比較的きびしい「ロックダウン政策」を取った国ほど、酷い状況になっていることは統計上ハッキリしており、経済的混乱から自殺者が増えるなどの「付随的な損害」も

竹下雅敏氏からの情報です。
 先の記事の続きです。「ロックダウン」は誤った政策だと思いますが、どうしても「ロックダウン」が必要な場合は、中国が重慶などの都市で行ったような「厳格」なロックダウンを短期間行うのがよく、欧米各国が行ったような「中途半端」なロックダウンは「緩和戦略」といい、“曲線を平坦化することにより、ICUの崩壊が数ヶ月続き、付随的な損害まで増加”してしまうことになり「致死率を少なくとも10倍」にする悪手になると言うのが、3月25日に紹介した「ハンマー」と「ダンス」という論文の要点でした。
 比較的きびしい「ロックダウン政策」を取った国ほど、酷い状況になっていることは統計上ハッキリしており、先の論文の主張は基本的に正しいのではないかと思われます。
 今後、「ロックダウン政策」を取らなかった国との比較が出てくると思いますが、経済的混乱から自殺者が増えるなどの「付随的な損害」を考慮すると、“「致死率を少なくとも10倍」にする悪手になる”と言うのは、“続きはこちらから”のIn Deepさんの記事のアメリカの例を見ても分かる気がします。
 こうした観点から、一連のpさんのツイートをご覧ください。新型コロナウイルスのパンデミックを演出した連中が、何を考えているのかが良く分かると思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
 
 
 
 
 
 
 



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「過去4週間で1年間分の自殺企図と遭遇しました」:アメリカで爆発する自死の波。そして、ロックダウン緩和後もさらに増加し続ける失業率
転載元)
(前略)
地獄がアメリカに完成しつつある
10日ほど前の以下の記事で、ロックダウン下のアメリカで、多くの人々の精神状態がかつて見られないほどひどい状態となっており、今後、アメリカ(あるいはロックダウンをしている多くの国や地域)において「自死」の数が飛躍的に増加する可能性を専門家たちが指摘していたことを取り上げました。



現実には上の記事を書きました 5月の前半には、すでに「かつて見られたことがない数の自死」がアメリカで発生していたことが 5月22日 ABC ニュースの報道や、米ゼロヘッジの記事で知るところとなりました。

まず、米ゼロヘッジの記事をご紹介します。


「私はこのような自殺の数字を見たことがありません」:精神科医はアメリカでのロックダウン後の自殺の波がすでに始まっているという
"We've Never Seen Numbers Like This" - Trauma Doc Sees Post-Lockdown Suicide Wave Starting zerohedge.com 2020/05/22

(中略)
現状として、過去 9週間で 3860万人のアメリカ人が職を失い、その多くが即座に貧困に陥った。
 
新型コロナウイルスのパンデミックが始まる以前から、すでに多くのアメリカ人が、債務などの増加の中で経済的に危うい状況にあったが、その後のロックダウンにより、その多くは、貯蓄が尽き、返す目処の立たない借金が残り、すでに最低限のライフラインも絶たれようとしている。
 
アメリカの自殺の波の最初の兆候は、カリフォルニアで発生した可能性がある。ABC ニュースは、サンフランシスコ・ベイエリアのイーストベイ地域にあるジョンミュア医療センターの医師と看護師たちが、パンデミック中に、自殺で死亡した人の数が、新型コロナウイルスにより死亡した人の数をはるかに越えていることを報告していると報じた。
 
医療センターの心的外傷専門医トップであるマイク・デボイスブランク博士はABC ニュースに、行動制限の中でメンタルヘルスが大きな問題になっていると語った。
(中略)

「このような(自殺企図の)数を、このような短期間に見たことはありません。私たちは、過去 4週間で、通常の 1年分の自殺企図と遭遇しているのです」

(中略)
トランプ大統領は 3月に、アメリカで自殺が増加する可能性に言及し、景気低迷による「途方もない死」を防ぐために、全国的なロックダウンを停止させる必要があると警告していた。
(中略)
新型コロナウイルスの第二波が長引き、ロックダウンが今後さらに数か月間追加されるような場合、経済が今年中にV字型の回復を果たす可能性はない。その中でアメリカの自殺の波はすでに始まってしまったようだ。


(中略)
これはどこの国でも、その状況は同じようなものだとも思います。たとえば、世界で最も厳しいロックダウンをおこなっているイギリスも以下の記事にあるような有り様です。


 
そして、これらの自死やメンタルヘルスの問題は、時間の経過と共に、「むしろ悪化していく」可能性もありそうです。というのも、「今はまだパンデミックの渦中」なので、精神的に耐えられる素地がありますが、いつの日かパンデミックが終わり、冷静に自分の生活を振り返ると、
「仕事も貯蓄も何も残っていない」
ことに気づく人たちがアメリカだけで数千万人、世界全体では、数億人出てくるわけです。
(中略)
では、ここから、アメリカの失業に関しての記事です。


史上最悪の失業率 - アメリカ人労働者の4人に1人が2020年に失業手当を申請している
The Worst Unemployment Spike In U.S. History – 1 Out Of Every 4 Workers Has Filed For Unemployment Benefits In 2020
TMIN 2020/05/21

(中略)
パンデミックが始まって以来のアメリカの失業数が 3860万人という途方もない数になっていることがわかった。
(中略)
この数字は、私たちアメリカ人が本当に恐ろしい何かに直面していることを示している。パンデミック前の 2月には、アメリカ人の労働人数は 1億5246万3000人でピークに達していた。そして、その後のロックダウン中の危機の間に失業給付を申請した数は現在までに 3860万人となっており、これはアメリカの労働人数である 1億5246万3000人から考えると「25%」を超える数値となることがわかるのだ。つまり、アメリカでは、このたった 2ヶ月間で 4人に 1人が職を失っているのだ。
(中略)
すでにアメリカ経済は死のスパイラルにあることが、アメリカの国勢調査局が実施したばかりの調査でわかる。以下は、国勢調査局の結果を伝えた報道からだ。

国勢調査局が 5月20日に発表した調査データで、アメリカ人のほぼ半数は、収入が減少したか、失業または時間短縮により給与を失った人と暮らしていると述べている。

調査によると、アメリカ人の 5分の 1以上が、翌月の家賃や住宅ローンを予定通りに支払う能力に自信がない、またはほとんど自信がないと回答した。

すでに、住宅ローンの延滞率が非常に警戒すべきレベルに上昇し始めている。実際、4月には、これまでにアメリカで記録された中で最大の住宅ローンの延滞が記録されている。
(中略)
また、支払いに延滞が生じているのは住宅所有者だけではない。巨大な商業用不動産でも同じことが起きている。アメリカ全土で家賃の支払いと住宅ローンの支払いが広範囲にわたって全国的に延滞しているため、商業用不動産業界全体がメルトダウンの危機に瀕しているのだ。
(中略)
バンク・オブ・アメリカは、今年の第2四半期のアメリカの GDP が年率ベースで 40%減少すると予測している。このような現在起きている事実を見ると、2008年のリーマンショックがいかに小さな出来事だったかがよくわかる。
(中略)
そして、ほとんどのアメリカ人がまだ理解していないことは、ここに書いてきたような途方もないこともまたほんの始まりにすぎない可能性があるということだ。

(以下略)

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