リアリストであればこそ日本の核保有はありえない、ウクライナ情勢を受けて今の日本がなすべきこと 〜 原口一博議員の動画から

 ウクライナ情勢を受けて、日本全体が熱に浮かされたように防衛、防衛、憲法9条を変えて自衛隊を軍隊に、さもなければ核を持たないウクライナのように強国に蹂躙される、ロシア、中国、北朝鮮が相手だ、とイメージしやすい短絡的なストーリーで危機感をあおりっぱなしです。みんな、落ち着こう。ウクライナは西側に利用されたゼレンスキー政権が暴れているだけなのだ。
 しかしどうしても納得できないのが、仮に日本が侵攻の危機にあったとして、なぜ防衛強化をすれば安全なのか、そこにものすごい論理の飛躍があるのではないかという疑問でした。
 そう言った声が多いのでしょうか、5/11、5/12と連続して、原口一博議員の動画配信では日本の国防についての見解が語られていて、その内容に大いに納得しました。
本物のリアリストは武力だけで語らない、本物の政治家は無謀な思い込みで国民を戦火に晒さないよう絶対の平和を希求するものだと改めて感じます。
 原口議員の二日に渡る「朝のご挨拶」から国防に関する部分を要約しました。防衛費という名目で巨万の富を得る国内外の者たちからは、絶対に許せない発言でしょう。

 『日本は敗戦国で、不当に裁かれた事実は76年遡って覆せない。旧来型の資源に乏しい国土の狭隘な日本が、広大な国と核戦争ができるかというリアリズムに到達して欲しい。もちろん自国を守るのは自国民だ。9条さえあれば守れるとは思わないが、憲法という不戦の宣言、不戦の理想を破ることが何を意味するのかを知らねばならない。最近、小さな政党が近隣国への敵愾心、鬱屈した閉塞感から、危機感に駆られた政策が支持を集めている。これは政治のリアルとは真逆だ。ロシア、中国、北朝鮮の三方向を相手に国を守れない。
 ウクライナは核を放棄したからロシアに攻め込まれたという認識がある。日本も核武装をすべきという論もある。では、
1、核兵器の基となるウランはどうするのか、自国で作るのか、輸入をするつもりか
2、日本にはまだ敵国条項がある。不審な動きをすれば問答無用で攻撃される
3、日本は何発の核攻撃に耐えられるというのか。狭い国土、高い人口密度など他国とは戦略上の優位性が異なる
4、日本自体が劣化衰退しているのに、核武装にお金をかけるのか
5、それを戦勝国の集まりであるP5(5カ国の常任理事国)が認めるのか
6、NPT(核兵器不拡散条約)にも反する
世界はP5核保有国と安全保障条約を持ちながら、非核の傘を実現している国の方が多い。日本が今すべきことは、停戦に向けた努力だ。
平和は、互いに各国の安全保障への理解を深めること無くしてはありえない。
制裁では戦争は防げない。それは日本の歴史を見れば明らかだ。一回核が使用されたら、もはやその後を予測することは不可能になる。それが現代の戦争だ。』

 原口一博議員の地に足ついた解説です。外交力の無様な日本が心すべきは、状況的にロシアは戦に負けていないということと、ヨーロッパでの戦争を起こす意図はないということです。
(まのじ)
————————————————————————
配信元)


Comments are closed.