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イラン、イラク、シリア、レバノンの首都を結ぶ、安全で敵意のない“歴史的なイラン・ランドブリッジ”の開通 ~イスラエルやアメリカ帝国主義者たちにとっての脅威~

竹下雅敏氏からの情報です。
 中東情勢に関する非常に興味深い記事を2つ紹介します。記事の冒頭にもあるように、シリア紛争は、シリア、ロシア、イラン、ヒズボラ側の勝利に終わりました。その関係で、“大混乱に陥っているのは、サウド家と、アメリカが支援する同盟”の側です。サウジアラビアは、生き残りをかけてムハンマド王子による大改革を断行しました。あのサウジアラビアが穏健なイスラム主義に回帰するという改革案で、普通に考えれば、ムハンマド王子の暗殺に終わる、あまりにも無謀な行為に思えます。しかし、サウジアラビアはそこまで追い込まれているとみてよいでしょう。
 アメリカの混乱は、ロシア疑惑に関するトランプ政権へのメディア攻撃からも明らかで、水面下では事実上の内戦状態です。フルフォード・レポートにもあったように、米軍部にすれば、軍産複合体内部で内戦が起こっていることを知られたくないわけで、そういう時によく用いられる手法が、危機や混乱を外に作り出すというものです。今回のトランプ大統領の、エルサレムをイスラエルの首都に認定するという発表は、まさにそのようなものです。トランプ政権を支持している軍部としては、自分たちにとって一番良いタイミングでアメリカを倒産させなければならず、そのために北朝鮮騒動も演出されていると見た方が良いと思います。
 記事では、アメリカによる“ダーイシュ陰謀”が破綻したために、“歴史的なイラン・ランドブリッジ”が今月実現したとのことです。イラン、イラク、シリア、レバノンの首都を結ぶ、“安全で敵意のない道路が初めて開通した”わけです。
 これは、イスラエルにとっての脅威であると同時に、ネオコンに代表されるアメリカ帝国主義者たちにとっての脅威でもあります。
 彼らの古いシナリオでは、ダーイシュを用いてシリアを倒し、次にレバノンそしてイランとの戦いでハルマゲドンに持ち込むつもりだったはずです。その際、ロシアには核による先制攻撃で勝利できるという甘い目論見だったと思います。ところが、9.11 以降にはっきりとした現実は、アメリカとその連合軍が“弱さといえばもう喜劇だ”という程に弱かったことです。アフガニスタンではタリバンに全く歯が立たず、現地司令官は次々にノイローゼになるという有り様です。
 一方のロシア、イラン、ヒズボラの強さ、シリア軍の勇敢さは驚嘆すべきもので、全く相手になりません。現状では、イスラエルはアメリカの支援なしには、レバノンにすら勝てないと思われています。
 フルフォード・レポートにもあったように、イスラエルの国防長官は、イランと戦争をする気はありません。イスラエルという国が消滅することがわかっているからです。このような状況で、今後イスラエルを中心とする緊張が高まるとみられているわけです。
 以前からお伝えしているように、ネタニヤフ氏は悪人ではありません。クシュナー氏もシオニストではありません。キッシンジャー博士が 10 年後にはイスラエルという国が消滅しているだろう と 予 言 し て い たことを思い出してください。トランプ外交を仕切っているキッシンジャー博士は、パレスチナ国家を樹立し、ゆくゆくはイスラエルを消滅させることを考えています。しかも、中東における大きな戦乱を起こさないように注意しながらです。この方針で動いているのが、ネタニヤフ首相、クシュナー氏、ムハンマド王子、そしてトランプ政権を支える軍人たちです。こうした戦略を知らされておらず、道化役を演じさせられているのがトランプ大統領です。万一、トランプ大統領が核のボタンを押す命令を出すと困るので、軍部は予め大統領の命令に従わないこともあると予防線を張っているわけです。
 今起こっていることは、以前からコメントしている様に、サウジアラビアの次はイスラエルに強い圧力がかかり、これまでの方針を転換せざるを得なくなるという事が起こっているのです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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恐れられていた'テヘランからベイルートへのランドブリッジ'が実現する中、ナスラッラー、"ダーイシュとの共謀"のかどでアメリカを非難
Tyler Durden
2017年11月23日
ZeroHedge

(前略)

2017年も終わろうとしている今、勝利しているのは、シリア-ヒズボラ-イラン同盟で、崩壊し、大混乱に陥っているのは、サウド家と、アメリカが支援する同盟のように見える。(中略)...

