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[板垣英憲氏] 政治資金規正法改正の与野党連携の真の目的は「緊急事態条項の新設に向けた憲法改正発議」/ 茶番に乗らない少数意見を徹底的に排除、封殺、いじめる国会を告発した大石あきこ議員

 裏金・脱税問題を徹底検証することもなく、主犯の自民党が作った政治資金規正法の改正案を審議すること自体がアホらしいですが、形の上で国会質疑を行い、自民党が公明、維新に「譲歩」して見せることで、4日には衆議院通過させると報じられています。この見せかけ改正案で岸田政権は政治改革をやったことにして支持率回復を狙うのでしょうか。板垣英憲氏は5月31日のブログで「この歩み寄りの本質は、政治資金規正法の改正のための連携ではない。(中略)連携の目的は、『緊急事態条項の新設に向けた憲法改正発議』に他ならない。」と的を射た指摘をされていました。確かに政治資金規正法の攻防と並行して、自民党は憲法審査会で異様なほど改憲ゴリ押しをしています。政治資金規正法の改正案で維新、公明には花を持たせ、憲法審査会での改憲には協力させる構図です。自民党の改憲案の発議を実現させたいあまり、もはや「改憲に賛成する党だけで議論を進めたい」と国会破壊を言い出す始末です。やっていることの意味を分かっているのか?
 分かっているんです。確信犯です。岸田政権がなりふり構わず「緊急事態条項を含む憲法改悪に徹底してこだわるのには、アメリカの対日政策が背景にあります。 」2024年4月4日発表の第6次アーミテージ・ナイレポートを解説した長周新聞では「米国側は台湾有事などの実戦を想定した『より統合された同盟』への転換を要求している。」とあり、これに忠実に従うことを手土産に岸田首相が訪米したことを指摘しています。岸田首相は「国益や国民への影響」などどうでもよく「米国の要求を一心不乱に実行する」ことしか考えていない。
 そのことを証明するような大石あきこ議員の質疑と抗議が3日の政治改革特別委員会でありました。茶番に乗らない、政権に都合の悪い意見は与野党一緒になって徹底的に排除し、封殺し、いじめていることを告発しました。強烈な10分です。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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政治資金規正法改正 あす衆院特別委で採決 自民と立民が合意
引用元)
与野党双方が提出した政治資金規正法の改正案などについて、衆議院の特別委員会は4日岸田総理大臣に出席を求めて質疑を行ったあと採決することになりました。自民党はその日のうちに本会議でも採決し衆議院を通過させたい考えです。
(中略)
自民党は公明党と日本維新の会の主張を踏まえてまとめた新たな修正案を4日本会議でも採決し衆議院を通過させたい考えです
(以下略)
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立憲は、政治資金パーティ禁止で、もたついている場合ではない。また、政権交代への気運が高まっていることに、浮かれている場合でもない。政治資金規正法改正の自公維連携で改憲発議が目前にきてしまっている
(前略)
 実際のところ、現行法において20万円超からパーティ券購入者の公開基準だったのを、「10万円」に引き下げようが、「5万円」に引き下げようが、大きな改革とは言い難い。政策活動費の10年後の領収書公開というのも、政治資金規正法では公訴時効が5年とされているため、虚偽記載や不記載があったとしても、罪に問えないというもの。この歩み寄りの本質は、政治資金規正法の改正のための連携ではない。それは単なる口実、つまりキッカケであって、やはり連携の目的は、「緊急事態条項の新設に向けた憲法改正発議」に他ならない
(以下有料記事)
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緊急事態めぐる憲法改正 自民“条文案 賛成の党だけで議論も”
引用元)
衆議院憲法審査会で、自民党は、大規模災害など緊急事態の対応をめぐる憲法改正の条文案の作成に賛成する立場の党だけで議論を進めることも排除しない考えを示しました。これに対し、立憲民主党は改正の手続きを定めた国民投票法の見直しを優先すべきだと主張しました。
(以下略)
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岸田首相 憲法改正 自民党として改正案の発議に向け議論加速を
引用元)
憲法改正をめぐって岸田総理大臣は、大規模災害など緊急事態の際に、国会の機能をどう維持するかを規定することは現実的な課題だと指摘し、自民党として改正案の発議に向け、議論を加速させたい考えを示しました
(以下略)

