独逸の伯林で見た、聞いた、感じた難民問題、移民問題 ~第3楽章 アフガニスタン出身のアシュラム難民のジャーナリストの話

 第2楽章のシリアのお医者さんの話に続いて、第3楽章は、アフガニスタン出身のアシュラム難民のジャーナリストの話です。
 ドイツの語学学校では、難民の方々にお会いしました。8か月の間、一緒にドイツ語を学んだクラスメートです。
 アフガニスタン出身といっても、顔は、アラブ系ではなく、パキンスタン、インド系です。
 アフガニスタンの国が広いことがわかります。
 アフガニスタンは、昔、風光明媚な国だったそうですが・・・。
(ユリシス)
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東洋のスイスと呼ばれていた風光明媚なアフガニスタン


アフガニスタン出身のジャーナリスト曰く、
アフガニスタンは、昔、東洋のスイスと呼ばれ、
欧州の人たちが、優雅にバカンスに来ていた
んですよ・・。

pixabay[CC0]

アフガニスタンの地図を眺めてみると、
確かに、北側には、山岳地帯と湖が・・。

まだ、30代前半のジャーナリストは、
アシュラム難民、アシュラムシーカーです。
アシュラム難民って何でしょうか?

庇護希望者(Asylum Seeker)
庇護を求めて保護国にやってきた人で、庇護申請の最終的な結論を待っている人。その中に「難民申請者」が含まれる。
http://cloveryouth.jp/about_refugees/words

この若い熱意溢れるジャーナリストは、
体制に反対するような映画を製作してしまった。
だから、国に戻ることができない。

ずっと20年戦争をしているアフガニスタン。
小学校時代は、イランに逃げていたと言いました。。
自分の国が平和だった記憶がないとのこと。

若いジャーナリスト、さらに曰く、
アフガニスタンの国民は全員知っていますよ。
どの国が原因で、アフガニスタンがめちゃくちゃに
なっているのか
ということを。
タリバンが、どの国によって作られたか
知っていますよ。全員ですよ。
さりげなくいっていました。

pixabay[CC0]

真実を描いた映画を製作したいと
思うのは
、やる気があるなら、当然だろうな
と想像してしまいます。

イラン時代でも、アフガニスタン時代でも
米国の映画は禁止
だったそうですが、

このジャーナリストが映画好きなのは、
インドがボリウッドといわれ、映画産業が盛んですので、
その影響を受けたのかな・・

私もシャンティフーラの時事ブログ、教育プログラム
他のツイッターなどで、世界情勢を理解し始めていたので、

アフガニスタンのジャーナリストが言っていたことで、
いろいろと共通項を再確認することができました。

大手のマスコミ情報に不信感があり、
西側の情報と、ロシアの情報が違うなど。
ロシアTodayの情報がましらしい。
テロ情報なども無視している。


ケシ栽培が盛んな農業国


アフガニスタンでは、ケシの栽培が盛んです。
昔は、農業国でもありました。
竹下先生の夏頃の記事も思い出します。

pixabay[CC0]

日本でもあんぱんに、そして和菓子に
ケシの実は使われますが、

ドイツでもポーランドでも
ケシの実のケーキは昔から人気。
ポピーシードケーキ、ドイツ語では、
モーンクーヘン。

ケシの実、ポピーは、古代エジプトの
医学書、エーベルス・パピルスによると、
ポピーシードは、鎮静の役目も果たす。

エーベルス・パピルス(Ebers Papyrus)は、紀元前1550年頃に書かれたエジプト医学パピルスである。古代エジプト医学について記したパピルスとしては、最も古く、最も重要なものである。1873年から1874年の冬に、ルクソールでゲオルグ・エーベルスによって購入された。現在はドイツのライプツィヒ大学図書館に収蔵されている。

