18/4/2 ソルカ・ファール情報:ロシアに“偽旗”毒ガスだと非難されると、英国は第三次世界大戦で脅迫 1/2

 「ソルチャ・ファール」を御存知ですか。大分前からWhatDoesItMean.comというサイトで、ロシア側の諜報機関や政府筋の情報を英語圏で発信している謎の人物です。
 ちなみに今のは英語読み。「Sorcha」はアイルランドやスコットランドの名前なので、ソルカとかサーカとかソラカとかソラハとかソルシャとかと読みます(※あそこら辺のケルト語族は、発音がフリーダムの極みなのです。マジ頼むから統一してくれ)。ということで、私はざっと見、一番ポピュラーそうな「ソルカ」と呼んでおります。

 そのソルカ・ファール女史の記事がタイムリーだったので翻訳します。彼女の正体は、サイトの登録者でCIAのディヴィッド・ブースではないかとも噂され、陰謀論界隈でも警戒されておりますので、情報の取捨選択はよしなに。記事は、イギリスの偽旗毒殺騒ぎについてです。
 ただですね、この方、本っ当に文章を完結させずにどんどん続けるという非常に奇妙なスタイルでして、どこまでその雰囲気を出した方がいいのか迷いまして、かといって情報だけ戴いておきながら全部の文体を改変する訣にもいきませんし、(という感じの文体がずっと続くスタイル)……結果、どっちつかずな訳文になっております。
 「以下」等の表現が多いのはそのせいです、いい加減読み辛くて私の頭がおかしくなりそうだったのでぶった斬りました。氏名地名を毎回几帳面に太字にしているのも、彼女のスタイルです。
(Yutika)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ソルカ・ファール情報:ロシアに“偽旗”毒攻撃だと非難されると、英国は第三次世界大戦をチラつかせて脅迫 1/2
転載元)
投稿者:ソルカ・ファール

Sister Maria Theresa


【※記事内には貼っていませんが、同サイト自己紹介頁からシスター・マリア・テリーサの写真です。】

ロシア外務省は怒っています


本日クレムリンで回されている【ロシア】外務省MoFA)の憤りに満ちた新たな報告書は、ギャヴィン・ウィリアムソン英国防相錯乱した第三次世界大戦の脅しを糺弾していました。【この脅しは】駐英ロシア大使アレクサンドル・ヤコヴェンコが、所謂スクリパリ毒殺事件英国保安局によって実行された“偽旗”作戦と呼んだ後に出されたものであり――彼らが益々事実をややこしくしていくせいで、英国は【ロシア外務】省が問い正した最も単純な質問にさえ答えることも出来ないという状態に陥っているのです。【※「保安局」というのは、昨今ドラマで有名になったMI5のことです。】
[註:この【英文】リポートで引用された一部の単語およびまたは言い回しは、ロシア語の単語およびまたは言い回しに該当するおおよその英語【訳】であって、完全に対応するものはありません。]

【※以下、画像のすぐ下の “斜字体部分” では画像内の訳をしていきます。】

【左のスプートニクの見出しは、】

米国はスクリパリを毒殺するのに使われたと言われている物質へのアクセスを1999年から有していた

【真ん中の記事の見出しは、】

「元ロシア連邦保安庁の長官曰く、英国諜報機関がスクリパリ毒殺の共犯かもしれない

【記事中のUKIPのツイートは、】

「@ロシア大使館、誰がやったと言うには時期尚早だ。英国とロシアの関係に干渉しようとしたEUだとか、第三者の可能性もある」

【右のザ・デュラン紙の見出しは、】

セルゲイ・スクリパリの毒殺がヒラリー・クリントンとDNC【民主党全国委員会】へ直結

その毒、当方では製造したことが一回もないんですけど?


この【ロシア外務省の】報告によると、3月4日には英国政府は元ロシア軍情報将校セルゲイ・スクリパリと娘のユリア英国ソールズベリーにある自宅ないしはその附近にて、意図的に毒を盛られたと報告している。彼ら【英国政府】が主張するには、神経剤ノヴィチョク【が使われた】とのことで、――ロシアではこれまで全く製造されておらず――【何故なら】ノヴィチョクという名称は1990年代に元ソビエト連邦から米国へ移住したヴィル・ミルザヤノフという人物によって書かれた本に由来するからです。

【ロシア外務省の】報告書で解説してあるのですが、ヴィル・ミルザヤノフは自著の中でノヴィチョクの化学的なレシピを掲載しつつ、同時に一度でも使うには余りに命取り【で危険過ぎる】と解説し、――しかしながら現在英国のテレビにて放送中の米英【合作】スパイドラマ『Strike Back(叛逆)』では【ノヴィチョクが】使用されており――

