ミトコンドリアが正しく機能しない場合、不安、うつ病、双極性障害、統合失調症などの精神障害を引き起こす可能性がある ~「ケトジェニック食」が細胞内のミトコンドリアの数を増加させ、その機能を高め、精神疾患の患者に最も効果的

竹下雅敏氏からの情報です。
 In Deepさんの興味深い記事によると、「ミトコンドリアが正しく機能しない場合、不安、うつ病、双極性障害、統合失調症などの精神障害を引き起こす可能性がある」ということ、そして高脂肪、中程度のタンパク質、低炭水化物の「ケトジェニック食」が細胞内のミトコンドリアの数を増加させ、その機能を高め、精神疾患の患者に最も効果的であるというのです。
 冒頭の動画はその「ケトジェニック食」について解説した動画です。1分8秒で、“ケトン体ダイエットというものを知っているでしょうか。ケトン体ダイエットとは、うどんやご飯などの糖質をほとんど食べない糖質制限を行なって、それによって体内の脂肪が燃焼しやすくなり、体重が減るというものであります。ケトン体とは脂肪からできるもので、脂肪が燃焼する際に脳にエネルギーを供給するために作られる物質です。糖質制限をすることによって、このケトン体が作られるとされているんです”と説明しています。
 そして、“私たちの体にはブドウ糖を燃やしてエネルギーを取り出すブトウ糖エンジンと、脂肪を燃やしてエネルギーを取り出すケトン体エンジンの2種類のエンジンが備わっている(12分48秒)…人類はほとんどの間、ケトン体エンジンメインで生きていたので、ケトン体エンジンこそ、体にとって自然なものである(13分13秒)”としています。
 16分58秒~18分56秒では、“糖質を制限すれば、メインのエネルギーは脂質になり、ケトン体が現れ、その結果、ダイエット効果、糖尿病や認知症の症状改善や予防効果、血糖値の乱高下防止、炎症を抑えてくれる抗炎症作用、そして老化を抑えてくれる抗老化作用、また身体の酸化ダメージを防いでくれる抗酸化作用などが得られる”ことを丁寧に説明しています。
 20分10秒から、無敵の「ケトン体質」を実現する上手な糖質制限のやり方のポイントを解説しています。「1.糖質制限の3パターン(一食糖質オフ、二食糖質オフ、三食糖質オフ)を理解する。2.主食を別の食材(豆腐、大豆粉、カリフラワーライス)に置き換える。3.動物性タンパク質(肉、卵、チーズ)と良質な脂質(亜麻仁油、エゴマ油、くるみオイル、ヘンプシードオイル、ココナッツオイル、オリーブオイル)をたっぷり摂取する。4.アボガドとナッツ類(くるみ、松の実、カボチャの種)を活用する。5.生クリームをふんだんに活用する。」ということです。
 重度の精神疾患に苦しんでいる患者の場合には、三食の全てを糖質オフにする「スーパー糖質制限」が必要だということなのでしょう。しかし、これまで「統合失調症や双極性障害などの症状が生涯にわたる障害である」と考えられていただけに、適切な食事療法で回復可能だという発見は画期的ですね。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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【ベストセラー】「「ケトン体」こそ人類史上、最強の薬である」を世界一わかりやすく要約してみた
配信元)
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精神疾患の根本原因は「ミトコンドリアの機能障害」という説を知り、今の生活環境は、それをもたらすものばかりであることに愕然とする
転載元)
(前略)
最近、「ミトコンドリア機能不全が精神疾患の原因である可能性が高い」ということを、米ハーバード大学の精神医学教授であるクリストファー・パーマー博士が述べていたことについて、米エポックタイムズが記事にしていました。
 
パーマー博士は、以下のように述べています。

「ミトコンドリアが正しく機能しない場合、不安、うつ病、双極性障害、統合失調症などの精神障害を引き起こす可能性がある」
 (中略)
「ミトコンドリアにダメージを与える薬剤」というものは、医学的に知られていて、ニュージーランド医薬品医療機器安全局というような部局が一覧を載せたりしていますが、もう少しわかりやすく書かれてある記事には以下のような薬剤が含まれています。ミトコンドリアにダメージを与える薬剤はものすごく多いのですが、その中の一部の抜粋です。

「ミトコンドリアにダメージを与える薬」より抜粋
 
・抗炎症薬および鎮痛剤 / アスピリン、アセトアミノフェン、ジクロフェナク(日本名:ボルタレン)、フェノプロフェン、インドメタシン、ナプロキセンなど
 
・抗精神病薬/気分安定剤 / クロルプロマジン(日本名:ウインタミン)、フルフェナジン(日本名:フルメジン)、ハロペリドール(日本名:セレネース)、リスペリドンなど
 
・抗不安薬 / アルプラゾラム (日本名:ソラナックス)、ジアゼパム (日本名:セルシン、ホリゾン)など
 
wellnessresources.com
(中略)
「ミトコンドリアにダメージを与える薬」の中に、抗精神病薬や気分安定剤、抗不安薬などが含まれているわけです。
 
そして、ハーバード大学の教授は、「ミトコンドリア機能不全が精神疾患の原因」だという。
 
ミトコンドリアのダメージが原因である可能性がある精神・神経疾患で使われる薬にもまた、ミトコンドリアにダメージを与える可能性がある……。
 
パラドックスだとは思われませんか?
 
