衆院予算委員会・辻元議員、黒岩議員への異常な態度と答弁の安倍総理 〜 知性を放棄した人間には理詰めの追求が効かない

 3日の衆院予算委員会での辻元清美議員、そして4日の黒岩宇洋議員の質疑は荒れました。
ベテラン辻元議員の追求は的を射て分かりやすい故か、閣僚のヤジがひどく、棚橋委員長の異常な議会運営も質疑の妨害になっていました。辻元議員の貫禄ある抗議で委員長の暴走は収まったものの、肝心の安倍首相の答弁はいよいよ横柄で、最後、辻元議員の質問の途中で時計を見て「終わった」とはっきり言っています。総理として説明する気がないことを全国に晒しています。
 黒岩議員への態度も異常でした。むしろわざと質問者や国民を怒らせるような発言をし、自ら愚か者に見せることで肝心の疑惑から目を反らせようとしているのではないか、と思われるほどの無軌道ぶりでした。質問に答えないのはこれまで通り、秘書官に答弁を聞かずに堂々と答えよと抗議する黒岩議員に対して「秘書官に怒鳴るなど、人間としてどうなのかなと」、、、絶句。
さらに、前夜祭に欠席者が出た場合、誰が損金を負担するのかホテルニューオータニの規約に基づいて質問した黒岩議員に対して「(黒岩議員が)根拠のないことを言ったことが明らかになった。そんなことはホテルの規約には無い。根拠のないことを言うのは久兵衛の寿司と同じでウソをついている」と高圧的で侮辱的な答弁をしました。が、規約を見たこともないのは総理の方で、黒岩議員はホテルの規約を読み上げました。総理は窮地に立つとやたら「久兵衛、久兵衛」と寿司屋を持ち出し、さもそれが一大事のように言いますが、ならば料理の明細を出せば済むことと前日も辻元議員に一喝されています。このような議論にもならない狂ったような答弁を続け、追求側の徒労感を煽っているのかもしれません。
 内田樹氏は、矛盾を突かれて動揺したり自白をするのは自身の知性を信じている人だけで、知性を放棄している人間には「理詰め」が通用しないと述べています。どんなに「申し開きのできない証拠を突きつけられても、自分は潔白」という論理性を吹っ飛ばした異次元に生きているのが安倍政権でした。
まともに追い詰めても論理が通じない輩を取り除くには一体どうすれば良いのか、最近そればかりを考えてしまいます。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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辻元清美氏、首相の桜収支報告なしは「脱法行為」
引用元)
(前略)
疑惑が出ても、ホテルの明細書や参加者に配られたとされる領収書を、首相が国会に提示しないとして「範を示すべき首相が『こうすれば脱法ができるよ』と、みんなに方法を示している。これが広がれば、政治資金の動きが分からなくなる」と指摘したが、首相は「違法性がないので提出する必要はない」などと、突っぱねた。

一方、与党寄りの采配ぶりが野党に批判されている棚橋泰文委員長が、辻元氏が首相の答弁を求めたにもかかわらず、高市早苗総務相を指名して答弁させ、議場が荒れるひと幕も。辻元氏は「桜の問題になると(委員長の)運営も異常になる」と、批判した。
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配信元)





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桜を見る会再論
引用元)

(前略)
だから、ヤクザなんかは供述の矛盾をいくら指摘しても、平気で、「オレ、そんなこと言いましたっけ。あ、それ間違いですから、消しといてください。今日話したのがほんとの話です」と済ませてしまうのだそうである。
 彼らは供述の矛盾や変遷は、それだけでは有罪性の根拠とならないことをよく知っている
 だから、誰も信じないようなでたらめを言い続ける。「そんなことあり得ないだろう!」と怒っても、「世の中、そういうことがあるからびっくりですよね」と平気で言う。
(中略)
 そう言い続けると検察官に「敗けない」ということを彼らは知っているのである。
 自分の知性が健全に機能していないということを「切り札」にしている人間を「理詰め」で落とすことはできない
「桜を見る会」の国会審議でわれわれが見せられているのは、「ヤクザと検察官」の戦いのひとつの変奏である。
(以下略)

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