我が家の身近にもあった人種差別
ドイツのベルリンで外国人として、移民として
生活をしていて、実際に我が家の身近な例から
見て行きたいと思います。
ドイツの学校では、多くの学校にて、
人種差別のない学校と謳われていますが、
差別などは、実際にあるようです。
息子が見て、聞いて、実際に体験したことは、
歴史などの60歳前後の先生は、同じ出来具合でも、
外国人には、低い評価をするそうです。
髪の毛が黒いということで、評価が低くなるのです。
また、以前に住んでいたマンションのある一室で
空き巣があったのですが、
まだ、犯人が誰かわからないのに、イスラム系に
違いないと、ドイツ人おばちゃんたち目線で
噂が飛んでいたことがありました。
このようにおばちゃんたちは決め付けているんだな・・
と思いました。
(私は、違うな・・と思いましたが・・)
世界中どの国でも、本当のことがわからなくて、
マスメディアに翻弄される方ほど噂が好きなようです。
支配する側は、対立構造をわざとしかけるものであると
竹下先生の講座から学びました。
欧州を崩壊させる目的で、難民をドイツに大量に流入させて、
混乱状態を作って、対立するイデオロギーを戦わせる方式が、
今、まさにドイツに見られる現状です。
ドイツでは、移民、難民に反対する、
極右政党のAfDが勢力を拡大しています。
社会学者やジャーナリストの意見を見てみましょう。
AfDは,政治的に「中立」でない教員を生徒や親が匿名で通知できるサイトをハンブルク市で開設している。さらに他の州にも広めるようだ。
— 佐藤成基 (@ssbasis) 2018年10月12日
AfDを批判する教員に圧力をかけるのが意図だろう。教室での中立性は義務なだけに,教員はやりにくくなるだろう。 https://t.co/lEEaQvJJvG via @SPIEGELONLINE
「ハンブルクの中立的な学校(Neutrale Schulen Hamburg)」と名付けられたこのサイトにアクセスすると,"Tipps"として,中立性に反する教員がいると思ったらまずその教員やその上司と話し合いましょう,しかしその勇気がなかったらEmailにて受け付けます,と誘導されている。https://t.co/PwIH3QXvS7 https://t.co/VuZnj28NNA
— 佐藤成基 (@ssbasis) 2018年10月12日
まずは、教育の現場から影響していこうという作戦も
垣間見ることができます。
下記の映像は、ベルリン東部の地区ですが、
16:52から、若い学生、パレスチナ、シリア出身の3人が
インタビューに答えていて、学校では、人種差別があると
答えています。
ポピュリズムについて解説した30分ほどの番組。15分ころから始まるベルリン郊外Marzahn-Hellersdorfでのインタビューが面白い。ここはAfDへの投票率が25%を超える地区。難民問題それ自体ではなく,悪化しつつある日常生活での不満がメルケルの政策への反発につながっている。https://t.co/RXu33NIvhs
— 佐藤成基 (@ssbasis) 2018年10月11日
イギリスの政治学者カウフマンの論考。移民が増え社会が多様になるにつれ,オープンで多様な社会を良しとするリベラルとそうでない保守との間の「文化戦争」が高まる。それを鎮静させるには,事実を即した議論を行い,変化の速度を抑えて保守側の理解を得ることが必要になる。 https://t.co/fj6CGA0Bu6
— 佐藤成基 (@ssbasis) 2018年10月28日
講談社のネットメディア「現代ビジネス」に小文を寄稿しました。興味のある方はご覧ください。
— 佐藤成基 (@ssbasis) 2018年10月13日
「ドイツの右傾化勢力が敵視する〈68年世代〉リベラルとは何か」 https://t.co/ObmabSQOKw #現代新書
「「最後はやはりメルケル欧州委員長か」――。ブリュッセルではそんなメルケル独首相(64)に次期欧州委員長を待望する声も依然絶えない」
— Takumi Itabashi (@takumi_itabashi) 2018年10月25日
