ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝41 ― 通貨発行戦争再び

 米国の歴史はその舞台裏では通貨発行権を巡る戦争、暗闘の歴史だった、と断じても間違いはないでしょう。1913年のFRB設立で、この戦争は完全決着となったように見えていましたが、実はこの戦争は米国内で現在も継続中です。
 そもそも米革命戦争は、この通貨発行権が真因で勃発したのです。この通貨発行を巡る戦争は一旦はその終結を見ます。一つの明確な結果が出たのです。ロスチャイルド初代の采配によって、1791年に第一合衆国銀行が設立されたのです。
 彼の前年の言葉「私に一国の通貨発行権と管理権を与えよ。そうすれば誰が法律を作ろうとも構いはしない」。これをロスチャイルド初代は実現したのです。
 しかしこれで終わりではありません。米国大統領が反撃にでます。「米国独立宣言」を起草したトーマス・ジェファーソンが大統領に就任したのです。
 彼は国家にとって中央銀行制度がいかに危険な代物であったかを知っていました。彼にとり銀行は軍隊以上に危険だったのです。ジェファーソンは第一合衆国銀行の設立に本来から反対しており、その特許更新の阻止に動きます。
 これに対し米国を分割して完全支配を目論んでいたロスチャイルドたちカバール側は、ジェファーソン政権に刺客を送りこみ、国家転覆を試みます。
 その刺客が「厄介者」となっていたアレグサンダー・ハミルトンを「始末」したアーロン・バーでした。彼は実際に大逆罪を起こしていたのです。
(seiryuu)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝41 ― 通貨発行戦争再び


「米国独立宣言」の意味 ~銀行の危険を熟知する大統領


ロスチャイルド初代は、念願の中央銀行を米国に設立させることに成功。1791年の第一合衆国銀行です。

第一合衆国銀行
Wikimedia Commons [Public Domain]

ロスチャイルド一族は、欧州ではフランス革命、そして引き続きナポレオンを操作しての戦争で、王政とカソリック教会を破壊、三男ネイサン・ロスチャイルドの台頭もあって、金融帝国を着々と築いていきます。

しかし、新国家米国はそう一筋縄で思い通りになったわけでもありません。欧州でも飼い慣らしていたはずのナポレオンが牙を向けてきたことが、金融帝国完成の障害となった部分もあります。

ロスチャイルドを中心とする国際金融団、そして英国秘密スパイ団のバックにはカナン族の「黒い貴族」、カバールがいたのですが、彼らが1600年代を通して完全にイギリスを掌握したようにはアメリカの場合は行かなかったのです。

アメリカを共和国として建国に導いたのがアメリカン・フリーメーソンです。アメリカが国家として成立していくルーツを辿ると、1398年のヘンリー・シンクレアの一団がアメリカ大陸に上陸し、入植を始めたところに遡ります。

彼らは、マグダラのマリアや洗礼者ヨハネ、ナザレのイエスが所属していたクムラン宗団の「秘密文献」が「星の指し示すメリカ」とする地で、彼らなりの理想国家建設を目指していたのです。彼らは悪魔崇拝でないポジティブなテンプル騎士団で、この末裔がアメリカン・フリーメーソンになっていたのです。


彼らの理想国家建設の思想が「米国独立宣言」に現れているのです。テンプル騎士団は、カナン族の「黒い貴族」と協働して地中海を中心に国債金融業を営んでいたのです。テンプル騎士団員であったシンクレア一族は当然ながら、そして彼らの末裔であるアメリカン・フリーメーソンも国際金融団の手口はよく分かっていたはずです。

米国に中央銀行を設立した上で国を分割してその国力を割くことによって、米国の完全支配を目論んでいたロスチャイルドを中心とする国際金融団、そしてシェルバーン卿をボスとする英国秘密スパイ団たちにとって厄介な人物が米国大統領に就任したのです。

1801年就任から8年間の米国大統領を勤めたのが「米国独立宣言」を起草したトーマス・ジェファーソンです。ジェファーソンは第一合衆国銀行設立に反対して、ハミルトンたちと激しく対立していたのです。彼は、駐フランス公使も勤め、欧州の歴史と実態からも銀行の正体をよく知っていた模様です。後に次のような言葉を残しています。

「銀行は軍隊よりも危険である。アメリカ人が一度でも私営銀行に貨幣発行の支配を許したのなら・・・銀行や企業は、私たちの資産を奪い成長するだろう。祖先たちが打ち勝った大陸で、子供たちがホームレスになるまで・・・」

米国で再び通貨発行権を巡る戦争が再燃していたのです。


第一合衆国銀行の特許期間 ~トーマス・ジェファーソンの反撃


米国革命戦争の主因は、1764年のアメリカ植民地の通貨発行権を奪う「通貨法」の制定でした。アメリカは英国というか、実態は東インド会社の植民地ではありましたが、独自通貨を発行し繁栄していたのです。

ところが、東インド会社の所有者であるカバールに独自通貨発行権を奪われ、米革命戦争となったのでした。アメリカ植民地側とカバール側、また植民地側にもカバール側にも派閥があります。それらそれぞれの思惑が複雑に絡み合いながら革命戦争は進捗し、表面上は植民地側が勝利し、アメリカ共和国が建国されました。

