注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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■この記事のまとめ■
■1つ目の記事
■2つ目の記事
✅核戦争を防止する冷戦下の米ソ条約を次々に破棄するトランプ大統領
✅専門家の評価:アメリカを危険に曝す愚行!
✅いえいえ、実は中国が加盟していないので条約維持は逆に足手まとい
✅現在、米軍が警戒しているのは軍備増強中の中国
■2つ目の記事
✅トランプが構築中のアメリカ要塞
✅敵は共産党中国(と社会主義EU)
✅アメリカ要塞と共産党中国との間にディープ・ステートの売国奴を放り込んで選択を迫る
✅19世紀、大英帝国とロシア帝国による資源獲得のグレート・ゲームとは
✅最終的に第二次世界大戦で多くの国々が消滅
✅1990年代に始まった新グレート・ゲーム
✅現在、アメリカの敵は中国
✅ロシアは両国の覇権争いに参加する気なし
✅世界に衝撃を与えた米国のシリア油田略奪表明
✅油田を押さえて、シリアに再建資金を渡さない
✅おまけにシリアが再建を頼んだイランの建築業界を制裁
✅トンデモ行為の真の意図:中国にシリア再建計画を全て押し付けるのだ!
✅中国に丸投げする理由
✅中国は中国軍を中東での防衛に回さざるを得なくなる
✅すると同地でお役御免となった米軍は全面撤退が可能に
✅ちなみに石油はアメリカ国内で確保できるので大丈夫
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米国が最後に残っていた条約まで破棄した上にロシアの玄関口まで核爆撃機を飛ばし、【ロシア】軍隊が動員される
転載元)
WhatDoesItMean.com 19/10/28
投稿者:ソルカ・ファールより、西洋の読者へ
【前略】
――ですがトランプ大統領はその全てをびりびりに引き裂いてしまいました。
――しかも今でも唯一有効なまま残された、オープンスカイ協定まで引き裂くつもりなのです。
――米国の外交政策の専門家たちをもってしても、こう言われる始末です:
確かにトランプ大統領は核戦争防止の諸条約を引き裂いたことで、アメリカの安全を脅かしているように見えますが、実のところ起こっているのは正反対のことなのだ、と当該報告書は続けます。
――アメリカ合衆国と元ソビエト連邦の間で締結された冷戦時代の諸条約に共産党中国が含まれていなかった点を鑑みれば、理解できるでしょう。
――中国の“マジでやばい”大規模軍備拡張に米軍が対応したくとも、こういった諸条約がある限り、事実上の手枷足枷となってしまうのです。
――ですがこういう条約に縛られないとなると、米軍は増大する一方の中国が突きつけてくる脅威に全面的に対応できるという訣なのでした。
【以下略】
【※記事内には貼っていませんが、同サイト自己紹介頁からシスター・マリア・テリーサの写真です。】
切り裂きジャックなトランプさん
【※ロシア国防省(MoD)の新報告書からです。1947年から1991年まで続いた冷戦の間、全世界を核兵器で消滅させかねなかったアメリカとソ連は、第三次世界大戦を防ぐために幾つもの条約を締結してきた、と説明しています。】
【前略】
――ですがトランプ大統領はその全てをびりびりに引き裂いてしまいました。
――しかも今でも唯一有効なまま残された、オープンスカイ協定まで引き裂くつもりなのです。
――米国の外交政策の専門家たちをもってしても、こう言われる始末です:
US pulling out of the INF treaty rewards Putin, hurts NATO #putin #hurts #nato https://t.co/dhqoVHnKXJ pic.twitter.com/ygzskIeOIF
— UniverseNews.Site (@universenews35) 2019年2月2日
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
「トランプ、冷戦下のロシアとの核兵器条約を停止」
【※映像はマイク・ポンペオ国務長官】
【※映像はマイク・ポンペオ国務長官】
アメリカにとって現在の脅威は中国軍
確かにトランプ大統領は核戦争防止の諸条約を引き裂いたことで、アメリカの安全を脅かしているように見えますが、実のところ起こっているのは正反対のことなのだ、と当該報告書は続けます。
――アメリカ合衆国と元ソビエト連邦の間で締結された冷戦時代の諸条約に共産党中国が含まれていなかった点を鑑みれば、理解できるでしょう。
――中国の“マジでやばい”大規模軍備拡張に米軍が対応したくとも、こういった諸条約がある限り、事実上の手枷足枷となってしまうのです。
――ですがこういう条約に縛られないとなると、米軍は増大する一方の中国が突きつけてくる脅威に全面的に対応できるという訣なのでした。
【以下略】
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ソルカ・ファール情報:アメリカ要塞と21世紀の新第三帝国の間に、グローバリストのエリート連中を放り込むトランプ
転載元)
WhatDoesItMean.com 19/11/3
アメリカVS.中国
