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ユダヤ問題のポイント(終編) ― 第9話 ― 虚偽の渦
タルムード侵入経緯
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『旧約』によれば、”旧約の主”とイスラエル・ユダヤ民族(血統ユダヤ人)全体との契約が成立したのは、シナイ山でモーセに与えられた十戒によってです。当然ながらこの十戒の律法(トーラー)がユダヤ教の本来で、トーラー・ユダヤ教が正統ユダヤ教となります。十戒の内容は以下となります。
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(1) ヤハウェのほかなにものをも神としないこと,
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(2) 主なる神の名をみだりに呼ばないこと,
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(3) 安息日を記憶してこれを聖とすること,
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(4) 父母を敬うこと,
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(5) 殺さないこと,
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(6) 姦淫しないこと,
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(7) 盗まないこと,
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(8) 偽証しないこと,
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(9) 他人の妻を恋慕しないこと,
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(10) 他人の所有物を貪らないこと。
(『コトバンク』より)
この十戒に対してバビロニア・タルムードの源泉である「カナンの遺言」は以下となります。
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1.(同族のみ)互いを愛すること。
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2.盗みを愛すること。
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3.姦淫を愛すること。
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4.主人を憎むこと。
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5.真実を語らないこと。
(『カナンの呪い』より)
十戒とカナンの遺言が全く相容れないのは一目瞭然です。つまり、正統ユダヤ教とタルムードは同居できず、タルムードはユダヤ教の本来を破壊するものです。
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実際にタルムードには次のようなものがあり、“旧約の主”よりも、タルムードを語るラビのほうが完全に上位になっています。タルムード・ユダヤ教では“旧約の主”とイスラエル・ユダヤ民族(血統ユダヤ人)の契約など破壊されています。
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吾々はタルムードがモーゼの律法書に対して絶対的優越性を有することを認むるものなり。
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律法(聖書)は多少とも重要ではあるが、長老方が聖典に記された言葉は常に重要である。
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掟の言葉より法師の言葉を敬え。
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教法師の言葉は、生ける神の言葉なり。
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タルムードの決定は生ける神の言葉である。エホバも天国で問題が起きたときは、現世のラビに意見を聞き給う。
(『日本人が知らない 恐るべき真実』より抜粋)
古代イスラエルの民は、モーセの「出エジプト」を経て紀元前1000年頃には、現在のアシール地方に統一イスラエル王国を建設し繁栄。しかし、その後に王国は南北に分裂、やがて北イスラエル王国が滅び「失われた十支族」へ。更に南ユダ王国は新バビロニアからの攻撃を受け、民は「バビロンの捕囚」となり、ユダ王国も滅亡します。
バビロニアは悪魔崇拝国家であり、「バビロンの捕囚」のこの半世紀あまりの間にユダヤ教は悪魔崇拝に汚染されます。キュロス王による解放で、現在のパレスチナに多くのユダヤの民は移りますが、ユダヤ教はタルムードに汚染され、カナン人も多く紛れ込んでいたのです。
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翻って、カナンの一族がなぜ同族同士では認識し合いながら出自を隠し、イスラエル民族などに紛れ込み、成りすましを行ってきたのか?
それは、カナンおよびカナンの一族に「ノアの呪い」がかけられていたからです。「カナンの遺言」とは「ノアの呪い」に対抗する呪い返しで、カナンの一族が地上で生き残り、繁栄するためのものであり、タルムードはそのための処世術でもあったのです。
ノアの呪い
『カナンの呪い』p38の記述では、限られたスペースの「ノアの方舟」の中では、性行為は禁じられていたが、しかしノアの次男ハムはこの禁に背き、箱舟の中で、褐色の肌の前アダム人の女と交わった、としています。そしてこのハムの妻となった「前アダム人の女」は次としています。
配偶者であり邪悪なナァマの説得に負け、殺人儀式、人肉嗜食を実践した。白人を殺して食べることで、子孫に優性の形質があらわれるとハムはナァマに吹き込まれたのである。(p45)