ドイツのクリスマス時期に有名な
シュトレンにも、ペースト状のポピーシードが
使われている。

ポピーシードは、栄養価の高く、ビタミンB1、ビタミンA
カルシウム、マグネシウムも豊富。


ラピスラズリの有名な産出地


また、アフガニスタンは、ラピスラズリという
青色の宝石の産出地。


ラピスラズリ (lapis lazuli) は、方ソーダ石グループの鉱物である青金石(ラズライト)を主成分とし、同グループの方ソーダ石・藍方石・黝方石など複数の鉱物が加わった類質同像の固溶体の半貴石である。和名では瑠璃(るり)といい、サンスクリット語のヴァイドゥーリャないしパーリ語のヴェルーリヤの音訳である。深い青色から藍色の宝石で、しばしば黄鉄鉱の粒を含んで夜空の様な輝きを持つ。
ラピスはラテン語で「石」 (Lapis)、ラズリはトルキスタンにあるペルシア語地名 "lazhward"(ペルシア語: لاژورد‎、現在のアフガニスタン・イスラム共和国バダフシャーン州en:Kuran wa Munjan DistrictにあるSar-i Sang鉱山の古名)が起源で、それがアラビア語に入って "lazward"(アラビア語: لازورد‎、ラズワルド: 天・空・青などの意でアジュールの語源)で「群青の空の色」を意味する。ラピスラズリ (lapis lazuli) は、ラテン語で「lazhwardの石 (lapis)」となる。
石言葉は「尊厳・崇高」など。

おっ! 東洋医学セミナーの中級第1回にも出て来ますね。

WikimediaCommons[CC BY-SA]


ドイツのマーケットにさりげなく宝石が売っていて
お店のおじさんは、アフガニスタン人だった。
確かに、ラピスラズリは、アフガニスタンで有名といって、
宝石の中で、一番身体に良いと・・言ってたっけ・・。

アフガニスタンは、何やら、資源豊富な国
なのですね。だから、紛争地帯になってしまったのか?


アシュラム難民の若いジャーナリスト


ドイツでアシュラム難民として申請して、
永住権が取得できるまで、10年間はかかる
と、
長いみちのりであると、若いアシュラム難民の
ジャーナリストはさりげなくぼやきました。

アフガニスタンは、イスラム教だけど、
この若者は、ラマダン(断食)で水を飲まないのが
耐えられないので、ラマダンはしないらしい。
ラマダンも自由意志に任されているようです。
断食は、日の出から日没まで食べないのだから、
デトックスにもよさそうです。

私は、見てしまいました。
真実を知っている若いジャーナリストだけど、
小腹がすいたときに、
KxtKxtのチョコレートを食べていたのを。
此の会社は、ユダヤ系多国籍企業ですが。
若者は、知っているのか、知らないのか。

ドイツでもよく見ます。
イスラムのスカーフ、ヒジャブをかぶった家族が、
ユダヤ多国籍企業のファーストフード店に
入るところを・・。

不条理というのか、シュールというのか。
難民になってしまった原因になった元の元の原因は?
と考えると、とても複雑な気持ちです。



アフガニスタンはアジアの入り口


アッサラーム・アライクム
(あなたの上に平安がありますように)

アフガニスタンの方たちは、此のように挨拶します。

そして、アフガニスタンは、アジアの入り口なのです。
日本と同じアジア仲間ですので、もっと知っても
よいのではないでしょうか・・。

日本人の方で、アフガニスタンで、見返りを求めない
カルマ・ヨーガ(行動の道)を行動、実践されている
中村哲医師もいらっしゃいます。

カルマ・ヨーガの教育プログラムのリンク
https://shanti-phula.net/ja/video/blog/?p=7662


アジアの入り口ということで、
アフガニスタンという場所が、中近東とアジアの
真ん中に位置し、資源も豊富で、
紛争地帯として都合がよかった
・・
という見方をしてみると、

アフガニスタンのアシュラム難民の青年が
翻弄されてしまった理由も見えてきます。

映画で描かれるアフガニスタンのイメージから
離れてみるといいですね。

pixabay[CC0]


~アフガニスタン・イスラム共和国~
 
ハーミド・カルザイ大統領
2002年6月就任
1957年12月24日生まれ
(ウィキペディアによると2014年からアシュラフ・ガニー大統領になっている)
面積 65.2万キロ平米
人口 3340万人
通貨 アフガニー
首都 カブール
言語 バシュトウー語、ダリー語
宗教 イスラム教
成立 1919年
主要輸出品 レーズン、絨毯、甘草

(今がわかる、時代がわかる世界地図 2014年度版 成美堂出版より)

参考: ウィキペディア「アフガニスタン」

Writer

ユリシス

311を機に息子と共に、東京からシアトル、2012年ケアンズ、2015年ベルリンへと移住。
ユリシスの名前は、ケアンズ近郊でみられる見ると幸せになると言われる青い蝶から命名。
幸運にもケアンズの家の近くでペアのユリシスに遭遇したので、それを思い出し・・。
映像配信、東洋医学セミナーなどシャンティフーラでの学びが大好きです。
体癖1-3 


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