太陽の運行に支配されている「太陽の十二経脈」〜 太陽のヴァータのサブ・ドーシャである「ヴィヤーナ・ヴァーユ」の一部である「正経十二経脈」

竹下雅敏氏からの情報です。
 アーユルヴェーダの解説シリーズの25回目です。今回は中医学の「正経十二経脈」を取り上げます。東洋医学セミナーでは、正経十二経脈を「太陽の十二経脈」と呼びます。これは正経十二経脈が太陽の運行に支配されているためです。それと「太陽の十二経脈」と対の関係にあり、月の運行に支配される未発見の「月の十二経脈」が存在しているためです。
 冒頭の動画は「正経十二経脈」の各経脈の位置が分かり易いのですが、経脈の流れる方向はこの動画では分かりません。
 「太陽の十二経脈(正経十二経脈)Ⅰ」の表と、“続きはこちらから”のイラストから分かるように、手の「陰経」の肺経、心包経、心経と足の「陰経」の脾経、肝経、腎経は身体の前面を通ります。これに対し手の「陽経」の大腸経、三焦経、小腸経と足の「陽経」の胃経、胆経、膀胱経は身体の背面を通ります。
 経脈の走行は男性の場合と女性では反転し、鏡に映したようになります。男性の左半身の手の「陰経」は胸から指先、右半身の手の「陰経」は指先から胸です。女性は右半身の手の「陰経」は胸から指先、左半身の手の「陰経」は指先から胸となるのです。
 以下男女の経脈の走行を記します。
経脈 男性 女性
左半身 右半身 左半身 右半身
手の陰経 胸から指先 指先から胸 指先から胸 胸から指先
手の陽経 指先から頭 頭から指先 頭から指先 指先から頭
足の陽経 頭から足先 足先から頭 足先から頭 頭から足先
足の陰経 足先から胸 胸から足先 胸から足先 足先から胸
これらの事柄は「東洋医学セミナー」では教えられているのですが、一般には知られていません。また、身体の左右のツボも極性が逆になるので、左半身のツボにN極の磁石を貼って極性があっている場合には、右半身の同じ名称のツボにはS極の磁石を貼らなければならないのですが、こんな簡単な事柄すら知られていないのです。
 最後に、なぜ中医学の「正経十二経脈」をアーユルヴェーダの解説シリーズで取り上げるのかというと、実は「正経十二経脈」は太陽のヴァータのサブ・ドーシャである「ヴィヤーナ・ヴァーユ」の一部だからなのです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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十二經絡3D
配信元)

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かんたん中医学講座 第3回経絡について
(前略)
正経十二経脈

正経十二経脈とは手太陰肺経、手陽明大腸経、足陽明胃経、足太陰脾経、手少陰心経、手太陽小腸経、足太陽膀胱経、足少陰腎経、手厥陰心包経、手少陽三焦経、足少陽胆経、足厥陰肝経の12です。

それぞれの経絡の名前についている手・足はその経絡が手を通るか足を通るかを表し、陽明・太陽・少陽、太陰・少陰・厥陰の3陰3陽はそれぞれ陰陽の量を表し、名前についている臓腑は経脈がその臓腑と関係が深いことを表します。

ちなみに陽の多い順から陽明>太陽>少陽、陰の多い順から太陰>少陰>厥陰です。

『黄帝内経』(素問・至真要大論篇)に、陽明は両陽合わせて明らかなり、厥陰は両陰交わり尽きるなりとあります。

この十二正経脈は実は付帯する流れがあって、十二経別(十二経脈から身体の深部に別行する流れ)、十二経筋(十二経脈の流れと一連のつながりを持った筋肉群)、十二皮部(十二経脈の流れとつながりを持った皮膚)というのがあります。
(以下略)
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太陽の十二経脈(正経十二経脈)Ⅰ PDF出力
部 位 陰経(内側) 陽経(外側)
手経(上肢) 手太陰肺経 手陽明大腸経
手厥陰心包経 手少陽三焦経
手少陰心経 手太陽小腸経
足経(下肢) 足太陰脾経 足陽明胃経
足厥陰肝経 足少陽胆経
足少陰腎経 足太陽膀胱経


太陽の十二経脈(正経十二経脈)Ⅱ  PDF出力
陰・裏・臓 腑・表・陽
太陰 肺 (1) 大腸(2) 陽明
脾 (4) 胃 (3)
少陰 心 (5) 小腸(6) 太陽
腎 (8) 膀胱(7)
厥陰 心包(9)  三焦(10) 少陽
 肝 (12)  胆 (11)

正経十二経脈PDF出力
画像の出典:十四経発揮 経絡図

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