独逸の伯林で見た、聞いた、感じた社会問題、教育問題 ~第57楽章 コロナウィルス狂騒曲とユナニ医学

 コロナウィルス狂騒曲は、中国の揚子江沿いの商業、工業の中心地、武漢ウーハン(Wuhan)からアウトブレイクをして、中国各地でエピデミックとなり、今や、世界中でパンデミックの様相になっています。欧州のイタリア北部のパンデミックでドイツの方たちは動き出しました。
 ドイツでは、ハムスター買い(Hamsterkauf)をしてくださいと報道されたので、多くの人が、10日間の食料を求めて買い出しに走り、そして、ペットショップで行列をしてまで、ハムスターを買いに行ったりしたとか!?ビールのコロナまで買い求め、準備万端の方も・・。オーストリアでは、毒ガスマスクをつけて買い物をする方も・・。マスクが売り切れでどうすれば良いか・・というアイデアの記事もあり、潜水マスクをつけたり、イスラムのブルカをつければいいとか・・の案も。
 そして、3月2日午前0時8分マスコミ発表でベルリンも感染者が出たそうです。週末はベルリン国際映画祭の授賞式もあったようですが、幸運であれば・・。緊急のために備蓄をしておくようにという記事も多く、何か大きなことなども計画されているのだろうか・・とも想像してしまいます。

 第57楽章は、コロナウィルス狂騒曲とユナニ医学です。
(ユリシス)
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ドイツのハムスター買い


第56楽章では、2月14日にベルリンフィルハーモニーの演奏会に出かけたことを書きましたが、その日から14日経ちましたので、感染はしなかったのだな・・と思いながらこの記事を書いています。ドイツ語学校の先生は、コロナウィルスで騒ぎすぎだ!と言って、生物学者のYouTube動画では、中国以外の感染率はたった0.2%と発表していた・・と言っていましたが・・。この方のほかの動画では、ワクチン推奨の学者との対談などもありましたので、どうなんだろう??といろいろと迷ってしまいます。クラスの方が週末にベルリン国際映画祭に出かけたりしている方も多いようだったので、我が家は、早めの行動だ!!と思い、2月の最後の週から、自主的に語学学校は辞めて、念のために行かないことにしました。ベルリンで3月4日から行われる予定の世界最大の観光見本市は中止になったようです。

ドイツでは、万が一のために、ハムスター買い(Hamsterkauf)をしてください!との報道があったため、多くの方が買い出しに走ってるとか・・・ハムスター買いとは、ドイツ語で、大量に買うことです。こちらは、本当なのか、ジョークなのか・・オーストリア・チロルでのハムスター買いの様子です。


『ぼくを買いに来るのかな?? Byハムスター』

『みなさま、コロナのためにハムスター買いをご希望されますが、こちらはモルモットしかありませんが・・』


下記のツイッター記事には興味深いことが書かれています。
ドイツ人は、パニックや終末思想には陥りにくい
・イタリアのロンバルディアやベネト州でアウトブレイクが起こった時には、パスタがすぐに売り切れました
・黙示録より、ハムスターと遊んでいた方がいいだろう

下記の記事では、ペットショップ前でハムスターを買うために行列が・・。
https://www.der-postillon.com/2016/08/hamsterkaeufe.html

日本人がドイツ入国の際には、滞在の連絡先を記入して、万が一、同じ飛行機の乗客に感染者がいた場合、連絡ができる仕組みを作ったようです。
日本人の各国の入国についてまとめたツイッターはこちらです。


ドイツでは、今後、電車などでも、感染者らしき方がいた場合、近くの乗客の連絡先を記入させて、感染が確定したら、14日間動かないように義務付ける・・などの噂などもあり、感染防止に役立つような・・と同時にこれを管理するのも大変だな・・と思ってしまいました。


さてさて、今回のアウトブレイクの発信地である中国の武漢、ウーハンですが、私の父は、1985年に上海で仕事をしていた時に、行ったことがあると言っていました。武漢は、上海と重慶の真ん中に位置していて、揚子江沿いでもあり、商業、工業の中心地で、交通の要所なので、ここをやられると、中国が打撃を受けるね・・と言っていました。武漢は、とても中国らしい街で、街中でも唾をべっべ!としたり、格好をつけない人が多いとか・・。1984年くらいにドイツの製鉄会社が武漢に入って、中国の成長がはじまったかな・・とかも言っていました。上海は、この時代に日本の製鉄会社が入って成長していったようです。1985年の3月に上海に遊びに行きましたが、その当時はまだ中国人民服を着た人も多く闊歩していました。あの時代から、35年が経ったのですね・・。


ハーブを中心に発展したユナニ医学


ベルリンのスーパーでは、私自身、通常よりも多めに買い物をしました。ドイツ人の方たちの買い物状況は、確かに、手の除菌剤を続々と購入しているのを見ましたし、スーパーでは、私がよくハーブやスパイスのところで立ち止まることが多いのですが、目の前で、さっと、シナモンを購入していく人たちが・・・そして、ハーブティーでもシナモン入りのものが、全面に出ていたり・・。シナモンは、漢方では桂皮であり、どこかでアドバイスがあったのかな・・。そして、ドイツ人は、瓶入り、缶入りの豆を大量購入しています・・。


