グーグルが「ニュース・ショーケース」という新サービスを開始、「世界の報道機関を事実上買収」さらなる情報操作、情報統制につながる恐れ

 先ごろグーグルが世界のメディアに1000億円ものニュース使用料を支払い、「ニュース・ショーケース」という新サービスを開始しました。減収著しいメディアにとっては1社年間で約1億7600万円の「救世主」となり、また一般市民にとっては有料記事も含む各社のニュースを無料で見ることのできるサービスとなり、企業にとってもこれまで以上に広範にPRできる媒体となるそうです。グーグルと海外の大手メディアはこれまでニュースショーケースの契約を巡って、主導権や法的規制を争ってきました。グーグルとしては著作権による損害賠償に比べれば1000億円でメディアを懐柔できれば良いのかもしれません。
 しかし実態は巨大企業グーグルが世界のメディアを「買収」するもので、これまで以上の情報操作、情報統制につながる危険をゆるねとにゅーすさんが取り上げておられました。特に記事後半の管理人さんの解説は体験に裏打ちされた迫力があります。重要です。また時事ブログでもお勧めの検索サイト「DuckDuckGo」を紹介されていますが、こちらで検索すると、多くのゆるねとにゅーすさんの記事が最初のページに表示されるそうです。グーグルがいかに恣意的にゆるねとさんを排除してきたか、それらがいかに急所を突く記事であったかが明らかです。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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【危ない流れ】グーグルが世界各国の報道機関に「3年間で1050億円」の対価をばら撒き、新しいニュースサービスを立ち上げ!→事実上の「マスコミ買収工作」でネット上の情報統制が一層進む恐れ!
転載元)
どんなにゅーす?

・巨大グローバル情報企業・Googleが、世界各国の報道機関に「3年間で1050億円」の対価を支払い、利用者に無料で報道機関の有料記事を提供する新サービス「グーグル・ニュース・ショーケース」をスタート。売り上げが落ちている旧来型の報道機関にとっては破格の契約内容に、世界各国の報道機関がサービスに応募する事態になっている。

・米国で独占禁止法違反で提訴されるなど、世界中でその独占的な運用形態が問題視されつつあるGoogleが、世界の報道機関を事実上買収しようとしているとの指摘もあり、巨大資本家などの権力層にとって有利な情報操作がネット上でさらに激化していくことを懸念する声が上がっている。


Google、記事の対価3年で1050億円 報道200社と提携

【ニューヨーク=大島有美子】米グーグルは1日、新聞社やテレビ局など世界の報道機関約200社と提携し、ニュースを提供する新サービスを立ち上げると発表した。記事提供の対価としてグーグルが報道機関に対して3年間で10億ドル(約1050億円)を支払う

まず1日にドイツとブラジルで始め、カナダ、英国、オーストラリアなどに順次広げる。米国での実施予定は明らかにしていない。独メディア大手のシュピーゲル・グループのほか、ブラジルの主要メディアも参加する

名称は「グーグル・ニュース・ショーケース」で、利用者はグーグルの既存のニュース提供サービス「グーグルニュース」を通じて無料で閲覧できる。将来的にはグーグルの検索エンジンにも表示される見通しだ
(中略)
~省略~

日経新聞 2020.10.1.


Google「ニュースショーケース」の真の狙いは 記事の対価迫る報道機関を「分割統治」?

(中略)
News Showcaseは「立法をないがしろに」

こうした中、グーグルが「質の高いコンテンツの対価を報道機関に支払う」と打ち出したサービスが「グーグルニュースショーケース」だ。
(中略)グーグル側は、報道機関と読者とが「関係を構築する道を開く」としている。
既に英、独、仏、ブラジルなどの約400の報道機関が契約したが、法律に基づく一律の対応を阻むための「分割統治」(独ニュースサイト・ネッツポリティック)などと、その戦略に批判的な見方も強い
欧州主要メディアで構成する「欧州出版評議会」のアンジェラ・ミルスウェイド専務理事は「グーグルは『ニュース制作への支援』を主張しながら、自前のサービスで取引条件を一方的に押しつけ、公平な交渉条件を設定しようとする立法をないがしろにできる」と指摘した。

~省略~

東京新聞 2021.1.17.

(中略)

(中略)


世界中から「追放」「弱体化」を求める声が上がるグーグルが、事実上の「既存マスメディア買収工作」!?破格の対価を報道機関にばらまき、読者に有料のニュースを無料提供!



