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[Sputnik]プーチン大統領への大型インタビュー「米国は、世界中の政治プロセスに積極的に介入」【動画】 〜ロシア悪魔化に洗脳され、事実を客観的に見れていないアメリカ人〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 プーチン大統領が、アメリカのNBCテレビのインタビューに応じたようです。インタビューを行った女性は、プーチン大統領に対し、“素直な人だった…予想とはいささか異なって、彼は普通の人間だった”と感想を述べています。アメリカ人のほとんどの人は、プーチン大統領を怪物か何かだと思っているのかも知れません。
 プーチン大統領とラヴロフ外相のこれまでの行動を素直に見れば、それこそ、2人でノーベル平和賞10個分以上の働きを為してきたと思えます。それがわからないとすれば、大手メディアのロシア悪魔化に洗脳され、事実を客観的に見れていないということになります。
 インタビューでは、プーチン大統領が米国の内政干渉について素直に語っています。“世界地図のどこを指で突いても、至る所で…内政に干渉している”と指摘していますが、米国の行っていることは、内政干渉というレベルをはるかに超えて、国家転覆、要人の暗殺という国家犯罪のレベルです。他の国が同じことをすれば、直ちに制裁が発動され、その後、戦争に突入するレベルの行為を、米国は世界中の至る所でやっています。こうした米国の犯罪を一番わかっていないのが、アメリカ人ではないかと思います。彼らは、自分の国の真実をいずれ知らされることになると思いますが、その時、どのような反応をするのかが興味深いところです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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プーチン大統領への大型インタビュー「米国は、世界中の政治プロセスに積極的に介入」【動画】
転載元)

© Sputnik/ Alexey Druzhinin



プーチン大統領は、NBCテレビのインタビューに応じた中で「米国は、世界中で、他国の政治プロセスに介入しているが、ロシアも同じことをしているかのように非難している。実際のところ、ロシア政府には、そうした事をする意味が無いにもかかわらずだ」と述べた。

スプートニク日本

プーチン大統領は「世界地図のどこを指で突いても、至る所で、米国の公人が、内政に干渉しているとの苦情を耳にするだろう」と指摘し次のように続けた-

「それゆえ(もし誰かが、それは私達ではないが)我々は内政干渉していないと言いながら、誰かが何らかの形で他国に影響を与えたり、あるいはそうしようとしたり、あるいはそのプロセスに参加している場合、それはもう米国を怒らせないではいられない。我々が内政干渉していると、一体誰が我々を非難し、我々を怒ることができるのだろうか? あなた方米国自身は、絶えずそうした干渉を行っているではないか。

 

ロシアには、他の国の内政プロセスに介入する意味はない。なぜなら、どんな政党あるいは候補が、あれやこれやの国々で選挙に勝とうが、政治路線は、以前のまま残るからだ。大統領の交代があり、権力政党が変わったとしても、政治路線は変わらないものである。」

米国はいまだにロシアが自国の大統領選挙に干渉したとして非難し続けている。一方で米国はそれを証明する明確な証拠をいまだに一切提出していない。それどころかこうした非難に続いて他の西側諸国もEU加盟国の選挙にロシアが干渉しようとしているなどと言いがかりをつけはじめたが、これにも一切の証拠は提出されていない。

この事についてプーチン大統領は、NBCのインタビューの中で次のように答えた-

米国大統領選挙にロシアが介入したという、いかなる直接的証拠も、私は一度も見た事がない。誰の引用だとか、誰に罪を負わせるとか、それは必要ない。選挙に負けた人達にとってみれば、災難に会うのは誰でもいいのだ。」

ロシア国内の生活水準に対する質問に、大統領は、次のように答えている-

「我が国には、大変多くの問題がある。現在貧困の状態は、我々が予想したものより、若干悪くなっている。しかしそれでも、国民の実質賃金は何度も上がり、年金額も何度も上げられた。」

