ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝56 ― 乗っ取られた米国 〜 暴力支配3

 北米を暴力支配していく全米犯罪シンジケート、これをそのバックから一体となって育成したのがADL、ADLの母体はブナイ・ブリスです。ブナイ・ブリスは1900年台の初め、米国ではADLを通してギャング・シンジケートを育成すると同時に、中東ではジャボチンスキーを用い青年トルコ運動を蜂起させてオスマン帝国を破壊してました。近・現代編 第17話で指摘したことです。
 そこでは、ADLとブナイ・ブリスに悪魔教フランキシズムが絡んでいることを示唆しましたが、ADLとブナイ・ブリスの正体は既に明瞭です。サバタイ=フランキストです。ロスチャイルドがその一員として資金提供し、世界を席捲していったハルマゲドン計画の実働部隊です。つまりは、サバタイ=フランキストが北米を暴力支配する全米犯罪シンジケートを育成したわけで、結局は米国を乗っ取り、①金融 ②情報 ③暴力の3つで支配の体制を完成させた主体者は、やはりロスチャイルドに行き着くわけです。
 ただし、ロスチャイルドの出現以前の段階もあります。結論的にはサバタイ・ツヴィをメシアとして誕生させ、一大ムーブメントを起こさせたのはブラック・ロッジの「黒い貴族」であり、その実働隊がイギリス東インド会社の諜報員だったようです。
 当時と主人は異なっていますが、イギリスの諜報部隊が今回のウクライナ騒動を操作していた情報が出てきています。歴史の舞台裏で様々な世界破壊の実働部隊だったイギリス諜報部隊が、とうとう表面に出てきたということです。
追記)スコティッシュ・ライトは表のイルミナティと見なしましたが、一概にはそうとは言えないようです。イギリス情報部を掌握もしていたシェルバーン卿は、ジョン・コールマン博士の『300人委員会』のメンバーにありました。パーマストン卿のパーマストン家もそうです。こうなるとスコティッシュ・ライトは表裏のイルミナティの高位者の集まりだったようです。いずれにしても悪魔崇拝に変わりはないので、スコティッシュ・ライトはカバール組織と表現するのが無難でした。(2022/04/19)
(seiryuu)
————————————————————————
ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝56 ― 乗っ取られた米国 〜 暴力支配3

米国犯罪シンジケートに協力の上海阿片ネットワーク


米国の暴力支配体制が完成は、メイヤー・ランスキーの設立した殺人株式会社と全米犯罪シンジケートによって、ただし、これは「古株のギャング団が自分たちの代行者として若いギャング組織を育てて利用している」との見解を前回に示しました。

『ユダヤの告白』第7章にはこれに関わる次の記述があります。

1920年、アーノルド・ロススタインとメイヤー・ランスキーは、彼らの代理人ジェイコブ(ヤシャ)・カッツェンバーグを上海へ送り、中国産アへンの北米における販売権を手に入れるべく交渉させた。カッツェンバーグが交渉した相手のイギリスのアへン王の中には、香港上海銀行とジャーディン・マゼソン・トレーディング・カンパニーのケズウィック卿がいた。ケズウィックは、スコティッシュ・ライトの団員だった。このスコティッシシュ・ライトは、グランド・マスターのパーマストン卿のもと、中国における麻薬取引の権益をイギリスの手に入れるべく、19世紀後半にアへン戦争として知られる戦争を仕掛けた団体であった。

上記の記述について先にアーノルド・ロスタインについてですが、彼も(ハザール)ユダヤ・ギャングで、マイヤー・ランスキーの親分格でした。


アーノルド・ロススタインはニューヨーク暗黒街を裏賭博などで仕切っていたボスでしたが1928年に暗殺され、マイヤー・ランスキーがそのシンジケートのボスの地位に就いたのです。アーノルド・ロススタインの築いた犯罪シンジケートについては、彼のウィキペディア記事には以下のようにあります。