今週、ヒズボラ議長のハッサン・ナスラッラーは、またしても、シリア国内で、ISISを支援しているかどで、アメリカ合州国と同盟国を非難した。(中略)...

だがナスラッラーが"ダーイシュ陰謀"と呼ぶものの背後にある真実は一体何だろう? (中略)...アメリカの政策と戦略が展開している、こみいった内容を理解するには、今月起きた歴史的な "イラン・ランドブリッジ"実現の重要さを図解することが重要だ。

下記は、現在この地域の現場におり、紛争に関与している複数の高官をインタビューしたAl Rai Mediaの、中東を本拠とする主要な戦争特派員エリジャ・マグニエがものし、投稿した特電だ。

北東シリアのアメリカ緩衝地域とテヘランからベイルートへのランドブリッジ。地図出典: Stratfor

シリア軍と、その同盟が“シリア北東の町アブ・カマルの「イスラム国」”集団に勝利した後、1979年にイラン・イスラム共和国が宣言して以来、テヘラン、バグダッド、ダマスカスとベイルート間で、四カ国の首都とその国々の支配者にとって、安全で敵意のない道路が初めて開通した。

(中略)

2014年7月以来、イラクで、そしてこの日時の前にシリアで占領していた全ての都市を、現在、ISISは失った。従ってアメリカ軍のレバント地域駐留には何の法的理由もない。

(中略)

二国の主権に関わることなので、イラク-シリア道路(アルカイム-アブ・カマル)をアメリカ合州国はもはや阻止することは出来ない。

(以下略)
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アメリカ-ロシア戦争中間報告
(前略)

先週、反帝国陣営が、ソチでプーチン大統領とロウハニ大統領とエルドアン大統領とで会談し、大きな勝利を収めた。(中略)...彼らの最終声明は一度たりともアメリカに触れることはなかった。“必要欠くべからざる国”は、言及されないほど、全く重要でないと見なされているのだ。

(中略)

現在、テロリストを打ち破り、シリアで采配を振るうのは、ロシア、イラン、ヒズボラとトルコだ。

最後に、アメリカは、ダーイシュをダマスカスで権力の座につけることは不可能だと悟ると、連中はまずシリアを分割しようとし(代案B)、更に、イラクとシリアにクルド小国を樹立しようとした(代案C)。これらの計画が全て失敗し、アサドはロシアで、プーチンと抱擁し、イラン革命防衛隊特殊作戦部隊の司令官ソレイマーニー少将は、ダーイシュから解放しようとして、シリア最後の都市を散歩している。

現在、アメリカ指導者連中が、どれほど徹底的に屈辱を受け、あざ笑われ、殴打されたと感じているか、読者は想像できるだろうか? 憎悪され反抗されるのは大変なことだが、完全に無視されるのは実に辛いものだ!

(中略)

これを覚えておいでだろうか。

(中略)

現在、本物の権力は、こういう感じだ。

(中略)

シリアは勝利しており、いくら空爆しても、それは変えられない。それで、本当に獰猛であるように見せるかけるためだけに、イスラエルは現在、イスラエルとヒズボラとの戦争となった場合、ハサン・ナスラッラー議長は標的になるとも言っている。(中略)...

ベイルートからの、クスクス笑いの声が聞こえておられるだろうか?

