メキシコ便り(68):USMCA 調印式後のディナーでトランプ大統領はメキシコのビジネスマンたちにこう言った!「あなた方の大統領は、今までのメキシコで一番いい最高の大統領で、タフで勇敢であり、そしてメキシコをとても愛している。」

 前回のメキシコ便りでも少し触れましたが、7月8、9日ロペス・オブラドール大統領は、USMCA(ユーエスエムシーエー:7月1日開始済み)開始祝い?!調印式のため初の外交、アメリカ訪問をしました。初のPCR検査をし、初のマスク姿でホントに普通の飛行機で途中乗り継ぎしながらワシントンDCへ行きました。(動画あり)
 メキシコではこの訪問は色々と議論され、コロナ・パンデミック中であること、アメリカの大統領選挙に近いこともあり、人々はとてもこの訪問に悲観的でした。。。が、結果、🎉大成功🎉になりました。大成功すぎて非の打ち所がなく、このUSMCAは世界最大規模の条約だというのに、当日のアメリカCBSニュースでは、一切報道されませんでした。。。。CBSではコロナの恐怖心と人種差別を煽るニュースだけで、popoちゃんも旦那さまも目が点。😶が、メキシコでは反対派のメディアもすべてのメディアが初めて一斉にロペス・オブラドールを賞賛し🎉大成功🎉を謳っていました。USMCAはアメリカ、カナダ、メキシコの条約なのですが、カナダのトルドー首相は欠席でした。(理由はスケージュール調整ができなかった、関税脅しされるのがいや、条約にまだ未解決のものがあるなどいろいろで、たぶん自宅軟禁?!)
 ということで、今回はロペス・オブラドール大統領がワシントンに着くまでの様子から、素晴らしいスピーチをされたローズガーデンまでまとめてみました。なんと言ってもハイライトはローズガーデンでのロペス・オブラドール大統領のスピーチ(15分)!大統領らしさが十分に発揮され、最初から最後まで聞き手の心をがっしり掴みました。そのスピーチは、オブラートに包んで相手を持ち上げたりするものとはほど遠く、冒頭からかなり現実的で、またあのトランプ大統領を前に率直にものを言い、popoちゃんハッと息を飲むこと数回。そんな勇敢なロペス・オブラドール大統領により好感を抱いたのか、トランプ大統領が覗き込むようにお顔を傾けて熱心に聞いていたのがとても印象的でした。このスピーチで大統領はメキシコ人の誇りを取り戻し、また両国の歴史を通して両国に助け合いを思い出させ、今後USMACAで両国が上手く繁栄できることを確信させました。
 そして、ロペス・オブラドール大統領は、何よりもトランプ大統領が敬意をもってメキシコと接してくれていることに大感謝していました。ホワイトハウスで、トランプ大統領がロペス・オブラドール大統領をご贔屓、特別扱いしているサイン?!をメディアが報じていましたので、そちらも取り上げてみました。「外を照らす街灯よりも、家の中のロウソクでありたい。」「最善の外交策は国内策だ。」そんなロペス・オブラドール大統領。今回初めて世界の舞台に立ち、さらに偉大に見えました。そして、その偉大さとはやはり「ヤマ・ニヤマ」に沿った生き方、姿勢だと確信しました。まだ未解決の「壁問題」もいづれどうにか話し合いで和解できそうだなとも思えました。アメリカとメキシコの関係、とても良好です!
(popoちゃん)
————————————————————————
メキシコ便り(68):USMCA 調印式後のディナーでトランプ大統領はメキシコのビジネスマンたちにこう言った!「あなた方の大統領は、今までのメキシコで一番いい最高の大統領で、タフで勇敢であり、そしてメキシコをとても愛している。」

ロペス・オブラドール大統領、普通の飛行機でアメリカへ


いつものように普通に搭乗!こんなコロナ・パンデミックの中、普通の飛行機に乗ることも恐れないなんて。。。世界一治安が悪いといわれているメキシコで汚職掃除に全力を挙げ、ボディーガードもつけないお方だからコロナもへっちゃら?!「きっと神様が守ってくださる!」という強い信念があるとしか思えない。

ロペス・オブラドール大統領が搭乗する様子

コロナ以前はみんなと握手したりハグしたり、よくお話したりしてましたが、しっかりコロナ状況を尊重しルールを守っている大統領。たくさん喋りかけられても右手でありがとうのジェスチャーだけで我慢の大統領。メキシコシティからアトランタ経由でワシントンDCへ。大統領の初めてのマスク姿拝見!

