アーカイブ: スラップ訴訟

[ちきゅう座] 「DHCスラップ訴訟」を許さない 〜 澤藤弁護士の反撃提訴

 スラップ訴訟は、別名、恫喝訴訟と言われます。社会的強者が弱者に対して、批判的な言論を封じたり報復的な目的をもって提訴します。
 ニュース女子の制作者でも有名なDHCとその会長が、弁護士澤藤統一郎氏に対し、6000万円という莫大な額の名誉毀損の損害賠償請求訴訟を起こしていました。澤藤氏が自身のブログにおいて、DHC会長を批判したことが理由でした。この澤藤弁護士は、なんと、かつて武富士によるスラップ訴訟の弁護団長で見事勝訴に導いた人です。「気に食わぬから黙れ」と言われ、即座に「黙らない」とばかりDHCに対し、その提訴自体が違法で損害賠償の対象となると反訴を起こしました。
DHCによるスラップ訴訟そのものは、すでに2016年1月に東京高裁で澤藤弁護士が完全勝訴を勝ち取っています。
現在、澤藤弁護士の反撃の訴訟で問うているのは、DHC及びその会長が「スラップの常習者で、自分の権利救済を目的とするのではなく、批判の言論に対する萎縮を狙った提訴を行っていることを明らかにすること」です。DHCがこれまで乱発してきた訴訟を分析して、その違法性を白日のもとに晒す作戦です。
 かつて澤藤弁護士が弁護団長として関わった「武富士名誉毀損訴訟」では、批判的な言論を抑圧するための提訴は許されない、さらには、名誉毀損で訴える場合、いきなり提訴するのは「言論の抑圧になリかねない」ため相手方の主張の根拠を十分に検討をすべきという、まことに正当な判決が出ています。この判断が今後に活きれば、司法もまだ生きているのでしょう。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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4月26日(木)13時30分、415号法廷の傍聴を― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第128弾
転載元)
<澤藤統一郎(さわふじとういちろう):弁護士>

DHCと吉田嘉明が、私に6000万円を請求したスラップ訴訟。私がブログで吉田嘉明を批判したのが面白くなかったようだ。人を見くびって、高額の訴訟を提起すれば萎縮して批判を差し控えるだろうと思い込んだのだ。そこで、「黙れ」という恫喝が、6000万円のスラップ提起となった。

私は黙らない。スラップ訴訟の勝訴が確定したあと今度は私が反訴原告となり、DHCと吉田嘉明を反訴被告として、反撃の訴訟を提起している。スラップの提起自体が違法で損害賠償の対象となるのだ。
(中略)

今回は、当方(反訴原告・澤藤)からの準備書面提出である。前回、DHC・吉田嘉明側は、裁判所の勧告を受けて、10件の同種スラップの訴状や判決を提出した。これを読み込んで、DHC・吉田嘉明がスラップの常習者で、自分の権利救済を目的とするのではなく、批判の言論に対する萎縮を狙った提訴を行っていることを明らかにすることが主眼である。

1件だけの提訴を見るだけでは分からないことが、同種の10件の提訴全体を通覧すれば、はじめて見えてくるものがある。そのことを明確にして、DHC・吉田嘉明の私に対する6000万円請求提訴それ自身が、裁判を受ける権利を濫用した不法行為に当たる、という主張となる。

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国立マンション訴訟 元市長への賠償金完済 : 田中龍作ジャーナル他 〜 真の狙いは沖縄県知事

 国立市の高層マンションを巡る訴訟は、日本の行政や司法の横暴さをさらけ出しました。景観保全を求める住民、住民の要望を受けて当選した上原元市長、行政の国立市、マンション建設事業者それぞれ異なる当事者の訴訟がいくつもありましたが、中でも異様な訴訟として注目されていたのが、国立市から上原元市長個人に対する損害賠償請求訴訟でした。経緯は、田中龍作ジャーナル元記事に端的にまとめられていますが、常識的には有りえない理由で提訴され、一審は当然のごとく上原氏側が全面勝訴でした。ところが、東京高裁、最高裁の理不尽な逆転判決により、元市長の上原氏個人に、なんと4500万円もの支払い命令が確定しました。国立市には、一円の損害すら無かったにもかかわらず、です。