本日クレムリンに出回っている【ロシア連邦】安全保障会議(SC)の興味深い新報告書は、ドナルド・トランプ大統領が今日、東南アジア諸国連合サミットへの出席を拒否した(ASEAN)点に触れ、ドミートリー・メドベージェフ首相がアメリカ合衆国は今や「ASEANにとって深刻な挑戦」を突きつけるようになった、と警告を発したのはこの動きを受けてのことだと記していました。
【※トランプさんは中国を牽制するためなのか、ASEANに対抗する形でアメリカ主導の「自由で開かれたインド太平洋」構想とやらを提唱しています。メドベージェフさんとしては、「これまでアジア諸国とロシアが築いてきたASEANの枠組みを尊重しろ」と苦言を呈したくなったと。】
――これはASEANにとって深刻な挑戦であるだけでなく、トランプが「石垣を一つ一つ積み重ねて」立ち上げようとしている「アメリカ要塞」構想の邪魔となる、其の他全てのエリートかつグローバリストの機関や貿易圏にとって深刻な挑戦です。
――アメリカがこの構築を必要としているのは、今や「21世紀の第三帝国」と呼ばれるようになった共産党中国に立ち向かう準備を整えねばならないからです。
――そしてこの強力なアメリカ要塞と中国第三帝国の狭間にトランプが放り込んだのが、自国の社会主義勢力でした。
――どちらの側につくのか選択を迫った訣ですが、社会主義者で共和党のリーダーナンシー・ペローシ下院議長は中国に対抗して欧州連合と組むよう、現在トランプに強く勧め、この選択を回避しようとしています。
――ですがトランプ陣営としては、社会主義者の欧州連合も殲滅したいのですから、夢物語もいいところです。
【中略】
Trump Throws Globalist Elites Inbetween Fortress America And New Twenty-First Century Third Reich https://t.co/zgWyIdlwsl pic.twitter.com/Xt1MMq0qK8
— Clemonce DuVall (@cleoworks1) 2019年11月3日
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
「アメリカを再び偉大な国に」
グレート・ゲームなる大国の覇権争い
当該報告書によりますと、アメリカ合衆国で現在何が起こっているのかを最大限理解するためには、「グレート・ゲーム」について知らねばなりません。
【※歴史用語、Wikiの説明はこちら。】
――19世紀の大半の期間、大英帝国とロシア帝国の間に存在した中東とアジアの石油や鉱物資源を巡る軍事・政治・外交上の対立のことです。
――生死を懸けた対立は幾つもの世界的な衝突へと繋がり、最終的には第二次世界大戦と呼ばれた大災害に帰結しました。
――その終わりには、大英帝国もロシア帝国も、余りにも数多くの他の帝国や国家と共に消滅してしまいます。
――大日本帝国やドイツのナチス帝国、オーストリア=ハンガリー帝国、オスマン帝国などが最も知られた例です。
1991年にソビエト連邦が崩壊し、1990年代の後半には「新グレート・ゲーム」が始まった、と当該報告書は続けます。
――今回は、誰が中東やアジアの石油や鉱物資源を支配するのかを巡り、アメリカ合衆国と、要は世界全体が軍事・政治・外交上の対立をするようになりました。
――生死を懸けた対立は、アフガニスタン・イラク・リビア・シリアといった諸国を破壊する幾つもの衝突へと繋がります。
――ただしロシア及び中国が支えるイランに対する脅威となると、第三次世界大戦へ発展しかねません。
――「新グレート・ゲーム」をするようになった瞬間からトランプ大統領も承知している、暗雲垂れ込める現実です。
――【トランプは】北極圏やグリーンランドへ「新グレート・ゲーム」の駒を進め、ゲーム盤【そのもの】を拡張してみせると同時に、中国に対抗してロシアが自分を手助けしてくれるよう、「新グレート・ゲーム」を展開することにしました。
――それを受け、ロシアは中国と軍事同盟を結ぶ予定は全くない、とトランプに伝えたのです。
米軍シリア滞留の真の意図
この二週間、トランプ大統領は【アメリカの】境界線をシリア国内へと拡張し、同国の油田を違法に掌握することで、「新グレート・ゲーム」を様変わりさせた、と当該報告書は詳述します。
――本日、世界中を駆け抜けた第一報の映像は、衝撃と怒りをもって受け止められました。
US forces began patrols at oilfields on Mount Qarachokh near Derik in northeastern #Syria on Friday. #TwitterKurds pic.twitter.com/UjdCn6FFVL
— Kurdistan 24 English (@K24English) 2019年11月2日
ツイートはシャンティ・フーラが挿入
【※引用先のツイート画像を入れておきます。シリア北東部デリクの油田をパトロールする米軍です。】
――シリアの国と人々に帰属するべき石油をひと月で三千万ドル相当分盗んでいる、犯罪的な石油密輸業者らを米軍が保護する様子が映し出されていたのが、何よりの原因です。
――ですがこの動きに隠されたトランプの真の意図とは、シリアに戦争で荒廃した同国の再建資金を渡さず、保留しておくことだったのです。