またパートナーとの対話についての質問に、大統領は、次のように答えている-

我々は、パートナーの話に耳を傾ける用意があるし、それがコンタクトを確立し一つのまとまった雰囲気を作り、一つの価値観への奉仕に自ら専念するため、善意を持って行われるのであれば、そうした評価に耳を傾ける用意がある。しかし我々は、そうした事が政治的闘争の道具として用いられるならば、絶対に受け入れることはできない。

なお大統領は、ロシア国内の民主主義についての質問には、次のように答えた-

「申し上げたいことは、ロシアは、民主主義の道に沿って発展しつつあるという点だ。文字通りそうであり、その事に誰も何の疑いも持っていない、ロシアでは、在野勢力の集会もできるし、人々は、自分の見解を表明する権利を持っている。

さらにロシア軍に関し、プーチン大統領は、次のように述べている-

「今我々のもとにあるのは、かつてあったもの、つい15年前に存在していたものと比べれば、完全に別の軍隊だ。我が国の偉大な歴史や文化も含め、こうしたすべてのこと、当然ながら、我々が現在目にしていることだけでなくあらゆることは、我々圧倒的大多数のロシア国民の心に、自分の国に対する誇りを呼び起こしている。」.

外国からの投資について、大統領は次のような見方を示した-

我々は、投資してくれる人すべてを自分達の友人だとみなしている。我々は、ロシア国内で彼らの計画が現実のものとなる手伝いをするだろう。彼らがロシアで成功裏に活動し利益を上げられるよう協力に務める。」

最後に駐米ロシア大使への言いがかりともいえる非難について、プーチン大統領は、次のようにコメントした-

「私にとって、あなた方が、何もない所にセンセーションを作り出し、それを現職大統領に対する戦いの道具に変えた事に、ただ驚いている、言えることは、あなた方は、そうした面で発明の才がある偉い方達であり、恐らく生きる事に退屈しているのだろう、という事だ。」

先の報道によると、プーチン大統領にインタビューを行ったNBCテレビのケリー記者は朝のテレビショー「トゥデイ」に出演した中でプーチン氏についての感想を述べ、「率直な人だった。笑うし、笑顔だし、冗談も言うし、彼について我々が聞き知っていること全てを考慮すると、予想とはいささか異なって、彼は普通の人間だった」と語った。

[世界の裏側ニュース 他]オリバーストーン監督のプーチン大統領特集の最新作が間もなく公開! 〜巨大な力を秘めている人間の意識〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 オリバー・ストーン監督が、プーチン大統領を取り上げた新作映画をまもなく公開するようです。オリバー・ストーン監督によれば、この映画は、多くのアメリカ人にとって“全く新しい視点を広げるもの”であり、現在の世界の“危険な状態が続くことを阻止する”ためのものであるとしています。映画が与える影響はかなり大きいので、新作映画が人々の目を開くことに期待したいと思います。
 しかし、本当の意味で世界を変革するのは、個人なのです。「シオンの議定書」には、 1人の天才が何百年にもわたる陰謀を破綻させるという理由で、数百万の大衆よりも1人の天才を警戒するように書かれていたと記憶しています。カバール(闇の組織)の警戒は、ジュリアン・アサンジ氏やスノーデン氏を見ていると、本当にその通りだということがよくわかります。オリバー・ストーン監督は、ジュリアン・アサンジ氏について、“彼は完全性や正直さのかがり火のような存在であり続けています”と評しています。これは、アサンジ氏に対する実に的確な評価だと思います。
 今日の3つ目の記事で、量子力学関連のものが取り上げられていましたが、息子が帰省していた時に、少し量子力学的な世界観について話しました。あくまで私個人の考えなのですが、素粒子のような小さな尺度でしか起こりえないと思われていることが、実は視野を広げてみれば、マクロなレベルでも頻繁に起こっているのではないかとして、様々な例を示しました。ポータルによる瞬間移動は、そうした例の1つです。
 意識という観点では、宇宙と分離した個人は存在しません。なので、1人の人間の意識の変革が、全人類というよりも、全宇宙に影響を与えるのです。中でも、1人の天才の意識は、世界を根本的に変えてしまうほどの力があります。それは、例えば科学の世界では、アインシュタインというたった1人の存在が、世界の物の見方をひっくり返してしまったことからもわかります。
 日常の生活において、私たちは常に何かを選択しているのですが、選択の基準を利益から真実に変えるだけで、巨大な変化が起こり得ます。マハーバーラタによると、かつて人類は原子爆弾を所有しており、核戦争を引き起こしたようです。その原子爆弾を古代人はマントラによって起爆させたようです。
 人間の意識は、この神話を見ても分かるように、巨大な力を秘めているのです。オリバー・ストーン監督の言葉から分かるのは、その巨大な力が、個人の“才能” から来るのではなくて、実にその“徳”から来るということです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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オリバーストーン監督のプーチン大統領特集の最新作が間もなく公開!
転載元)
オリバー・ストーン「プーチン氏の発言は非常に重要」:最新作のプーチン大統領ドキュメンタリー映画が間もなく公開
‘It's very important we hear what Putin has to say’ – Oliver Stone

