独逸の伯林で見た、聞いた、感じた社会問題、教育問題 ~第66楽章 世界は主観でできている!?(カントの哲学より)

 ドイツのベルリンでは、夏休みの後半戦です。今年は8月10日から新学期がはじまります。ドイツは脱原発の道を歩んでいますが、欧州は狭いですので、周辺国の原発に悩まされることも多いのです。少し前は、チェルノブイリの森林火災の被害がありましたが、今現在は、ドイツのアーヘンに近いベルギーのティアンジュ原発が黒煙をあげたとか・・こちらの原発は以前から問題になっているのです。ドイツは、戦争の時代も各国に挟まれ、今では、欧州各国の原発の影響もあり、脱原発の道を進んでいたとしても、影響を免れないという運命でもあります。私の主観では、東京は福島から250キロの距離であり、ドイツのベルリンに近い原発はドイツの脱原発以降は、ポーランドのバルト海に建設される予定の原発なのか・・ということで、一応難を逃れているのか・・とは思っているのですが・・。

 第66楽章は、世界は主観でできている!?(カントの哲学より)です。
(ユリシス)
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ドイツと周辺諸国の原発


5月14日、ドイツの南部で原子力発電所の冷却塔が爆破解体されました。


ベルギーのティアンジュ原発は、オンボロ原発と言われていて、ドイツのアーヘンから近い場所でもあるのです。日本人の留学先でも有名なアーヘン工科大学やアーヘン大聖堂もあり、小さな素敵な街なのですが、大変残念です。



世界中に浸透した、日本発祥の絵文字


さてさて、7月17日は、世界絵文字デーでした。こちらの泣き笑いの絵文字が世界で一番人気だそうです。

(こちら、Weekend という一言キャプションが気に入りました。もし日本の方だったら、ソファでまったりとか、振り向き方がおじさんのよう・・とか入れるのかな・・これは、まさしくウィークエンドなのです。)


コロナ時代となり、パスポートのスタンプも、ベッドルーム、バスルーム、リビング、キッチンとなっていますね。ここでも、絵文字が登場!


こんな場面でも絵文字が大活躍。絵文字があるのとないのとでは、雰囲気が違ってきます。


絵文字は、日本のガラパゴス環境が発祥で、Unicodeが2010年に日本のフィーチャーフォンでずっと使われていた絵文字を使ったことがきっかけです。最初は子供っぽい・・と不評だったらしいのですが、意外にも世界中に浸透したようです。今では、3000個以上もあるのです。絵文字はそのまま、Emojiとして、日本語がそのまま英語やその他の言語になっています。


確かに、4000年以上も前のエジプトの象形文字であるヒエログリフの感覚と同じで似ているとも言えますね。


国や人種の違いを超えて、絵文字も発達しているようです。


ギリシャ、トルコ、中東やブラジルあたりの女性は、絵文字の使い方がカラフルでびっくりすることも多いです。以前はもっとカラフルな方を見つけたのですが、見当たらず・・。


最近では、ビジネスでの絵文字の効果なども研究されていて、絵文字があった方が親近感や安心感が湧いて、コミュニケーションなどもスムーズに進むそうなのです。日本発祥の絵文字はすごいことです。言葉を超えた雰囲気やニュアンスなどを絵文字が表現していることになります。絵文字はニュアンスまで表現してくれますが、言葉それ自体は、ちょっとでもおかしな表現をしてしまうと炎上してしまうことも多いのです。しかし、後述の映像配信のカントの講義解説によると、物自体はなく、脳の中で再構成されているとのこと。主観が大事ですので、言葉のあやを取り上げて批判したり、炎上するのもどうなのか・・とよく思ってしまいます・・。

Wikimedia_Commons[Public Domain]
イマヌエル・カント

カントの認識論


時事ブログで取り上げていた大西つねきさんの命の選別についての竹下先生の解説にも感動してしまいました。7月19日時事ブログの中の大西つねきさんの動画を見ていて、思わず、おっ!と思った表現が

思想の自由は大事で、赤狩りのように、危険な思想と決めつけるのも主観である・・
YouTubeより)

