ぴょんぴょんの「黒い箸置き」

 このところ、だいぶ涼しくなったせいか、ゴキとの遭遇回数も減りました。
 今回はゴキについて調べ、ゴキの写真を見て、ゴキ、ゴキ、ゴキと書いているうちに、ゴキへの抵抗がかなり減り、ゴキ寄りに変化しました。
 まずは「相手を知る」ということが、互いの距離を縮める第一歩ではないでしょうか。
(ぴょんぴょん)
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ぴょんぴょんの「黒い箸置き」


先住民たちの営み


思い出すなあ〜、
この家に越したばかりの頃は、先住民たちと出会ってはドッキリ! の日々だったなあ〜。

先住民て、だれ?

田舎に来てびっくりしたことは、ゴキのでっかさ。

あ、そうゆう先住民ね。
たしかに都会では、でっかいのは見ないね。

そういや、初めの頃こういうことがあった。
ある晩、白いご飯を炊いて、小分けして、ラップにくるんでテーブルの上に置いといた。

熱々のままでは、冷凍庫に入れられないからね。

その間、隣の部屋でテレビでも見てたかな。
さあ、そろそろ冷凍庫にいれようかと、テーブルの上を見ると!!
そこには見たことのない景色が。

???

たしかに、真っ白いご飯はそのままある。
しかし、その白いご飯の周囲を、「黒い箸置き」が放射状にとり囲んでいる。
そんなの、置いた覚えはねえし・・・・・。

「黒い箸置き」?

もっとよく見ようと近づくと、5〜6個あった「黒い箸置き」たちはサササササと動き始め、それぞれ別の方向に散らばって行った。
その時初めて、おれの脳ミソは動き出した。そいつらは、「箸置き」なんかじゃねえ!!


ギョエエエ〜〜!!!


恐る恐るラップのご飯を見ると、あちこち穴が空いてて、彼らが一家団らんの夕食を楽しんでいたことが判明した。

うわああああ〜! そのご飯、もう食べられない!!

いやあ、彼らと間接キスにならないように、場所を選んで食べたぞ。
それよりも、あの白黒の光景がしばらく目に焼きついていて、トラウマになったわ。

そういうとき、ゴキを追っかけてバンバンやらないの?

正直に云うと、昔はよくバンバンやってた。
しかし、竹下先生の「ホツマの神々」の話だったか、有名な神さまが転落してゴキの姿になり果てた話を聞いてから、ゴキを叩けなくなってしまった。

ヤマ・ニヤマにも反するしね。

△△ホイホイも、ホウ酸団子も便利だけど、非暴力に引っかかるからなあ〜。
かと言って、指くわえて見てるだけじゃあ、おれんちが△△ホイホイになっちまう。


つかまえて外にお連れするのが一番だけど、それはそれで対面しなくちゃいけないから、勇気がいるよね。


ゴキの意外な一面


いやいや、おれもゴキとの付き合いはまだまだ浅いが、今では捕まえるのもうまくなったし、カワイイとさえ思える瞬間もある。

へ? ゴキブリにカワイイとこなんてあるの?

意外だろうが、彼らにも明らかに感情がある。
夜中、台所で不幸にもゴキを発見してしまう。すると、あわてるのは向こうも同じだ。
「あ!! しまった!!! 見つかっちまった!!!」って大急ぎで逃げるやつ。
「こわい! つかまる!」って固まるやつ。
追っかけられて、腹出してひっくり返ったまま、手足バタバタするやつ。

ゴキにも体癖があるのかな?

アース製薬の研究員、有吉課長(女性)も、『もともと私も虫が大の苦手だったんですよ……。でも飼育を担当して研究を続けているうちに、ゴキブリの方も人間を怖がっていることがわかり、それ以来、次第に親近感が持てるようになりました』。と語っています。」
(今日の中国50)

ふうん、そういうものかなあ。

ところで、いつだったか、ネットでこんな話を読んだ。
ある女性が、彼氏が家に来るというので張りきって、「ふだん使わない」卵焼き用のフライパンを引っ張り出して卵焼きを焼いた。
いいか? 「ふだん使わない」が重要だぞ!

あの、四角いフライパンのことね。

ところが、彼氏が一口卵焼きを食べたとたん、「グァリッ」という意味不明の音が。


何か入ってたのかな?

彼氏が口から出したものを見ると、赤茶色のカプセル様の物体が。
それがゴキの卵だってことがバレて、彼からは二度と電話が来なくなったって話。

ギョエエエ〜〜!! ゴキブリの卵食べさせられたら、二度と来ないよ。

しかしゴキは、意外と清潔だって信じられる?

ウソでしょ?!

「ゴキブリを飼い始めました。(写真あり)」によると、ゴキには3つの誤解があるという。
《誤解その1 ゴキは不潔な生き物である》 ところが、
ゴキブリは清潔好きで一日の多くを体の掃除についやし、体表面から抗菌物質まで出ています。近くに汲み取り式の便所がない限り汚さはあなたの手以下でしょう。」

抗菌物質出してるって〜??

蚊のように病気を媒介するわけでもない。以前は蠅のように不潔だと考えられてきましたが、大して汚くもないんです。」(BUZZAP)

信じらんな〜い。

《誤解その2 ゴキは一日中素早く動いている》
ゴキブリが働くのは一日で4時間程度。あとは寝てるか体の掃除しています。」

まるで、ネコの1日と同じだね。

《誤解その3 ゴキは全ての国で嫌われている》
ゴキブリを嫌う文化は少数で食用や薬用にもよく使われます。」
中国じゃ、ゴキに食わせてもらってる企業がいくつもあるし、
イギリスでは引っ越しするときも、ゴキを一緒につれて行くとか。
(ゴキブリと国民性)


まるでペットか?
そうは言っても、ゴキは繁殖力が旺盛だからいやだ。

増えすぎるっていうのは実は誤解で、ゴキブリは一度に十数匹しか卵を産みませんし、成虫になるのに1年以上かかる種が多いんです。」(BUZZAP)

へえ、そうなの?