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バッシングを受けた小西洋之参議院議員は、自民、維新、公明、国民、有志の会からなる改憲5会派の出した「衆参議員の任期延長改憲」論を見事に阻止していた

 衆議院と参議院には50以上の委員会がありますが「毎週開催が定例化しているのは衆院憲法審のみ」だそうです。国会審議で優先順位が全然低い「改憲」に公費を費やすことは、国民の望みではありません。今年3月「衆院憲法審の毎週開催は憲法のことなんか考えないサルがやること」とのオフレコのコメントで小西洋之参議院議員は常軌を逸したバッシングを受け、あっという間に憲法審査会の筆頭幹事を更迭されました
 今、振り返ると、バッシングの理由はなんでも良く、メディアも共謀してなんとしても小西議員を憲法審から追い出したかった理由がありました。それは改憲5会派(自民、維新、公明、国民、有志の会)が今国会で狙っていた「衆参議員の任期延長改憲」です。小西議員はその改憲条文案を「①憲法論的にも、②政治的にも」阻止する戦略を準備していたのです。
 その戦略を明かしたのが3月29日のオフレコの記者会見、そのオフレコ会見での発言がきっかけでを強引に小西議員が更迭されたのが3月31日でした。メディアは改憲派の刺客に成り下がりました。
 小西議員はしかし、更迭後も準備していた戦略を進めました。衆院の改憲5会派が出した改憲論の曲解とこじつけを丁寧に解説し、憲法学者の確認を得て、ついに参院の自民、公明、国民は、衆院の改憲論を否定するに至りました。これによって衆院での任期延長改憲は不可能となり、憲法は守られました。

第五十四条
1.衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。
2.衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。

 改憲5会派の主張は「災害などの当初の70日間は緊急集会で対応できるが、70日以降は議員任期の延長による衆参両院(国会)で対応する必要がある」というものでした。これに対し小西議員は、「緊急集会は憲法制定時に災害などの不測の事態を想定して作られたもので、70日間しか使えないという主張には合理性がない」「参議院の緊急集会は戦前の反省から緊急事態につけ込んだ国家権力の暴走(制度の濫用)を防ぐために設けられた仕組み」と、まさしく今の政権に最も懸念されることを指摘したのです。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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不可能となった衆院憲法審の「議員任期の延長改憲」~毎週開催の暴論を打破した参院憲法審の論戦~
引用元)
(前略)
 昨年の通常国会以降、延べ36回の開催を行う中で、改憲5会派(自民、維新、公明、国民民主、有志の会)は国会議員の任期延長改憲に狙いを定めてきました

しかし、この議員任期の延長改憲は、今国会で事実上不可能なものとなりました。そしてそれは、参院憲法審の立憲会派の論戦の力によって実現されたものでした。

 議員任期の延長改憲は、先の5月3日の投稿(文末にリンク)でご報告したように、参議院の緊急集会(54条2項)が災害などの有事を想定していない「平時の制度」であり「70日間しか使えない」という、憲法規範にも憲法尊重擁護義務(99条)にも立憲主義にも反する空前の暴論から成り立っているものです
(中略)
 この暴論を打破するため、参院憲法審において立憲会派は敢えて緊急集会を議題とすることを求め、そこで戦略的な論戦を展開し、その結果、①憲法論的にも、②政治的にも、任期延長改憲を不可能なものとしたのです

 すなわち、前者(憲法論的)については、憲法制定議会の金森担当大臣答弁やGHQとの協議記録などから、緊急集会の立法事実や根本趣旨を明らかにし、改憲派の「平時の制度説」、「70日間限定説」の主張が以下のように憲法に違反し、立憲主義に反することを論証しました。

● 災害などの緊急事態に対処するという緊急集会制定の立法事実に反する
● 衆院を解散した内閣の居座りを防ぐためという70日(40日+30日)の規定の趣旨に反する
● 任期延長の間の太平洋戦争の開戦などの戦前の反省から権力の濫用を防ぐという緊急集会の制度の根本趣旨に反する

 そして、更にこれらについて、日本を代表する憲法学者から賛同する陳述を引き出しました。
(以下略)

