[創造デザイン学会]ワシントンは“ニセ旗”で、新しい“悪の枢軸国”を核戦争に巻き込むか? 〜世界情勢を簡潔に的確に表現した記事〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 この記事の翻訳者の方が、“今この時点の世界情勢の、綿密で正確な分析ではないだろうか? ”と言っています。非常に見事な記事で、世界情勢を簡潔に的確に表現しています。
 記事では、“混沌の主人”であるアメリカが第三次大戦を引き起こす瀬戸際にある状況を描写しています。記事に書かれた個々の状況と、“ごく少数の企業と金融エリートによる…世界制覇という究極の目標”を考慮すると、エリートたちは、権力のためには核戦争を辞さない可能性を記事の中で指摘しています。
 確かに、ロシアのラヴロフ外相も、現状は危機的状況にあることを指摘しています。ただ、ベンジャミン・フルフォード氏が言及しているように、第三次大戦は起こりません。こうした出来事の背後で、それを避けるための努力が常に行われているからです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ワシントンは“ニセ旗”で、新しい“悪の枢軸国”を核戦争に巻き込むか?
転載元)
(前略) 

Peter Koenig October 21, 2016

スクリーンショット 2016-10-26 18.17.00ニセ旗攻撃(false flag)は何百年もの歴史を持 っている――つまり成功の歴史を。

(中略) 

ニセ旗攻撃は、9・11 以来、新しい次元を迎えた。それ以来のテロ活動――アラブの 春や“カラー革命”、エジプト上空のロシア機撃墜や、ウクライナ上空のマレーシア機撃墜、 パリの“シャルリ・エブド”や“バタクラン”での乱射事件、ブリュッセル、ニース、ミュ ンヘン、フロリダのオーランドー、カリフォルニアのサン・バーナーディノ――などは過去

数年に起こったほんの数例だが、これらのテロは、テロと戦うと主張している者自身による 犯行である。すなわち圧倒的に、アメリカ、イギリス、イスラエル、ヨーロッパの従僕国、 それに NATO の秘密情報部によるものだ。このようなテロ活動の目的は、恐怖をつくり出 して、人民に対する強権弾圧と、まだ西側に残っている民主的な市民権を、ますますはく奪 していくのを正当化するためである。

究極の目標は、西側世界の全面的な軍国主義化であり、何年も続けて売春メディアに強制的 に与えられてきた途方もないウソに、万一、人民が目覚めた場合には、抗議行動や反乱を防 止し弾圧することである。

そしてそれは、それ自体が、ごく少数の企業と金融エリートによる、世界の(彼らの言葉で) Full Spectrum Dominance(全面的支配)つまり世界制覇という究極の目標に向かう、不可 欠の一歩なのである。

(中略) 

ワシントンで糸を引いているエリートたちは、核戦争を望んでいるのだろうか? それは、 我々が知っているような世界の、もしかすると何億という人命を伴う、完全な消滅を願う、 彼らの病理的な欲求を満たすのかもしれない。アレッポの姿を見て、これを百万倍すればよ い。

(中略) 

第 3 次大戦のシ ナリオが、焦眉の危険となりつつある。米対外政策を立案するネオコンたちは、核の地獄を、 彼らの豊かな地下壕で生き延びるつもりだろうか?

西側の売春メディアは、アメリカは、中東や他の場所で、キラリーの指名する新しい“悪の
枢軸国”――ロシア‐イラン‐シリアとそれにつながる中国――が犯す、テロリズムや他の 残虐行為を粉砕するために、“人道的戦い”を戦っているのだと言っている。

基本的な前提は、彼らが“良い者側”で、プーチンの指揮下にあるロシアは、常に、アメリ カの人道的行為を妨害しているというものである。

(中略) 

現在アメリカは、ロシアの核攻撃に対し、ひそかに「警戒態勢」レベル3を布いている。(中略…)レベル3とは、攻撃が数日後という意味であり、レベル 1 になると、1 時間以下に攻撃が迫っているということである。これはそれ自体が「ニセ旗」 で、ロシアから最初の攻撃があるかもしれないという見せかけであり、(中略…)これによって、い くつかの前線で、ロシア、シリア、イラン、中国に対する、米軍、NATO 軍、それにヨーロ ッパ従僕国による、先制核攻撃を行うことが可能になる。

(中略) 

米軍か米代理軍、または NATO の戦闘員が、アレッ ポ地域のシリア地上部隊や、病院や市民集団を爆撃し続け、アルヌスラや IS テロリストが、 このまま継続して悲惨な種をまき、市民を殺し続けたら、どうなるだろうか?――ロシアは ワシントンに対し、アサド軍に対するどんな攻撃でも、それが起これば、報復の対象となる と言っている。

(中略) 

