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[BCN童子丸]和訳:2015年ヴァルダイ会議でのプーチン演説 【前編】

 '15ヴァルダイ会議でのプーチン大統領の演説が翻訳されていたので二回に分けて掲載いたします。下記の青字は、転載元の翻訳者のコメントからの抜粋です。

 ここで述べられるプーチンの言葉を冷静に読んでみると、冷戦終了以降、アメリカの一極支配のもとで、政治・軍事・経済・情報・思想のあらゆる面での大きな矛盾と危険性が増大しつつある状況を、歴史的な認識を踏まえて実に的確に指摘していることがよく分かる。
 そしてそれが、現実にヨーロッパを襲いつつある重大な危機の根であり幹である点について、私は全く同意できる。またTPPや、ヨーロッパを襲うもう一つの災厄であるTTIP(環大西洋貿易投資連携協定:TPPの大西洋版) についても、非常に正しい指摘を行っている。
 少なくとも、下劣で傲慢で浅薄極まりない「キャプテン・アメリカ」の諸発言に比べれば、はるかに正確で洗練された納得のいく内容といえるだろう。

(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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和訳:ヴァルダイ会議でのプーチン演説 欧州の難民問題に対して示される唯一の解答は?
記事配信元)
本記事文章は現在公開を停止しております。 (2016/4/23)
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[Sptunik]プーチン大統領:大規模戦争は今、無意味なものとなった 〜パワー志向の者は要注意、いずれ闇の中に落ち込んでしまうことに〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 終末思想を信じる狂信者は、中東でのハルマゲドン(第三次大戦)を望み、敢えて引き起こそうとします。しかしプーチン大統領の言葉は、もはや第三次大戦が起こらないということを宣言するものです。今後シリアは安定化に向かい、これまで第三次大戦に誘導して来た勢力が、次々とその居場所を無くすことになると思われます。
 どうもこうした狂信者たちは、救世主を待ち望み、自分がそうした彼ら自前の救世主の使徒であることを信じたがるようです。このような馬鹿げた妄想の背後に、権力欲、支配欲などのエゴが隠れているのですが、彼らはそうしたことには見向きもしません。
 正邪を見分けるには、波動を調べれば一目瞭然ですが、高い波動を保っていた者が突然闇に落ちるということもよくあることです。彼らのエゴが吹き出し、闇の中に取り込まれてしまうのです。パワー志向の者は要注意です。よほど注意をしておかないと、いずれ闇の中に落ち込んでしまうことになります。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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プーチン大統領:大規模戦争は今、無意味なものとなった
転載元)
1062780

ロシアのプーチン大統領は22日、国際討論クラブ「ヴァルダイ」の第12回年次総会で演説し、世界に核兵器が誕生して以来、グローバルな紛争で勝者になることは不可能だ、との考えを表した。

プーチン大統領は、次のように語った-

「恐らく結果はたった一つ。それは、保証された相互の破滅だ。人間は、より破壊力のある兵器をつくろうとして、大規模な戦争を無意味なものとした、ということだ。なお1950年代、60年代、70年代、さらには80年代の世界のリーダーたちは、実際に、軍事力の行使を例外的な措置として扱っていた。そして、この点において、彼らは責任ある行動を取っていた」。

さらにプーチン大統領は、次のように続けている-

「この四半世紀で、力の行使に至るハードルが明らかに低くなった。戦争の認識自体が変化した。テレビ視聴者にとって戦争は、見てたのしむメディア映像へと様変わりした。あたかも戦いで人々が死ぬことも、苦しむこともなく、町が破壊されることもないかのようだ」。

またプーチン大統領は、シリア情勢に大きな関心を払った。プーチン大統領は、「シリアにおけるロシア航空宇宙軍の作戦は完全に合法的であり、この作戦の唯一の目的は、シリアでの平和構築を促進することだ」と述べ、次のように続けた-