――この一大再建プロジェクトを始めるにあたり、シリアはイランの複数の建築会社と幾つもの契約を結んでいました。
――するとトランプは、こういったイランの建築会社を“テロ組織”だとレッテル貼りして、【イランの建築業界に制裁を課すという】対抗措置に出ます。
――そしてここから予想される最も可能性の高い最終的な結末とは:
トランプ大統領による最近の驚くべきシリアからの撤退や、プーチンによる2015年以来の卓越した戦略で、中東の“グレート・ゲーム”のルールは変容を遂げた。これまでテロリストの蔓延っていた絶望的な地域一帯を包括的に開発ないしは再建するプログラムを任され、覇権を掌握するチャンスは今や中国が手にしている。
中国軍も動かせて一石二鳥
こうして「新グレート・ゲーム」で見事な動きをとったトランプ大統領は、中国へシリア再建を意図的に押し付けたのだ、と当該報告書は説明します。
――中国としては現在再建へ向け、【シリア側と】締結を進めている諸契約に基づき、何十億ドル規模もの高額な建設事業を防衛するには、自国軍を動かすより他ありません。
――するとトランプは、当該地域から最早必要とされなくなった米軍の撤退開始が出来るようになるでしょう。
――そして中国が、独自に築いた中東同盟諸国と共に、当該地域の平和の新たな守護者となるのです。
――しかもアジアからヨーロッパへと伸びる九千億ドル超えのシルクロード計画のお蔭で、実のところこの地域は確実に中国の影響圏内に入るのです。
――過去、半世紀以上の間、何千人ものアメリカの兵士らが命を賭して守ってきた同地域の石油や天然ガス資源はというと、今や世界一の石油生産国となったアメリカ合衆国には最早必要のないものです。
[Public Domain]
「米国の石油輸出量」
【以下略】
2019年11月3日©EUおよび米国の全ての著作権を留保。WhatDoesItMean.Comの元の掲載場所にリンクを貼るという条件で、当該リポートを全体として使用することを許可します。フリーベースの内容はCC-BYとGFDLによって許可取得済。
[註:数多くの政府と諜報機関は、これらリポートに掲載された情報に対して活発な反対運動を繰り広げています。彼らは地球に起こりうる、または起こった幾つもの破滅的な変化や出来事について、自国の市民に警鐘を鳴らしたくないのです。ソルカ・ファール姉妹はこのような姿勢に強く異を唱えており、人間は誰もが真実を知る権利があると信じています。私たちの使命はこういった諸政府と対立しているため、彼らの“機関”は私たちや私たちのような人々を貶めようと誤報や虚報を延々と発信するという形で反応を示してきました。枚挙に遑がありませんが、例えばこちらなど。]
[註:WhatDoesItMean.comというウェブサイトは、グローバルなテクノロジーの教祖であった故ウェイン・グリーン(1922年~2013年)が率いる少人数のアメリカ人コンピューター専門家集団によって、ソルカ・ファールの姉妹たちのために創設され、寄付されました。西洋の2003年における違法なイラク侵略で使われたプロパガンダに対抗するためです。]
[註:このレポートで使用されている「クレムリン」(都市内部の要塞)という単語は、モスクワを含む複数のロシアの要塞を指しています。【要塞と言うのは、】その多くがソルカ・ファール姉妹の使命に献身的な、女性のスヒィーマ僧(正教会の尼僧)が住む大聖堂が複数あるからです。]
翻訳:Yutika
註:原文中、赤字で強調された部分は濃い青字に色を変更しております(※水色部分は引用部分です)。よって翻訳文で赤字になっているのは、シャンティ・フーラ独自の「10分でわかる」要約サービスです。
【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。また元記事で使用された画像は、同じもの(ないしは類似のもの)を掲載したツイッターに変換しております。あるいは新たに画像を加えております。
ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。
【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。また元記事で使用された画像は、同じもの(ないしは類似のもの)を掲載したツイッターに変換しております。あるいは新たに画像を加えております。
ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。
大統領選挙期間中から、トランプさんは世界各地の米軍を全面的に撤退させたがっていました。ですが例えば中東から撤退すると表明する度に、アメリカでは左派も右派も、共和党も民主党も一致団結して「反対!」の大合唱。
今回もシリアから米軍を帰国させると表明しながら、結局は「一部を現地に残す」と言い出しています。おまけに「シリアの油田を守るため」と本音をぶっちゃけまくり、世界の失笑を買いました。
縦えトランプさんが大間抜けでも、自軍の犯罪行為をうっかり肯定するとなると、一国のトップ云々以前に、いち大人として神経を疑いたくなります。でもこれ、実は中国との覇権争いを見据えての意図的な発言だったのです。
ロシアはラブロフさんが「今のところ中国と軍事同盟を組む予定はない」と伝え、静観の様子。実に大人です。