(中略) 

5月1日【RT】より翻訳

これまでアメリカ大統領に関する映画を3作作り出してきたオリバー・ストーン監督が、間もなく公開される予定となっているロシアのウラジミール・プーチン大統領を取り上げた新作映画について口を開いた。

この映画は「私たちアメリカ人が聞いたことのない全く新しい視点を広げるもの
で、戦争間近という危険な状況」を阻止することができるかもしれない、とストーン監督はいう。

(中略) 

プーチン大統領は世界の中でも最も重要な指導者のひとりですが、アメリカ合衆国が彼を敵、しかも最大の敵として宣言している中、私たちがプーチン氏の発言に耳を傾けることは非常に重要だと私は考えています」

(中略) 

「(プーチン大統領の発言を)西側の作り出している話と合わせることで、彼に対して正当なことをしたと思います。この映画により、ロシア側の考え方を説明し、誤解や戦争目前という危険な状態が続くことを阻止することができたら、と期待しています

(中略) 

また、ロシア政府が11月に行われたアメリカ大統領選挙を操作しようと、一部の機密文書をウィキリークスに手渡したという大手メディアによる主張について、同監督は信用しないとしている。

「国家に関する多くの問題について、私はアサンジ氏(ウィキリークスの編集者、ジュリアン・アサンジ)に対して高い敬意を払っています。アサンジ氏はロシアやその他の国家からは、一切情報を受け取っていないという彼の発言をとても深刻に受け止めています」

(中略) 

ストーン監督:「今で10年になりますが、彼(アサンジ氏)は完全性や正直さのかがり火のような存在であり続けています」

「世界情勢を理解しようとしている人に対し、彼の存在は非常に助けになっています」

(中略) 

【参考】
https://www.rt.com/news/386726-oliver-stone-documentary-putin/ より翻訳

(翻訳終了)

(中略) 

*-*-*-*-*-*-*-*-*

【コメント】

下の動画は、プーチン大統領のファンとしては見逃せないこの映画の宣伝用のものです。



同監督のスノーデン氏を取り上げた映画「スノーデン」も、日本で公開されて少なくとも一部では話題になっていたようですが、個人的にはプーチン大統領の就任からの経緯について調べたりもしていますので、最新作は必ず見ようと思っています。

 

このドキュメンタリー映画は、アメリカのTV局 「Showtime 」局(上の動画の配信元)で4部作として6月12日からの放映予定とのこと。

(以下略) 

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牛サマディー君の読書レビュー③:「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 〜エマニュエル・トッド氏によるロシア分析〜(下)