人種やローカリズムに固執せず国際的な地下ネットワークを構築し、「弁護士、金融プロ、暴力団」の3点セットを常備するシンジケートタイプの犯罪集団を作り上げた。血縁や因習に囚われるシチリアマフィアとも、狭い縄張りに甘んじる従来のストリートギャングとも異なる犯罪スタイルは、ロススタインという「現実のモデル」を通じてルチアーノやランスキーに受け継がれ、その後のアメリカンギャングの方向性を決定づけた。

暴力の実力行使に金融をセットさせ、しかもその犯罪行為を合法化すべく弁護士もセットにした国際的な地下ネットワーク、これがロススタインが築き、ランスキーが継承した犯罪シンジケートのスタイルということのようです。

『ユダヤの告白』の記述内容に戻りますが、そのロススタインとランスキーが代理人をたて、「中国産アへンの北米における販売権を手に入れるべく」上海のイギリスの阿片王と交渉した、これは事実と見て間違いないでしょう。ロススタインのウィキペディア記事に以下にある通りで、彼のシンジケートは上海の阿片ネットワークとコネクションを築けたようです。

麻薬密輸にも手を広げ、輸入雑貨店やアートギャラリー、アンティークショップを買収して合法偽装のフロントにすると一味のヤーシャ・カッツェンバーグらをヨーロッパに、ジョージ・アフナーをアジアに派遣してヘロインを輸入した。

問題は、ロススタイン、ランスキーの犯罪シンジケートに北米でのアヘン売買を許可したイギリスの阿片王たちです。このイギリスの阿片王たちが、ロススタイン、ランスキーたちアメリカのユダヤ・ギャングのシンジケートを育成したことにもなるからです。


スコティッシュ・ライトとは?


イギリスの阿片王たちを『ユダヤの告白』では、香港上海銀行に次いで、スコティッシュ・ライトの団員でジャーディン・マセソン商会のケズウイック卿をあげています。スコティッシュ・ライト? 英国のパーマストン卿のもと、スコティッシュ・ライトがアヘン戦争を仕掛けたとも記述しています。

更には全米犯罪シンジケートを設立したランスキーのバックにはADLがあり、そのADLの元の本体は「ブナイ・ブリス」ですが、『ユダヤの告白』はブナイ・ブリスとADLはともにスコティッシュ・ライトの機関であると指摘しています。

ユダヤ人スコティッシュ・ライト・フリーメーソンの要職にあった者たちが、1843年にブナイ・ブリス(契約の子孫の結社)を設立したのである。(第6章

ADLは結成当初から組織犯罪やそれを操るスコティッシュ・ライトの「防衛機関」として位置づけられていた(第7章

といった具合にです。

『ユダヤの告白』第6章には、

イギリス東インド会社と同様にイギリス政府情報部をも支配していたイギリスのスコティッシュ・ライトの指導者たちは、大西洋の反対側アメリカで新しく建設された共和国を転覆し、最終的にアメリカをイギリスの手に取り戻すことを企てた。

とも記してあります。

どうも情報をまとめると、スコティッシュ・ライトが米国の破壊と支配、ひいては世界支配のための実働部隊としてブナイ・ブリス、ADLを創設し、更にはランスキーの全米犯罪シンジケートを育成もしたとの主張のようです。

それではそのスコティッシュ・ライトとは?

『ユダヤの告白』の第6章にスコティッシュ・ライト組織についてと、その高位者たちの多くの名前が記されています。それによると、スコティッシュ・ライトはカバラ儀式を取り入れたフリーメーソンとして英国に17世紀中頃から広がっていったようです。

…となると時期としては清教徒革命、サバタイ・ツヴィの一大メシアムーブメントの頃と重なる時期です。英国が悪魔崇拝者に乗っ取られていく時期でもありました。

スコティッシュ・ライトの高位者たちなどとして、次のような名前があがってきます。

シェルバーン卿(英国首相)、パーマストン卿(英国首相)、モーゼス・モンテフィオーレ卿 (銀行家、ネイサン・ロスチャイルドのパートナー)、エドワード・バルワー・リットン(英国外相、『来たるべき種族』の著者)、べンジャミン・ディズレーリ(英国首相)、ジュダー・P・べンジャミン(米国、策謀家)、オーガスト・べルモント(米国におけるロスチャイルドの代理人)、アルバート・パイク(米国南部連合将軍、バーバリアン・イルミナティ三代目首長)…。