また、ゴキは共食いしない。
秋の定番コオロギ・・・・・親子を一緒にしておくと、親が子を食っちまう。
やはり定番のスズムシ・・・・・メスがオスを食って、卵を産む。
でも、飼育経験のある人が言うには、ゴキは共食いしない。
どころか、親が子を守るような動きさえ見せるという。
(BUZZAP)

なんか、ちょっと見直すね。


人類を助けているゴキ


さらに、ゴキはいろいろなところで、人類を助けている。
エサ代いらずで大量に飼育できるから、実験動物として飼育されてるし、CMで宣伝されてる殺虫剤も、ゴキたちの尊い命と引き替えに開発されたものだ。
(ゴキブリの功罪)

なんでも、使いようってやつだね。

とくに食料としては、貴重なタンパク源だ。
ゴキのフライはエビのような味で、意外にうまいらしい。
いざとなったら非常食に使える。

Author:小太刀[CC BY-SA]


想像もしたくないなあ〜 どんなに飢えててもゴキだけは勘弁して。

いやいや、人類はゴキをけっこう食べてきてるんだよ。
今世紀の初めころまで、イギリスの船員は船の中でゴキブリを捕らえて、重要なタンパク源として生で食べました。」(ゴキブリの功罪)

うそお!!! ナマ??

中国では昔も今も、ゴキを食料と考えてるし、タイの少数民族の子どもたちはゴキ・フライが大好き。
日本の料理学校でも、ゴキ・フライを粉にして、小麦粉と混ぜたスイトンを作ったと言うし。(ゴキブリの功罪)

ゴキ・フライって、カキ・フライみたいに呼ばないでよ〜!!

ゴキは6割がタンパク質だから、高タンパク質の料理の食材としても注目されてる。
国際連合・食糧農業機関(FAO)は、食糧不足の解決策として昆虫を食べることを提言しているが、中国でゴキ料理を扱うレストランは、すでに数千店舗に上るといわれる。
(BLOGOS)

いくら非常時でも、そんなの食べたくないわ!

ゴキは、医療界でもひっぱりだこ。
切り傷や擦り傷、やけど、口内炎、胃潰瘍、胃がんによく効くから、
中国では、4000もの病院が、胃腸薬や胃がんの薬として使用してるそうだ。
(BLOGOS)

間違っても、使いたくない。

漢方薬としての歴史も古い。
漢方のバイブル「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には「䗪虫(しゃちゅう)」の名で掲載されているが、主に古血を浄化する効能がある。

Author:Pancrat[CC BY-SA]


「これはゴキから作った薬です」なんて言われたら、断固拒否!

民間薬としても、多用されてきた。
「ゴキブリを煎じて血管拡張や神経痛に(中国)。
ゴキブリとナメクジとブタの胆汁を混ぜて梅毒に(中国)、
ゴキブリを煎じた茶が破傷風に(アメリカ)、
ゴキブリ酒が風邪に(ペルー)、
黒焼きが寝小便、すりつぶして霜焼け軟膏に(日本)」
(ゴキブリの功罪)

日本でも使ってた?!

体重の900倍の圧力で押しつぶされても、けが一つしない、おそるべき生命力!!
そんなゴキには、若返り再生の秘密もありそうだ。
「今日の中国50」によると、美容にも効果があるらしい。

うわあ〜!!
100mlビン2本で50元(約860円)、すでに薬として販売されてる。

さすがに、原材料に「ゴキブリ」と記述できないので、ゴキのラテン語名「Periplaneta americana」で書かれてるから、美容薬を買う時は注意した方がいい。

美容薬なんて、買わないよ!

そういうわけで中国では、ゴキの需要が多いから、飼育する企業が増えてきた。
四川省西昌市には、年産60億匹以上を養殖する世界最大のゴキブリ工場があるそうだ。
(今日の中国50)
AIがコントロールするハイテク工場なんだが、地震で建物が倒壊したら、60億匹のゴキがいっせいに放出されることになるから、厳重に管理されてるって。


まるで生物兵器・工場だね。

それでも化学物質や放射能で、人体をボロボロにしてきた西洋医学よりはずっとマシかも。

化学薬品とゴキ製剤、どっちもいやだなあ。

ゴキは人の役に立ってること、わかったか?
なのになんで、おれたちはこれほどゴキを嫌うんだ?

あの姿がイヤ!って思うけど、畑とか庭で出会っても、ふつうにスルーできるのに。

ここに一つの答えがある。
昆虫エネルギー研究所代表・佐藤裕一氏の言葉。
結局ゴキブリを嫌うこれだという理由って特定できないんですよ。
この感情が何に似ているかというと、差別感情に近いような気がしています。」
(BUZZAP)

そうか、差別感情!

ガッテン! だろ?

そこに気づくと、ゴキがゴキであることを許せるような気がする。

見てくれはあんなだが、3億年以上前から完成してる生物の完成形、ゴキは尊い。

ううう・・・そうだったのか・・・・・尊敬の念すら覚える・・・・・・・・けど、
夜出会ったら、やっぱ「ギャー」って叫びそう
・・・!!



Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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