「シリアの公式政府から要請を受けた後、我々はシリアで軍事作戦を開始する決定を承認した。もう一度強調する。この軍事作戦は、完全に合法的なものであり、その目的は、平和の構築を促進することだ」。

プーチン大統領はまた、ロシア航空宇宙軍の活動が「情勢に肯定的な影響」を与え、「政治的な解決領域におけるその後の行動のための条件づくり」で、シリア公式政府の役に立つことに期待を表した。またプーチン大統領は、シリアでテロリズムに勝利した後は、全ての健全な勢力が参加して政治的解決が続けられるべきである、との確信を示している。プーチン大統領は、次のように語っている‐

「(テロ組織の)戦闘員らに対する軍事的勝利そのものが、全ての問題を解決できるわけではない。しかしこの勝利は、重要なことである、全ての健全な勢力、シリア社会の愛国的気概を持った勢力が参加する政治的プロセスを始めるための条件をつくる」。

さらにプーチン大統領は、次のように強調している‐

「まさにシリア国民が、外部からの圧力や最後通牒、脅し、脅威などの方法ではなく、もっぱら礼儀正しい、国際社会の敬意に満ちた支援のもとで、自分たちの運命を決めなければならない」。

なおプーチン大統領には、「シリア公式政府を崩壊させるためだけに、テロリストたちが動員されている」ように見えるという。大統領は、「今必要なのは、不安定化させることではなく、紛争ゾーンの国家制度を復活させ、強化することだ」と呼び掛けた。またプーチン大統領は、シリアの今後についても触れ、シリアは戦後の復興のために大規模な経済支援ならびに金融支援を必要としており、ドナー国や国際機関を誘致するためのフォーマットを決める必要がある、との考えを表した。

またプーチン大統領は、テロとの戦いにおける欧米諸国の政策にも注目し、複数の国は「ダブル・ゲーム」をしていると指摘、彼らはテロを恐れると同時に、自分たちの利益のために「中東という盤の上に駒を並べている」と述べた。プーチン大統領は、次のように語っている‐

「もちろん米国は、巨大で、世界で最も大きな軍事ポテンシャルを有している。ただ、『ダブル・ゲーム』をするのは常に難しい。(この『ダブル・ゲーム』とは)、テロリストとの戦いを宣言すると同時に、自分たちの利益のために中東の盤の上に駒を並べるため、そのテロリストらの一部を利用しようとすることだ」。

プーチン大統領によると、テロリストの一部を「(自分たちにとって)都合の悪い体制を転覆させるための突入部隊のように」利用しながらテロリズムに勝つのは不可能だ。プーチン大統領は、「その後、これらのテロリストからは、どこへも逃れることはできない」と語った。

[プーチン大統領]プーチンの記者会見:ISISとアメリカの正体を暴く 〜終わりのない支配欲を克服しないといけない〜

竹下氏からの情報提供です。
 至極真っ当!文字起こしの指にも思わず力が入ってしまいました。できることなら、日本やアメリカ、欧米の大手メディアでこの記者会見を流してもらいたいと思います。
hiropan(文字起こし担当)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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プーチンの記者会見 アメリカの現状を非難。(日本語字幕付き)
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本記事文章は現在公開を停止しております。 (2016/4/23)
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[マスコミに載らない海外記事]民主主義でなく暴力:プーチン大統領‘例外主義で全く責任を問われない政策’を国連演説で糾弾 〜人類は大変な危機を乗り越えたのではないか〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 注目された国連での演説ですが、これと言って大きな話題となるものはありませんでした。フルフォード氏は世界の大改革を期待していただけに、こうした単なるお祭りになった国連に失望しているようです。
 しかし実態はそうではなく、人類は大変な危機を乗り越えたのではないかと思います。あと一歩で、シリアに端を発する第三次大戦に繋がるギリギリのところに居たと思います。しかし結局のところ、ローマ法王の国連演説も空振りのようで、事態は収束の方向に向かうようです。
 スーパームーンを私も見ましたが、大変美しく清らかな光が降り注がれ、何か良いことの兆しを感じましたが、それは危機を回避したというメッセージだったのかも知れないと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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民主主義でなく暴力:プーチン大統領‘例外主義で全く責任を問われない政策’を国連演説で糾弾
転載元より抜粋)
2015年9月28日、ニューヨークの国連本部での国連総会、第70回会議で、出席者に演説するロシアのウラジーミル・プーチン大統領。Mike Segar / ロイター

