メキシコ便り(133):次期大統領選挙でメキシコ史上初の女性大統領(モレナ党)が大勝利!(後編) ~クラウディア・シェインバウム次期大統領とロペス・オブラドール大統領の今後

 さて、前回のメキシコ大統領選挙のレポートの後編です。今回は、クラウディア・シェインバウム氏の簡単なご紹介、ロペス・オブラドール大統領との関係、今後のロペス・オブラドール大統領、popoちゃんのモヤモヤ独り言(長編)、最後にベテラン・ラテンアメリカ・ジャーナリストの伊高浩昭さんが出演され、メキシコ次期大統領についてお話されている動画を!今回、初めて伊高さんの存在を知ったのですが、このお方、元共同通信社のお方で50年間ラテンアメリカの取材、研究をやられているだけあり、本物ジャーナリストです!最後の動画、最初の30分はメキシコ次期大統領のこと、政策、今後の問題など話されていますので、お時間のある方は是非!メキシコの治安の悪さだけを誇張し報道する日本の大手のジャーナリストとは大違いです。
(popoちゃん💖)
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メキシコ便り(133):次期大統領選挙でメキシコ史上初の女性大統領(モレナ党)が大勝利!(後編) ~クラウディア・シェインバウム次期大統領とロペス・オブラドール大統領の今後

クラウディア・シェインバウムとは


メキシコ史上初の女性大統領クラウディア・シェインバウムは、エネルギーや環境、持続可能な開発に関する論文を100本以上と2冊の著書を書いた科学博士父は科学技術者、母は生物学者でUNAM大学の名誉教授。兄弟は物理学者という学者一家。(Wikiより)

クラウディア・シェインバウム次期大統領のツイート:我々は再び歴史を刻んだ。
3500万以上の票、ありがとう!


父方の祖父母はリトアニア人


シェインバウム氏はユダヤの家系の出身。おじいさまのストーリーがすごい!リトアニアで共産主義者として活躍していた父方の祖父は、リトアニア・ソビエト戦争後、3年間投獄に。当時、リトアニアはロシア帝国におけるユダヤ人の政治・労働活動の中心地だったそう。その後、兄弟と共に1920年代にリトアニアからキューバに移住し、キューバの共産党PPCに入党。が、まもなく好ましくない外国人としてメキシコ行きの船に乗せられ強制送還。その後、兄弟はメキシコの共産党PCMに入党。が1930年に労働争議で逮捕され投獄。二人は再び国外追放に直面。シェインバウム氏の祖父の兄弟は国外追放されましたが、祖父は地元当局にメキシコ人として名乗り国外追放を免れたらしい。😱(Jacobin)

この運命すごくないですか?popoちゃんは、この大統領選でシェインバウム氏の祖父のストーリーに一番強い感銘を受けました。もしあの時、シェインバウム氏の祖父がメキシコから国外追放されていたら、今のメキシコの歴史は大きく変わっていたことになります。😱



母方の祖父母


母方の祖父母は1940年代初頭にブルガリアのソフィアからホロコーストを逃れてメキシコにきたセファルディム(ユダヤ人)だったそう。シェインバウム氏の母はブリガリア生まれ。(wikiより)
ちなみに2000−2006年に大統領を務めた新自由主義のフォックス元大統領によって、両親がメキシコ人でなくても大統領になれるように憲法が改正されたとのこと。(Jacobin)

メキシコは昔から困った外国人の受け入れに寛容であるとロペス・オブラドール大統領は言っていましたが、まさに次期大統領のご家族、ご先祖さまはその恩恵を受けた感じですね!


ロペス・オブラドール大統領との関係


シェインバウム氏は学生時代から中道左派のPRD党(ロペス・オブラドール大統領も以前、この党に所属)政治運動に積極的に参加していたよう。2000年に当時のメキシコシティ市長(ロペス・オブラドール大統領)に環境局長に指名され、電気自動車登録センターの建設、バス、メトロバス、環状道路の立体化などの監督をしたらしい。wikiより)

ロペス・オブラドール大統領いわく、シェインバウム次期大統領は(環境に配慮した交通機関などの)建築の専門家なので、今後もっとメキシコでは公共事業が増え、雇用が増えるでしょうと言っていました。2011年、ロペス・オブラドール大統領とともにMORENA党を作り、ロペス・オブラドール大統領の大統領選挙運動にも尽力したよう。常にロペス・オブラドール大統領の側で後ろ姿を見ながら政治に携わってきたようです。ロペス・オブラドール大統領同様、シェインバウム氏も2018〜2023年メキシコシティ市長を務めました。メキシコではメキシコシティ市長が大統領になることが多いです。

ロペス・オブラドール大統領によると大統領がメキシコシティ市長(2000〜2005年)になった時一日の車の窃盗数は110〜120台だったと、そして大統領がメキシコシティ市長を終える頃には1日78台までに減らした。シェインバウム次期大統領がメキシコシティ市長時代(2018〜2023年)は1日12台まで減らしたとのこと。

1997年1月から2023年12月までのメキシコシティでの車両盗難月間1日平均件数
YouTubeより、以下同

そして殺人は大統領(メキシコシティ市長時代)は1日3人から1.8人に減。シェインバウム次期大統領は、カルテルを放置した前市長から引き続き2019〜2022年で44%減。1日2.3人にまで減少させたと功績を称えていました。

