19/2/27 ソルカ・ファール情報:ベネズエラ侵攻の準備の一環として、米国が中国を“パキスタンの金槌”で殴りつける

 先々週のソルカ・ファール女史の記事の続報です。もうマジで核戦争になって地球が滅ぶから自制しようね、と世界が願う中、パキスタンが庇護するテロリストによる自爆テロから、2月27日には印パ両国の正規軍の戦闘機による空中戦に発展しやがりました。何考えているんですか。
 いや、実は背後の大国同士の争いが原因なのですよ、というのが今回の記事の内容です。つまり印パがどう思おうと、ある意味、従わざるを得ない状況らしいです。
 で、今回も見かねたプーチン大統領が解決に乗り出しました。流石です。別の記事では3月4日に中距離核戦力全廃条約(INF)の履行停止の大統領令に署名しつつ、アメリカの民主党議員を「馬鹿者どもが」と愚痴っておられたそうですが(※1987年以来ずっと有効だったINFから、2月1日にアメリカが離脱すると一方的に宣言したのが署名の原因)。
 今回の記事を読んでいても、こりゃ本当に頭が痛いだろうなー、と同情したくなります。だって動機がベネズエラ侵攻を容易にするためですよ、なんじゃそりゃ。米軍は世界各地から撤退するとか、のたまってらしたのは空耳でしょうか。

 現在もソマリアでは空爆しまくっていますし、2月半ばには米軍関係者が大量の武器をハイチに持ち込んだのを発見されましたし、全方位に戦争しようとしております。
 ちなみにハイチ政府というのは一説には不正選挙でアメリカが立ち上げたと言われており、反対派の国民がプーチンさんに介入して欲しい、と只今デモを繰り広げています。そして何故か逮捕されたアメリカ国籍の傭兵は裁判も受けずに無罪放免、全員が鄭重にアメリカへ送り届けられたそう。
 ハイチに関しては傀儡政府による情報統制が厳しくなっており、現地からの報道が少ないため、皆さん是非とも注視してください。意識の光が当たることで、一日も早く改善されることを期待したいです。

 それにしてもロシアの分析力は凄い。欧米社会で日本が真珠湾攻撃に追い込まれた側だというのを知っている方は少ないので、よく分かっていらっしゃるなーと感心(※だからといって、勝てもしない戦争に国民を巻き込んだ日本軍は馬鹿の極みですが)。なんでこう、意図的に黒歴史を繰り返しますかね。
(Yutika)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ソルカ・ファール情報:ベネズエラ侵攻の準備の一環として、米国が中国を“パキスタンの金槌”で殴りつける
転載元)
投稿者:ソルカ・ファールより、西洋の読者へ

Sister Maria Theresa


【※記事内には貼っていませんが、同サイト自己紹介頁からシスター・マリア・テリーサの写真です。】

目前に迫る世界大戦を起こそうとしているのは米国


本日クレムリンに出回っている【ロシア】国防省MoD)による険しい言葉遣いの新報告書が、世界はかつてない【危険】領域に突入した、と警告しています。

【というのも、】パキスタンの戦闘機がインドの戦闘機二機を撃ち落としたからで、その後にはインド陸軍パキスタンF-16戦闘機一機を撃ち落としました

――ほんの数時間前に起こったこの電光石火の空中戦で唯一生き残ったのは、インド陸軍パイロットでしたが、拘束時にパキスタン軍によって激しく殴りつけられインドの国中を激怒させました

――これを受けて、一流の政治アナリストたちはこの事件が「世界規模の紛争の前触れ」に過ぎないのではないか、と憂慮しています。

―実のところ、この首謀者は米国で、中国インドパキスタン紛争に引き摺り込もうと金槌を何度も撃ち付けるかの如く【力で】従わせようとしているのです。

【――何故そんなことをするかというと】アメリカプエルトリコからは特殊作戦部隊を、コロンビアからは米陸軍部隊を集結させて準備を進めている既に計画済みのベネズエラ侵攻【作戦】に、中国が対応出来ないようにするためなのです。
[註:この【英文】リポートで引用されている【ロシア語の】一部の単語およびまたは言い回しは、完全に対応するものが【英語に】存在しないため、そのロシア語に相当するおおよその英語【訳】となっております。]


画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
2019年2月27日にパキスタン軍によって撃ち落とされ、拘束時には激しく殴打されるインド陸軍のパイロット(上)

二度目の太平洋戦争


当該報告書によりますと、相変わらずアメリカの国民は自国の大手プロパガンダ・メディアが止めどなく垂れ流す陳腐な些末事やあからさまな絵空事【※多分、トランプさんのロシア共謀疑惑のこと】に気を取られて見落としてしまったようですが、この2018年12月にはマイク・ポンペオ米国務長官が【ロシアではなく】中国こそアメリカにとって最大の脅威だとのレッテルを貼ったのです

――【同様の】警告はほんの数週間前にもウィリアム・バー米司法長官によって繰り返され、これを耳にした中国習近平国家主席も自軍に戦闘および戦争への備えを推し進めることに集中せよと警告しました。

