メキシコ便り(52):メキシコの元公安大臣ヘナロ・ガルシア・ルナ、アメリカで逮捕!!!今後の裁判はメキシコの歴史を塗り替える可能性大(ホセ・ラモン博士)

 ボリビア元大統領、エボ・モラレス氏、MAS党の長に指名され、メキシコからキューバ経由でお子さんのいるアルゼンチン(ボリビアの隣)に移動しました。そこから次期大統領の選挙活動の準備をするようです。ロペス・オブラドール大統領は、メキシコを発つモラレス氏に「メキシコはあなたのお家です。ドアはいつでもあなたのために空いています。」とメキシコ人らしい暖かいメッセージを送りました。

 さて、メキシコでは、2006〜2012年のカルデロン政権下の公安大臣(ヘナロ・ガルシア・ルナ)がアメリカで逮捕されたニュースが話題になっています。カルテル(犯罪組織)関連で少なくともこの50年間で、もっとも高い地位の役人逮捕だとか。。。未だ毎日、ヘナロ・ガルシア・ルナのニュースでざわざわのメキシコです。なぜ、こんなに大ニュースになっているのか、どんな容疑で逮捕されたのか、なぜこの逮捕が、メキシコの歴史を塗り替えるかもしれないのかなどをまとめてみました。

 メキシコでは、悪が震え、狼狽え始めています。これからどんどん芋づる式に掘り出されることをメキシコ人は期待しています。ホントに面白い展開になってきました!トランプ政権に感謝🙏 みなさん、ちゃんと水面下ではドブ掃除、進行しているようです。メキシコでは、Qがいうように、ポップコーン用意してEnjoy The Showの雰囲気になってきました。✌️悪が、おーきな音を立てて崩れ始めたメキシコからのレポートです♪
(popoちゃん)
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メキシコ便り(52):メキシコの元公安大臣ヘナロ・ガルシア・ルナ、アメリカで逮捕!!!今後の裁判はメキシコの歴史を塗り替える可能性大(ホセ・ラモン博士)

アメリカが元メキシコの公安大臣を逮捕!


2006年〜2012年、カルデロン政権下で公安大臣をしていたヘナロ・ガルシア・ルナ(麻薬撲滅戦争を計画したスーパー警察と呼ばれていた人)が、12月9日(月)アメリカ・テキサス州・ダラスで3つの容疑で逮捕‼️ガルシア・ルナは2012年大臣の任期終了後、アメリカに移住して、豪華なお家に住んでいました。

ツイート写真上:ヘナロ・ガルシア・ルナ
ツイート文意訳:少なくとも過去50年間で、ドラッグ容疑で逮捕された中で、最も位の高い役人。メキシコは、アメリカによるヘナロ・ガルシア・ルナの告訴に驚いている。

1)エル・チャポ(メキシコ・シナロア・カルテル幹部の一人、現在アメリカで終身刑服役中)から300〜500万ドル(約3〜5億円)の賄賂を受け取った容疑。

2)シナロア・カルテルを庇護し、ドラッグをアメリカに運び易くした上、自らドラッグ販売に手を染めていた容疑。

3)2018年、米国市民権を申請時、カルテルとは無関係だとウソをついた容疑。

ヘナロ・ガルシア・ルナが住んでいた、マイアミにある家とペントハウス


命を狙われていたアナベル・エルナンデスさん、只今、大活躍中!


