————————————————————————
メキシコ便り(84):メキシコ北部大規模停電の政府の花まる対応💮
メキシコ北部大規模停電
ファレスは、毎年2月あたりから春陽気🌞 いつも日中の気温は23度あたり。なのに2月14日(日)突然、雪が!⛄️ファレスは雨すらほとんど降らないところで、一年中ほとんど晴れ☀️
ワンコらは雪の銀世界で大はしゃぎ♪
ワンコらを横目に、サボテンに雪が積もっている景色に、popoちゃんクギ付け‼️
『サボテンに雪って初めて!きっとここでしか見れないなぁ〜。』
『たまにはこんな天気もいいなぁ〜。』
そんな雪の風情を楽しんだ翌日。。。
2月15日(月)朝、水が出ない。そして朝の7時頃、突如停電に!まだ携帯の電波は途切れ途切れ使える状態で、メキシコ北部大規模停電というニュースを目にしたときには、『これはやばい、1週間くらいかかるかも!』と覚悟。幸い、竹下先生のお陰で、popoちゃんは旦那さまと周りの人から馬鹿にされながらも、着々と微量ながらの備蓄をしていたので焦ることなく、こころ平安に電気、水なしの生活を♪
電気がないと、会話が増える!そして早く寝れる!😆
夜、ご飯を食べながら
popoちゃん:「たまにはこんな風にテレビ、インターネットなしの生活をするものいいかもね〜♪」
旦那さま :「ね〜♪ いいね〜♪」
popoちゃん:「週一くらいでやってみる?」
旦那さま :「いやぁ〜、週一は、ちょっと。。。多いかも。。。月一は?」
popoちゃん:「きゃっはっはぁ〜!」(旦那さまは超テレビっ子)
電気のない夜、たわいない会話を楽しんだpopoちゃんは、ふと思った。
『電気って便利だけど、人間の「気」(注意)を奪ってる?!』
そこにいる人よりも、ついついネットに、テレビに気を取られ
相手を自分の気でしっかり包んであげたりなんて忘れがち!
翌朝、すでに電気復活!
「え?!はやっ!」
ちょっと拍子抜けだけど、一安心。
実は前日の夜11時半に戻っていたらしい。
popoちゃん夫婦は夢の中だった。
電気が戻った同日の午後3時半くらいにお水も復活。
でも、popoちゃんの周りでは、その後、水道管が破裂💣する事件があちこちで
幸いpopoちゃんの家では、破裂はなし。
お姑さんいわく、雪が降った日の夜は、蛇口をほんの少し開けたままにし
お水をポタポタと一晩中出したままにすると凍らないと。
たしかに、お隣りのお姑さんの水は凍らず、ずっと水が出てた‼️
メキシコの電力64%は天然ガス発電
2月18日(木)CFE(連邦電力委員会)は、朝の大統領プレス・コンファレンスで大規模停電の詳細を説明。CFEから3人ほどの方が説明があり、中でも3番目の方の説明がピカイチ!✨
原因は何だったのか?
まず、メキシコの電力は、64%が天然ガス電力。
他国での天然ガス電力の割合を比較。(画像↓ベージュの部分)
下のグラフ、左から
アメリカ 38%
日本 21%
中国 8%
メキシコ 64%
アメリカ 38%
日本 21%
中国 8%
メキシコ 64%
YouTubeより
赤:石油
グリーン:再生可能エネルギー
ブルー:水力
グレー:原子力
ベージュ:ガス
ネイビーブルー:石炭
グリーン:再生可能エネルギー
ブルー:水力
グレー:原子力
ベージュ:ガス
ネイビーブルー:石炭
ネオリベラリズム政権(過去約40年間)が国内の電力発電所を放置し、アメリカから天然ガスを輸入。85%の天然ガスをアメリカから輸入。(Mexico Daily News) この10年でアメリカからの天然ガスの輸入は300%増。(Chapucero Network)
メキシコに天然ガスが十分届かなかった理由
✅テキサス州に寒冷前線35号がもたらした大寒波の影響で、テキサス州での天然ガスの需要が急激に高まった。(数日でメキシコの電力需要の2倍に)
✅大寒波のため、アメリカの再生可能エネルギー電力(ソーラー、風力など)大幅ダウン。
✅天然ガス輸送パイプ凍結
バイデン政権は、再生可能エネルギー電力を推しているらしいけれど、寒波のときには役に立たないよう。
大寒波時、天然ガスの値段高騰
CFEの報告によると、2月7〜8日に天然ガスの需要急増。
2月12日(金)の時点で、すでに値段が200%アップ!