シェルバーン卿
Wikimedia Commons
[Public Domain]
パーマストン卿
Wikimedia Commons
[Public Domain]
ディズレーリ
Wikimedia Commons
[Public Domain]

この顔ぶれを見ると 、エドワード・バルワー・リットンという裏のイルミナティメンバーも一部入っていますが、スコティッシュ・ライトは表のイルミナティ、つまりブラック・ロッジの地上組織と見て間違いないです。


表のイルミナティ機関に裏のイルミナティが潜入?


スコティッシュ・ライトが表のイルミナティの悪魔崇拝のカバラ主義者の組織である根拠は幾つかあります。主だった顔ぶれがそうであるのも一つ。他にもあります。1800年台半ばから1900年代初めにかけて、欧米から広い範囲で世界革命運動の一環として「ヨーロッパ青年運動」といった「〇〇青年運動」が一斉に起こされていきました。

その一つであるイタリア青年運動を主宰したのは、表のイルミナティであるバーバリアン・イルミナティ二代目首長のジュゼッペ・マッチーニです。

初代首長
アダム・ヴァイスハウプト
Wikimedia Commons [Public Domain]
二代目首長
ジュゼッペ・マッチーニ
Wikimedia Commons [Public Domain]
三代目首長
アルバート・パイク
Wikimedia Commons [Public Domain]

ジュゼッペ・マッチーニの動きでイタリア統一から南部シシリア人の米国への大量移住が起き、イタリア系マフィアが誕生するのです。イタリア系マフィアの誕生、これも計画の一環であり、同時期には米国で青年アメリカ運動が起きていて、アメリカの解体運動、南北戦争へと繋がっていました。

「〇〇青年運動」は例外なく、それを蜂起させたのはブラック・ロッジ組織であり、その「〇〇青年運動」をスコティッシュ・ライトが主導したことが第6章に記されています。

また、スコティッシュ・ライトの機関とされるブナイ・ブリスは米国の南部連合を支援し、「ブナイ・ブリスが奴隷所有者の一派に属しリンカーン暗殺にかかわっていたことは、まぎれもない歴史上の事実」(第6章)と指摘されています。暗殺されたリンカーンは裏のイルミナティメンバーだったのです。

以上の根拠より、スコティッシュ・ライトとは表のイルミナティ組織であり、ブラック・ロッジに属すると見なせます。ブラック・ロッジの「黒い貴族」です。

このスコティッシュ・ライトがイギリス東インド会社とイギリス政府情報部を支配していたとのことです。…「なるほど」と頷けもします。

イギリス東インド会社は、1600年にブラック・ロッジの「黒い貴族」の機関にテンプル騎士団(ホワイト・ロッジ)の流れのドレーク海賊団が合流し出来上がりましたが、1600年台を通して英国はアムステルダムのブラック・ロッジの「黒い貴族」からの乗っ取り攻撃を受けていました。

Wikimedia Commons [Public Domain]

イギリス東インド会社は表裏のイルミナティが絡みこむ組織でしたが、初期段階からある時期までは表のイルミナティが主体となっていただろうことが分かります。

このように、多分1900年台の初期までは世界を破壊し支配するための機関と運動をブラック・ロッジが立ち上げ、そこに裏のイルミナティが潜入するという構図だったのでしょう。

英国そして世界を暴力、金融、虚偽にて支配していったイギリス東インド会社およびイングランド銀行、その初期はブラック・ロッジが支配しますが、途中からはブラック・ロッジに当時は所属していたロスチャイルド家が支配することになります。

だから1800年台などは、ロスチャイルド家とスコティッシュ・ライトが共同で動き、彼らがブナイ・ブリス、ADL、全米犯罪シンジケートを作っていった流れのようです。


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

これまでのseiryuu氏の寄稿記事はこちら


Comments are closed.