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ぴょんぴょんの「カタールを語る」 ~LNG埋蔵量世界第3位のカタールをめぐって
アラビア半島の端っこにあるカタールという国
知らないの?!
忘れもしない1994年開催のワールドカップ、アジア最終予選のイラク戦。
試合終了間際まで2-1でリードしていた日本は、初のワールドカップ出場に王手をかけていた。
だのに、ロスタイム残り数秒で同点ゴールを入れられて〜〜〜予選敗退。
忘れもしない1994年開催のワールドカップ、アジア最終予選のイラク戦。
試合終了間際まで2-1でリードしていた日本は、初のワールドカップ出場に王手をかけていた。
だのに、ロスタイム残り数秒で同点ゴールを入れられて〜〜〜予選敗退。
中東初のワールドカップを開催したかった理由
カタールは、2017年、サウジ・エジプト・アラブ首長国連邦(UAE)などから国交を断絶されたことがあった。「カタール外交危機」とも呼ばれる。
それで、何が困ったって、食料。
カタールは食料を100%、輸入に依存しているんだよ。
それで、何が困ったって、食料。
カタールは食料を100%、輸入に依存しているんだよ。
開催の条件は、8個のスタジアムがあること。
そのスタジアムの収容人数は最低4万人以上、準々決勝は6万人以上、決勝は8万人以上入れないとダメ。
なのにその当時、カタールにはスタジアムが一個しかなかった!
そのスタジアムの収容人数は最低4万人以上、準々決勝は6万人以上、決勝は8万人以上入れないとダメ。
なのにその当時、カタールにはスタジアムが一個しかなかった!
ドーハのメトロ路線図
Author:L9A8M[CC BY]
1971年にイギリスから独立してからずっと、肉体労働はほぼ全て外国人に任せてきた。
「カタール人はビデオゲームのような感覚で国を作っている」。
つまり、ピポピポとキーを押すだけで、人を動かして、好きな場所に好きな建物を作れるんだよ。(現代ビジネス)
「カタール人はビデオゲームのような感覚で国を作っている」。
つまり、ピポピポとキーを押すだけで、人を動かして、好きな場所に好きな建物を作れるんだよ。(現代ビジネス)
ああ、彼らは逃亡できないようにパスポートを取り上げられ、気温50℃、湿度80%のの炎天下で、一日12時間、週7日働かされた。
これほどの過酷な労働にもかかわらず、給料は1ヶ月約4万円〜7万円。
(現代ビジネス)
給料を支払われないこともあったと言う。(onigiriまとめ)
これほどの過酷な労働にもかかわらず、給料は1ヶ月約4万円〜7万円。
(現代ビジネス)
給料を支払われないこともあったと言う。(onigiriまとめ)
過酷な現場から逃げることもできず、多くの外国人労働者が命を落とした。
カタール政府は、今大会の準備のために亡くなった労働者はわずか数十人と言うが、イギリスのガーディアン紙は、ワールドカップ開催が決定してからの10年で、約6500人の移民労働者が死亡したと報道した。(現代ビジネス)
カタール政府は、今大会の準備のために亡くなった労働者はわずか数十人と言うが、イギリスのガーディアン紙は、ワールドカップ開催が決定してからの10年で、約6500人の移民労働者が死亡したと報道した。(現代ビジネス)
日本人が見落としているW杯の「深刻な闇」…カタールで起こっていた「衝撃の事態」 何があったのか? https://t.co/2lsZC20ocR
— ひろもと (@qBkgWWkxcpbDBAA) December 8, 2022
カタールと中国の関係
サイテーだろ?
そうなったのも、カタールが賄賂で開催権を買ったことが原因だ。
こんなふうにカタールはカネに物言わせて、世界中の有名5つ星ホテル、高級ブランド、老舗百貨店、高級ブランドなどを買収して不評を買っている。
(日本経済新聞)
そうなったのも、カタールが賄賂で開催権を買ったことが原因だ。
こんなふうにカタールはカネに物言わせて、世界中の有名5つ星ホテル、高級ブランド、老舗百貨店、高級ブランドなどを買収して不評を買っている。
(日本経済新聞)
たしかに、中国もイタリアをねらっているようだ。
国内に中国製の監視カメラがたくさん設置され、データが中国に送られるのではないかと噂されている。また、ローマなど主要都市には中国の秘密警察の支所があると言う。
国内に中国製の監視カメラがたくさん設置され、データが中国に送られるのではないかと噂されている。また、ローマなど主要都市には中国の秘密警察の支所があると言う。
中国 カタールにパンダ貸し出し 友好ムード高めるねらいか #nhk_news https://t.co/GHOwVmp78N
— NHKニュース (@nhk_news) October 20, 2022
CO2排出量で肩身のせまい中国は、天然ガスの利用を拡大していて、LNGの埋蔵量世界3位のカタールからLNGを調達しようと考えた。
パンダが届いて1ヶ月後の11月21日、中国企業はカタールと、史上最長27年間の液化天然ガス(LNG)供給契約を結んだ。(Record China)
パンダが届いて1ヶ月後の11月21日、中国企業はカタールと、史上最長27年間の液化天然ガス(LNG)供給契約を結んだ。(Record China)
脱CO2対策で優等生になろうとした岸田内閣
そうだ。
「もともと日本企業は25年にわたる長期契約を結んでカタールからLNGを輸入してきました。しかし脱炭素が進む中で、燃やすと炭素を排出するLNGは長期的に需要が減るという見通しもあることから、2021年の暮れ、一部の大型の契約を更新しませんでした。」(NHK)
「もともと日本企業は25年にわたる長期契約を結んでカタールからLNGを輸入してきました。しかし脱炭素が進む中で、燃やすと炭素を排出するLNGは長期的に需要が減るという見通しもあることから、2021年の暮れ、一部の大型の契約を更新しませんでした。」(NHK)
そして、その直後にウクライナ危機だ。
これには、日本政府もあわてた。
「いまLNGの確保が急務となり、国が前面に出て交渉に動いています。相手(カタール)からは『対話の用意はある』という回答を引き出しましたが、厳しい言葉も出たといいます。」(NHK)
これには、日本政府もあわてた。
「いまLNGの確保が急務となり、国が前面に出て交渉に動いています。相手(カタール)からは『対話の用意はある』という回答を引き出しましたが、厳しい言葉も出たといいます。」(NHK)
だろうね。
カタールからすれば、何を今さらだよね。
去年の末、長期契約を更新してくれなかったでしょ、ってね。
岸田さんも、「グレートリセット」のお先棒をかつぐのに必死で、日本の将来なんかどうでもいいのが良くわかる。
カタールからすれば、何を今さらだよね。
去年の末、長期契約を更新してくれなかったでしょ、ってね。
岸田さんも、「グレートリセット」のお先棒をかつぐのに必死で、日本の将来なんかどうでもいいのが良くわかる。
カタールには中東最大の駐留米軍基地がある
トップに、先見の明のあるヤツがいないという証明だな。
てことで、「グレートリセット」にもしっぽを振りつつ、「カタール」にもしっぽを振ってる日本はおいといて・・、
カタールとアメリカの関係はどうなっているのか、気にならないか?
