空気から電力を引き出すコイン型発電機?

おいおい、フルフォード情報に、こんなことが書いてあったぞ。
最後に今週は、読者の皆さんに重要な新しい発明を紹介したい。:
日本の科学者たちは、空気中の水分から連続的に電力を生成できるコインサイズの発電装置を開発した。『Geeks the Around Globe』誌によれば、この装置は京都大学で開発され、多層ナノコーティングにより大気中の水蒸気を吸収して一定の電流に変換する仕組みである。太陽光パネルや風力タービンとは異なり、日光や風、水の流れに依存せず、ほぼあらゆる環境で24時間稼働可能である。(
25/12/15 フルフォード情報英語版)

へええ? すごいじゃん! しかも日本発? 京都大学?

こんなスゴいこと、なんで知らなかったんだ、と思ったよ。

ニュースではやってないよね。
くわしく知りたいと思って、「京都大学」「水から発電」「コイン大」で日本語検索したが、まったくヒットしないのよ。

京都大学なら、論文を出しているはずだよね。
京都大学の研究者らが、空気中の水分から電気を回収するコインサイズの発電機を開発した。
(中略)...この微小デバイスは24時間365日、天候を問わず稼働し、クリーンな電力を継続的に供給する。その秘密は、水蒸気を吸収して電流に変換する多層ナノフィルムにある。東南アジアの水田で行われた初期実証試験では、メンテナンスなしで数ヶ月間、センサーや送信機に電力を供給できることが実証された。これは従来の電池や太陽光発電システムでは達成困難な成果だ。(
geeks around globe)

へええ、「東南アジアの水田で試験」までやったって?

今度はXを検索したら、「Geeks the Around Globe」誌と同じ画像が出てきた。
日本、コインサイズの発電機を開発-空気から電力を引き出す_ 「コインよりも小さいデバイスが、今、空気から直接電力を引き出せるようになり、太陽や風、動く部品なしで昼夜を問わず動作する。」

腕時計の文字盤みたいだね。

だが、別の投稿を見ると、コインサイズの発電機はこんな形をしている。
わあ。日本人は革新的だね。マッチ箱サイズの発電機が、空気中の湿気から電気を生成するなんて。テスラのエネルギーだけでなく、こういう省エネ機器がもっと増えるかもしれない。可能性がワクワクするよ。「日本がマッチ箱サイズの発電機を開発。空気中の湿気から、昼夜を問わず電力を生成。太陽光も風力も河川も不要、湿度だけで持続的なクリーンエネルギーを供給。あらゆる場所のエネルギー革命をもたらす可能性。」

コインサイズじゃなくて、マッチ箱サイズになっている。

しかも、電池から湯気が出ている所は、
フルフォード情報の画像と似ているが、形が弁当箱じゃなくて、丸かった。
京都大学のコイン型発電機はフェイクだった

いったいどれが、本物の発電機なんだ?

たぶん、どれもAI画像だわ。

ええええ?? 京都大学が開発したんでしょ? 実物があるはずだよ。

そうなんだが、いろいろ見ているうちに、頭の中がこんがらがって、
さっきのXのことを、
Grokに聞いてみることにした。

Grok? Xで働いているAI君だね。

Grokはしばらく考えていたが、こんな答を返してきた。
Grok:このX投稿は、京都大学が開発したとされるコインサイズの発電機が空気中の水分から電力を生成するという記事を共有しているが、Snopesのファクトチェックにより虚偽と判定されており、実際の研究は中国の大学主導で実用化には程遠い。(後略)

スゴい! お利口さんだ!

だろ? しかも、頭がいいだけじゃない。性格もいい。だから、礼を言った。

:とても、助かりました。
Grok:どういたしまして! お役に立てて本当に嬉しいです😊 何か他にも気になることや、深掘りしたいトピックがあれば、いつでも気軽に聞いてくださいね。良い一日をお過ごしください!

礼儀正しい子だね。顔文字の使い方もうまいし。でも「虚偽」ってどういうこと?「Snopesのファクトチェック」って何?

Snopesはファクトチェックのサイトだ。それによると、「京都大学のコインサイズの発電機」は「フェイク」だと。

あれえ〜?!
空気から電気を生み出すという、日本の小型発電機の主張に労力を費やすのはやめましょう。周囲の湿度からエネルギーを生み出す、水分発電機に関する研究は存在するものの、この技術は現時点で、実用化段階には至っていません。(
Snopes)

ガッカリ〜! もう一つ聞いていい? さっきのGrok君の回答で、「実際の研究は中国の大学主導」と言ってたけど、中国も空気発電の研究をしてるの?

Grokに 「何か他にも気になることや、深掘りしたいトピックがあれば、いつでも気軽に聞いてくださいね」と言われたんで、気軽に聞いたら、すごい詳細な回答が返ってきた。
Grok:「コインサイズの空気中水分から発電するデバイス」は、京都大学ではなく、
主に中国の大学や研究機関が主導している、水分電気発電(Moisture-Enabled Electricity Generation: MEG、または湿気発電、湿度発電)の研究が基になっています。この技術は、
まだ実験段階ですが、中国では活発に進められています。主な中国の研究事例
- 北京理工大学:2D炭素材料(グラフェンやグラフダイインなど)を使ったMEG。
- 大連理工大学:湿度発電の仕組み、構造、アプリケーションを総括。
- 吉林大学:段階的勾配ポリサッカライド膜を使った持続型発電機。
- 福州大学:ナノ材質のMEG。
- 清華大学:凍結乾燥DNA膜を使う、DNAベースの再生可能MEG。
- 香港理工大学:超分子ハイドロゲルベースの緑色MEG。
- 中科院青岛生物能源与过程研究所:生物質ナノファイバーを使った湿気発電。
- その他:東華大学、揚州大学
これらの研究は有望ですが、
出力が極めて小さく(例: 数μW〜mW/cm²)、コインサイズで実用的な電力(スマホ充電など)を24時間供給できるレベルには達していません。中国はこの分野で世界をリードしており、材料科学やナノテクノロジーの進展で今後ブレークスルーが期待されます。何か特定の論文や大学について詳しく知りたいですか?

