不動産「事故物件」の対象を変更していた菅政権 〜 今年の早い段階で自宅放置の方針を念頭に置いていた可能性

 菅政権の「自宅放置」の新方針が出されるや、医療関係者を始めとする猛反対の声が上がりました。それと同時に「大島てる」という聞きなれないワードをしばしば目にするようになりました。「大島てる」とは不動産の事故物件の情報提供ウェブサイトのようで、政府の新方針を実施すれば自宅療養中に亡くなってしまう人が増え、結果的に事故物件である「大島てる」が増加、不動産業界が混乱するという懸念でした。
 ところが。本当にゾッとする話ですが、今年5月、大阪で自宅療養中に亡くなるコロナ感染者が問題になっていた時期に、国交省は不動産売買、賃貸の際のいわゆる「事故物件」の取り扱いを変更しようとしていました。この変更は2月に設置された検討会の議論の結果、作成されたそうですが「自然死や日常生活の中での不慮の死については原則、告知する必要はない」とあり、つまり自宅療養中に亡くなったコロナ感染者は、事故物件の告知の対象ではなくなります。これを2月段階からガイドラインにしようと検討していたとは一体どういうことか。
 ネット上で、こうした変更を手回し良く行っている菅政権への批判が上がっていますが、何より、菅政権が初めから自宅放置の棄民を大前提に感染症対策を行っていたことに、心底恐怖を感じます。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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菅政権“唯一の先手”コロナ対策とネットで揶揄される「事故物件」ガイドラインのゾゾーッ!な中身
引用元)
(前略)
 この政府方針が論外なのは言うまでもないが、ネット上で<菅政権の先手策>などと揶揄されているのが、国交省が5月に公表した「宅地建物取引業者による人の死に関する心理的瑕疵の取り扱いに関するガイドライン(案)」だ
(中略)
 それによると、宅地建物取引業者が買主と借主に告げるべき事案として、他殺、自死、事故死、その他原因が明らかでない死亡が発生したケースが挙げられ、自然死や日常生活の中での不慮の死については原則、告知する必要はない――としているのだが、このガイドラインに従えば、理論上、コロナ感染者が自宅療養中に亡くなっても病死扱いになるため、宅建業者は買主、借主に告知の必要はない
(以下略)

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