 司法が、その使命を放棄したような判決でしたが、実のところ、これは明白な「スラップ訴訟」で、党派を超え景観保全を軸に誕生した市長や地方自治への脅迫となりました。利益を誘導するものやお上に逆らうとこのような目にあう、という見せしめにされたのでしょう。
 そしてこの度、全国からの募金により、上原氏は全額きっちり耳を揃えて国立市への弁済を果たされました。見方によっては、全国の怒れる市民が上原氏と地方自治を応援したと言えるかもしれません。

 田中龍作ジャーナルによると、この上原裁判の狙いは、安倍政権による沖縄県知事への脅迫にあるようです。「辺野古の新基地建設に楯突く」翁長知事に対して、菅官房長官は「翁長知事が知事権限を乱用すれば、知事個人に損害賠償を求めることもありうる」と言い放ったようです。ゴロツキか。

 またしてもお馴染みの結論か、、と考えあぐねていたら、番頭ワタナベ氏の痛快なツイートがありました!
「なるほど、今治市の菅にも呉市の小村にも賠償請求できるわけだな。これはいいことを聞いた。」 
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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【国立発】地方自治潰し、元市長個人への巨額賠償命令 全国5千人の寄付で完済
引用元)

(前略)
 ところが、ごく一部の住民が「上原は国立市に損害を与えたのだから、市は同額の返還を上原に求めるべき」とする訴えを起こす。

 東京高裁は訴えを認め、最高裁が上告を棄却したため判決は確定する。2016年12月のことだ。

 住民署名と議会の議決を受けて執行した政策であるのに、司法は市長個人に損害賠償責任あり、としたのだ。

《上原判決が狙う沖縄県知事への委縮効果》

 これから7日後の12月20日、最高裁は「翁長知事が辺野古埋め立ての承認を取り消したことは違法である」とした福岡高裁那覇支部の判決を支持した。翁長知事の敗訴が確定したのである。

 菅義偉官房長官は記者会見で辺野古移設をめぐり「翁長知事が知事権限を乱用すれば、知事個人に損害賠償を求めることもありうる」との見解を示した。

 上原裁判の上告棄却は、辺野古の新基地建設に楯突く沖縄県知事を委縮させるのに十分な効果があった。


(以下略)
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国立・高層マンション訴訟 元市長支援者ら弁済
引用元)
(前略)  上原さんは在任中に施行した建物の高さを規制する条例を巡り、市が業者に支払った賠償金の負担を求める訴訟を市に起こされ、昨年十二月に弁済を命じる判決が確定。これに対し、市民らが「住民自治の問題を、上原さんの個人責任にして弁済させてはいけない」と二月に基金をつくり、全国から寄付を募ってきた。
 上原さんは取材に「不当な判決で政治家である首長が脅しをかけられていると感じる。地方自治が萎縮する」と憤りを口にした。

<国立市のマンション訴訟> 上原公子さんが市長に初当選した1999年、JR国立駅前から延びる大学通り沿いに高層マンション建設計画が浮上。市は翌年、マンションの高さを規制する条例を施行した。業者が「営業妨害」と市を訴え、敗訴した市は損害賠償金約3100万円を支払った。その後、業者は「賠償が目的ではない」と同額を市に寄付したが、一部の市民が賠償の同額を上原さん個人に請求するよう求め、市を提訴。一審で敗訴した市は、上原さんに負担を求める訴訟を起こした。
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国立マンション訴訟 賠償金完済 元市長の上原さん「住民自治の力示した」
引用元)
 国立市の高層マンション規制条例を巡り、市が業者に支払った損害賠償金を元市長の上原公子(ひろこ)さん(68)個人が負担するよう請求されていた問題で、二十一日に総額約四千五百万円の市への弁済を終えた上原さんは「住民自治の力を示した」と賠償金を賄った市民による募金活動の意義を強調した。


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配信元)