2015年9月28日、ニューヨークの国連本部での国連総会、第70回会議で、
出席者に演説するロシアのウラジーミル・プーチン大統領。Mike Segar / ロイター


イデオロギー上の好みに基づく変化を、他国に押しつけようとする企みは“悲劇的な結果と、進歩ではなく、劣化をもたらしました”月曜日、ニューヨークの国連70周年総会に集まった世界の指導者達や為政者への演説で、プーチンは語った。

この状況を生み出した人々に私は質問せずにはいられません。自分がしでかしたことを理解しているのでしょうか?

攻撃的な外国の介入は、国家機関や、生き方そのものの恥知らずの破壊をもたらしました

冷戦時代が終わった後、世界に、単一の支配センターが出現したとプーチンは述べた。“このピラミッドの頂上にたつ”人々は“もし自分たちがこれほど強力で例外的なら、自分たちは、他の連中より、物事をうまくやれる"と考えがちなのです。

“言い換えれば‘邪魔になる’国連を考慮に入れる必要がないのです。”

国連の権限と正当性を損なう企みは“極めて危険で”、国際関係全体の崩壊を招きかねないとロシア大統領は述べた。

イラクとシリアに足場を固めた「イスラム国」戦士(IS、旧ISIS/ISIL)は、今やイスラム世界全体を支配しようとしている、と彼は述べた。

“[「イスラム国」]の兵士には、2003年のイラク侵略後、軍解体で放り出された旧イラク軍人がいます。多くの新兵は、国連安全保障理事会決議1973の重大な違反の結果として、国家としての状態が破壊された国、リビアからも来ています。”

最初に、彼らは武器を与えられ、訓練されると、彼らは、いわゆる「イスラム国」に寝返ります。おまけに、「イスラム国」は、突然どこからともなく現れたわけではありません。当初、好ましからぬ非宗教政権に対する手先として作り上げられたのです

全世界に対し、彼らの脅威を宣言しながら、テロリストが資金援助を得ているチャンネルを見て見ぬふりをするのは“偽善的で無責任”だと彼は表現した。

テロリストをもてあそんだり、まして連中に武器を与えたりする取り組みは、近視眼的であるのみならず、‘火事を引き起こす危険’だと我々は考えます。これは世界的テロの脅威を劇的に増大し、世界の新たな地域を巻き込む結果になりかねません

プーチンは現地のテロリストと戦っているシリア政府軍との協力を強く促した。 

「イスラム国」やシリア国内の他のテロ組織と本当に戦っているのは、アサド大統領の軍隊とクルド民兵なのだということを最終的に認めるべきなのです”

プーチンは、共同の取り組みと広範な国際対テロ連合の創設を提案した。国連安全保障理事会で、国連憲章の原則に基づき、ISや他のテロ組織に立ち向かう部隊を調整することを目指す決議に関する議論をするよう、彼は提案した。

“自国を離れることを強いられた人々の流れが、文字通り、近隣諸国、そしてヨーロッパに殺到しています”

難民危機に対する根本的解決策は、破壊された国家の状態を回復させ、弱体な政府機関を強化し、民流出国に対し、包括的支援難を行うことに根差していることを彼は強調した。

記事原文のurl: http://www.rt.com/news/316804-putin-russia-unga-speech/

プーチン大統領・2014年10月24日ヴァルダイ国際討論クラブでの演説 ― 世界秩序: 新たなルールかルールなきゲームか

編注)編集長コメントを修正いたしました。また翻訳全文を掲載いたしました。(2014/12/12 1:25) 