ワシントンDCとリヤドとエルサレムの連中が、はっきり聞き取っているのは、遅かれ早かれ、連中は、それについて何かせざるを得なくなるということだが、その“何か”が、この“親切の枢軸”が、それで有名になった、いつもの無意味な大虐殺だというのが何より恐ろしい。

(中略)

この戦争は終結からは程遠く、まだ頂点にすら達していないと思うし、物事は、再度良くなる前に、まず、より酷くなるものだ。だが結局のところ、親切の枢軸が比較的そう遠からぬ将来に完敗するだろうことについて、私はとても楽観的だ。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/progress-report-on-the-us-russian-war/

(以下略)

シリア、ロシアとイランは外交、アメリカと同盟諸国は戦争推進 …アメリカが尊重すべきはシリアとの和解、イスラエルはパレスチナの人々と和解

竹下雅敏氏からの情報です。
 トランプ大統領が、トルコのエルドアン大統領に、シリアのクルド人武装組織(YPG)への武器提供を停止すると約束したようです。もはや、アメリカが何をしたいのかがよくわからない状況になってきています。これは、彼ら自身がどうしていいかわからないからのようで、下の記事では、“現在、失敗した政策の代替策を見出そうとして必死の努力をしている”とあります。
 今回の約束で、アメリカはクルド人独立国家「クルディスタン」の建設を諦めたことがわかります。取り敢えずの中東政策として、マティス国防長官は、米軍が出来るだけ長くシリアに留まるつもりでいるようです。記事では、和平実現をダメにしたがっている勢力がいるとありますが、マティス国防長官はその1人だと思います。大規模な戦争は望んでいませんが、和平が実現すると米軍が駐留する理由がなくなってしまいます。要するに、彼は紛争が飯の種だと思っているわけです。
 サウジアラビアでハザール・マフィアの粛清が起こっていますが、明らかにトランプ政権と協調して行われています。この政変と並行して、サウジアラビアはレバノンに対する圧力をかけ、中東でイランが勢力を拡大するのを牽制しようとしているようです。ところが、マティス国防長官は、レバノン、イランと戦争をする気は全くないようです。アメリカにすれば、ロシア、イラン、トルコの協力関係は甚だ具合が悪いようで、なんとかこの関係に楔を打ち込みたいというところから、トランプ大統領はエルドアン大統領の機嫌をとる約束をしたのではないでしょうか。
 しかし、エルドアン大統領のアメリカに対する不信はそう簡単には消えないでしょう。ロシアは、アメリカのシリア駐留が違法だとはっきりと言っています。最後の記事を見ると、プーチン大統領は、国際法を守らない連中に対しては、力ずくでもそれを守らせるという意思を示しているように見えます。
 アメリカは、シリアの主権を尊重しなければならないでしょう。そしてイスラエルは、国として存続したければ、パレスチナの人々と和解するよりないと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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米大統領、シリアのクルド人組織への武器供与停止を約束-トルコ外相
引用元)
トランプ米大統領は24日、トルコのエルドアン大統領と電話会談し、シリアのクルド人武装組織への武器提供を停止すると表明した。トルコのチャブシオール外相が記者会見で明らかにしたもので、両国の関係悪化を招いてきた米国の政策が終わることになる。

(中略)

 ホワイトハウスは、今回の変更は「われわれの従来の政策に沿ったものだ」と指摘。「『イスラム国(IS)』が首都と称する都市が米国が支援する勢力の手に陥落したのを受けた戦闘の新局面を反映したものだ」と説明した。
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‘トルコとの関係悪化と失敗したシリア政策修復を狙ってクルド人を裏切るアメリカ’
(前略)

クルド人支援を撤回するというトランプの意図は、ロシアによる直接の強力な介入によって達成された最近の(中略)...失敗しているアメリカ対シリア政策“修正”の取り組みの一環だと専門家たちは考えている。(中略)...

