は殆どなく、あってもスピリチュアルな分野でしか見つけられない状況でした。

そんな中、「未来への分水嶺」というのがトリガーになったように思います。 支配するためだった筈の「インターネット」、いまでは情報拡散の道具となってしまったようです。 直感力(ひらめき)を第一に、日々接する情報から、多くの方々の気づきに成るようなものが発信できればと思っています。

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