翻訳チームからの情報です。
 2014年11月2日の竹下氏のコメントで"プーチン大統領のこのスピーチは非常に重要なもので、本来なら世界中のメディアがこれを取り上げ、話題にする必要がある"と指摘されていたプーチン大統領のスピーチですが、翻訳チームの阿呆神望さんに翻訳と解説を加えていただきました。
 翻訳文に関しては、様々な分野で広く活用して頂けるようにPDFデータを添付しています。
(編集長)
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プーチン大統領・2014年10月24日ヴァルダイ国際討論クラブでの演説 ― 世界秩序: 新たなルールかルールなきゲームか
一極世界の終焉から国々・諸地域の協力の時代へ

41d51293f49e4ff0c77b翻訳者・阿呆神望による解説 
ロシアのプーチン大統領は、先の10月24日、外交・国内政策の世界的第一人者が参加するヴァルダイ国際討論クラブで演説を行いました。この演説は2000年に彼が大統領になって以来「最高の、最も重要な演説」(ミハイル・ゴルバチョフ)、「チャーチルの『鉄のカーテン』演説以来の最も重要な演説」などと評価される一方で、ロシア国内でも国民の高い支持を得ているようです。歴史的視点から、ワン・ワールド (NWO = 世界政府の樹立 = 世界の一極化) の美名のもとに世界権力の一極集中を目論む冷戦後のアメリカの外交政策が、いかに危険で、愚かで、罪深いかを完膚なきまでに暴露すると同時に、返す刀で世界が今後進むべき方向を示した見事なメッセージに、本サイトでおなじみのポール・クレイグ・ロバーツ氏も「私の生涯でこれほどの演説を見たことがない」、「プーチンの発言を読めば誰でも彼を世界のリーダーと結論せずにはいられない」と称賛の言葉を惜しみません。まさにこれが「ホワイトハウスの腐敗した戦争屋 [=ネオコン/シオニスト、ネオナチ/サタニスト]、ドイツ、イギリス、フランス、日本、カナダ、オーストラリア政府内の彼らの操り人形たち... と、あらゆる民族・国民の利益が尊重される人道的で生き甲斐のある [道徳的] 世界のために奮闘するリーダーとの違い」なのでしょう。

(出典)

出典

実はプーチン大統領は若い頃から日本の武道を学んだ人で、「日本の文化や哲学に親しんだ者として、日本を愛さずにはいられない」(丹波實氏『日露外交秘話』)とまで語っていたそうです (現在柔道8段)。また弁護士としての訓練を受けた人にふさわしく、この会議で 1) 道徳にもとづく国際法の整備と国際機関の改善の必要を訴えるとともに、2) 伝統 (歴史・文化) の異なる各国の利益を尊重し、3) 今後は世界の多極化に応じ、地域の中枢となる諸機関が協力して世界の安定と安全をはかる仕組みをつくる必要があると述べています。(おそらくこの構想は、「日本の文化や哲学」への彼の理解 ― 武道を通じ東洋的な「道」として了解されている?― を一つの手掛かりに、馬渕元駐ウクライナ大使が指摘された「全人類的価値とロシアの伝統的価値との有機的結合」をはかろうとするロシアの人々の積年の努力を、政策として具体化しようとしたものではないかと思われます。馬淵睦夫『国難の正体』p.252ff.)

テキストをしっかり読むと、日本の政治家や官僚とはまったく異なる点として、彼がいかに自分の敵(「ホワイトハウスの戦争屋」)を見抜いていたか驚かれる方も多いのではないかと思います。特に国際関係や外交の真相を知りたい方、歴史と文明の転換期について見通しを得たい方にはこの演説はとても参考になり、このたびウクライナを危機から救った彼の行動と考え方についても理解が深まるかもしれません。
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