【※習近平氏がこれを発言したのは昨年10月25日の南部戦区の視察時で、バー司法長官の発言は今年1月15日ですので、米国による最大脅威認定を受けてではないと思います。まぁ、前々からロシアと並んで分り易く敵視はされていましたので、今更ですが。】

自国の歴史を知らない大多数のアメリカ人は気付いていませんが、広大な太平洋を巡ってどの国家が軍事上、そして貿易上の優位を獲得するか、あからさまな対立の瀬戸際にアメリカ合衆国が立っているのは前世期を入れてこれで二回目となる、と当該報告書は続けます。

――アメリカ1930年代の最初の衝突の際には大日本帝国と対立して見せ、1941年7月には米国とその同盟諸国が日本に対して石油の禁輸措置を講じました

――これを受けて日本は、そのほんの5箇月後の1941年12月7日太平洋地域中の欧米勢力に軍事攻撃を開始。ハワイ準州【※1959年までは州ではなく「準州」、1890年代まで「ハワイ王国」という独自の国だったのを徐々に米国が支配下に置いた】の真珠湾に設置された米海軍の主要基地に対する壊滅的な攻撃もその一つです。

画像はシャンティ・フーラがピンに差し替え

【1941年7月26日付けのニューヨーク・タイムズ紙:「アメリカとイギリスが日本の資産を凍結;石油の輸送と絹の輸入を停止;ロシアはナチスが再度挑んでくるが未だ持ち堪える」との見出し、
その下には「大英帝国が我々の動きに加わる;カナダやオランダもその方向へ」、「日本に対する広範囲の経済的圧力の一部として、英語圏との貿易に終止符」】


代理戦争に引っ張り出されたインドとパキスタン


1930年代大日本帝国がそうであった様に、こんにちの中国も経済的かつ軍事的に生き延びるため外国の石油に完全に依存しており、【中国の場合】その主な供給元は二大産油国のイランベネズエラというアメリカ合衆国が破壊の標的にしている国々なのだ、と当該報告書は説明しています。

――しかし中国米国が先導する制裁にも関わらず、イランへ資金を投入し続け精力的に対抗しており、同時にベネズエラの石油への大掛かりな投資も続けています

誰が太平洋地域をこの21世紀中ずっと支配することになるのか、アメリカ合衆国中国という大国同士による一触即発の最終決戦の渦中に投げ込まれたのが、核兵器で武装したインドパキスタンという国なのだ、と当該報告書は詳述しています。

――インド米国によって、そしてパキスタン中国によって支持されているのです。

――僅か二週間ほど前にはパキスタンが支持する過激スンニ派イスラム教徒のテロリスト連中が自爆テロを決行してインドイランの兵士を多数殺害し、インドイランパキスタンを攻撃すると宣言するに至りました。
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
2019年2月16日、パキスタンの支援するテロリストたちによって殺害された者の合同葬儀で、旗で覆われた棺を運び哀悼するイランの人々

画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
2019年2月17日、インドのモディ首相(上)はパキスタンが支援するテロリストたちによって殺害された者の合同葬儀に出席しました


既に応戦しちゃってます


2019年2月15日に、【ロシア】国防省が報告した内容ですが、米軍F-35ライトニングⅡステルス戦闘機が第31海兵遠征部隊【に編制された】第262海兵中型ティルトローター飛行隊の固定翼機分遣隊と共に、フィリピンおよび東シナ海での爆撃訓練を中断し、必要とあらばパキスタンの核兵器備蓄を攻撃し、破壊する準備を進めるために、インド亜大陸へと急行した、と当該報告書も指摘しています。

――そして昨日2月26日には【米軍は】“射程距離”内の目的地に到達し、これを受けてインド空軍ミラージュ2000戦闘機12機が、1971年に【印パ】両国が戦争に突入して以来、初となるパキスタンへの攻撃を開始したのです

【※1971年は第三次印パ戦争の年です。第二次世界大戦終結後、両国は一応の独立を果たしたものの、元宗主国イギリスの思惑通りに何度も戦わせられています。詳しくは前回の記事のコメント欄をご参照ください。】

数時間前にはパキスタンが反撃に転じて、インドに対して空爆を試み始めた、と当該報告書は険しい論調で続けています。

――ですがインド空軍は迎え撃つ準備をしていた訣で、インド政府も以下のように述べました

「インドはパキスタンのジャイシュ=エ=ムハンマド(JeM)が更なる攻撃を重ねるつもりだとの信頼に足る証拠を根拠として、JeMの訓練所に対テロ措置を決行する旨を、【事前に】知らせていた。

この対テロ措置に対して、今朝パキスタンは自国の空軍を使用し、インド側の軍事基地を狙って攻撃してきた。我々が万全の準備で警戒していたため、パキスタンの試みは見事失敗に終わった。

