読者からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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配信元)
新型コロナ感染拡大に隠れ、エネルギー特会の中の再生可能エネルギー普及などのための財源を、東電福島第一原発の事故処理に流用できるようにする法案が今週にも成立する見通しに。資金流用で先進各国に比べ遅れている再エネの普及はさらに遅れる心配があります。 https://t.co/xUI1NyOwfH pic.twitter.com/Jqb6K4eSxf
— 東京新聞けいざいデスク (@tokyokeizaibu) May 25, 2020
検察官の定年延長でも使われた「束ね法案」。争点隠しに利用されてた手法で、政府は原発事故処理に再生エネ財源を使えるようにする法案を成立させようとしています。
— 東京新聞 原発取材班 (@kochigen2017) May 24, 2020
原発事故処理に再エネ財源流用 政府提出のエネ特会改正案 https://t.co/AUj8wy1HiE #こちら原発取材班
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原発事故処理に再エネ財源流用 政府提出のエネ特会改正案
引用元)
東京新聞 20/5/25
国会で審議中の「エネルギー対策特別会計(エネ特会)改正案」に識者らから疑問の声が上がっている。同法案は再生可能エネルギー普及のための財源を、東京電力福島第一原発の事故処理にも流用できるようにする狙いだが、再生エネ普及の遅れにつながりかねない。復興庁設置法改正案など計5本の「束ね法案」のため審議が国民に見えづらく、識者らは「通しやすい法案と束ねることで追及を避ける禁じ手」と政府の法案提出手法も問題視する。
(中略)
背景には福島原発事故処理の費用が膨らみ電促勘定が逼迫(ひっぱく)している事情がある。本来事故処理は東電の負担で行うはずだったが、政府は二〇一三年末に一部を国が負担すると閣議決定。一四年度から汚染土を保管する中間貯蔵施設の費用として電促勘定から約三百五十億円を投入してきた。だが中間貯蔵費用の総額推計は当初の一兆一千億円から一兆六千億円に拡大。毎年の投入額も約四百七十億円に膨らみ、いずれ資金不足に陥る見通しだ。
(以下略)
(中略)
背景には福島原発事故処理の費用が膨らみ電促勘定が逼迫(ひっぱく)している事情がある。本来事故処理は東電の負担で行うはずだったが、政府は二〇一三年末に一部を国が負担すると閣議決定。一四年度から汚染土を保管する中間貯蔵施設の費用として電促勘定から約三百五十億円を投入してきた。だが中間貯蔵費用の総額推計は当初の一兆一千億円から一兆六千億円に拡大。毎年の投入額も約四百七十億円に膨らみ、いずれ資金不足に陥る見通しだ。
(以下略)
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原発事故処理に再エネ財源流用 政府提出のエネ特会改正案
引用元)
東京新聞 原発のない国へ 20/5/25
(前略)
改正案は、原発事故処理の新たな財源確保をねらう。背景には、原発の事故対応費用が膨らみ、将来的に資金が不足しかねない懐事情がある。
当初1兆1000億円のはずだった中間貯蔵施設に必要な費用は短期間で1兆6000億円に膨張。この先もさらに拡大すると見込まれている。汚染土の最終的な処分策が未確定なためだ。
改正案は本来再生可能エネルギーの技術開発に使われるはずのお金を汚染土処理に投入することになる。
政府は「後日に繰り戻す規定を設けている」とし、再エネ資金をいずれ返すというが、政府の財政事情に詳しい専門家は「資金は絶対に戻ってこない」とみる。
(中略) エネルギー需給勘定から電源開発促進勘定に流用されるお金は、いまのところ「福島原発事故からの復興のため」とされている。しかし同勘定からは原発が立地する自治体への交付金や、原発の開発資金も出ており、「原発振興」という時代に逆行した目的にお金が使われないかの不安も残る。
(以下略)
改正案は、原発事故処理の新たな財源確保をねらう。背景には、原発の事故対応費用が膨らみ、将来的に資金が不足しかねない懐事情がある。
当初1兆1000億円のはずだった中間貯蔵施設に必要な費用は短期間で1兆6000億円に膨張。この先もさらに拡大すると見込まれている。汚染土の最終的な処分策が未確定なためだ。
改正案は本来再生可能エネルギーの技術開発に使われるはずのお金を汚染土処理に投入することになる。
政府は「後日に繰り戻す規定を設けている」とし、再エネ資金をいずれ返すというが、政府の財政事情に詳しい専門家は「資金は絶対に戻ってこない」とみる。
(中略) エネルギー需給勘定から電源開発促進勘定に流用されるお金は、いまのところ「福島原発事故からの復興のため」とされている。しかし同勘定からは原発が立地する自治体への交付金や、原発の開発資金も出ており、「原発振興」という時代に逆行した目的にお金が使われないかの不安も残る。
(以下略)
『コロナ禍の中、スーパーシティ法案や検察庁法改正など矢継ぎ早に悪質な法案が国会で通り(検察庁法は留保となりましたが)、次は、エネルギー対策法案です。これは、①特別会計のエネルギー需要勘定を一般会計に変え、恒常的に扱う ②CO2問題の対策として石油石炭税を導入するも、再生エネルギー促進目的のはずが、財源切れ間近の福島復興に流用されるという二重の会計操作を行おうとしていること ③福島の復興は本来東京電力が責任を負うべきものであるのが、いつの間にか被曝被害をうける国民負担にされているおかしさのてんこ盛り、、などあるのですが、福島や再エネを人質にされるような悪質な法案の建て方にSNSでも、黒川検事長の時のような盛り上がりがきていないことも、はがゆく感じています。(以下略)』
初めて聞く用語などもあり、にわかに理解できず、ここで再確認してみました。
すでに国会で審議入りしている「エネルギー対策特別会計(エネ特会)改正案」が問題になっているのですが、その「エネ特会」とは、国の一般会計から切り離した特別の会計管理をするもので、特定の財源を特定の目的に限って使うよう「経理を明確にする」のが主眼でした。ところが今回の改正案は有り体に言えば、再生可能エネルギー普及のための財源を、原発振興や福島原発事故処理の目的で使えるように解禁するものです。東京新聞によると改正案にある「原発事故の復興目的」だけにとどまらず、将来的には「原発を立地する自治体への交付金や開発資金など原発振興」のための資金に流用される可能性があります。再エネの資金を真逆の目的、原発推進に堂々と使う犯罪的なものです。
しかもズルイことに、復興庁の設置期間の法案などと一緒に審議される「束ね法案」として陰に隠れているので、「エネ特会」法案に気づきません。確かにネット上で話題になったのを見たことがありませんでした。
本来、福島原発の事故処理は東電の負担で行うはずだったものを、2013年第2次安倍内閣の時に「一部を国が負担する」と閣議決定しました。それ以来汚染土を保管する中間貯蔵施設の費用を「エネ特会」のうちの1つ「電源開発促進勘定」から毎年約350億円を投入し、現在は470億円に膨らみ、今後も増加の予定です。今まさに国会の追及など意に介さず、巨額の国費が電通やパソナに奪われていくのをリアルに見ていますが、知らないうちに東電の尻拭いどころか、原発推進にまで利用されてしまいます。
今週に可決の予定、同時多発的火事場どろぼう政権。