ぴょんぴょんの「紅茶と石油」 ~経済破綻したスリランカは日本の未来?

「わが国の経済は完全に崩壊した」。
6月22日、スリランカのウィクラマシンハ首相は議会でこう宣言した。
スリランカは、明日の日本でもある。
石油、ガス、食料、生活必需品のほとんどを、外国依存に仕向けられてきた日本。
土地も資産も資源も、寄生虫に吸い取られて弱らされた日本。
日本に、イベルメクチンのような寄生虫の特効薬を飲ませて、自分の足で立たせたい!

追記:その後のゴタバヤ・ラジャパクサ大統領については、こちらをご覧ください。
(ぴょんぴょん)
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ぴょんぴょんの「紅茶と石油」 ~経済破綻したスリランカは日本の未来?

ガソリンの流通が完全にストップし、6月のインフレ率は54.6%!


アジイ、アジイ!
なんでこんなに、毎日アジイんだあ?

ほんと、エアコンと冷蔵庫がないと生きていけないね。

だが、エアコンも冷蔵庫も、電気がなければ始まらない。
電気代が上がって、エアコンをつけらんなかったら、死んじまうー。


電気がないと、ホントに困るよね。
スリランカは、1日10時間の停電だって。
「30度近い熱帯夜でも扇風機は動かない。真っ暗な職場で明かりはスマホのライトだけ。」
(NHK)

夜間は停電してるのか。

外は真っ暗、ネオンサインはもちろん、信号機まで消えるんだよ。

都会に住んでたら、コワイなあ。


暴動も起きてるしね。
「商業都市コロンボを含む大都市では、何百人もの人々が燃料を買うために何時間も列に並び、時には警察や軍隊と衝突している。」
(CNN)

「スリランカでは、燃料が底をつき、政府が燃料の販売を中止してパニックになっている。
もうすぐ、ヨーロッパやアメリカでも同じような光景を目にするだろう...。とても暗くて寒い冬がやってくる...。
ヨーロッパは今、完全なパニック状態だ。」(DeepL翻訳)


なんなんだ、このカオスは?

6月30日の時点で、スリランカにはあと1週間分の石油しかないそうだよ。
ガソリン販売を再開できるのは、早くとも3週間以上先になるって。

(Newsweek)

ガソリンが買えるのは、3週間先だと〜?

たとえ、買えるようになっても、命がけの覚悟が必要。
警察によると、今週だけでも11人が燃料を求める列で死亡した。」(CNN)

ガソリン買いに行って、死んだ? 熱中症か?

暴動に巻き込まれたかも。
北部のガソリンスタンドでは、ガソリンの在庫切れに腹を立てたお客から、数十人を巻き込む暴動になって、軍が来て、実弾を発砲した。(Newsweek)


おいおい、ガソリンスタンドで実弾ぶち込むとか、正気か?

軍とか警察とか、何するかわかんないよ。
とにかく、ガソリン流通のめどが立つまで、学校と一部の国営機関は閉鎖。
バスや電車も動かないから、事実上のロックダウン。


自転車で行くしかねえな。
しかし、たいへんだな、スリランカ。

支払うドルがないんだよ。
今年の1月、イランから輸入した原油の代金を紅茶で支払ったそうだよ。
「『特産の紅茶を渡すことで、石油の購入代金の支払いに充てると合意した』
イランとの間で事実上の物々交換を認めるという、異例の発表。」(NHK)

物々交換のバーターか、イランもよく合意したなあ。
石油と紅茶、どんな割合でバーターしたんだろう?

ティーバッグ一箱で、石油コップ1杯とか?

こういう時、日本は何をバーターするんかなあ?
米かなあ? そんな状況、想像したくもねえなあ。

スリランカはインフレも深刻で、食料品や日用品も値上がりしてる。
スリランカルピーが売られまくって、通貨価値が1か月で50%も下落したからね。
「外貨不足に品不足、そこに通貨安が加わったことでインフレが加速し、2月の消費者物価の上昇率は17.5%に達した。」
(NHK)

6月のインフレ率は、54.6%だと?!
(Newsweek)


しかも、主食のお米は、店やスーパーから姿を消して、国民の5人に4人が食事の量を減らして耐えているって。(Newsweek)


化学肥料、農薬、除草剤を使わない100%有機農業の国になるはずだった


だが、スリランカは、農業が盛んな自給自足の国だったんじゃ?

だったんだけどね。
ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領が、スリランカを化学肥料、農薬、除草剤を使わない100%有機農業の国に変えようとして。

いいじゃねえか!! いい大統領じゃねえか!!

それが、準備期間もおかずに、2021年5月いきなり、化学肥料、農薬、除草剤を輸入禁止にしたせいで、お米の生産量が減って値上がりして、輸入しなくちゃならなくなった。

アホか!
有機農薬は、土壌が変わるまでけっこう時間かかるのを知らねえのか。

お米と同じように、主要産業の紅茶も打撃を受けた。
ドル箱だった紅茶も、生産量と品質が低下して、4億2,500万ドルの経済的損失を被った。
(YAHOO!ニュース)


紅茶も、肥料と農薬漬けだったのが証明されたな。

あわてて政府も、化学肥料や農薬の輸入を再開したけど、スリランカルピーが下落した上に、ウクライナ戦争の影響もあって、輸入肥料や農薬の価格が高騰してしまって。(YAHOO!ニュース)