この時点で、メキシコ政府は、200億ペソ(約1000億円)分の天然ガスを大型船2隻、他国から購入することを決断。のちにもう1隻追加。
2月13日(土)には、天然ガスの値段は10,000%アップしたらしい‼️
普段、天然ガスの値段は約3ドル/MMBTUあたりらしい。ロペス・オブラドール大統領いわく、もともと天然ガスはフラッキングの際に取れるのでコストが安いと。
アメリカからのメキシコへの天然ガス輸送の減少とその対応
2月14日(日)16%減。
2月15日(月)48%減。
2月16日(火)61%減。
2月17日(水)45%減。
一時はメキシコの32州のうち29州が停電になったらしい。停電していない都市でも、電力消費を減らすために計画停電したとか。チワワ州では120社の工場が稼働停止に。北部大規模停電は470万人に影響があったけれど、当日15日の午後1時半には70%が電気復活。17日(木)には99.79%が電気復活。大規模停電発生から5日後には100%復活。👏👏👏
こんな短期間でメキシコの電気復活ができた理由は、ネオリベラリズ時代に放置されていた石炭発電所、水力発電所、石油発電所などを至急、復活させてフル稼働させたためだと。現在、メキシコは自国で30,000MWの供給が可能になったらしい。
メキシコ政府の迅速な対応を、まさに肌で体感できた大規模停電!
ホントに素晴らしかった!👏👏👏
問題点!
CFEによると、前政権と前々政権で、アメリカとの天然ガス輸送契約18件、メキシコ内での輸送契約24件(下の画像のグリーンの枠)、アメリカとの天然ガス供給契約24件がなされ(ベージュの枠)、これらの契約でメキシコは毎年トータルで1350億ペソ(約6870億円、ネイビーの枠)を支払っているとのこと。
しかも、これらの供給量はメキシコが必要としている量よりはるかに多いものらしい。
輸入している天然ガス供給量に対し、メキシコが消費した天然ガス量(画像↑)
2018年 10%以下
2019年 20%
2020年 42%
そして、これらの契約期間は平均15〜25年。現政権では、とにかく致命的な契約は片っ端から再交渉して再契約、余った天然ガスは必死に売っているとのこと。しかも契約の中に、CFEは天然ガスの貯蔵倉庫への投資禁止らしい。😱
ネオリベラリズム時代の汚職の根は深そう。
メキシコは2年前にカナダの協力で水力発電所をリニューアル計画
ロペス・オブラドール政権は、すでに2年前に水力発電を得意とするカナダの協力を得て、ネオリベラリズム時代に放置された60の水力発電所をリニューアル計画済み!リニューアルすることで、倍の電力供給が可能だとか。
目指せ自給自足✨
¡Viva Mexico!
(メキシコ万歳!)
(メキシコ万歳!)
(popoちゃん)
ここファレスは、アメリカとの国境都市で、今回の大規模停電はテキサス州の影響をモロに受けたのですが、最近、ちょっとアメリカのことが心配。その理由の一つは、アメリカの郵便事情がすごく悪くなっている。2月4日にアメリカから日本に出した小荷物(First Class Package)が未だアメリカを出ていない。。。旦那さまいわく、出す時に、現在、郵便局は人員不足で、普通は4〜5日で届くが、最低2週間はかかると言われたと。あれからすでに3週間。日本の母からの郵便物もアメリカに届くのに1ヶ月くらいかかった。アメリカ国内で郵便配達が機能していないよう。旦那さまいわく、米国議会は、このひどい郵便事情の説明を郵便局に要求し、郵便局の責任者が議会に呼び出されたとラジオで言ってたそう。そして今回の大規模停電でテキサスは、電気、水の復活にかなり時間がかかったよう。なんだか今回初めてメキシコはアメリカより頼れる国かもっ?!と本気で思ってしまった。。。