 ヨーロッパのメディア(トッド氏曰く、特にフランス)が強烈なロシア叩きを行い、プーチン嫌いの雰囲気が西側に蔓延していたにも関わらず、著者は何故ロシアを肯定的に評価しているのでしょうか。自身の中に余程の根拠がない限り、そのような結論には至らないはずです。
 (下)では、具体的に彼がどのようにロシア社会を分析したのかを紹介します。
 本稿では取り上げることが出来ませんでしたが、本書における彼のヨーロッパ各国の分析も非常に興味深いものでした。興味のある方は、是非本書を手に取ってみて下さい。日本での売上は10万部を突破しているそうです。
(牛サマディー)
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「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告

pixabay 〔CC0〕



著者のエマニュエル・トッド曰く、ロシアは”立ち直り始めている国”である。
彼はロシアの様々な人口学的指標を観察したうえでそのように結論付けた。以前の記事で”プーチンがロシア経済を建て直した”ことを書いた。ロシア社会が再生の過程にあることは、人口学を通しても理解できるのだという。
下図をご覧頂きたい。

図表20 ロシア、ウクライナ、フランス他の乳児死亡率の比較 p83より



なぜトッド氏は、乳児死亡率なる数値を持ちだしてくるのか?この数値をもとに、彼はロシア社会について何を見出すのか?本書に次の記述がある。

乳児死亡率
乳児死亡率(1000人の乳児のうち、1歳未満で死亡する数)は、おそらく現実の社会状態の最も重要な指標である。この率は実際、ケアのシステム、インフラ、母親と子供に与えられる食物と住居、母親および女性一般の教育水準等々に同時に依存する。 (以下略) P83より

つまり、乳児死亡率を見ることで、その国の総合的な社会状況が推察されるのだという。
トッド氏は1976年当時のソ連において乳児死亡率が再上昇しつつあることを発見し、ソ連の崩壊を予見した。「乳児死亡率(一歳未満での死亡率)の再上昇は社会システムの一般的劣化の証拠(p81)」であるという。

上の統計からは、プーチン統治下のロシアにおける、乳児死亡率の目覚ましい低下が読み取れる。またそれと共に、2009年からは人口が増加(出生率の増加)に転じているという。これは、ロシア社会が良好な状態にあり、安定化していることを示している。

pixabay 〔CC0〕


逆に1990年代の乳児死亡率は非常に高い20人超という数値であり、エリツィン統治下のロシア社会がいかに酷い状況にあったかが読み取れる。以前の記事で、”1990年にはジョージ・ソロスらによってロシアの経済基盤が崩壊してしまった” というジョン・コールマンの見解を紹介した。この点について、「世界の黒い霧(ジョン・コールマン著、成甲書房)」に次のような記述がある。

「ショック療法」という空想的で意味のないお題目の下、ソロスは復讐の天使のごとく飛び回り、目につくものすべてを略奪していった。初めからエリツィンが味方だったから、恐れるものはないと確信してのことだ。この略奪行為の結果、ロシア経済はソロスの意図した通りに急落した。「ショック療法」によってロシアの数百万人の貯蓄が失われ、ハイパーインフレが起こり、優秀な科学者は国を去り、ロシアを動かしていた上層部は他国へと亡命していった。工場や商社への信用は大きく落ち込み、国の産業基盤すべてが完全崩壊の危機に直面した。 「世界の黒い霧(ジョン・コールマン著、成甲書房)」 p88より

pixabay 〔CC0〕


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牛サマディー君の読書レビュー③:「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 〜エマニュエル・トッド氏によるロシア分析〜 (上)

 第三弾です。再度ロシアについて執筆させて頂きました。
 私たちは、ロシア・プーチンを正しく理解する必要があるのです。何故でしょうか。更に言えば、何故私たちは真実に目覚める必要があるのでしょうか?今回はそのことについて書きました。
 今回取り上げる書籍は、以前時事ブログで取り上げられたものです。本書のおおまかな内容は、そちらでスプートニクによる分かりやすい解説が紹介されているので、興味のある方はそちらを参照して下さい。今回はその記事とは別の観点、つまり著者エマニュエル・トッド氏によるロシア分析をピックアップして紹介させて頂きます。
(牛サマディー)
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「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 エマニュエル・トッド著


我々の力 意識の光



戦争はもちろん支配層の意図により引き起こされるのであるが、そこには民衆を騙すというプロセスが必ず存在する。つまり我々一般市民が冷静に真実を見据えているならば戦争は引き起こされえないのであり、全ては我々の「意識」にかかっている。

