注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
(中略)
今回の見直しされるのは、給与所得控除、公的年金等控除、基礎控除の3つです。
(以下略)
庶民にとって、実質賃金は生活実感を表すのに適した数字です。安倍総理自身が自画自賛するアベノミクスの成果を計る有効な指標と言えましょう。実際は、自画自賛するほど実質賃金は上がっていません。
(中略)
会社員の手取りはだいぶ減りました。皆さん、気付いてましたか?
年収の平均値というのは、一部のとんでもない富裕層が全体を押し上げるので、あまり当てになる数字ではありません。それよりも世帯年収の中央値に注目すべきでしょう。例えば、全世帯数が100だと仮定した場合は、年収を大きい順から小さい順に並べて、50番目の人の年収が中央値だと思ってください。この年収中央値は、貧富の格差が拡がり一部の者が富を独占する状態になるほど、小さくなります。安倍政権の広報にいそしむNHKですら、下図のような報道をしています。
随分と格差が拡がり、生活の苦しい人が増えたことが分かります。これだけ生活が苦しくなると、貯金をする余裕は無くなってきます。実際、貯蓄ゼロの世帯は多いのです。
アベノミクスで特に打撃を被ったのは20代の若者たちです。
これだけ余裕がなくなると、自分の日々の生活を成り立たせるだけで手一杯です。車も買えないし、結婚・子育ても難しくなり、少子高齢化の原因にもなりますね。
安倍さんは、選挙演説でアベノミクスの「成果」を懸命に訴えています。しかし、その言葉に心から納得している人はほとんどいません。当たり前です。しかし、疑うことを知らない多くの日本人は、次のように考えることでしょう。「そうか。安倍さんのおかげで景気が良くなっているんだな。自分は実感できないけど、きっと、他の人は豊かになっているんだな。自分はまだまだ努力が足りないな・・・。」
今回の記事で取り上げたような数字を見ない限り、アベノミクスの本当の姿は理解できません。権力者の搾取を許し続ければ、生活はますます苦しくなります。権力者が庶民のことを思いやって、そのうち何とかしてくれることはあり得ません。庶民が明確な意思表示をして要求する以外に、暮らしやすい社会は実現する方法はないのです。
ネトウヨの皆さんも含めて、もういい加減、ダマされるのはやめにしませんか?
そんな背景を受けてか、最近ネット上でよく取り上げられているのが、10月に出された「お役立ち情報の杜」さんの記事です。アベノミクスの4年間で、実質賃金は54万円消え、会社員の手取りは20万円以上減り、貧富の格差は広がり、そして、20歳代の半数以上が貯蓄できないほどの凄まじい打撃を若者世代に与えたということが分かるデータが示されています。
そう、一部のとんでもない富裕層以外は、生活が追いつめられているのは確かなのです。
なのに、こうした厳しい生活実感を多くの日本人が「自分の努力が足りないから」と思わされているところが一番の問題だと思えます。記事の最後にあるように「庶民が明確な意思表示をして要求する以外に、暮らしやすい社会は実現する方法はないのです。」
これ以上、国民にたかるのはやめてくれ!と高らかに意識しよう。