アナベル・エルナンデスさんによると、ガルシア・ルアの捜査は、少なくとも5年前からアメリカで行われていたと。ちなみにアナベルさんは、10年前に彼女の本「ナルコランド」でヘナロ・ガルシア・ルナとカルテルの癒着を暴露済み。この本の出版後、アナベルさんは、ヘナロ・ガルシア・ルナから殺すと脅されていて、今回、逮捕の数ヶ月前、アメリカ政府が捜査の際、アナベルさん殺人計画があったと、直接アナベルさんに報告したらしい。

カルテルに詳しいジャーナリスト:アナベル・エルナンデスさん

アナベル・エルナンデスさんの新書:エル・トライドール(裏切り者)
シナロア・カルテルのボスの息子と弁護士が、5年に及ぶ歳月、 アナベルさんにシナロア・カルテルの内部事情、ビジネスモデルを暴露した内容がまとめられた本。

アナベルさんによると(アリステーギ・ニュース アナベルさんの記事より)、去年、世間がニューヨークでのエル・チャポ裁判に夢中だった頃、実はシカゴでも、重要な裁判が行われていて、それは元メキシコ連邦警察の司令官がカルテルと共犯したという容疑。実はこの裁判は、5年前から始まっていたヘナロ・ガルシア・ルナの捜査の一部だったとのこと。

この裁判(2018年11月8日)で、エル・グランデ (写真下↓)検察側の証人として呼ばれ、今回逮捕されたヘナロ・ガルシア・ルナ、ほかメキシコの元役人2人が、シナロア・カルテルとベルトラン・レイヴァ・カルテルと共犯していたと証言。このエル・グランデの証言内容は、やっとこの間12月10日(1年後)にシカゴ裁判所がリリースし、アナベルさんは最近それを記事でシェアしたばかり。

中央:ベルトラン・レイヴァ・カルテルのリーダーの一人
エル・グランデ(あだ名の意味:大きい人 身長2.01m
2012年アメリカに身柄を引き渡され、テキサス州で裁判を受けた

上のツイート意訳:12月14日、アメリカ政府は、メキシコの麻薬密売人エル・グランデ(本名セルヒオ・ヴィラレアル・バラガン)が保護証人* になることに同意したため釈放。彼はシナロア・カルテルでの司令官の経歴をもち、また、ベルトラン・レイヴァ・カルテルの主要オペレーターの一人でもあった。

*アメリカには、証人保護プログラムというのがあり、証言者が安心してすべてを話せるように、アメリカ政府が私生活も保護したり、時には新しいIDも交付され全く別人になったり、刑を軽くしてもらえるなどあるそうです。詳しくは、こちらのwikiで。

そして、アナベルさんは、大切なことを指摘‼️エル・グランデの証言に出てきた元役人の一人、ラモン・エドゥアルド・ペケーニョ・ガルシア(写真下↓)は、現在の公安大臣のアドバイザーであること‼️

ラモン・エドゥアルド・ペケーニョ・ガルシア

これは、かなりやばい!😱これが真実であるならば、即、首のはず。なぜならロペス・オブラドール大統領は、ヘナロ・ガルシア・ルナ逮捕後の朝のプレス・コンファレンスで、ヘナロ・ガルシア・ルナと関係がある、またはあったものは、即、首だと断言していました。さぁ、今後どうなるかな?!

ロペス・オブラドール大統領は、アメリカに全面的に協力する姿勢を示しています。また、ヘナロ・ガルシア・ルナに関与していた人たちは、自主的に出てきてすべて喋るように勧めています。そして、メキシコでは、先日、ヘナロ・ガルシア・ルナに関連する11口の口座凍結。(ツイート下↓)

上のツイート意訳:ヘナロ・ガルシア・ルナに関連する11口の口座を凍結したとことをサンティアゴ・ニエト氏(写真上:金融情報機関長)が発表。

上のツイート意訳:サンティアゴ・ニエト氏は、内務省からヘナロ・ガルシア・ルナに関連する会社に2億ペソ以上(約12億円以上)が送金されていたと発表。

サンティアゴ・ニエト氏によると、これはカルデロン政権時(2006~2012)とペニャ・ニエト政権時(2012〜2018年)に行われたもの。今後、ヘナロ・ガルシア・ルアに関与する元官僚ら5人の捜査に入ることも発表。