いつもの非常口席に座っている大統領
「私たちは大統領のことが大好きです!」と言いながら通る乗客


到着後、直ぐにリンカン大統領とファレス大統領にご挨拶


すぐさま、リンカン大統領とファレス大統領にご挨拶に行かれるとはロペス・オブラドール大統領らしい!なぜリンカン大統領なのか、後のローズガーデンでのスピーチで説明されます。

リンカン大統領にご挨拶するロペス・オブラドール大統領

なんだか二人でお話しているのが聞こえてきそう♪

リンカン大統領:「よく来たなぁ。」
AMLO大統領 :「はい、あなた様に是非ともお礼が言いたくて。。。」

なぁ〜んてね!😉

ここにもわざわざ一目大統領を見ようとファンが駆けつけていました。

ファンに手を振る大統領(左)とリンカン大統領とのツーショット(右)!

そして、お次は「メキシコで一番偉大な大統領」とロペス・オブラドール大統領がいつも賞賛するベニート・ファレス大統領へご挨拶♪ワシントンDCにもいたんだね!

粛々した雰囲気。

ファレス大統領:「アメリカには十分お礼を言っておいてくれ。」
AMLO大統領 :「もちろんです!そしてメキシコの名誉挽回もしてきます。」

popoちゃんの妄想♪😌

そんな中、ロペス・オブラドール大統領のファンはお祭り騒ぎで大統領の訪問を祝っていました。

大統領の訪問を喜び祝うファンたち♪
アメリカに住むメキシコ移民たちが様々な州からわざわざ来たとか。


トランプ大統領と初の対面!


ロペス・オブラドール大統領、ホワイトハウスに到着!トランプ大統領はわざわざお出迎えに‼️これはとても稀らしい。普段は中で待っていて、外までお出迎えにくるのは、最大の敬意を示しているとか。やはりトランプ大統領は善と悪の政治家をしっかり把握してそう。

ロペス・オブラドール大統領を出迎えるトランプ大統領

ジョージ・ワシントン大統領に囲まれてお二人でツーショット!

メキシコでは大きく見えるロペス・オブラドール大統領が、トランプ大統領のお隣だと小柄に見えちゃう!あらトランプ大統領、今日は控えめなお色のネクタイ。

ホワイトハウスでは、野球大好きなロペス・オブラドール大統領はメキシコのアートでデコされたバットをトランプ大統領にプレゼント🎁トランプ大統領もロペス・オブラドール大統領にルイビルスラッガー*の赤のバットをプレゼント🎁

*米国・ケンタッキー州の創業120年以上の老舗野球用品メーカーLouisville Slugger
最初に現れるSは英語では発音しないが、日本の正規代理店であるウィルソン社は「ルイスビルスラッガー」と転写。(wikiより)


お二人でプレゼント(バット)交換!

これらの一連の流れ、ローズガーデンでのスピーチ、USMCAの調印式の様子が以下のショート動画にまとめられています(↓)なんだかホントに和やかな雰囲気が伝わってきます。☺️


実はトランプ大統領がロペス・オブラドール大統領をご贔屓されていること、特別扱いされていることがまだまだあるらしく、例えばペンス副大統領も来ていたこと、普段、副大統領は参加しないとか。これも特別扱い。そして8日の夜、大統領と共にメキシコ人ビジネスマン10人も一緒にディナー招待。これも稀で特別扱い。ロペス・オブラドール大統領はホワイトハウスでの宿泊のお誘いも頂いていたけど、メキシコ大使館に泊まるのでお断り。あ〜、大統領らしい。あとテレビ中継で国旗の件でもご贔屓を示していると言っていましたが、詳細を聞き落としちゃいました!😓


ロペス・オブラドール大統領の感動のスピーチ!


ローズガーデンでのUSMCA調印式
(トランプ大統領のスピーチが0~8分あたり、ロペス・オブラドール大統領のスピーチが8分あたりから始まります。英語吹き込みです。字幕は日本語で自動翻訳が選べます。)

〈日本語の自動翻訳字幕の設定方法〉
1. 動画を再生
2. 動画の右下にあるアイコンの"歯車マーク(設定)"をクリック
3. 「字幕」をクリックし「スペイン語(自動生成)」を選択
4. 再度「字幕」をクリックし「自動翻訳」を選択した後、「日本語」(一番下)を選択
※スマホでは自動翻訳字幕の設定は出来ないようです

ロペス・オブラドール大統領のスピーチはとても現実的な見解から始まりました。北アメリカ(カナダ、アメリカ、メキシコ)の経済は、世界で最大規模であるが輸出が35億7900万ドルに対し輸入が41億9000万ドル、よって6億1100万ドルの赤字。過去50年で北アメリカのGDPは40.4%から27.8%に下がってしまった。が、このUSMCA開始で回復と繁栄に挑める。