前みたいに、肥料や農薬を買えなくなったと。

だけど、これは対岸の火事じゃないよね?
日本もいつ同じことになるかわからないよ。

ああ、ロシアを敵に回したら、肥料はねえ、米はできねえ。
再三、時事ブログで言ってるが、玄米は備蓄しておかねえと。

スリランカみたいに、電気もガソリンもない、食料品も不足して値上がりしてからじゃ、手遅れだからね。

しかし、スリランカは何をどうまちがえたんだ?
コロナで観光客が減って、外貨が入らなくなったのはわかるが。

Author:Hash Milhan[CC BY]

今年3月、お米や食料品の値上がりで生活が苦しくなった市民が、ラジャパクサ大統領宅の近くで暴徒化して数十人がけがをした。大統領が令状なしの逮捕や拘束ができる非常事態宣言を出した数日後、ラジャパクサ首相を除く26人の内閣閣僚が総辞職。

大統領もラジャパクサ? 首相もラジャパクサ? 

首相のマヒンダ ・ラジャパクサは、大統領の4つ上の兄。

兄弟で、大統領と首相をやってたのか?

そう、スリランカはラジャパクサ一族が支配していたと言ってもいいね。

日本の政治家だって、かげでこっそり血縁関係だから、似たようなもんだが。

5月9日に辞任した、お兄さんのマヒンダ・ラジャパクサ首相は、内戦続きのスリランカを平和な国に立て直したカリスマで、2005年以来10年間、大統領を務めていた。

カリスマも、市民の抗議で引きづり下ろされたか。

もっとも、親中国派の彼はいろいろムチャをしてきたからね。
ラジャパクサ一族の地元ハンバントタに、中国の融資で道路や鉄道、使わない国際空港を建設して、案の定返済不能になって、ハンバントタ港の運営権が99年間中国に渡る羽目になってしまって。


ハンバントタ港
Author:Deneth17[CC BY-SA]

中国にとっちゃ、インド洋の海上輸送の拠点を手に入れて、シメシメか。
ところで、スリランカを借金漬けにした張本人の中国は、何かしてくれてるのか?

今年1月、ラジャパクサ大統領は、中国の王毅外相に債務返済期間の見直しについて求めた。でも、中国は応じず、4月に、スリランカの債務を減らす代わりに10億ドルの融資を申し出たらしい。(The Diplomat)

なに? 新たにまた借りろだと?
借金減らしてくれたらいいのに。

1人でも、借金を減らしたら、他の国も減らせってうるさいからね。

だが、これ以上借金増やしたら、サラ金地獄だぞ。
国ごと、乗っ取られるぞ。



そう、中国の「債務のわな」と言われている。(NHK)
でも、インドも積極的に動いている。

インドは、スリランカが中国の手に落ちるのを黙って見てらんねえよ。

インドはすでに40億ドル(約5400億円)の融資をしてるのに、さらに35億ドルを融資するという。(NHK)

日本も、5月20日、スリランカに計300万ドル(約3億8千万円)の緊急無償資金協力をやるとか言ってたな。(YAHOO!ニュース)

スリランカは、IMFを当てにしてるみたい。
「これが唯一の選択肢だ。この道を歩むしかない。我々の目的は IMF と話し合いを持ち、追加融資枠を得るための合意に達することだ」。
(CNN)

中国に乗っ取られるか、IMFに乗っ取られるか。
どっちにしろ、国の資産は奪われ、国民は奴隷になって借金を返し続けることになる。



ロシアにSOS!


でも、スリランカは、ロシアにもSOSを送ったと聞いてホッとしたね。
「こうした中、スリランカ政府は2人の大臣が今週初めにロシアに到着し、ロシアの燃料を直接購入するための協議を行なっているとのことで、カンチャナ・ウィジェセケラ電力・エネルギー相は、『ロシア政府あるいはロシア企業から直接石油を購入することができれば、我々にとって有利である。現在交渉中だ』と言っています。」
(時事ブログ)


それは賢い!
これから、IMFがスリランカをどんな目に合わせようとしているのか、ロシアが手取り足取り教えてくれるだろう。

でもね、スリランカがロシアに助けを求められるのも、ロシアのウクライナ侵攻で中立の立場を取ったからだよ。

あ〜あ、それに比べて日本は、ロシアに頼る道を自ら絶ってしまった。

スリランカも大変だけど、日本はもっとヤバイと思う。

日本の外貨準備の残高は、去年末で1兆4000億ドルあまり。
かたや、スリランカの外貨準備高は27億ドル、「1か月分の輸入に充てられるほど」なんて、エラそうに言ってるが、ドルがコケたらどうなるんだ?

(NHK)

石油もガスも、ドルで買えなくなる。

スリランカみたいに、バーターで支払うしかなくなる。
日本は何をバーターする?
石油もない! ガスもない! 食料自給率も低い! 
生活のすべてを、外国に依存している日本。
今のままじゃ、めっちゃヤバイぞ。


頭、クラクラしてきた。

「最大都市コロンボで取材を始めて目にしたのは、給油所に並ぶ車や人の長蛇の列だ。
街なかのいたるところで、数十台の車が列を作っている。
多くの人が給油用に持ってきたポリタンクに座り、いつ届くかもわからないガソリンや軽油を待ち続けている。郊外の給油所の列で並んでいたスクールバスのドライバーはこう嘆いた。『5日間も待ち続けているが、まだ給油できない』」。(NHK)
いつか、日本がこうならないことを祈るばかりだ。

スリランカ最大都市コロンボ
Wikimedia_Commons[Public Domain]


Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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