『カナンの呪い』では、ハムはナァマとノアの方舟の中で、禁じられていた性交におよび、ナァマに唆されて、ハムは悪魔崇拝となったと記述しているのです。
ノアの箱舟の中で、ハムがナァマと交わったのかどうかはともかくも、ハムの一族がシュメールの神々を名乗るも、悪魔崇拝の一族となっていたのは、2019/04/02の竹下さんの記事などで、幾度も明かされています。ハムとナァマが結びついて、ハム及びその子孫たちの一族が悪魔崇拝の一族になったのは事実と思えます。
ハムとナァマの長男がクシュであり、末の子(4男)がカナンというわけです。ナァマは弟アベル殺しの人類初の殺人者とされるカインの血流の娘で、その兄はトバルカインです。『旧約』には、トバルカインは初めて鉄や銅の刃物を鍛えた鍛冶の始祖とされています。
ハムとナァマが結びついたと考えられるものとしてヒッタイトの存在があるのです。一般にヒッタイトは現人類で初めて鉄器(鋼)製造技術を有し、独占していたとされます。このヒッタイトは『旧約』のヘテ人を指し、ヘテ人はカナンの息子です。つまりヒッタイトはカナン人になります。
また、ヒッタイト以外に早くから鉄器(鋼)製造技術を有したのは、『旧約』の記述では、イスラエル民族が王国を建設する際に最大の敵となり、鉄器を駆使していたペリシテ人です。『カナンの呪い』では、ペリシテ人もカナン人とされ、ウィキペディアでは「聖書の記述では、彼らのルーツはハムの子ミツライムの子であるカフトルの子孫である」としています。いずれにしても、ペリシテ人もハムの一族になります。
ヒッタイト(ヘテ)人とペリシテ人、ハム一族の彼らが有した鉄器(鋼)製造技術は、トバルカインからのものだったように思えるのです。ハムはナァマとの結びを通してカインの血族と結びつき、特殊技術の獲得と悪魔崇拝になったと見るのが自然に思えます。
2019/04/02の竹下さんの記事にもありますが、ハムとナァマの末の子(4男)カナンは、大洪水後にノアに男色行為を仕掛けたのか、ノアからの呪いをかけられるのです。「カナンの一族(ハムの一族も)はセムとヤペテの一族の奴隷になれ。」と。
この「ノアの呪い」は、2007年の「天界の改革」が展開してようやく解けたと記憶します。それまでの7千年以上「ノアの呪い」は実効作動していたわけです。ハムの一族、特にカナン人は、奴隷になる運命づけを逃れるには出自を隠して欺き、逆にセムとヤペテの一族を奴隷にするしかなかったことになります。
利用される計画
十戒を中心とするトーラーがユダヤ教の本来ですが、それを破壊するタルムードがユダヤ教に入り込み、タルムードが降ろされたパリサイ派がユダヤの宗教権威となり、タルムード・ユダヤ教が多数派となったのです。
十戒は“旧約の主”ホワイト・ロッジの宰相の地位にあったエノクがイスラエル・ユダヤ民族に与えたもので、トーラー・ユダヤ教はホワイト・ロッジの宗教、一方の「カナンの遺言」を源泉にするタルムードはブラック・ロッジの聖典です。ユダヤ教にタルムードが入った時点で、ユダヤ教はその内部から深刻な自己矛盾を起こしていたのです。
この矛盾したユダヤ教全体を、更にぐちゃぐちゃにするのが『ヨハネの黙示録』です。
『ヘロデの呪い』には、当時イエスを信奉したユダヤ人も多く、イエス死後もその数が増えていった様子が記されています。原始キリスト教徒の発生です。
この動きを危惧し、原始キリスト教を抹殺すべく結成されたのが「秘密の力」でした。ヘロデ・アグリッパ王と宰相ヒラム・アビウデを中心とする9名の設立者は、「われわれは、先祖から受け継いできたユダヤ教以外、いかなる宗教も容認することはない。」(p103)として、「ペテン師イエスの教えをに従う者たちを攻撃し、死に至るまで彼らと戦いを挑むことを、ここに誓う。」(p112)としたのです。
この秘密結社「秘密の力」が古代メーソンの一つの起点であり、彼らがゾロアスター13血流として現在にまで至っているのです。彼らのユダヤ教は当然ホワイト・ロッジに属するトーラー・ユダヤ教ではなく、タルムード・ユダヤ教になるでしょう。
ただし、トーラーにせよタルムードにせよ、ユダヤ教のユダヤ人はイエスをキリスト(メシア)とは認めず、『新約聖書』を聖典と認めていません。しかし『新約』に含まれる『ヨハネの黙示録』だけは、ユダヤ教は聖典と認めているのです。『ヨハネの黙示録』はイエスの死後に出されたのですが、これを聖典と認めたのはユダヤ教権威だったパリサイ派だったでしょう。
『ヨハネの黙示録』はエノクが降ろしたもので、サナット・クマラの「大計画」を具現する計画書でした。ホワイト・ロッジから出された計画をブラック・ロッジが聖典と認めたことになります。なぜか?
ブラック・ロッジの太守たちが、この地上世界を支配するのに使い勝手の良いツールとして利用することにしたのでしょう。逆に『ヨハネの黙示録』自体も、この地上世界に新世界を到来させるために、ブラック・ロッジを利用する計画の面を持ってもいますが…。
このユダヤ教をめぐるぐちゃぐちゃぶりが、サバタイ・フランキストを生む下地にもなっていたのです。
虚偽にまみれた地上世界が建設されていった原点の一つとも言えるのが、ユダヤ問題でしょう。ユダヤ問題は虚偽に塗れ、それが故に複雑です。ユダヤ人を名乗る連中の言い分を聞いていけば、そもそもユダヤ人の規定さえもが不可能なのです。言っていることが支離滅裂なのです。
ユダヤ人を名乗るシオニストなどは、ハザール人(アシュケナジ)をユダヤ人だとします。血統はユダヤとは繋がりませんが、ハザール人はユダヤ教に改宗したというのが理由です。その理屈ならば、どのような人種でもユダヤ教徒になればユダヤ人ということになり、ユダヤ教がユダヤ人を規定することになります。それではそのユダヤ教は?となりますが、これがぐちゃぐちゃなのです。
ユダヤ教は『旧約聖書』抜きには成立せず、『旧約聖書』は“旧約の主”とイスラエル・ユダヤ民族(血統ユダヤ人)との契約が柱になっています。この契約を遵守するのが律法(トーラー)で、これがユダヤ教の根本としかいいようがありません。ユダヤ人が「旧約の民」とされる所以です。
ところが前回見たように、イエスの時代では既にタルムードを奉じるパリサイ派がユダヤ教の権威であり、多数派になっていたのです。タルムードは“旧約の主”との契約を否定・破壊するものです。トーラーとタルムードは同居できないのに、同じユダヤ教の名で相矛盾するものが同居してしまったのです。もうこうなってしまえば支離滅裂で、「何でもあり」になってしまい、それが現在にまで繋がってしまったのです。本来のトーラー・ユダヤ教のみをユダヤ教と規定すれば、大多数のユダヤ教もユダヤ人も偽ユダヤです。