しかし実際の革命戦争の勝利者は、当時ヘッセン=カッセル方伯のマネージャーとなっていたロスチャイルド初代でした。カバールの一員であったロスチャイルド初代は、世界革命、つまりヴァイシャ革命の計画を立て、次々と手を打っていきました。これでカバール国際金融団の中心人物にロスチャイルド初代はのし上がり、米国では1791年の第一合衆国銀行設立にまでこぎ着けたのです。

しかし、一旦は通貨発行権を掌握してもそれは永続ではありません。第一合衆国銀行の特許期間は20年です。1811年までに特許が更新されなければ、通貨発行権はロスチャイルド一族の手から離れます。そしてジェファーソンたちはこの特許更新の阻止に当然ながら動きます。このジェファーソンへの刺客として送りこまれたのが、前回見たアーロン・バーだったのです。

米国副大統領アーロン・バー
Wikimedia Commons [Public Domain]

『カナンの呪い』239頁によると、ハミルトンを始末したアーロン・バーはフィラデルフィアに逃れ、英国諜報員チャールズ・ウィリアムソン大佐と協議するのですが、この協議を受けて、英国大使は次の書簡をロンドン政府に送ったとされます。

「合衆国現副大統領バー氏から一つの提案を受け取ったところです。同氏は、自らが雇われるに値すると思われるどのようなことにおいても、わけても合衆国西部と、大西洋アパラチア山脈に囲まれた地域とをそっくりそのまま引き離すための試みにおいては、国王陛下の政府に助力できると申し出ております。この申し出はウィリアムソン大佐によって、陛下の統治政府に詳細に説明されることになりましょう。・・・」

ジェファーソン政権下の現職副大統領が、英国国王に米新国家の分割を提案して、それに協力すると申し出ているのです。バーはまさしく「獅子身中の虫」の裏切り者で、国際金融団の代理人かつ英国秘密スパイ団の一員だったのです。同書は以下のように続けます。

「この驚くべき書簡はずっと後になって、歴史家ヘンリー・アダムズによって発見された。これこそ選挙で選ばれた合衆国政府高官によって大逆罪が犯されながら、どの記録にも示されることのなかった最も驚くべき証拠の一つである。この文書が記されたのは8月4日、すなわちアレグサンダー・ハミルトンが殺害された一ヶ月ほどのちのことである。」


大逆罪が無罪放免 ~通貨戦争は米英戦争に


アーロン・バーの大逆罪について「世界史の窓」では簡単に次のように記しています。

「バーはミシシッピ流域でジェファーソン政府に反乱を起こそうとスペインとイギリスを巻き込んで計画を立てたが、1806年に露見し、ジェファーソンはバーを反逆罪で逮捕した。しかし裁判では判事がバーに無罪の判決を下し、ジェファーソンは深く心を痛めたが国民の多くは彼を支持し、バーは私刑寸前の憂き目にあわされた。」

バーは大逆罪を犯しながらも裁判で無罪放免とされたのです。判事はフリーメーソンでした。アメリカン・フリーメーソンもこの頃既に悪魔崇拝勢力に浸食されていたのです。

ツイート:アーロン・バーがトーマス・ジェファーソンによって告発された反逆罪で、ジョン・マーシャル最高裁長官の前に現れたとき。

しかし裁判結果はともかくも、カバール側もジェファーソン政権の転覆、米国分割計画は失敗しているのです。ジェファーソン政権は1803年にナポレオンから広大な仏領ルイジアナ全域を、売却価格は1500万ドルという破格の安値で購入、これが米国強大化の一要素ともなっていたのです。

編集者註:右側のオレンジ色の部分が、独立後のアメリカ合衆国の領土。中央の紫色で囲まれた部分が、買収したフランス領ルイジアナ(約214万平方km)。アメリカ合衆国の領土はこれにより、当時で2倍になった。

ジェファーソン政権の姿勢が大きな要因となったのでしょう、1811年第一合衆国銀行は特許を喪失し閉鎖となります。この事態を無論ロスチャイルド一族が看過するはずがありません。この頃ロスチャイルド一族の当主を受け継いでいたのはネイサンです。『ユダヤ・ロスチャイルド世界冷酷支配年表』54頁では次のように記されています。

「1811年✡ ロスチャイルドの合衆国銀行の認可の有効期限が切れるが、連邦議会はその更新に反対した。ネイサン・ロスチャイルドはそれを不服として、次のように述べる。
認可更新の申請が認められないならば、アメリカはこれまでになく悲惨な戦争に巻き込まれることになるだろう

しかしながら、アメリカは方針を変えず、設立の認可は更新されなかった。このため、ネイサン・マイヤー・ロスチャイルドはまたもや脅しをかけて、こう言った。
生意気なアメリカ人に教訓を教えてやる。アメリカを植民地時代に戻してやろう」」

この脅し通りに翌1812年、英国は米国に宣戦布告、米英戦争が勃発です。また、この年ロスチャイルド初代、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドが死去しました。

イギリス軍によるワシントン占領とホワイトハウス焼き討ち(1814年8月)


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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