注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
出入国管理法改正案(入管法)が、本日午後から衆院法務委員会で審議入りする。
(中略)… 最大の問題は、安倍政権が“不都合なデータの隠蔽”に必死になっていること。それは、失踪した技能実習生約2900人分から聞き取りをおこなった聴取票の中身だ。
この聴取票には失踪した動機として「暴力を受けた」「労働時間が長い」などのチェック項目があり、賃金についても「低賃金」「契約賃金以下」「最低賃金以下」と尋ねる項目がある。(中略)… しかし、安倍首相と山下法相は、この聴取票のデータを出すことを徹底して拒んできた。
(中略)
安倍首相と山下法相がデータを開示しないのは、もちろん、それによってこの国が外国人労働者を“虫けら以下”の扱いしかしていない現状を認めざるを得ないからだ。そして、この法案を絶対に通してはいけない理由こそ、そこにある。
(以下略)
技能実習生の失踪理由に関して、法務省が国会に提出した資料に改竄があったことが明らかになった。きょう、国会内であった法務省などからのヒアリングで野党議員が指摘した。改竄が見つかったのは法務省が国会に提出した「失踪技能実習生の現状」と題する「取りまとめ表」。
(中略)
法務省の国会提出資料(写真)によると、失踪動機のトップは「より高い賃金を求めて」で、86.9%を占める。ところが聴き取り調査の項目では「低賃金」となっているのである。(中略)… 朝8時から翌朝2時(26時)まで働かされ、一か月休みなし。それで月収が2〜7万円だったりする。来日する時は斡旋業者から月20~25万円と聞かされていたにもかかわらず、だ。
(中略)
安倍首相は13日の衆院本会議で山尾志桜里議員(立憲)の質問に「刑事訴追の恐れのある者から任意で聴取した。プライバシー保護の観点から聴取票の開示は困難」と答弁した。入管は退去手続きを取っており、刑事訴追の恐れなどない。野党が求めているのは、正確な数字であってプライバシーとは全く関係がない。安倍首相得意の虚偽答弁である。
(以下略)
政府は、入管法改正案を「移民」ではない、と強調する。誤魔化しだと思っていた。でも、野党ヒヤリングで外国人技能実習生の凄絶な訴えを聞いたら分かった。確かに「移民」ではない。「移民」は人間として処遇される。しかし、政府は「新たな奴隷制度」を作ろうとしているのだ。許されざることだ。 https://t.co/iM0dag4Ka0
— 川内 博史 (@kawauchihiroshi) November 8, 2018
外国人技能実習生、2017年に失踪した人数は7,079人。こんなんじゃ逃げ出すに決まっている。 pic.twitter.com/j3RvG6URFs
— 非一般ニュースはアカウント凍結 (@kininaru2014111) November 9, 2018
無法労働増やす危険
溶接の技能実習で来日したのに就労先は産廃分別。社長の暴力で入院
Hさんは2016年6月、「溶接」の技能実習で来日しました。しかし、実際に就労したのは産業廃棄物処理業者。行ったのは廃棄物の分別作業でした。技能実習の職種に産廃処理などありません。
(中略)
職場では、社長から日常的に暴力を振るわれました。「社長は言葉で指示を出さず、殴って手振りで示すだけです」。Hさんは暴力に耐えながら働き続けました。
「社長に蹴りつけられる」「圧縮機で足を挟まれる」など、社長の暴力は次第にエスカレートしていきました。
5月に社長と作業をしていた時でした。ごみを切断する設備にのぼったHさんに向かって、社長が突如としてショベルローダーを進めました。ショベルローダーのショベル部分がHさんの肩に後ろから衝突。Hさんは勢いで設備から機械の間に転落しました。「助けて! 殺される!」。Hさんの叫び声に驚いた同僚らが、すぐさまHさんを助け出しました。
Hさんは救急車で病院に運ばれ、2カ月間入院。うち2日間を救急治療室で過ごしました。診断結果は左肩甲骨骨折。リハビリを経てもなお、左手の握力は戻っていません。
(以下略)
これ、殺人未遂で社長が逮捕されなきゃおかしい。 https://t.co/WSjrAHU5LP
— yumiko nakamura (@yumiko43422527) November 10, 2018
・パスポートを取り上げる
— 大神ひろし (@ppsh41_1945) November 15, 2018
・月60時間近い残業時間
・寮に帰っても深夜までボタン付け
・寮にヘビが出ると実習生が苦情を言うと"お前らはヘビを食うからいいだろ"
中国人実習生にここまでやった社長が取材に対して
"残業したいと頼まれたからさせてやったのに、騙された"
って、ふざけんなよお前。 pic.twitter.com/qgqHgL4n17
報ステ。ベトナム人の技能実習生。60万円の借金をして来日。マンションの一室に3人で生活。縫製を学ぶはずなのに、床の雑巾がけばかり。給料14万という契約なのに、仕事がない間は給料は出ず、2万円の部屋代という話だったのに3万円も取られ、結局手元に残るのは3万円代になる時も、と。最低ですね。 pic.twitter.com/h2xLdTrenz
— YAF (@yagainstfascism) November 13, 2018
また改ざんか、ほんとに悪質だな。
— ⓢⓐⓘⓣⓞ (@kentaro_s1980) 2018年11月16日
詳細は原口一博さんの動画で→https://t.co/hqyB1CshyN
↓(この動画は原口一博さんのライブを一部切り取ったもの) pic.twitter.com/DJZABVGmxK
捏造データを持ち出しても法案を通そうとするのは、安倍政権のやり方ですが、安倍政権はこの技能実習生2900人分の聴取票のデータを出すことを拒んでいるらしい。おそらくこれが出てくると、この法案が移民政策ではなく、奴隷政策であることがバレるからだと思います。
“続きはこちらから”以降は、技能実習生の人たちがどれほど酷い目に遭っているのかの例です。私はこれらの状況を見て、“やはり日本人だな”と感じます。日本人の多くは、欧米人にはコンプレックスを抱き、アジアの同胞の人たちは見下しています。そのような根性の人間が権力をふるえる立場にある時、見下した相手を“虫けら以下”の存在として扱うのです。そうでなければ、戦争中に日本の軍隊が行った残虐な行為を説明できません。
冒頭のリテラの記事では、外国人労働者がどれほど酷い扱いを受けているのかが具体的に書かれています。これを見ると、日本は最低のレベルまで落ち込んでいるのがよくわかります。
裁かれることがなければ、どんな悪事でも平気で行えるというのが最低の人間。どのような状況でも良心に反することは決してしないのが良識のある人間。今世界で起こっている状況は、あなたはどちらなのかを問われているのです。