そしてもしこれが本当に製造されたのだとしたら、英国の最も秘密裏にされ、物議を醸しだしている研究施設の一つであるポートンダウンや、その附近のウィンターボーン・ガナーにある国防CBRNセンターと呼ばれる化学・生物・放射性物質・核兵器訓練施設――両者ともスクリパリ親子が毒殺されたと言われているソールズベリーから6キロ(4マイル)以内の地点にあります――といった高度に保護された化学兵器研究所でしか無理な訣で。

IN A SANE WORLD POLITICIANS AND
MEDIA WUOLD WAIT FOR THE FACTS

BUT WE LIVE IN A POST-FACT WORLD
WHERE ONLY AGENDAS MATTER


まともな世界では、政治家やメディアは事実【が出て来る】まで待つことだろう。
しかし我々はアジェンダだけが重要視されるポスト事実の世界に生きているのだ。
【※「ポスト事実」:客観的な事実より、個人の信条や感情に訴える方が世論に影響力を及ぼす状況のこと。ポスト真実とも言います。「アジェンダ」は言わずとしれた、カバールNWO(世界統一政府)の様々な皮算用のことかと。】


動機ゼロな以前に、死なれて一番損するのはうちなんですけど?


スクリパリ親子が実際に毒殺されたと仮定するならば、と【断った上で】当該報告書が指摘しているのですが、通常の捜査手順でまず最初にやることの一つは、誰が犯行を行う動機を有していたかを糾明することであり、――それがなされていれば、疑う余地もなくロシアは裏切り者の元情報将校を殺害する動機なぞ一切なかったとの帰結に至ったことでしょう。

【スクリパリは】英国のためにスパイ行為を働いているところを捕まり、13年間投獄され、その間その国家的犯罪ゆえに【ロシアは】いつでも処刑可能であったにもかかわらず、そうではなくスパイ交換の取引で出した訣で、――ちなみにスパイの流儀」で最も鉄則とされるスパイ交換に使われたスパイを標的に【してはならぬ】という点をロシアが破るであろうかと西側の誰一人として問いかけることすらしないのですが――【しかも】ソ連であれロシアであれ、70年以上に渡って一度としてそのようなことは行ったことがないにも関わらずです。

【※ソルカ女史の話し方って、延々文章が続くのでややこしいのですが、要するに言いたいのは、捕虜にしたスパイを敵国同士が互いに交換しますよね。後日、交換に出されたスパイを報復で殺しちゃったら、もう国として信用されなくなるということです。自国のスパイが将来敵に捕まった際にも、最早穏便な物々交換取引では助けてあげられません。

だってジャイアンがあなたに売りつけた商品を、後から壊すなり取り返しに乗り込んで来るなら、二度と商売しようなんて思わないじゃないですか。だからどんなに二重スパイが憎くても、交換に応じた以上は絶対に手を出してはいけないのです。その一線を越えたら、色んな意味で完全に国益に反します。】

セルゲイ・ヴィクトロヴィチ・スクリパリは1951年6月23日ソビエト連邦で生まれた。

幼少期については殆どが謎に包まれているが、GRU【ロシア連邦軍参謀本部】情報総局に勤務していた。彼はGRUで大佐の地位まで登り詰めたが、1990年にロシア外務省で働くためにこの仕事を辞めた。またモスクワにある国防省の防衛大学校でも教鞭を執った。

スクリパリは2004年12月に叛逆罪のかどでロシア連邦保安庁逮捕された英国のMI6諜報機関へ機密を渡していたのだ。スクリパリは1995年にはMI6によって“反転”させられ【※つまり二重スパイに転向し】、モスクワ大使館にてイギリスの工作員たちと接触をしていたと、連邦保安庁は言っている。

モスクワ軍法会議の極秘裁判中、彼は何十ものロシア工作員の名前・住所・暗号名をMI6に売り、裏切り行為を働いたことを認めた、と2006年に彼の有罪判決が発表された際にロシアのメディアは報じている。

2010年6月、米国FBIはアメリカ内のロシア人覆面スパイ・ネットワークを破壊したと宣言。

“違法者”と呼ばれるようになったこのロシア人の内、数名は長きに渡ってひっそりと情報を集め続け、政治的な繋がりのあるアメリカ人たちと会おうと試みていた【に過ぎなかった】。

スクリパリは当時のドミートリー・メドヴェージェフ大統領によって恩赦を与えられ、ウィーン行きの飛行機に乗せられる。2010年7月、彼はこの場所にて其の他3名と共に、米国内で拘束されたロシアスパイ10名と交換された。

当該スパイ交換は、冷戦以来最大級の一つであり、工作員が交換される前にロシア米国のジェット機が隣り合わせに停泊したウィーン空港の滑走路にて行われた。

@Reuters.com(ロイター通信)


翻訳:Yutika

註:【 】内は訳者の解説部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。


Writer

Yutika

体癖:8−2、エニアグラム:4
関西の英語塾で教えつつ、翻訳業(英語&仏語)をしております。


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