「これじゃ、薬での精神疾患の完治はないわな」と思わざるを得ません。
(中略)


今の生活環境は「ミトコンドリアの働きを阻害するものばかり」というようなことになっていまして、仮に、ミトコンドリアの機能障害が本当に「その後の精神疾患と関係していく」とすれば、現在のような生活環境ですと、なかなか、明るくはない近い未来があるのかもしれません。
 
なお、「ミトコンドリアとは何か」ということについては、専門的な説明は何だか難しいのですが、以下のようなものです。

記事「健康であることの条件は、細胞の中のミトコンドリアがカギを握る!?」より
 
…一般的に、ヒトの体は約37兆個もの細胞でつくられています。ミトコンドリアは、その一つ一つの細胞の中に数百〜数千個含まれています。単純計算しても約3700兆個〜3京7000兆個ものミトコンドリアが、ヒトの体に存在することになります。



この膨大な数のミトコンドリアは、呼吸による酸素を取り込んでエネルギーを生み出す、いわば人体の「エネルギー工場」ともいえる重要な働きを担っています。
fukumitsuya.co.jp
 
金沢大学の増田和実教授は、「ミトコンドリアは、細胞の生死を司る存在である」とまでおっしゃっています。
 
ともかく、今の私たちは、そのミトコンドリアが損傷をとても受けやすい生活環境の中に暮らしているということは言えそうです。
 (中略)
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精神疾患の根本原因について、ハーバード大学の教授が語る

A Root Cause of Mental Illness: Harvard Professor
Epoch Times 2023/07/02
 
精神疾患の根本的な原因は何だろうか?
(中略)
ハーバード大学の精神医学教授であるクリストファー・パーマー博士は、精神疾患とミトコンドリア機能不全の関係に関する何千もの研究論文の点と点を結びつけてきた (論文)。
(中略)
2016年に精神科医たちが新たな道を歩み始めた重要な瞬間は、統合失調感情障害の患者の減量を支援したときだった。その患者は重度の精神疾患に苦しんでいただけでなく、向精神薬の服用中に経験した体重増加による自尊心の低下にも悩まされていた。
 
パーマー氏は当初、統合失調症の患者の症状を、低炭水化物のケトジェニック食に切り替えることで慢性的な幻聴や妄想が止まるとは考えていなかったと語っている。しかし、それが起きた。
 
彼はすぐにこの介入を他の患者にも使い始め、同様の効果、時にはさらに劇的な結果を確認した。
(中略)
パーマー氏は、代謝とミトコンドリアに関する数十年にわたる研究に基づいて、精神障害は脳の代謝障害であると確信している。
 
これは、これらの精神疾患の状態は永続的な欠陥ではなく、根本原因を特定して対処することで修正できることを意味する。
(中略)
ミトコンドリア機能不全とは
 
細胞生物学を深く掘り下げると、細胞内のエネルギー生成を担う小さな細胞小器官が明らかになる。ミトコンドリアと呼ばれる構造は、脳細胞を含むすべての細胞が正常に機能するために不可欠なものだ。
 
ミトコンドリアが正しく機能しない場合、心血管疾患、高血圧、肥満、2型糖尿病などのさまざまな健康上の問題が発生する可能性がある。
 
パーマー氏は、ミトコンドリアが正しく機能しない場合、不安、うつ病、双極性障害、統合失調症などの精神障害を引き起こす可能性があると指摘する (論文)。
脳が効率的に働くためには、かなりの量のエネルギーが必要だ。ミトコンドリアが十分なエネルギーを生成しない場合、脳の構造や機能に異常が生じ、精神疾患を引き起こす可能性がある。
(中略)  
ケトジェニック食は期待できる
 
研究と臨床経験に基づいて、パーマー氏は、食事、運動、ストレス軽減、十分な睡眠などの常識的なライフスタイルの変更を含む (論文)、ミトコンドリア機能不全の影響を軽減するための数多くの戦略を提案した。
 
ある食事介入が精神疾患の患者に最も効果的であることが証明されている。
 
たとえば、ケトジェニック食は 1920年に遡り、てんかんの治療に初めて使用された (論文)。高脂肪、中程度のタンパク質、低炭水化物の食事は、細胞内のミトコンドリアの数を増加させ、その機能を高めることが示されている (論文)。
(中略)
パーマー氏は以下のように語った。
 
「私たちは、双極性障害や統合失調症の人々が病気を寛解させた数百の症例を持っています。現在、科学者たちはこれを追求しています」
 
「現在、重篤な精神疾患に対するケトジェニック食の対照試験が少なくとも 10件進行中です。パイロット試験の結果をすぐに公表する準備を進めているところです」
 
「この画期的な理論は、今後の精神疾患を概念化し、それを治療するための全く新しい方法を切り開きます。研究はすでに進行中であり、急速に進歩しており、今日の実際の人々に実際の結果をもたらす可能性があります」

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