東京五輪・協賛企業の利益保護のため、組織委がボランティアに対してブラック企業並の禁止事項 〜 ボランティア側の無批判にも危惧の声

 東京五輪のブラック・ボランティアにはこれまでも「熱中症は自己責任」だの「終電で会場入りの徹夜待機」だの奴隷扱いが非難されてきましたが、これでも足りずに今度は「スポンサー様への忖度」を強要されています。
 ボランティアが個人的に発信するSNSに協賛企業以外の商品を載せたり、スポンサー以外の服を着るのもやめるよう研修したそうです。五輪組織委は「スポンサーの権利保護が目的で、規制ではなくペナルティーもない」と説明していますが、それはスポンサーの「利益保護」の間違いでは? 
ネット上では、CMタレント並みの禁止事項を要求するのならば、スポンサー企業からの商品をふんだんに用意して「自由にお使いください」と言うべきだと「常識」的な意見が殺到しています。スポンサーの利益のためには、ボランティアの表現の自由など制限しても構わぬという組織委の「非常識」に、学生を指導する憲法の教授は「絶対にボランティアをやってはいけない」と警告しています。
 さらにこの教授も、ゆるねとにゅーすさんも、ともに危惧しておられるのは、このような扱いを受けるボランティアの人々が疑問を持っていないのではないかということでした。「世の中には奴隷になって安心する人もいるし。」とは藤原直哉氏のツイートです。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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東京五輪、SNSでスポンサー以外の商品のアップを禁止!組織委員会がボランティアに要請!→ネット「CM出演中のタレントか」「勘違いも甚だしい」「どこまで図々しいのか」
転載元)
どんなにゅーす?

・2019年10月4日、東京五輪ボランティアの研修会が始まった中で、組織委員会がボランティアに向けて、「SNSにスポンサー企業以外の商品をアップしないでほしい」などの禁止事項を呼び掛けた

・組織委員会によると、「協賛社以外の商品を持ったり、服を着たりするのもやめてほしい」とのことで、スポンサー企業の利益のために、無給のボランティアに様々な規制や制限を強いる運営側に対して、多くの批判の声が上がっている。


スポンサー商品以外のSNSアップ禁止 五輪ボランティアに組織委求める

東京五輪・パラリンピック組織委員会は4日、東京都内で大会ボランティアを集めた初の研修会を開き、活動中の注意事項として、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で大会スポンサー以外の商品をPRする内容を投稿しないよう求めた。スポンサーの権利保護が目的

組織委の担当者は、投稿の「禁止項目」として、スポーツ飲料を例に「『暑い時にはこれ』とパートナーでない商品を投稿するのはやめて…

~省略~

毎日新聞 2019.10.4

スポーツ飲料、投稿するなら配慮して 五輪ボラ研修開始

パートナーに配慮して……」。4日に始まった東京五輪・パラリンピックのボランティアの研修で、東京都と大会組織委員会からこんな呼びかけがあった。パートナーとは、国際オリンピック委員会(IOC)や大会組織委員会に協賛金を払っている企業。協賛社以外の商品を持ったり、服を着たりしないでほしいというお願いだ。

~省略~

朝日新聞 2019.10.4








(中略)

(中略)

グローバル大企業によるグローバル大企業のための東京五輪!無給労働を行なうボランティアに、さらなるスポンサー企業への利益誘導を要請!


(中略)

朝日新聞によると、「アクエリアスを飲まずに違うスポーツドリンクを飲んで、『おいしい』とSNSに投稿にするのはやめてくださいね」との話が出ると、会場から笑いが起こったとあるけど、いったいどんな意味の笑いだったんだろうね
ネット上では「まるで奴隷商人」といった声も上がっているけど、十分な報酬を支払っている立場で言っているのならまだしも、ボランティアの人々を単なるグローバル資本勢力の”奴隷”としか見ておらず、本心では徹底的に見下しているのがよく分かる話だ
(中略)
グローバリズムがかなり深化してしまっているのもそうだけど、まだまだ、そうした”恐ろしい実情”に気が付いておらず、無意識のうちにこうした社会を受け入れてしまっている国民が多いのも非常に心配だ。
多くの国民がこうした実態に気が付き危機感を持つようになれば、まだまだ軌道修正は可能かと思うけど、まずは、グローバリストに深く刷り込まれた「奴隷洗脳」から目覚めることが全ての第一歩だね。

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東京五輪ボランティアにスポンサー以外の“SNS投稿禁止令”
引用元)
(中略)
聖学院大教授の石川裕一郎氏(憲法)が言う。

「スポンサー企業から報酬も対償も支払われておらず、雇用関係にも請負関係にもないボランティアが、なぜここまで拘束され、重要な表現の自由まで制限されなければならないのか

組織委がやっていることは、ブラック企業と同じです。五輪ボランティアについて学生たちに、今までは『やらない方がいい』という言い方にとどめてきましたが、そろそろ『絶対にやってはいけない』と強く警告する段階かもしれません。

加えて、危惧しているのは、国家的な事業や大スポンサーのためということで、ボランティアに参加した若者が、上から言われたことについて、無批判に従うことに慣れてしまうことです」

「規制」ではなく「配慮」――。その“忖度”が一番ヤバイ。

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