1歳未満の赤ちゃんを抱えた「ワンオペ育児」のママが病気になった時、どうする? 〜 ツイッターでの回答が悲惨 / かんなまま様の緊急寄稿あります

読者の方からの情報です。
赤ちゃんや幼児に対しての補助、全くされていない部分が垣間見れます。
  
これが
自助共助公助

現実
(DFR)
 雨滴堂さんという方が一つの問いをツイッター上で投げかけられました。「わずかの時間も目が離せない1歳未満の赤ちゃんを抱えたお母さんが、急に高熱と嘔吐に見舞われて、2〜3時間だけでも赤ちゃんを預けたい場合どうすれば良いか」というもの。近所に親族も知り合いもなく、症状があるためシッター派遣は断られた状況です。このような突発的な事態は特殊なことではなく、いくらでも起こりうると思われますが、たった一人で子育てせざるを得ない「ワンオペ」ママ達はどうされているのか。次々と寄せられた回答は想像を超えていました。最も期待される行政の「支援センター」など担当部署は基本的に事前の予約が必要なこと、また赤ちゃんの安全を重視するためでしょうか「1歳未満お断り」が壁となっていることも多いそうです。本当にたくさんの回答が、なす術もなく病気のお母さんがのたうちまわって忍耐のみで乗り切っておられるようでした。必要な行政支援があまりにも不足しているのが実態です。興味深いことに高級ホテルのベビーシッターサービスは高額ながら機能しているようです。また最後に回答された元児童相談所の職員さんは、自治体によって違いはあるけれども基本的に児相は即対応できると教えておられました。さらに自治体によっては電話一本で駆けつけるSOSサービスがあるらしい。これです、これ。ホテルができて行政ができないはずがない。できないとすればお金の問題ですね。支援する保健師など専門職員さんへの手厚い待遇があって24時間いつも待機しておられれば、助けを求めるママ達も安心です。五輪などドブに捨てるような巨額のお金を、どうかママ達を助けるために回して下さい。それ、私たちの納めたお金です。

※なんと、かんなまま様が日本の状況をレポートして下さいました!
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
【問い】


【回答編】


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「この国の過酷な育児が垣間見れるツイート」を読んで
DFRさまの記事を読みました。
まさにこの記事の通りで、この実態を知らない人の何と多い事か!
子育て支援のセーフティネットもザルのようで、こぼれ落ちる親子がたくさんいます
かわいい我が子を授かったのに、子どもを育てるのがなぜこんなに苦しいの?私はいい母親ではない…と自分を責めているママが大勢います。これはママのせいではない!と言いたいです

そもそも子育てが密室の中で行われているのでこの実態を知る人がいません。ママ達がどんな状況で子育てをしているのか、声を大にして言うのですが、経済中心の社会でかき消されてしまいます

そして子育ては今までみんながやって来た事。それが出来ないなんて親の資格がない・・など、今の実態も知らないで無責任なことを言います。聞く耳がない。知ろうともしていない

こんなにつらいのに誰も助けてくれません。人は孤立程寂しいものはありません。
今こそ、妊娠期から子育てまでの切れ目のない支援が求められています
そんな実態を深刻に受け止めて国も2017年度から各地町村で子育て世代包括支援センターを立ち上げるように要請しました。。令和2年までに。今年です!

その中に一時預かりという制度があります。
でも、たいていは事前登録が必要です
。そして市町村によって違いますが、3か月以上、6ヶ月以上の赤ちゃんからという縛りもあります。
ファミリーサポートセンター制度もありますが、事前に預かり会員さんと預けたい会員さんが登録してマッチングを行う必要があります。これは面倒ですが、ある意味、大事なお子さんを預けるのでお互いの信頼関係が大切です。信用も必要です。
1時間200円など市が補助金を出して利用しやすくなっています。土日、夜もOKです。民間の託児もありますがたいてい高額です。

病気の子どもさんを預ける病児保育、病後児保育制度もありますが、診断書と事前予約が必要です。感染症の場合は看護師さんが足りなかったり、部屋が足りないと断られます。コロナの時期はもっと規制がかかるかもしれません。

どちらにしてもこの隙間を埋めるためにどうするかは今後の課題として市町村で工夫しているところです。

フィンランドではネウボラ制度があり、産前から子育てまでを一貫して同じ保健師さんがサポートする制度があります。

今日本でも各地域で「〇〇版ネウボラ」などの名称でチャイルドパートナー制度が始まっています。

でも、実態は、ほとんどの市町村は不親切です

母子手帳交付や出世届の時にこの情報が書いてある冊子だけを配って終わりです。
ママ自身も赤ちゃんとの生活の想像がつかないので読んでも意味が分かりません。必要を感じた時に、どこに行って聞いたらいいのかも知らないママがほとんどです。
そして、利用したいときには事前登録という壁が立ちはだかります

そのために、利用者支援という言葉がよくつかわれるようになりました。利用者が利用しやすいように利用者の立場になって支援するという意味です。
このツイートのママのように、突然自分が病気になった時にどうしたらいいのか?事前にわかり易く制度を説明して登録を済ませていたら?もしくは担当のチャイルドパートナーがいつでも相談に乗れる体制ができていたら?と思います。

私達の市でもこの問題を解消するために、市に働きかけて産後2週間の家庭に電話訪問をして制度を説明してもらっています。家庭の状況を把握して子育てプランを立てます。見守りが必要な家庭は頻繁に連絡を取り、訪問をします。
でも、それは訪問してくださいと言われた家庭に限られます。

他に新生児訪問、赤ちゃんこんにちは事業など保健師や助産師の家庭訪問もしています。でも、産後3~4か月からがほとんどなのでその間の支援がありません。

そのために私達は独自のサポートを始めました。産婦人科でお知らせをして1ヶ月から4か月までの母子対象に小児科医と助産師、子育て支援者、保健師による何でも相談事業を始めました。そして2ヶ月から5か月の赤ちゃんを持つママにセミナーをして、このようなサポート制度や、事前登録のことも直接伝えています。そしてそこで出会ったママ達が友達になって自分たちで助け合う姿が見られるようになりました。

このように子育て包括支援センターや子育て広場の敷居を低くしておかないとママ達は1人で訪ねる勇気がありません。

でも、パパもすぐに駆け付けてあげられるような働き方ができていたら・・・。近所にママ友がいて預かりあえる関係があったら、社会が子育てを応援していたら・・と思います。そもそも子育ては1人ではできません

このママ達の声を代弁して、頭の固い行政、子育てに目を向けなくなった社会を変えていきたいです
かんなまま

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