[マスコミに載らない海外記事]ご想像願いたい… もしロシアがカナダの政権を打倒していたら

竹下雅敏氏からの情報です。
 いたってまともな議論だと思います。アメリカ以外の国が同じことをすると犯罪なのに、アメリカがやると正義というのがオバマの考えです。通常はこういう論理をダブル・スタンダードと言うのですが、一つの基準があるだけです。アメリカは特別な国で、何をやってもOKだという基準です。通常このような考え方をする者を悪人と言います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ご想像願いたい... もしロシアがカナダの政権を打倒していたら
転載元より抜粋)
Neil Clark
2014年2月18日、キエフの独立広場で、機動隊と衝突する反政府抗議行動参加者達の側で炸裂する花火 ロイター / Yevgeny Volokin

2014年2月18日、キエフの独立広場で、機動隊と衝突する反政府抗議行動参加者達の側で炸裂する花火 ロイター / Yevgeny Volokin

もし民主的に選出されたカナダの政権が、ロシアが資金援助した、極右過激派とネオナチが重要な役割をはたしていたクーデターで打倒された場合をご想像願いたい。

新たな選挙で選ばれたわけではないオタワ'政権'が フランス語の公用語という立場を廃止し、億万長者のオリガルヒに、ケベックを支配するよう任命し、ロシアが率いる貿易圏への加盟に署名したらどうだろう。

ご想像願いたい…

もしロシアがカナダの政権転覆に50億ドル使い、その後で、カナダの大手エネルギー企業が、取締役会に、ロシアの超有力政治家の息子を任命したとしたら。

ご想像願いたい…

もし、シリア政府がダマスカスで、'イギリスの友人達'、つまりデービッド・キャメロン政権の暴力的打倒を支持する国々による会議を主催していたらどうなるだろう。

シリア政府とその同盟諸国が、反政府‘反抗勢力’に、何百万ポンドも与え、他の支援もしながら、イギリスの民間人を殺害し、学校、病院や、大学を爆撃している‘反抗勢力’集団を非難せずにいるとしたら。

シリア外務大臣が、イギリスで翌年予定されている総選挙を‘民主主義の茶番’として片づけ、キャメロンはいかなる選挙も行われる前に身を引かねばならないと言ったら。

ご想像願いたい…

もし、我々がロシア外務省の高官と、駐カナダ・ロシア大使との間の、カナダ政府に誰を入れるべき・外すべきかを話し合う電話会話が漏洩したものを聞いたとしたらどうだろう。そして、この二人が承認した候補者が、ロシアが資金援助した'政権転覆'の後で、新たに、選挙されずに、首相になったとしたら。

ロシア外務省の高官がこう言っていたら。‘EUくそくらえ’.

ご想像願いたい...

もしシリア空軍が、イスラエルの兵器庫を爆撃し、シリア反政府勢力向けに武器を輸送していたと安全保障当局者が主張していた隊列も爆撃したら。

もし上記の様な出来事のどれかが起きたら一体どうなるだろうか想像し、それを実際に起きていることと比較すると、現代社会の一体何がおかしいのかが見えてくるので、大いにためになる。


もし他の国々が行っていたなら、全く非道だと見なされるような行為が、アメリカとその同盟諸国によって行われたのだ。二重基準を見るには、関係する国々の名前を入れ換えさえすれば良い。

もしロシアが、カナダなりメキシコの民主的に選出された政権の打倒に50億ドル費やして、親ロシア派クーデター政権を代わりに樹立すれば、新 '政権'を権力から追い出す為に、数時間の内に、アメリカによる本格的軍事侵攻が行われるのは確実だ。欧米のテレビ・ニュース局やエリート評論家連中は、'ロシアによる侵略への反撃'だと宣言し、完全に正当化されると言って、熱心にアメリカの行動を支持するだろう。ところが、アメリカによって、ウクライナで、政権転覆が行われ、キエフで、親アメリカ派クーデター政権が権力の座につけられると、それは全く違う話になる。もしロシアが、カナダやメキシコでクーデターを画策すれば、声を限りに‘卑劣だ’と叫ぶ連中が、ウクライナの合法的政権を違法な打倒を慶賀しているのだ。

もしベラルーシや、ベネズエラの政府が、欧米が支援するキエフ軍事暫定政権がしたように、自国民に対し重火器を使用すれば、似非左翼の偉大な '人道主義者' 連中が、懲罰的経済制裁だけでなく、空爆もやれ、ルカシェンコ大統領やマドゥロ大統領をハーグに強制連行しろと、金切り声を上げるだろうことは確実だ。

もしイスラエルの兵器庫や隊列を爆撃したのがシリア空軍で、その逆でなかったなら、一体どうなっていたかは、我々は皆分かっている。これほど厚かましい偽善を、我々は一体なぜ黙認しているのだろう?


シリア政府が、イギリスの内政に干渉する権利がないのと同様に、イギリス政府も、シリアの内政に干渉する権利はないのだ。ロシアが、アメリカと国境を接する国々で'政権転覆' をする権利が無いのと同様、アメリカも、ロシアと国境を接する国々で'政権転覆' をする権利はないのだ。

全ての主権国家の平等に基づく、新しい国際秩序が必要だ。今年のベオグラード・フォーラムが構想したような、新たな"平等な世界"が。現在の欧米の偽善と二重基準の現状を暴露し続けて、それを実現するようつとめれば、世界は遥かに安全になるだろう。

記事原文のurl:
rt.com/op-edge/160168-imagine-russia-us-double-standards/

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