1997年から2023年のメキシコシティでの殺人数

次期大統領当選後、初めてロペス・オブラドール大統領に国立宮殿に招待された時の様子。入り口まで出てきて出迎えるなんて大統領らしい。写真だけでも仲の良さが伝わってきますね!一緒に一日150軒から200軒の家を訪問した時代もあったとか。


今後のロペス・オブラドール大統領


引退後、大統領はチャパス州のパレンケという大自然に囲まれたお家で執筆活動に励むらしい。政治界から一切身を引くということです。飛行機にも乗らないと。写真撮りもしないと。唯一の例外は、シェインバウム次期大統領が相談したい時は会うとのこと。大統領の奥様はメキシコシティに残り、大統領はパレンケでお一人暮らし。😱おそらく子供さん(未成年)の学校のためもあるかと思います。あと奥様はご自身のお仕事もあり。大統領はたまにメキシコシティに家族に会いに行くらしい。


機械翻訳+修正:「私は彼女をことをとても愛しています。」AMLOはチアパス州パレンケでベアトリス・グティエレス・ミュラーと住まず、メキシコシティに会いに行く予定。

大統領の引退後の1日はこんな感じだと語っていました。パレンケの大統領のお家はご両親からもらったもの。敷地面積15,000平方メートル、外周は450m。まず朝起きて、自分の敷地内を5周(5km)歩いて汗を流す。その後、シャワー、そして朝ごはん。その後、2時間の執筆活動、家の廊下をウロウロしコーヒーブレイク、そしてまた2時間の執筆活動、ランチ、ランチ後はハンモックで1〜1.5時間のシエスタ、そしてまたシャワー。(多分湿度が高いからだと思います。)2時間の執筆活動、休憩、2時間の執筆活動、その後は自然、鳥などの声に耳を傾けたり、夜空を見上げてお月さまや星を眺めて楽しんだりして過ごす。

執筆活動の内容はスペインに植民地化される前の先住民族らの社会、生活、道徳、価値観などを最低3年ほど研究し、その後、出版予定。メキシコの強さは先住民の文化から来ていて、いまだにメキシコ人の中で健在だという大統領。楽しみ♪😊

一年半前の写真ですが、パレンケの大統領のお家の前でお孫さんと撮った写真をご自身が公開。


popoちゃんの独り言(長編版)


最後にpopoちゃんがモヤモヤと独り言を。。。「頭脳明晰」「正直」「言うことなし」とロペス・オブラドール大統領から太鼓判をもらっているシェインバウム次期大統領は、おそらく汚職なしに、そつなく淡々と任務を遂げてくれるでしょう。きっと公害、汚染も減り、エコな綺麗なメキシコになるでしょう。そういえばメキシコシティに行った時、スーパーでプラスチックの買い物袋が禁止されてたり、プラスチックのストローが禁止されてたりしてたのは、きっとシェインバウム氏がメキシコシティ市長時代に行った政策だったのでしょう。

ただpopoちゃん的に一つだけ気になることがあります。

popoちゃんはシェインバウム次期大統領をロペス・オブラドール大統領ほど知りませんが、このお二人の話を聞いて感じる大きな違いは「愛」「温かさ」「寛容さ」。過去にシェインバウム次期大統領が喋るところを見るたびに感じていましたが、なんだか「冷淡」。ま、それを「冷静」と見る方もいるでしょう。大統領選で勝利した時に、初めてあんなに笑顔いっぱいのシェインバウム氏を見て少し柔らかくなったのかなぁと感じました。


今回シェインバウム氏が大統領選に勝ったことで、多くの若いメキシコ人女性は「高学歴」、「強くたくましい女性」に憧れそれを目指すでしょう。が、もしかしたらこれは結果的に将来の夫婦愛を育むことを妨げてしまうことになるのでは。。。?これがpopoちゃんの1番の懸念です。お隣アメリカは、女性が強いことが大変美德とされているようで、本来の「女性らしさ」に欠け、「強い女性」=「自己中な女性」になってしまっているように感じます。もちろんそうでない女性もたくさんいるでしょう。結局、夢を追うことは自分が最優先になってしまうからか。。。popoちゃんは彼女らに全く魅力を感じません。

シェインバウム氏は1987年にPRD党の創始者メンバーと結婚、2016年に離婚。2023年に学生時代の元彼と結婚。ラブラブのように見えますが。。。😑(過去のメキシコ大統領も大統領になる前に結婚するパターンが非常に多い。)

昨年、お二人が結婚した日の写真。シェインバウム氏が自身のツイートに公開。

ロペス・オブラドール大統領が研究される先住民の価値観に夫婦愛の大切さが含まれることを願い、メキシコの若者が正しい愛の道に導かれることを望むばかりです。🙏☺️🙏

ツイート機械翻訳+修正:アムロ(大統領)はパレンケでは軍やボディーガードなどの保護は受けず、(月々)2万5000〜3万ペソ(約22万円〜26万円)の年金をもらいます。

あと大統領はたくさんの本を書いているので、そちらの印税収入もあるとか。お金の管理は奥様がしているそうです!


最後に、元共同通信社、ラテンアメリカのベテラン・ジャーナリスト伊高浩昭さんをご紹介♪ 50年間ラテンアメリカの研究、取材などをされているようで、とても熟知されまともな解説をされています!お時間のある方は、最初の30分(メキシコの部分)だけでもご覧ください。クラウディア・シェインバウム次期大統領のことがよく解説されています。



🇲🇽¡Viva México!🇲🇽
ビバ・メヒコ
(メキシコ万歳!)

(popoちゃん💖)

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム7


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