紛争当事国ウクライナに自衛隊車両100台を送る違憲の岸田政権 〜 国民を貧困化させ、いよいよ「経済徴兵制」へ

 G7広島サミットでゼレンスキー大統領と会談した岸田首相は、「トラックなど100台規模の自衛隊車両や約3万食の非常用糧食を提供し、ウクライナ負傷兵を自衛隊中央病院に受け入れることを決定した」と報じられています。いや、この「決定した」って、岸田首相が?それともお得意の閣議決定でしょうか。いずれにしても日本の国会で認められたという話は聞いていません。憲法違反の「紛争当事国への武器輸出」を誰かが勝手に決めて、24日には麗々しく車両の引き渡し式まで行ない、本当に提供されるようです。どんなに法的に無効であっても客観的には「日本が参戦した」ことになります。
 くしぶち万里議員は衆議院での弁明の中で、「なぜ政府は防衛費倍増に素早く財源を確保するのに、国民や失業者、酪農家を救うために財源を確保しないのか」と訴えていました。軍事費、防衛費には湯水のように予算がつき、反対に国民の生活をわざと貧しくさせるのはなぜか。その先にある「経済的徴兵制」を指摘された鋭いツイートがありました。かつて時事ブログでも取り上げた「自衛隊インターシップ・プログラム」計画を思い出します。「貧しさゆえに自衛隊に入らざるを得ない者たちで、隊員の数を補う」そしてその先には本当の徴兵制となる。「戦争で死ぬのは『下層のカス』だけ。ブッシュ・ジュニアはベトナム戦争の際、『シャンパン部隊』と呼ばれる支配階級向けに作られ、危険な任務にはつかない部隊へ入隊していた。名前だけの入隊だったとも言われている。」という櫻井ジャーナルの記事も紹介していました。今、政治を動かしている者たちは、国民を救うためではなく利用するためにのさばっています。2015年当時はまだピンと来ていませんでしたが、「経済的徴兵制」がリアルに感じられる時代になりました。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ウクライナに自衛隊車両100台 岸田首相表明 自公は殺傷兵器も視野に
引用元)
 主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)最終日の21日夕、岸田文雄首相は来日したウクライナのゼレンスキー大統領と広島市内の平和記念公園で会談しました。

 この中で首相は、トラックなど100台規模の自衛隊車両や約3万食の非常用糧食を提供し、ウクライナ負傷兵を自衛隊中央病院に受け入れることを決定したと伝えました。

 ウクライナへの自衛隊装備品提供をめぐっては、政府は昨年3月、武器輸出制度である「防衛装備移転三原則」の運用指針を改定。「非殺傷」兵器の提供を可能にし、これまでに防弾チョッキやヘルメット、ドローンなどを提供してきました。

 政府は従来、憲法9条に基づき武器輸出を全面的に禁止。とりわけ、「国際紛争を助長しない」との立場から、「紛争当事国」への輸出を戒めてきました。そうした原則とウクライナへの自衛隊装備品の提供は相いれません

 また、政府は、移転した装備品は「非殺傷」であることを強調していますが、従来の政府見解では、「自衛隊の用に供するもの」は基本的に、武器に該当するとしています
(以下略)
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配信元)

幼い子ども達にもわかるように訳された日本国憲法 〜 日本人が幸福になるための最後の砦を守ろう

 子供の頃に学校で知った憲法は、どこまでも国民の幸福を願う法律の王様でした。もしも憲法に背くことが起こっても大人たちが憲法に沿うように正し、守ってくれると安心していました。明石市長を退任された泉房穂氏の大好きな憲法は13条と14条と25条だそうです。今、大人になって子供たちに渡す日本を見ながら憲法13条、14条、25条を読むと、申し訳なさに泣きそうになります。
 故・井上ひさし氏は、幼い子供にも日本国憲法の内容を知ってほしいと、やさしい言葉に訳しておられました。憲法前文に込められた思い、覚悟を日本だけでなく世界の人と共有したいです。
「この国の生き方を決める力は 私たち国民だけにある」「他の国国の主人になろうとしたり家来になろうとしたりせずに どこの人たちとも同じ態度でつきあうことを誓う」
 憲法9条は「もう二度と戰(いくさ)はしない」「どんな国も自分を守るために軍隊を持つことができる けれども私たちは人間としての勇気をふるいおこして この国がつづくかぎり その立場を捨てることにした」「どんなもめごとも 筋道をたどってよく考えて 言葉の力をつくせば かならずしずまると信じるからである」勇気を失い、戰をしようとする時、日本は終わる。
 今、世の中に悲しいことが多いのは憲法のせいではない。憲法を守らないせいだということを判っている私たちの代表、国会議員がどれほどいるのでしょうか。カルト組織に命じられたのか、憲法を変えてしまおうとする議員が無理やり憲法審査会を開催します。そこでその連中がグースカ寝ているのを見ると、日本の国のことを考えているとは思えません。
(まのじ)
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配信元)





