「仏教の禅定階梯」と対応する界層 〜 3.3次元以下の「欲界」の禅定、3.4次元と3.5次元低層の「色界」の禅定、3.5次元高層のアンタカラーナに関係する「無色界」の禅定、心素を超えた「滅尽定」

竹下雅敏氏からの情報です。
 アーユルヴェーダの解説シリーズの22回目です。20回は大乗仏教の「唯識(ゆいしき)」を説明し、阿頼耶識(あらやしき)はコーザル体(原因体)の「識」なので、21回はコーザル体(原因体)の構造を詳しく見ました。コーザル体の心素球にすべてが記録されるわけです。
 今回は、これらの知識を基に「仏教の禅定階梯」を図示しました。阿含経では、禅定(瞑想)には9つの段階を数え、「九次第定」(九つの禅定の段階)としています。色界の禅定が4段階(初禅、第二禅、第三禅、第四禅)、無色界の禅定が4段階(空無辺処、 識無辺処、無所有処、非想非非想処)、それに滅尽定(めつじんじょう)を加えて9つの段階です。
 「色界」の禅定の前に「欲界」の禅定もあります。図をご覧になると、「欲界」の禅定は物質界の3.3次元以下のもの。「色界」の禅定は3.4次元と3.5次元の低層(第5~7亜界)、「無色界」の禅定は3.5次元の高層(上位メンタル界)のアンタカラーナ(内的心理器官)の意思、我執、理智、心素に関係するものだということが分かると思います。心素(チッタ)を超えた領域が「滅尽定」です。
 ヨーガ・スートラにおける最高の三昧は「無種子三昧」であり、ジーヴァ(個我)に合一することなのですが、ゴータマ・ブッダをはじめ仏陀の高弟は、ジーヴァ(個我)が動物システムに沈んでしまっていたので、この界層に入れても「ジーヴァ(個我)」がありません。それゆえ、仏教は「無我」なのです。
(竹下雅敏)
————————————————————————
仏教の禅定階梯


Comments are closed.