アメリカの軍用機がペンキを塗り替えてロシア機に見せかけ、それがシリアかイラクの米 空軍自身を攻撃して、ロシアの犯行と宣伝され、それが米軍の先制攻撃の引き金になる、と いうことも、ありえないことではない。洗脳された西側の大衆に対しては、ニセ旗作戦は、 ロシアの攻撃として簡単に売り込まれ、ワシントンの先制攻撃を正当化するであろう。

アメリカの揺るがぬ同盟国であるイギリスが、最近、そのジェット戦闘機のパイロットに、 シリアのロシア航空機を砲撃する“許可”を与えた。もし彼らが、これをアメリカ代理軍と してやったらどうだろう? そしてロシアがあるNATO国に報復したらどうだろう? こ れは NATO のルールでは、NATO 全体に対する攻撃である。それは全面戦争になり得る。

(中略) 


イエメン情勢――。2015 年 3 月以来、サウジに率いられ、最近までワシントンが兵器、兵 站(輸送)、情報の支援をしていた連合軍が、フーシ(Houthi)反政府軍を爆撃している。 フーシ軍は西側の支配からの自由を求めて戦いながら、サナの大統領宮殿を占領し、独裁者 の米傀儡 Hadi 大統領を、サウジアラビアへ追放しようとしている。フーシ軍は、イエメン の人口の大多数の後ろ盾を得ており、合法的な政府とみなされている。彼らはまた、イラン から兵站の支援を受けている。彼らは、イエメンの領土のほぼ 4 分の 1 を支配しているだ けだが、人民は 3 分の 2 を支配している。サウジはこれまで卑怯にも、ほとんど市民を標 的にし、結婚式とか葬式のような家族の行事、人道的食糧や医薬品、病院を襲い、主として 女性や子供からなる何万という市民を虐殺している。2 週間前、米英の両空軍が、この残忍 な戦争でサウジ軍に加わった。

(中略) 

“混沌の主人” (Master of Chaos, アメリカのこと)が、オマーン湾とイランの支配するホルムズ海峡を 見下ろす、これほどの戦略的に絶好の国を、手放すことは考えられない。

(中略) 

プーチン大統領に対する、インターネット・スパイやサイバー攻撃といった非難は、滑稽き わまりないが、(中略…)米、英、イスラエルの秘密情報局に、仕返 しをするように奨励するだろう。

(中略) 

どうやら CIA がすでにプーチン大統領に、サイバー戦争の宣戦布告を したようだ。

ロシアは、(中略…)DRFM(デジタル・ラジオ周波メモリー)技術によって(中略…)2015 年に、シリアのラタキア近 くで(中略…)すべての米‐NATO「レーダー・衛生通信システム」を破壊 した。(中略…)サイバー戦の報復やエスカレーションが、(中略…)全面戦争を正当化し、核戦争に発展するだろうか?

10 月 19 日に、プーチン、オランド、ポロシェンコの 3 大統領が、メルケル首相の招きでベ ルリンを訪れ、シリア問題と、東ウクライナの平和交渉の実現について論じた。そもそも、 いったいどうして、シリアのような主権国家の問題が、アサド政府のどんな代表も抜きにし て、外国の首脳によって論じられるのか?

(中略) 

明らかに、ベルリン で会合したワシントンの西側従僕にとって、“解決”の方法は一つしかなかった――“政権 交代”である。彼らはそれを手放そうとしない――オランドにもメルケルにも、なぜアメリ カがすでに 2007 年に、テロ軍団を募集し、訓練し、武装させ、資金を与えていたのが、は っきりわかっているにもかかわらず。

(中略) 

プーチン氏は、この国を防衛し、西側の植え付けたテロリストを排除してほしいという、ア サド氏の要請を受けて、シリアに入ったにすぎない。彼はまた、ウクライナに平和をもたら そうと、あらゆる努力をしたのだが、成功しなかった。西側は平和を望んでおらず、この紛 争をロシアの責任にしたがっている。メルケル会談の失敗は、キエフかアレッポへの「ニセ 旗攻撃」につながり、プーチンが責められることになる可能性が大きい。アメリカ空軍には、 ロシア・ジェット機に変装したジェット機があることを忘れてはならない。

(中略) 

中国の支配する Spratly Islands(南沙諸島)に対するアメリカの挑発や、過去にいくらで もあった、中国の領空や領土への侵入は、中国を核攻撃に引き込む引き金になるだろうか? 帝国によって混沌へと突き落とされた熱い場所は、世界中にいくらでもある。そのうちのど れ一つを取っても、核爆弾の潜在的な発射台になり得る。これがもし米選挙前に起こるよう なことがあったら、オバマはもう一期だけ、在職した方がいいかもしれない。

(中略) 

重要なことは、彼もヒラリーと同じように、主人たちに要求されれば、赤い ボタンを押すのに躊躇しないだろうということである。

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