参議院の憲法審査会で「サル発言」の正しい解説をした山本太郎議員、「姑息な火事場泥棒的なルール変更をサルは画策したりしない」憲法審査会を利用して改憲を進める連中の正体は?

 産経新聞のタイトルに吹き出してしまいました。以前は犬に謝罪したれいわ新選組ですが、今度はサルへの謝罪要求でした。
メディアで歪んだ印象を植えつけられた小西議員の「サル発言」でしたが、れいわの山本太郎議員が正確に解説されました。「今、一部与野党の国会議員がやっているような姑息な、火事場泥棒的なルール変更をサルは画策したりはしない。これらの国会議員たちと同列に置くのはサルに対する冒涜です。」お猿さんは高度に社会性のある動物で、群れの明確なルールを守って生活するのだそうです。山本議員はさらに重要な指摘をしました。
「憲法審査会を毎週開くのが問題ではない。今、日本にはびこる数々の違憲状態、憲法に定められた国民の権利を無視した政策をチェックし、改善するための議論に集中するなら、週何回開催しても足りないくらいです。そもそも憲法審査会は、憲法がその趣旨通りに実施されているか、憲法違反が生じていないかを調査する役割を持っています。それにもかかわらず、この役割を果たすための議題設定や議論がほとんどなされていない。」「最近の憲法審査会では、国民の権利をさらに制限しようとする改憲提案ばかり議論し、回数を重ねたことを口実に、国民が望んでいない改憲案を発議しようとする意図が見え見え。」憲法審査会を開きたがり議論したがる連中の意図が、憲法の破壊にあることこそが問題なのでした。まさしく今回の参議院の憲法審査会では「緊急集会で対応できない緊急事態」が起きることをむりやり想定し、「国会議員の任期延長を認める改憲の是非」という不毛な議論が行われました。国民からすると今、議論すべきはそこじゃない。緊急事態条項を望む連中には危険なカルト宗教がいることも、外国の「戦争屋」がいることも分かってきました。改憲への屁理屈を並べる国会議員が誰のために働いているのか、誰に操られているのかが透けて見えます。
 さて統一地方選挙です。この改憲派国会議員たちが応援する地方議員は誰か、ここもチェックのしどころです。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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れいわの山本太郎氏、サルへの謝罪を立民・小西氏に要求
引用元)
れいわ新選組の山本太郎氏は5日の参院憲法審査会で、衆院憲法審のメンバーをサルに例えた小西洋之氏(立憲民主党)をめぐり、「全てのサルに対する真摯な謝罪を求めたい」と述べた
(中略)
山本氏は衆院憲法審での議論を「国民が経済的に疲弊して新型コロナウイルスから立ち直れないうちに戦前の法体系に戻そうとする動きだ」と批判。その上で「こんな姑息なルール変更をサルはやらない。本当にサルに申し訳ない限りだ」と指摘し、小西氏にサルへの謝罪を要求した。
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配信元)


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「緊急集会と緊急事態条項」 参院憲法審で議論 今国会で初開催
引用元)
 参院憲法審査会が5日、今国会で初めて開かれ、現憲法が定める参院の緊急集会について自由討議を行った。自民党や日本維新の会がロシアによるウクライナ侵攻などを例に挙げ、緊急事態条項を設ける憲法改正の必要性を訴えたのに対し、立憲民主、共産両党は改憲は「不要だ」などと反発した。

 憲法54条が規定する参院の緊急集会は、衆院解散時に緊急事態が発生した場合、参院の議決を国会の議決とする臨時の措置。条文上、解散時に限定され、長期間を想定していないなどとして、衆院憲法審では、緊急集会で対応できない緊急事態下で国会議員の任期延長を認める改憲の是非が議論されている
(以下略)
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