注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
現代社会の利器を次々と生み出したと言われる時期
人類は50年前から大して進歩していない!?
本日クレムリンに出回っている【ロシア連邦】安全保障会議(SC)の新報告書は魅力的かつ刺激的な内容でした。
――プーチン大統領にとって2020年の国内外の主要な優先事項とは、大祖国戦争(※欧米では第二次世界大戦として知られるもの)で旧ソビエト連邦がナチス・ドイツに勝利してから75周年となる5月9日の記念日だ、と記しています。
――この戦いでは8,100万人以上の人間の命が失われましたが、その内の2,600万人はアドルフ・ヒトラー率いるナチス・ドイツ政権から世界を救うために亡くなったソ連ロシアの市民でした。
――そして1920年から始まり、昨日2020年の開始で終わった一世紀においては、これが達成できた唯一の偉業なのです。
――1820年から1920年の間には、全人類は世界史上で最も偉大な功績を幾つも築き上げたことを思えば、実に悲しいではありませんか。
――未だに原因は説明がつかず、謎のままなのですが、50年近く前に「黄金の15年間」と評する時代が終わると、人類の進歩の一切合切は突如として暗礁に乗り上げてしまいました。
――現代社会を定義付けする全てのものは、およそ1945年から1971年までの期間に登場したか、【少なくとも】その種が蒔かれたのですが、実はその頃から【前時代の】既存のものへの漸増的な改善しかなされていなかったのです。
【中略】
2020 Marks End Of Most Mysterious Century In Human History Seeing Death As Only Major Advancement https://t.co/RteVh2R8J2 pic.twitter.com/2KxIAUputT
— Clemonce DuVall (@cleoworks1) January 5, 2020
かなり前から登場していた現代の文明の利器
当該報告書によりますと、約10億人が暮らしていた1820年は、現代の利器――例えば家の中を流れる水【道】、家庭や職場の電気照明、電話、高速の移動手段、台所器具、空調【設備】、食料品の冷却装置、そして映画・ラジオ・テレビといった娯楽など――とは完全に切り離された世界でした。
――ですがほんの一世紀後である1920年には、世界人口が約20億人【にまで増え】、2020年に入手可能な現代の利器と全く同じものを手にしていたのです。例えば:
人類を破滅に導く発明「窒素固定法」
【つまり】1920年から2020年までの一世紀は人類に資する進化向上から【徹底的に】見放されていた訣で、「【6千年前に発明された】車輪以降、50の飛躍的な大発明」という広く受け入れられているリストでも、この期間の周囲には【偉大な発明が】ほんの一握りしか発生していない、と当該報告書は指摘しています。
――その中で最も悲惨【な発明】だったのが、1918年に発明された窒素固定法や、1926年に発明されたロケット科学、1939年に発見された核分裂、そして1960年代のインターネットの発明や1970年代のパソコンの発明へと繋がった、20世紀半ばの半導体の発明でした。
――こういった全てが合わさって、「黄金の15年間」が50年近く前に終わりを迎えた際に、【文明を】進化向上させる一切合切が停止してしまったのです。
世界人口は1820年の10億人から、1920年には20億人に倍増し、2020年を始めるにあたって人類75億人という驚異的な数を迎えました。
――これは20世紀に起こった人類史上最も壊滅的な、たった一つの発明、すなわち地球が設計されていたより遥かに多くの何十億という人間を養えるようにした窒素固定法の直接的な結果です。
――今やそこから生み出される影響は数知れず、しかも増加の一途を辿っているのですが、2017年には世界中の植物が奇妙な円形を描きながら成長するようになったと記録されています。
We finally know what's causing Namibia's mysterious Fairy Circles https://t.co/Yfi6RJ8on6 pic.twitter.com/NaWZLLwnCQ
— Gizmodo (@Gizmodo) January 23, 2017
――しかもこれは、陸と海の生き物が世界中で大量死するという実に黙示録的な事態と時を同じくして起こっています。
――全ては大量絶滅をもたらす“窒素爆弾”【とも言うべき人工肥料】をこの世界に投下したせいです。
――「化学者たちは青空から【窒素という】肥料を抽出する術を得て、大勢【の人々】を養えるようにしたが、原子力と同じくらいに恐ろしい【神の】憤怒をも解き放つこととなった」と厳粛な警告が出されていました。
――そして【同記事では】更にこう述べています:
「地球上の生命を生み育んでいるのは、ルーブ・ゴールドバーグ・マシンのような【大仰な】カラクリのようなもの。どうやら地球の生態圏は余りいじくることに耐えられないようだ……どこかの小さな極を間違った方向へ【少し】曲げようものなら、相互に連動し合った仕組みの全体がおかしくなってしまうという有り様なのである」。
夜光雲と赤潮の原因は窒素
1960年代後半になると、アメリカの一流科学者の一部は、地球に“窒素爆弾”が落とされたせいでどれほど「おかしくなってしまった」のかを記録し始めるようになった、と当該報告書はまとめています。
――彼らはその後、突如として進めていた宇宙探査計画を止めてしまい、人類進化の「黄金の15年間」を事実上終わらせました。
――【宇宙計画に注がれていた】大量の労力と知性は、こんにちインターネットとして知られる世界的な接続・通信・監視システムの創設へと方向転換され、【その結果として】1970年代の建物サイズのコンピューターよりも大量の計算力を得るようになった携帯電話により、【インターネットの】アクセスは確保されるようになりました。
――【ネットを普及させた】主な目的は、窒素による大災害を隠蔽し、地球温暖化だの気候変動だのといったおとぎ話のせいにしつつ、その一方で【窒素爆弾の】世界的な影響を密かに監視できるようにすること。
――最も重要なのが、上空で青白く輝く「夜光雲」と呼ばれるものの世界的な拡大で、史上初の目撃は1885年。鳥のグアノ【つまり糞】から得た窒素が欧米の空と大地を埋め尽くして飢餓から救った頃のことでした。
――【窒素の】採掘によって大気には大量のアンモニア性窒素が放出され、その溶媒和電子は高層大気に到達すると溶解して濃い青色に発色するのです。そして2016年には、【この夜行雲が】史上初めて南極大陸の上空に出現するようになりました。
This beautiful noctilucent cloud time lapse taken by @Astrofotografen a few days ago is spectacular but unfortunately an indicator of big changes going on in the upper layers of our atmosphere as the planet continues to warm. pic.twitter.com/quhl9bHSYg
— Randall Gates (@rgatess) January 3, 2020
――更に危機的なのは全ての生命を殺してしまう赤潮の現象で、1980年代から増加の一途を辿り、急激に世界中に拡がっているのです。
――赤潮は窒素を糧とします。
――聖書は私たちが住むこの時代を預言して、2千年以上前に警告していました:
【※ヨハネの黙示録16章3節から。】
Farm & golf course runoff into the Gulf of Mexico has increased nitrogen levels to a drastically high level.
— Javier Vasquez. (@rjaviervasquez) November 19, 2019
Nitrogen is killing coral reefs and is the primary cause of red tide.
The carcasses of marine life wash ashore.#OneVoice1 #OneVoiceEarthhttps://t.co/IVLmmIzPwU
翻訳:Yutika
【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。より分かり易くするため、元記事で使用されていない画像も追加しております。
ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。
きちんと読んでみると、どうやら人工の窒素肥料による環境破壊が人々の想像よりも深刻だと訴えたいらしい。
というか「窒素固定法」って何ぞや。そもそも窒素とは、増え続ける人類を養うため、食糧を大量生産するには欠かせない肥料なのだそう。空気中に当たり前のようにありますが、そのままでは植物は取り込めないのです。(※ガチの文系をナメたらあきまへん、そんなこと全く考えず、ひねもすのたり生きていますもの。)
1918年頃のハーバー=ボッシュ法という画期的な発明により、窒素化合物であるアンモニアが出回るようになりました。化学肥料の誕生です。ですが農地に大量投下された窒素は空中・水中に流れ出し、大気も海も汚染していき、とうとう地球の全生命を脅かすように……というホラーな事態が現在起こっています。
加藤徹先生の『貝と羊の中国人』という本を読んだ際に、人口爆発で実際に国が亡ぶのね、とゾッとしましたが、豚エボラなども加わって、中国は今まさに食糧供給問題に直面しています。
我こそはと思われる理系の方には、気候変動や地球温暖化云々の虚構に惑わされず、こちらの切迫した問題に是非取り組んで頂けたら、と願うばかりです。そして黙示録ではない終わり方を実現して頂きたい。