これまで勃発してきた戦争の数々を振り返るならば、支配層がコントロールする大手メディアが嘘情報を流布し、他国や他民族、他宗教に対する誤った憎悪を民衆に植えつけ、人々を好戦的な意識へと誘導する心理的手法が常に用いられてきた。戦争の火種を無くし平和な世界を構築していく為には、我々が自身にかけられた洗脳を解き、真実に目覚めることが決定的な意味を持つ。このことについて竹下氏は、次のように述べている。

(前略)一人の人の理解の閃光が、人々の意識を確実に変化させているのです。(以下略)
Q&Aコーナー(質問と答え)銀行家のパワーの源 より引用

(前略)あなたは何も出来ないと思っているかも知れませんが、あなたの認識の光は、光の速度で世界に広がるのです。光が広がれば闇は居場所がなくなるのです。(以下略)
シャンティ・フーラ時事ブログ[NAVERまとめ]中東和平って何だった?欧米のホンネと覇権主義がパレスチナに産み出した不幸の卵  より引用

(前略)ですから、こうした闇の活動を暴露しようと戦っている人たちの活動を、陰謀論と言って馬鹿にする者たちは、人々の覚醒を妨げるというその行為によって、悪に加担しているのと同じなのです。
(以下略)
シャンティ・フーラ時事ブログ [真実を探すブログ]プーチン大統領がNWOアジェンダ(新世界秩序計画)やウクライナ、欧米を批判!「世界中を刑務所にする」 より引用

我々が信じ込まされている’偽り’。
政治、経済、医療、教育、食、歴史、宗教、科学、美術、宇宙・・・
驚愕すべきことに、’偽り’はありとあらゆる分野に渡っている。我々はそれら全てを丁寧に解きほぐし、完全なる真実の世界を追い求めなければならない。


pixabay 〔CC0〕



でっち上げられた敵、意図された対立



「ドイツ帝国」が世界を破滅させる
エマニュエル・トッド
[Amazonより引用]

今回紹介する本は『「ドイツ帝国」は世界を滅ぼす(エマニュエル・トッド著、文春新書)』トッド氏は人口学者であるのだが、本書における彼のロシア分析が非常に興味深い。彼は欧米メディアのプロパガンダに毒されておらず、彼自身の頭脳で自立的に物事を考察する学者であると言える。
自立する人の放つ言葉は、聴く者に深い気付きを与える。

ロシア・プーチンに関する誤ったイメージを解き、正確な理解を得ることは極めて重要な事である。それにより、支配層が撒いた戦争の火種を摘み取ることが出来る。真実の追求は、我々がこの世界で生きるうえでの義務ではないだろうか。以前一度取りあげたテーマであるが、今回もう一度、別の視点から取りあげてみたい。

トッド氏は人口学者としての立場から独特な視点でロシア社会を分析しており、以前紹介したコールマン博士と同じく、ロシアに対して肯定的な評価を下している。探究の道は異なれど、真理は普遍的なものなのである。
まずはじめに、トッド氏は次のように述べている。

ロシア脅威論は西洋が病んでいる証
(中略)西洋はたしかに世界で圧倒的に支配的だが、それと裏腹に今日、そのさまざまな部分において不安に駆られ、煩悶し、病んでいる。財政危機、所得の低迷ないし低下、経済格差の拡大、将来展望の不在、そして大陸ヨーロッパにおいては少子化など、いろいろな問題がある。
イデオロギーの側面から見ると、ロシア脅威論はまずスケープゴート探しのように、もっといえば、西側で最小限の一体感を保つために必要な敵のでっち上げのように見える。(以下略) P20,21より

このようなこと、つまり’敵のでっち上げ’は、日本社会においても言えるのではないだろうか?つまり、中国や韓国に対する激しい憎悪である。日本会議関係者、ネトウヨ達、彼らの主張は下劣そのものであり、明らかに精神が病んでいる。彼らの唱える’美しい日本’は偽物である。決して同調してはならない。