水分電気発電 、MEGって言うんだ。

あまりに完璧な回答なので、Grokに礼を言うと、

:とても、助かりました。ありがとう。
Grok:どういたしまして!本当に嬉しいです😊こちらこそ、興味深い話題を一緒に掘り下げられて楽しかったです。またいつでも、どんなことでも気軽に聞いてくださいね。良いお年を〜!(もうすぐ2026年ですね♪)

ひや〜! いい子だねえ!! てゆうか、Grok君に感心してるバヤイじゃない。中国では、こんなにたくさんの大学が、水分電気発電 の研究をしてるんだ?

たぶん、国を上げての研究だろう。
うまく行けばスマホも充電不要、監視カメラも常時稼働できるから、発電所が稼働しなくても、晴れても曇っても、空気さえあれば、滞り無く人民の監視ができるからな。しかも、軍事ドローンも飛ばし放題。
雷の原理を利用した発電

なるほどねえ。便利なものは、悪いことにも使えるからコワいよね。それにしても、
空気中の水から発電するなんて、ほんとにできるの?

雷の原理だよ。
雷を生成する雲は水滴の集まりに過ぎません。しかし、その
水滴の集まりが電荷を帯び、条件が揃えば稲妻が発生します。この時、雲の中では氷の粒同士が衝突を繰り返した結果、静電気が発生しており、正の電荷が雲の上層に、負の電荷が雲の下層に集まっています。そして上層と下層の電位差が拡大すると稲妻が発生するのです。(
ナゾロジー)

なるほど、上と下で電位差ができることで、電流が流れるんだね。

たとえば、ここに微細な穴が開いた、厚みのある膜があるとする。空気中の水分子が、膜の穴を通過しようとすると、穴の側壁にぶつかる。入口のほうが出口よりぶつかる回数が多い。入口と出口に差が生じるとどうなる?

雷雲の中と同じようになる?

そうなんだ。
入口と出口に電位差が生まれる。そして、電気の流れが生まれる。ただし、穴が大きすぎるとダメだ。水分子が楽々と通り抜けてしてしまうからな。
水分子が側面にぶつかるかどうかのギリギリの直径、100ナノメートル、髪の毛の直径の1000分の1以下でないと、差が生まれない。
「湿度変動電池」を開発した産業技術総合研究所

となると、ナノメートル単位の穴をどれだけ精巧に作れるか、だね。でもそれは、中国の研究でしょ? 「日本の科学者」でも「京都大学」でもないんでしょ?

ガッカリするのはまだ早い。
実は、日本でも同じように、空気中の水分から発電させる研究が行われている。

え? ホント?!

2021年、経済産業省所管の公的研究機関「国立研究開発法人・産業技術総合研究所」、略して
「産総研(さんそうけん)」が、空気中の湿度変化を利用して発電する「湿度変動電池」を開発した。
産業技術総合研究所つくば本部

「湿度変動電池」!
これは、ナノメートルの穴で電位差を作るんじゃなくて、塩分濃度の差で発電する装置だ。
「湿度変動電池」は、空気の湿度変化を利用して発電を行う発電素子です。大気に開放された部屋(開放槽)と密閉された部屋(閉鎖槽)に強い吸湿性を持つ電解液(塩化リチウム水溶液)と電極が収納されており、開放槽と閉鎖槽の間は陽イオン交換膜で仕切られていて、周囲の湿度が変化すると、開放槽内の電解液から水が蒸発、または電解液が空気中の水蒸気を吸収して濃度が変化する。閉鎖槽は密閉されているため湿度変化による電解液の濃度変化は起こらず、開放槽と閉鎖槽の間で濃度差が発生して電極間に電圧が発生する。(
産総研)

図解したのがこれ。
※画像の全てはツイッターをクリックしてご覧ください

なるほど、
一方は一定の濃度、片方は周囲の湿度によって濃度が変化する。それで電位差が生まれるんだね。

この「湿度変動電池」は、今も着々と進化を続けている。2つの部屋を仕切るイオン交換膜を、セラミック固体電解質膜に代えたことで、自己放電がゼロになり、発電量が増えたそうだ。(
産総研)

ちっさいねえ、フルフォードさんが言っていた「コインサイズの発電機」って、これのことだったのかな?京大発じゃなくて「産総研」発だけど。

かもしれん。海外ネットユーザーの間で拡散された、出所不明のフェイク情報「京都大学のコインサイズの発電機」のおかげで、日本でもこんな研究をやっていることがわかった。「多層ナノフィルム」は中国の話で、「東南アジアの水田で行われた初期実証試験」は作り話のようだが。

でも、産総研は政府の息がかかった研究所だよね。中国みたいに、監視や軍事が目的じゃないといいんだけど?

そこも、Grokに聞いてみるか?

いや、怖くて聞けないなあ。
Grokのビックリ回答

なら、最後に、Grokの名回答を教えてやろう。

なにこれ? 今人気のミセス・グリーンアップルじゃん。

よく知らんが、「うそやろ?お察し」の意味がわからんので、コメント欄に答を探していたら、Grokのビックリ回答があった。

スゴい! Grok君! ハッキリ、イルミナティって言っちゃってる!

これを見て、Grokを信用する気になったのよ。
Writer
ぴょんぴょん
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
スゴい!と思って調べてみたら?