(中略) 

「世界中のインターネットにおける情報統制」を牽引してきた点で、当サイトにおいても以前から強く問題視してきたグーグルですが、世界中の報道機関に破格の対価を支払い、読者に有料記事を無料提供する新しいサービス「グーグル・ニュース・ショーケース」を開始。
近年売り上げが落ちつつある既存のマスメディアにとっての「救世主」として、各国のマスコミがこのサービスにこぞって応募する事態になっているようです。

どうやら、米トランプ政権が独占禁止法違反でグーグルを提訴しているのをはじめとして、グーグルが不当にネット上の検索・広告分野の市場を独占しているだけでなく、(自分たち)グローバル企業や巨大資本勢力に有利な情報操作を行なっているとして、世界中の市民や政府がグーグルを問題視し始めているだけでなく、既存のマスメディアからも反感を買い始めていることを受けて、まずは、こうした「既存マスコミへの破格のバラマキ工作」を始めたと見るのが良さそうだ

一方で、一般市民にとっても、本来お金を払わないと読めない報道記事を全て無料で見ることが出来るというのだから、一見するととても有意義なサービスのように思えるし、グーグル側や広告出稿している企業にとっても、さらなる莫大な広告料を発生させたり、自社の商品を宣伝できるというわけで、この新サービスはかなり大きな規模のものに発展していく可能性を秘めているといえそうだ。

しかし、むろん、事はそう単純なものでもなく、一般市民にとっては、重大な不利益や損害を被る危険性を多分に含んでいるものであるといわざるを得ない。
中でも最も懸念されるのは、これは、ただでさえ売り上げが落ちている既存の報道機関を事実上グーグルが買収しているような構図になっており、既存の報道機関がグーグルの支配下に入る流れが始まっているようにみえることだ。

こうなると、既存の報道機関は、これまで以上にグーグルなどのグローバル企業に対して不都合な情報を発信することが出来なくなり、また、このサービスの利用者がどんどん増えていけば、まさに、グーグルによって、いいように選別され歪められた情報のみを利用者が一方的に受け取ることになり、まさに、地球規模で中国と同じような情報統制が常態化していくことにもつながっていきます。

フェイスブックにおいてもすでに2019年からメディアに対して使用料を支払う動きを始めているみたいだし、まさに、20年の米大統領選で行なわれたものと同じような、GAFAが主導する大々的な情報操作や言論・表現弾圧が世界に広がっていく流れが確実に始まっている

現在も、企業メディアから個人ブログまで、グーグル広告を運営資金の原資としてサイト運営が行なわれているケースが非常に多いけど、この先、既存の報道機関までもが(電通に加えて)グーグルの支配下に入ることになれば、まさに、テレビや新聞、個人ブログに至るまでもがグーグルはもちろん、その他の巨大グローバル企業に物が言えないシステムが構築されてしまい、グローバル資本勢力とって不都合な情報を自由に発信できない世の中になってしまう
(現在、政治に対する批判はある程度許されている状態だけど、その政治を腐敗させたり民主主義を劣化させている”根源”である、グローバル企業や巨大資本家、そしてグーグルそのものに対する批判がすでに思うように出来なくなっている可能性がある)

まさに、私たちがこれまで一貫して警鐘を鳴らしてきた、国家を超えた民間のグローバル資本勢力による「地球規模の共産主義社会」「真性デジタル奴隷社会」そのものに突き進んでいる状況です。

既存のマスコミ・GAFAとの戦いにトランプ政権が(見た目上)敗北する寸前になっていることで、こうしたグローバル企業(その背後にはこれらの企業を所有しては、各国の政治家・マスコミを支配してきた巨大資本家)による「ディストピアの構築」が一層スピードアップしていく危険があるし、ボクたちのような、すでにグーグルから広告を止められて、幸いにも読者の皆さまからのご支援で運営が出来ている、(グーグルの悪影響を受けていない)わずかな情報サイトが率先して警鐘を鳴らし、これ以上のネット上の情報統制・言論弾圧の動きに強く反対の声を上げていくしかない

そして、世界で起こり始めている「グーグル追放」の運動を止めずに、これをもっと大きなものにしていく必要がありますね。


米大統領選の一件を機に、グーグルがいかに恣意的な検索結果の操作をしていたかが明らかになりつつあるの受けて、徐々に、DuckDuckGoなどの(オルタナティブな)検索エンジンを利用する人が増えてきているみたいだね。
当サイトの記事も、DuckDuckGoから検索すると多くの記事が1ページ目に表示される(一方、グーグルにおいては1年ほど前から大多数の記事が検索結果から消されてしまった)し、最近ことにDuckDuckGoからの検索を通じて当サイトの記事を見つけてくれる人が増えてきたように感じる。

…最後に、かつてグーグル広告を利用してきた側だったからこそ言えることだけどグーグル広告の単価は、他の業者と比べて突出して高く設定されており、ゆえに、記事の内容などにおいて非常に厳しい基準が設定されている上に、グーグルからひとたび広告を止められてしまうと、サイト運営どころか生活することすらできなくってしまうのが現状だ
そういう意味で、多くの(グーグル広告によって)無料で閲覧できるサイト運営者は、常にグーグルから「首根っこを掴まれているような状態」であり、こうした傾向がこれからますます顕著になっていくことで、ネット上の個人情報サイトすらも、電通から強力な支配を受けているテレビと同じような「極めて不自由な運営形態」に陥ってしまう恐れがある

そういう意味でも、今回のニュースについては、(国家をも超える権力を持つ民間の巨大企業によって、ネット上の自由な言論だけでなく、憲法で保障されてきた「表現の自由」や「基本的人権」までもが奪われる危険が高まってきているという意味で)個人的に非常に強い懸念と不安を持っているよ。

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