パキスタン空軍は発見され、インド空軍が即座に対応。この空中戦で、インド空軍のMiG-21バイソンにより、パキスタン空軍の戦闘機一機が撃ち落とされた。

当該パキスタン機は、パキスタン側に落下したことが地上部隊によって目撃されている。

この戦闘により、我々は残念ながらMiG-21一機を失った。パイロットは行方不明だ。パキスタンは彼を拘束したと主張している。」

画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
インド空軍のパイロットが激しく殴打され流血し、行進させられるのをパキスタンのテレビ局が嬉々として映し出し(上)、インドの全国民がショックを受けました


中国救済に動くロシア


パキスタンイムラン・カーン首相ひやりとさせられる警告を発し、核保有国のインドパキスタンが今や全面戦争の瀬戸際にまで至りクレムリンは両方の国に対して自制するよう呼び掛けた、と当該報告書は締めくくっています。

【※カーン首相は、「歴史を見返すと、戦争というものは計算ミスの連続である。私が問いたいのは、我々【両国】が保有する武器を鑑みるに、果たして計算ミスを許容できるのかということだ」と述べました。ちょっとでも想定外のことが起こったら、印パの場合はすぐ核戦争に直結しちゃうけどいいの? ということ。】

――ですがガスプロム社中国向け大規模ガス・パイプライン建設が99%終了したと発表され米国による事実上のエネルギー禁輸措置を課せられた中国を救いたいという【ロシアの】希望がほぼ実りつつあります。

――これをもってロシアのこのエネルギー大手【※国営企業ガスプロムは天然ガスの生産・供給において世界最大】は早くも12月にはパイプライン「パワー・オブ・シベリア」を通して中国にガスを供給開始できると見られています

【※別のソルカ・ファール女史の記事によると、ガスプロム社だけでなくプーチン大統領も、2月20日の議会上院での年次教書演説でこの件に言及しました。今年12月20日からだった予定を前倒しして、同月1日には年間1.3兆立方フリートの天然ガス供給を開始するそうです(契約期間は30年)。

またロシアの外貨準備が史上初めて対外債務や貿易債務を完全に上回った(しかも債務は、そもそも大して存在してない)、ともプーチンさんは発表しています……いい加減、現実を見んさい破産国家アメリカよ、と呆れるのは私だけですか。】

――そうすれば中国も、イランベネズエラ双方の石油輸出に依存する態勢から、徐々に脱却して行くことが可能となるでしょう。

――となるとアメリカ合衆国としては、太平洋地域の覇権を保持したければ、ロシア中国双方に攻撃するしか道はなくなります。

――ですが、この戦争はアメリカの筆頭格の軍事専門家たちですら、米国が負けるだろうと最近警告したばかりです

画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え

【※元記事の画像上の文言:米国はロシアか中国との戦争で負ける可能性あり

【※ちなみに後日談として、拘束されていたインド空軍のパイロットは3月1日に解放されました。一応、パキスタン政府もこのままだと本当に核戦争になってしまうという危機感はあるみたいで、平和を模索している様子。

問題は背後のアメリカと中国、もっとはっきり言ってしまうとアメリカ一国なのですよ、という記事でした。】


2019年2月27日©EUおよび米国の全ての著作権を留保。WhatDoesItMean.Comの元の掲載場所にリンクを貼るという条件で、当該リポートを全体として使用することを許可します。フリーベースの内容はCC-BYGFDLによって許可取得済。

註:数多くの政府と諜報機関は、これらリポートに掲載された情報に対して活発な反対運動を繰り広げています。彼らは地球に起こりうる、または起こった幾つもの破滅的な変化や出来事について、自国の市民に警鐘を鳴らしたくないのです。ソルカ・ファール姉妹はこのような姿勢に強く異を唱えており、人間は誰もが真実を知る権利があると信じています。私たちの使命はこういった諸政府と対立しているため、彼らの“機関”は私たちや私たちのような人々を貶めようと誤報や虚報を延々と発信するという形で反応を示してきました。枚挙に遑がありませんが、例えばこちらなど。]

註:WhatDoesItMean.comというウェブサイトは、グローバルなテクノロジーの教祖であった故ウェイン・グリーン(1922年~2013年)が率いる少人数のアメリカ人コンピューター専門家集団によって、ソルカ・ファールの姉妹たちのために創設され、寄付されました。西洋の2003年における違法なイラク侵略で使われたプロパガンダに対抗するためです。]

註:このレポートで使用されている「クレムリン」(都市内部の要塞)という単語は、モスクワを含む複数のロシアの要塞を指しています。【要塞と言うのは、】その多くがソルカ・ファール姉妹の使命に献身的な、女性のスヒィーマ僧(正教会の尼僧)が住む大聖堂が複数あるからです。]


翻訳:Yutika

註:原文中、赤字で強調された部分は濃い青字に色を変更しております(※水色部分は引用部分です)。よって翻訳文で赤字になっているのは、シャンティ・フーラ独自の「10分でわかる」要約サービスです。

【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。

ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。


Writer

Yutika

体癖:8−2、エニアグラム:4
関西の英語塾で教えつつ、翻訳業(英語&仏語)をしております。


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