EU次期トップ選び、ポピュリズム勢も食指:日本経済新聞 https://t.co/eanSYjIJLg
緑の党が支持率を伸ばしていることに関する分析。ドイツ全般に右翼ポピュリズムへの風潮が広まる中,確実に「リベラル」を守る勢力として信頼を得ているということがポイント。また,BWやヘッセンなどCDUと連立で政権に参加している州で安定した政治能力を示していることへの信頼も大きいだろう。 https://t.co/TN42IlU940
— 佐藤成基 (@ssbasis) 2018年10月19日
首相の腹心として13年間ドイツ連邦議会のCDU・CSU会派リーダーを務めたカウダーの失脚は、メルケル時代の終焉を象徴する出来事です。ドイツニュースダイジェストに記事を書きました。https://t.co/o4Q65Hqxys
— 熊谷 徹 (@ToruKumagai) 2018年10月27日
バイエルン、ヘッセンの州議会選挙を見ると、伝統的な国民政党に対する市民の不満がいかに強いかが感じられる。来年はAfDが強い旧東独で州議会選挙がある。心配だ。もうその頃にはメルケルは政治の表舞台を去っているかもしれない。 pic.twitter.com/9eBFfWnvlv
— 熊谷 徹 (@ToruKumagai) 2018年10月28日
日本と違うドイツの政治、環境問題、教育
ドイツでは、家庭の中でも、学校でも、大人の中の会話でも、
政治や政党について、みなさん自分の意見を持っていて、
話が盛り上がるそうです。
庶民の意見から、政治を変えることができるならば、
素晴らしいことだと思います。
ドイツといえば、移民、難民問題が重要課題と思われますが、
実は、環境問題、ディーゼル自動車の排気ガスの問題、
エネルギーの問題、住宅事情などの方が重要でもあり、
緑の党が多く支持されている理由でもあります。
我が家の行動範囲では、排気ガス問題については、
毎日の生活で感じませんが、ベルリンの住宅事情については、
ひしひしと、大変さが身にしみております。
ベルリンでは、この10年で、4倍、5倍の家賃上昇に
なっているのです。
ベルリンの良い地域で家を探すときには、良い条件の物件には、
応募が50人くらい殺到するという現状になっています。
ベルリンはドイツの首都なので、仕方がないのですが、
今後も大変な時代が続きそうです。
第2楽章で書きましたシリアからの難民のお医者さんは、
その後、ドイツ語研修を進めて、医学部の総合病院での研修から
一般的な病院勤務にたどり着いているようです。
難民の方も、新天地ドイツで職業をもって、堅実に進まれて
いることがわかります。
ドイツ教育では、日本のように受験制度はないのはいいのですが、
ドイツの総合大学入学はできても、卒業できるのが30%くらい
とも言われていて、点数が取れないと、1年目から
生徒がどんどん脱落して行くシステムになっています。
しかし、大切なのは、学士や修士の学位を取ることなので、
日本のように、大学名などは特に重要ではないのです。
何を研究してきたかに重点が置かれて、職業を持てるように
なっていますが、ピラミッド型の超学歴社会になっています。
大学の博士課程で、博士号を取得すると、名前の前に
Dr. をつけて、一目置かれるようになっています。
博士号を取得できるのは、5%とも言われています。
こんなところも、日本とは違うところになります。
家族の絆 親子15 思春期の要求でも竹下先生が
言及されていましたが、
肩書きや学歴などのパッケージが高値になってしまうという、
この世の常ですが、もっと人間の実質を見て行きたいものです。
ヘレン・ケラーは、『五感は幻想であり、イデアのみが真理である』
と言ったそうです。
プラトンは次のように説明する。
移民としてドイツに滞在していますが、滞在年数を経るにつれ、
外国人として、日本人として、人種差別とは言わないまでも、
差のようなもの、距離感を感じることも多くなってくるものです。
第22楽章は、ドイツの学校での人種差別と政治と教育制度についてです。