大西さんは、真実と自由と自立を掲げていました。本当にそうだな・・と思うことが以前の日本の生活でも多く、日本での生活において自由がない・・とよく思い、窮屈だ、狭いな・・と思ってしまい、どうせ発言しても通らないだろうし、もっと違う世界で楽しもう・・と諦めてしまうことが多い日本だ・・とずっと思ってきました。多くの方が大多数の意見に従い、問題を起こさないで、損をしないように、できれば自分を有利にもっていきたいということで、もし、自分がそうは思っていないとしても、お得な方に寄り添っていく場面がほとんどで、これがお上手が人が多いな・・と思っていて、幼稚園時代の子供たちからすでにこの技を身につけているのを、子育て時代に観察してきました。

だからといって、ドイツのベルリンが自由なのかというと、それも実際にはよくわからず、国際結婚をしてドイツ人の配偶者がいるわけでもなく、ただ、子供がベルリンの学校に通学して毎日普通に生活をしているだけですので、また、ドイツの会社に勤務しているわけでもないので、はっきりしたことはよくわからない状態です。しかし、息子に言わせると、それは自由でいい・・という場面は多い気がしています。(ドイツは歴史問題での発言のタブーはありますが・・)

Author:無人機[CC BY]
ベルリン

映像配信の『夫婦(47):カント:コペルニクス的転回』の中でも、カントの認識論では、認識の対象は主観により脳の中で再構成されると解説されています。ただ、人間が脳の中で見ているだけなんですね・・。大西つねきさんが言われていることと同じことがわかります。


ツイッターの内容も、映像配信の2つのカントの講座(12)にて学ぶことによって、理解できるようになります。カントの『純粋理性批判』の内容もわかり、カントが上位の意識を考慮していなかったという間違いも理解できるようになります。

竹下先生の解説によると、カントは〇〇意識までは到達していたけれど、より深い意識が存在しており、カントにはそうした部分での理解がなかったことが分かります。私自身、意識の展開図が毎回楽しみで、西洋哲学の頂点を極めた(感覚が優れているという意味で)カントでさえ、インドのサーンキヤ哲学の意識にまでは到達していなかったことも興味津々でした。そして、最新の映像配信『宗教学講座 第61回 シークレット・ドクトリン(正しい解釈―スタンザⅦ:後半)』では、最新の意識の展開図、そして、カントが届いている〇〇意識より上意識の世界を学ぶことができます。

最近の日本の若い人たちは、YouTubeなどを拝見していても、意識高い系?の表現が流行っているのかな・・と見ています。この意識とは、生活をきちんとしている、無農薬の野菜を購入しているなどを意味しているので、映像配信で学ぶ意識の意味とはかなり違うのかも・・

実際にドイツ人2名、文系の方にカントの『純粋理性批判』を理解できたか?と聞いてみましたが、どちらの方も、よくわからない、大学の講義で学んだけれど理解できなかったと言っていました。そんな中で、竹下先生のカントに関する講義で、レビューを拝見しても、みなさん理解できたと書かれていますし、私もきちんと理解できましたので、本当に日本人として嬉しいことです。

カントの『純粋理性批判』


カントの映像配信の中でも、映画『ベルリン天使の詩』の例が取り上げられていました。詩人の方が世の中を正しく認識していると解説されていました。映画『ベルリン天使の詩』は、2019年にノーベル文学賞を受賞した、ハントケの詩によって進んでいきます。


こちらのサイトから、ハントケの詩のすべて(ドイツ語と英語)を見ることができます。ドイツ語で聞くことができます。

2つめのスタンザに素敵な内容が書かれています。

 Als das Kind Kind war,
 wußte es nicht, daß es Kind war,
 alles war ihm beseelt,
 und alle Seelen waren eins.

 子供のときには
 子供という意識はなかったけれど
 子供は、すべてに魂が存在して
 すべての魂が1つであるという意識に到達していた

(ユリシスによる意訳)


本日の音楽は・・


ジョージア語を読めないけれど、コメントのロシア語も読めないけれど、雰囲気が伝わります。ジョージアのポリフォニーは素敵・・
(以前、ドイツ語の先生にジョージアのポリフォニーが好きなのだけれど・・と言ってみたら、そうだ!そうだ!と言っていました・・)



Writer

ユリシス

311を機に息子と共に、東京からシアトル、2012年ケアンズ、2015年ベルリンへと移住。
ユリシスの名前は、ケアンズ近郊でみられる見ると幸せになると言われる青い蝶から命名。
幸運にもケアンズの家の近くでペアのユリシスに遭遇したので、それを思い出し・・。
映像配信、東洋医学セミナーなどシャンティフーラでの学びが大好きです。
体癖1-3 



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