他民族を排斥するなどという下らないことに貴重な精力を費やすのは愚かである。自国の闇へと目を向けることのない盲目的愛国主義も愚かである。

ナルシズムに陥るでも自己を卑下するでもなく、ただただありのままを見つめよ。


これは古今東西様々な賢者達により説かれてきた教えである。自己に対しても、社会に対しても、このような態度で向き合わなければならない。それによって初めて根本的な変革が起こり得るのである。

pixabay 〔CC0〕


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牛サマディー君の読書レビュー①:世界の黒い霧 ジョン・コールマン博士の21世紀陰謀史(下) 〜ロシアとプーチン大統領が狙われる理由〜

 昨日の続きです。
 今回は、プーチン大統領とロシアが欧米から目の敵にされる理由がとても分かりやすく書かれています。このような見識と文章力をもつ若者がいることに希望を感じます。
(編集長)
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世界の黒い霧 ジョン・コールマン博士の21世紀陰謀史(下)

President Barack Obama participates in a bilateral meeting with President Vladimir Putin of Russia at the Esperanza Resort in San Jose Del Cabo, Mexico, June 18, 2012. (Official White House Photo by Pete Souza)


プーチンへのネガティブキャンペーン


ワシントンは長年、世界各地で意図的に紛争を創り出すことで軍需産業に潤いをもたらし、石油等の天然資源を支配し、ドル覇権を維持し、世界を支配するという戦略を遂行してきた。彼らの野心を達成するうえで、ロシアの存在は大いなる脅威である。

都合の悪い国や人物を排除するためにメディアを総動員し嘘のプロパガンダを流布するという心理作戦は彼らの得意分野なのであり、プーチンにもその攻撃の矛先が激しく向けられてきた。

本書第三章で著者は「全面戦争も辞さない欧米メディアの中傷キャンペーン」と題し、マレーシア航空MH17便墜落事件の際に根拠のないプーチン攻撃がなされた例を指摘している。



(前略)アメリカとヨーロッパがMH17便の撃墜をロシアの責任だとしたことで、世界は全面戦争の瀬戸際に追い込まれた。

(中略)しかし今回のCIAは、ロシアとウラジーミル・プーチン大統領に対する煽動的なプロパガンダキャンペーンを繰り広げている。そこからは、世界第二位の核兵器保有国と直接の軍事衝突を引き起こそうという意図が見てとれる。CIAが政府内やメディア、各学会など、自らの指揮下にあるあらゆるヒト・モノ・カネを動員して慎重な組織的キャンペーンを張り、反ロシアヒステリーによる世論の汚染を狙っていることに疑いの余地はない。

現時点では、MH17便の撃墜につながった一連の出来事について、納得できる説明は何もない。アメリカの各情報機関が使える諜報システムは巨大なもので、毎年数百ドルが注ぎ込まれているのだが、これを総動員しても、ロシアの責任を追及する根拠となるべき、確固とした証拠は欠片も見つからなかった。

MH17便撃墜にまつわる物理的状況は現在も不明なままで、この悲劇を利用しようという政治目的は明らかだった。アメリカ、イギリス、ドイツの、それぞれ最も影響力の大きい大衆向けニュース雑誌である「タイム」「エコノミスト」「シュピーゲル」を見ても、初めから特集を組んで、ウラジーミル・プーチンへの激しい非難を、ロシアへの対決を望む声と結びつけようとしていた。(中略)すべてCIAが記事を書いていたのだ。どの記事も同じような侮辱的表現を用い、同じような嘘を語っていた。どの記事も、プーチンの「嘘の網」を非難していた。ロシアの大統領を「邪悪な大量殺人者」として描き出していた。(以下略)


結局この事件は、お馴染みの偽旗攻撃だったのである。また、近年のウクライナ危機もロシア弱体化を狙った欧米の策略であることはご存知の通りである。第四章「ワンワールド政府のウクライナ介入は世界大戦の号砲」において、それについて詳細な解説がなされている。

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