竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
――――――――――――――――――――――――
ニューヨークタイムズ、「ハイチでのコレラ流行、国連が関与を認める」
国連が、ハイチでの2010年以降のコレラ流行への関与を認めました。
ニューヨークタイムズによりますと、
6年前、国連のPKO平和維持部隊がハイチでコレラ流行を引き起こし、多数が死亡して以来、国連が初めて、この病気の発生源になったことを認めました。
国連事務総長の報道官は、今週、電子メールで、国連はこの危機への対策に新たな措置を講じる必要があるとしました。
さらに、「この1年の間に、国連は、コレラ流行への関与について、またこの病気に苦しむ人々のためにより多くの措置を講じる必要があるとの結論に達した」としました。
こうした中、
国連の声明では、「国連は特別な形でこの病気に関わった」とされています。
この病気の最初の犠牲者は、コレラが流行していたネパールから来たばかりの国連平和維持部隊の拠点の近くに暮らしていた人物で、この拠点の廃棄物が河川に流されていました。
2011年、ハイチのコレラの犠牲者の遺族5000人が、国連に苦情を訴えましたが、国連はこの主張を受け入れられないとしていました。
この犠牲者の
遺族はその後、パン事務総長をはじめとする国連の関係者を相手どり、ニューヨークの連邦裁判所に提訴しましたが、
国連は出廷せず、
治外法権を主張していました。
数万人の死者の遺族と数十万人の感染者への賠償金は、400億ドルにのぼると見られています。
――――――――――――――――――――――――
ハイチのコレラ拡大、国連のネパール部隊が原因 米報告書
(前略)
【7月1日 AFP】
米疾病対策センター(
US Centers for Disease Control and Prevention、
CDC)
は6月30日、ハイチでのコレラ拡大について、国連(UN)の平和維持部隊のネパール軍兵士が持ち込んだものだと結論付けた調査報告を発表した。
調査はフランスの医療チームが行ったもので、
(中略)…
調査報告は、Meilleでのコレラ発生はネパール部隊到着の数日後のことで、両者の間には明確な相関関係があると論じている。
(以下略)
――――――――――――――――――――――――
ハイチのコレラ禍 藤永 茂
ハイチのコレラ禍(1)
http://huzi.blog.ocn.ne.jp/darkness/2011/09/post_3029.html
(中略)
フランスのエクス−マルセーユ大学教授ルノー・ピアルー(Renaud Piarroux) によると、
(中略) その発生源がMINUSTAH(United Nation Stabilization Mission in Haiti, 国連ハイチ安定化ミッション) に参加しているネパールからの要員たちであることを突き止めました。
(中略)
ハイチの一般大衆は国連ハイチ占領軍と呼んでいるようですが、まさに本質を衝いています。
(中略)
1804年、世界最初の黒人共和国として独立した
ハイチは、この約100年間、実質的にはアメリカの武力的政治的支配下にあります。
MINUSTAHの駐留はアメリカによる占領の現在の形態です。
(中略)
MINUSTAHの駐留(占領)はアメリカの言いなりになる傀儡政権を通してハイチの支配を維持するのがその役割です。この占領軍の睨みがなければ、2010年11月から2011年3月にかけて強行された完全なインチキ大統領選挙で、ハイチの一般大衆が圧倒的に支持する最大政党を除外するという暴挙は決して押し通すことは出来なかったでしょう。
(中略)
毎日コレラで数人が死亡している現実を前にしての唯一喫緊の対策は、コレラ菌による汚染をハイチ国民の、とりわけ、いまだに少なくとも二十万を数える震災難民のキャンプや貧困地域の生活水から出来るだけ排除することでなければなりません。ところが、この
上下水道衛生政策には、実質的に植民地宗主国である
アメリカ(とその手先と化した国連と多くの大型NGOs)は全く熱心ではないのです。私はここでもアメリカというシステムの本質的な残忍さを再確認せざるを得ません。
(以下略)