メキシコ人の労働力は、企業の資本とテクノロジーと同様に大切であることも主張し、見下されやすいメキシコ人労働者を庇護。また過去にトランプ大統領から受けたメキシコ人への侮辱は忘れていない!ときっぱり大統領の前で言ったのにはpopoちゃん目が飛び出てしまいました!😳しかもスピーチの中で2回、侮辱されたことに触れました。メキシコはあなたに侮辱されたが、今まで理解と尊重の気持ちであなたを受け入れてきたと。。。ここでスッキリしたメキシコ人は山ほどいたでしょう。


なぜかロペス・オブラドール大統領が侮辱されたことを言ってもトゲがない。。。傷つけようとする意図がないからカナ?!世界が恐れるトランプ大統領の前で、ただただ淡々と言えてしまうとはホントに男前すぎる😎ここは大拍手👏👏👏の場面でした。

ロペス・オブラドール大統領がスピーチする間、トランプ大統領は何度もロペス・オブラドール大統領を覗き込むように顔を傾けていたのがとても印象的でした。


そしてロペス・オブラドール大先生は、アメリカとメキシコの歴史レクチャーを始めました。第二次世界大戦中、メキシコはアメリカが必要だった原材料を調達し労働者の提供もした。これが移民の先駆けになり、今では3800万人ものメキシコ人がアメリカに移住。その移民たちは善人で働き者で多くはアメリカの発展に貢献したと。メキシコ移民の素晴らしさをアピール(2016年メキシコ移民は犯罪者、レイプ犯とトランプさんは言っちゃったのら。)

また過去に素晴らしい行いをしたアメリカ大統領らのお話も。ファレス大統領の時代(1858-72)、フランス軍が勝手にメキシコを占領(1861-67)ファレス大統領を追いやりマキシミリアノ皇帝が実権を握っていたが、時のリンカン大統領は、マキシミリアノ皇帝を正式なリーダーとして認めなかったと。(ファレス大統領はメキシコの北、チワワ州に、奥様とお子様はニューヨークに亡命。リンカン大統領は奥様をメキシコのファーストレディとして受け入れ何度も面会した。)

Wikimedia_Commons[Public Domain]
リンカン大統領

Wikimedia_Commons[Public Domain]
ファレス大統領

また、ルーズベルト大統領(1901-09)は、アメリカが没収していたメキシコの石油会社をメキシコに返してくれたと。このように傲慢さや極論なしに、両国は理解し合い上手くやっていけると歴史が教えてくれていると。

また最近では、アメリカが石油生産減少の肩代わりをしてくれたこと、コロナで至急必要だった人工呼吸器を調達してくれたことに感謝し、何よりもトランプ大統領がワシントン大統領の教えに忠実でメキシコを植民地扱いをせず、独立国として扱い、それどころか敬意を持って接してくれていることに一番感謝していて、それが今回の訪問を決めた最大の理由だったと語りました。


スピーチの最後はメキシコとアメリカのフレンドシップに万歳!アメリカ万歳!カナダ万歳!北アメリカ万歳!メキシコ万歳!メキシコ万歳!メキシコ万歳!で締めました。popoちゃんの旦那さまは、アメリカでトランプ大統領の前で、堂々とメキシコ万歳を3唱したロペス・オブラドール大統領に涙していました。

トランプ大統領も感動されていたようで最後に「ファンタスティック!」「ビューティフル ジョブ!」と言いながらロペス・オブラドール大統領の方に拳を二回横に押していました。(良くやったぞ!みたいなジェスチャー)


そして、その晩のディナーでトランプ大統領は、メキシコのビジネスマンらにこういったと。

「あなた方の大統領は、今までのメキシコで一番いい最高の大統領で、タフで勇敢であり、そしてメキシコをとても愛している。」

(トランプ大統領は、自身のスピーチでロペス・オブラドール大統領はタフな交渉人だと言っていました。)


ロペス・オブラドール大統領の良さがスピーチで存分に発揮され、ロペス・オブラドール大統領の素晴らしさがトランプ大統領に十分伝わったことを知ってホッとしたpopoちゃんでした!汚職撲滅という同じゴールをシェアするお二人はホントに気があったようです。

これからが楽しみ♪

¡Viva U.S!
(アメリカ万歳!)

¡Viva Mexico!
(メキシコ万歳!)

(popoちゃん)

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム1


Comments are closed.