てことで、「グレートリセット」にもしっぽを振りつつ、「カタール」にもしっぽを振ってる日本はおいといて・・、
カタールとアメリカの関係はどうなっているのか、気にならないか?
中東最大の米軍基地「アル・ウデイド空軍基地」
Wikimedia_Commons[Public Domain]
湾岸戦争後、アメリカ軍がサウジにいられなくなった時、手を差し伸べたのがカタールだった。
2003年から始まったイラク戦争では、カタールにアメリカ軍司令部が置かれ、以後、数千人規模のアメリカ軍が常駐するようになった。
2003年から始まったイラク戦争では、カタールにアメリカ軍司令部が置かれ、以後、数千人規模のアメリカ軍が常駐するようになった。
アメリカも、カタールから追い出されると行き場がないからな。
しかも、2022年2月2日、アメリカはカタールを「非NATO主要同盟国」に指定した。
これによって、カタールがアメリカ軍の資材・装備品の貸与、アメリカ軍との共同訓練ができるようになった。
しかも、2022年2月2日、アメリカはカタールを「非NATO主要同盟国」に指定した。
これによって、カタールがアメリカ軍の資材・装備品の貸与、アメリカ軍との共同訓練ができるようになった。
カタールゲート事件全体を理解する鍵
中国ともアメリカとも上手にやっているカタールだが、最近、EUが厳しい。
「カタールゲート」。
外国人労働者の扱い、女性蔑視など人権問題を抱えるカタールのイメージを「白紙」にするために、カタールから賄賂を受け取ったとして、EUのエバ・カイリ副議長ら4人がベルギー・ブリュッセル警察の捜査を受けた汚職事件だ。(note)
「カタールゲート」。
外国人労働者の扱い、女性蔑視など人権問題を抱えるカタールのイメージを「白紙」にするために、カタールから賄賂を受け取ったとして、EUのエバ・カイリ副議長ら4人がベルギー・ブリュッセル警察の捜査を受けた汚職事件だ。(note)
20 millions d'Euros, c'est le montant que l'Office Grec de Lutte contre le Blanchiment recherche sur 2 comptes bancaires liés à Eva Kaili au Panama ( L'Humanité) pic.twitter.com/s6f9vVb8m3
— Lefèvre Lila (@lefevre_lila) January 7, 2023
「NATO一極体制がその力をほとんど失い始めると同時に、湾岸諸国は別のところに目を向け始めたのです。」
サウジアラビアもアメリカに冷たい。どころか、BRICSの方を向いている。
そして、世界第3位のLNG国カタールが、史上最長27年間の契約を中国と結んだ。これこそ、「カタールゲート事件全体を理解する鍵」だと言う。(note)
サウジアラビアもアメリカに冷たい。どころか、BRICSの方を向いている。
そして、世界第3位のLNG国カタールが、史上最長27年間の契約を中国と結んだ。これこそ、「カタールゲート事件全体を理解する鍵」だと言う。(note)
最後に、話は変わるが、カタールって国は変わっているぞ。
アルゼンチンの女性記者が、ワールドカップ会場で財布をスられて、警察に届けに行った。すると警察は「至る所に監視カメラがあるので、顔認証で犯人はすぐ見つかる」と言う。ここまではふつうだが、次の質問にビックリだ。
「犯人を捕まえたらどうするか? 懲役5年? 国外追放? 今ここで、決めて下さい」。(ユルクヤル)
アルゼンチンの女性記者が、ワールドカップ会場で財布をスられて、警察に届けに行った。すると警察は「至る所に監視カメラがあるので、顔認証で犯人はすぐ見つかる」と言う。ここまではふつうだが、次の質問にビックリだ。
「犯人を捕まえたらどうするか? 懲役5年? 国外追放? 今ここで、決めて下さい」。(ユルクヤル)
中東初のワールドカップを成功させたカタール。
中国から中東初のパンダを呼び込み、
史上初の最長期間で、中国とLNG供給の契約をしたカタール。
中東最大のアメリカ軍基地を擁し、
アメリカから「非NATO主要同盟国」に指定されたカタール。
「日本人が知らないカタールW杯の闇【長編】」を参考に、カタールについて調べてみました。
ついでに、岸田政権のヤラカシも見っけ!