ヘナロ・ガルシア・ルナの裁判は、メキシコの歴史を塗り替える可能性あり


アリステーギ・ニュースに出演したホセ・ラモン博士によると、ヘナロ・ガルシア・ルナの裁判は今後のメキシコの歴史を塗り替える可能性があると。。。

アリステーギ・ニュース番組に出演しているホセ・ラモン博士

インタビューの中で、アリステーギさんは、エル・チャポは裁判で自分の弁護はしたが、全く証人保護プログラムに同意することなく、検察側との協力ゼロだったと。。。アメリカの証人保護プログラムに同意していたら、もっと刑は軽くで済んでいたかも。でもエル・チャポは口を開かなかった。。。その結果、終身刑。。。

ホセ・ラモン博士いわく、今後の見所は、ヘナロ・ガルシア・ルナが裁判で、エル・チャポのように口を閉じ、すべて自分で責任を背負いこむか、それともアメリカの証人保護プログラムに同意し、すべてを話すのか。。。

もし後者を選んだなら、メキシコの歴史は塗り替えられる!メキシコの元大統領フォックス(2000~2006年)、カルデロン(2006~2012年)、ペニャ・ニエト(2006~2012年)は、ほぼ間違いなく芋づる式にゴロゴロ掘り出されるでしょう‼️それだけでなく、ホセ・ラモン博士によると、これは、とても複雑で、何層もが絡み合った世界的犯罪システムなので、これに関与している多くの大物がゴロゴロ出てくることになるかもと。。。

上の写真は、アナベルさんの本、エル・トライドールの一部のようで、フォックス政権(2000〜2006年)からヘナロ・ガルシア・ルナを含む政府らがシナロア・カルテルと癒着関係にあったことが書かれています。

フォックス元大統領(2000~2006年)
上のツイート内意訳:フォックスはどこだ?
ヴィセンテ・フォックスを探しています。
5日前にツイートをしていたのを見たと言われてます。

ナチョさんによると毎日、何十回も現政権への批判メッセージをツイートしていたフォックスは、ヘナロ・ガルシア・ルナの逮捕後、5日間ほどツイートがパタリと止まったと。そして、なぜか最近、ロペス・オブラドール大統領を褒め支持しはじめるツイートをしているとか。。。

怯え隠れているフォックス?!

カルデロン元大統領 (2006~2012年)
「麻薬撲滅戦争」を始めた人だけど、それは名ばかりで、実はシナロア・カルテルを守り、それ以外のカルテルを撲滅させる政策だった。カルデロンが大統領のとき、ヘナロ・ガルシア・ルナが公安大臣。

ヘナロ・ガルシア・ルナの逮捕後、カルデロンは、ヘナロ・ガルシア・ルナとカルテルの癒着に関して全く知らなかったと主張。

が、元連邦警察地方長エレラ・ヴァジェス氏は、それを否定。当時、政府とカルテルの癒着を知ったヴァジェス氏は、カルデロン大統領にそのことを手紙に書き、2度送ったそう。そして、その結果、ヴァジェス氏は10年の刑を命じられ刑務所へ!なんとか無実を証明し4年弱で刑務所から出られたそうですが、そのヴァジェス氏が、大統領が知らないというのはウソですときっぱり断言しています。(下のツイート写真、左がヴァジェス氏)

アリステーギ・ニュースに出演しインタビューを受ける元連邦警察地方長エレラ・ヴァジェス氏

 トランプ大統領:「お前ガルシア・ルナのこと、知ってたんだろ?」
 カルデロン:「次は僕なんでしょ?」

メキシコ人の一番の願い

それは

きっと

これ







まずは、カルデロンから
そして、フォックス、ペニャニエトと続けば


きっときっと
メキシコじゅうに歓喜が満ちる

ちなみにヘナロ・ガルシア・ルナの裁判官は
エル・チャポのときと同じ裁判官

正しい、裁きが行われますように

🙏

¡Viva Mexico!
(メキシコ万歳!)

(popoちゃん)

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム1


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