ドイツのスーパーでの毎日の買い物は、ハーブも売られていますし、ハーブティーやスパイスもたくさんありますので、とても楽しい場所です。実は、トルコのスーパーの方がハーブ類がたくさんあったりもするのです。多くのトルコ系のお母さんたちのほとんどが、イタリアンパセリを購入しているのを目撃。そのほか、バジルやローズマリー、タイム、エストラゴンなども。ドイツは薬草学も盛んですが、それはどこから由来しているのかな・・と調べてみると、世界三大医学は、中国の漢方、インドの伝統医学アーユルヴェーダ、そして、イスラム世界で発展したユナニ医学ですので、その中のハーブを中心に発展した医学は、ユナニ医学から由来しているようです。

ユナニ医学(ユナニいがく)とは、現在もインド・パキスタン亜大陸のイスラーム文化圏で行われている伝統医学であり、古代ギリシャの医学を起源とする。中国医学、アーユルヴェーダ(インド伝統医学)とともに、世界三大伝統医学のひとつとされる。ユーナニ医学、ユナニー医学、ユナニティブ、ギリシャ・アラビア医学、グレコ・アラブ医学、アラビア医学、イスラーム医学ともよばれる。

ヨーロッパの大学では、15~16世紀には主にユナニ医学が教えられており、18世紀までイブン・スィーナー(Avicenna, 980-1307)の『医学典範』など、ユナニ医学の文献が教科書として使われていた。
ギリシャ医学を受け継ぎ、自然治癒と病気の予防を重視している。

Wikimedia_Commons[Public Domain]
『医学典範』の写本

ユナニ医学では、理論より医師自身による観察と実践が重視された。イブン・スィーナーは、元素や気質、体液といった理論は、自然学に属する研究テーマであり、医師はそれらを概念的に知るだけでよく、存在も論証なしで受け入れればよい。医師は患者の治療と健康の保持に集中すべきであり、理論を論証しようとすることは、医師として間違いを起こす元になると述べている。

ヨーロッパでは6世紀以降、長く医学が停滞し、中世の医学は主に修道院が担っていた。十字軍でヨーロッパがアラビアと接触すると、アラビアの最新医学は徐々にヨーロッパに取り入れられ、サレルノ医科大学の教師コンスタンティヌス・アフリカヌス(1017–1087)らが、イブン・スィーナーやアル・ラージーの医学書を翻訳した。12世紀には、イタリアなどで大学が設立され、医学部ではアラビアの医学書を教科書として専門教育が行われた。15~16世紀まで、医学部では主にユナニ医学が教えられており、18世紀までイブン・スィーナーの『医学典範』が教科書として使われていた。

また、大学を出た医師による正規の医療は高額であり、権威を笠にきた高圧的な医師が多かった。そのためヨーロッパでは、医師免許を持たない民間の治療者が根強い支持を集めた。

今のような西洋医学ではなくて、ハーブを中心としたユナニ医学や、インドのアーユルヴェーダ、中国の漢方などがもっと前面に出ていたのなら、私たちはもっと豊かな生活を送ることができて、もっと自然に長寿を全うできるのに・・と思います。ウィキペディアにも書いてあります。“理論を論証しようとすることは、医師として間違いを起こす元になると述べている”・・と。また、“当時のヨーロッパでは、医師免許を持たない民間の治療者が根強い支持を集めた”・・と・・。

Author:Alice Henneman[CC BY]

日本のスーパーには、大葉やミョウガなどのハーブはありますが、日本の野草である、よもぎなどが簡単に購入できるといいのですが・・。日本は七草粥などからもわかるように、昔は、野草、ハーブをよく使っていたと思うのですが、だんだんとその習慣も薄れて行き、石油から作られるケミカルなものに目がいってしまっていることがとても残念に思います。ドイツ語の先生も言っていました。日本人は、洋服を着るべきではなかった。着物をずっと着ているべきであったと・・。それと同じかな・・と思います。

ドイツのスーパーでは、コリアンダー、タイム、ローズマリー、レモンバーム、エストラゴンなどのハーブを購入しています。今回のコロナ対策としては、なるべく自然に、自然に・・が、2回目の感染の準備としてもよいかもしれませんね。 コロナウィルス狂騒曲はいつまで続くのでしょうか・・。


息子が床屋に行きたいというので、念のために、やめた方がいいよ・・と言いました。

こういう感じなら許可するけれど・・。そして、私が散髪をしてあげたら、左右のバランスが悪い!と怒られてしまいました。

イギリスの電車の様子です。防御が奇抜ですね・・

マスクがない場合は、こちらのようなDIYも・・

アフリカの方たちの防御の方法 アイデア満載!?



こちらは、中国上海からフランスのパリ到着時のコロナウィルス対策の様子です。


本日の音楽


今回の音楽は、チャイコフスキーの1812です。狂騒曲の雰囲気もあるかな? ドイツ語の学校で指揮者をめざしてドイツ留学している学生がいて、その方に、指揮者になりたいと思ったきっかけは?と聞いたら、チャイコフスキーの1812を中学生の頃に聞いて感動したと言っていたので・・。
曲のはじめは、ロシア正教会の聖歌からはじまり、とても美しいメロディーですが、その後は激しいメロディーになります・・。



Writer

ユリシス

311を機に息子と共に、東京からシアトル、2012年ケアンズ、2015年ベルリンへと移住。
ユリシスの名前は、ケアンズ近郊でみられる見ると幸せになると言われる青い蝶から命名。
幸運にもケアンズの家の近くでペアのユリシスに遭遇したので、それを思い出し・・。
映像配信、東洋医学セミナーなどシャンティフーラでの学びが大好きです。
体癖1-3 



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