“シリアで起きているのは、基本的にアメリカ外交政策の失敗なのです。ワシントンは、宗教狂信者連中支援で、サウジアラビアと組んだのです。ところが、ロシアとイランと、レバノンのヒズボラの介入で、これら勢力がいわゆる「イスラム国」を打ち破り、宗教狂信者連中が負けたので、アメリカ政策は、現在、失敗した政策の代替策を見出そうとして必死の努力をしているのです” 歴史学者のジェラルド・ホーンは説明する。

(中略)

“多数のトルコ軍部隊が北シリアに進軍しており、ワシントンはシリアからの撤退を拒否するだろうトルコ軍部隊とより密接に連携する可能性があります”(中略)...ワシントンには、これ[和平実現]を駄目にしたがっている勢力がいます。彼らは紛争の解決を見たいと思っておらず、それが危険なのです。”

(以下略)
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シリア、ロシアとイランは外交に移行、一方アメリカと同盟諸国は戦争を推進
Finian Cunningham
2017年11月21日

(前略)

テロ集団が駆逐されつつあるにもかかわらず、先週、ジェームズ・マティス国防長官は、アメリカ軍はシリアに留まるつもりだと述べた。

(中略)

アメリカ軍の新たな目標は“ISIS 2.0”の出現を防ぐことだとマティスは述べた。

(中略)

現地アメリカ軍の拡張は、11月28日に再開するジュネーブ和平交渉が、“影響力”を得られるようにするためだとマティスは述べた。

(中略)

これが示唆しているのは、ワシントンがシリア領土の違法軍事占領を、政治プロセスに影響を与える手段として利用しているということだ。

(中略)

しかし、一層不吉なのは、地域全体でのアメリカ軍強化という状況だ(中略)...サウジアラビアとイスラエルが、直接、あるいは、レバノンとイエメン経由で、イランとの対決を推進しており、シリアでの軍事駐留拡張は、戦争は終結から程遠いことを示している。逆にこれは、更に壊滅的な地域戦争の前兆かも知れない。

(以下略)

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海兵隊がCIA本部に突入したと国防総省情報筋が確認 /イスラエルは国家存亡の危機

竹下雅敏氏からの情報です。
 フルフォードレポートの冒頭で、海兵隊がCIA本部に突入したという情報を国防総省情報筋が確認していると言っています。これはかなり大きなことで、しばらくするとメディアの報道のあり方などが変化してくるかも知れません。“待ち望まれていた…一斉検挙が始まった”とあります。
 記事では、イスラエルが生き残りをかけて、“サウジアラビアのようなアラブ国家と同盟を形成しようと必死になっている”とあります。確かに今の状況は、イスラエルにとって国家存亡の危機と言えます。アメリカが参戦しない以上、レバノン、イランとの戦いでイスラエルに勝ち目はありません。彼らが生き残ろうとすれば、パレスチナの人々を隣人と認め、和平に達する以外に道はありません。いずれ世界中の人々は、アルカイダやダーイシュといったテロリストが、アメリカ、イスラエルによって作られた事を認識するようになるでしょう。そしてイスラエルが行ってきた信じられないほどの悪事の実態を知ることになります。どちらにしても、イスラエルが国家として存続出来るとは思えません。
 イスラエルの背後にいるのがイギリスであり、ロスチャイルド家であるのはほぼ常識なので、真相が暴露された暁には、ロスチャイルド家は一族として存続するのは難しいかも知れないと思ってしまいます。
 そうした事を一番よく理解しているのは、おそらく彼らでしょう。なので“このプロセスを脱線させようと”して、彼らが第三次大戦を始めようと画策することは、容易に考えられます。ただ、これをすると、彼らはより高い力によって処刑されるだろうと思います。すでにされたのかも知れません。
 明るい見通しとしては、今朝の10時30分頃のことですが、イスラエルのネタニヤフ首相とイスラエル軍の代表、そして、イランのハーメネイー氏、ヒズボラの指導者ハッサン・ナスラーラ師がプラズマ体で私のところにやって来ました。もちろん、彼らが、肉体のレベルでこのことを認識しているとは思えません。しかし、プラズマレベルとは言え、午前中の出来事で互いに和解が成立しているとなると、今後、現実世界ではっきりとした事実として、この方向性が現れて来るものと思われます。
 少なくとも私の感覚では、中東における危機は過ぎ去ったと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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フルフォードレポート英語版(11/21)
転載元)
西側の邪悪となった悪魔ハザール徒党の掃討は止められない速度で加速している。最も重要なことは、国防総省情報筋が、海兵隊が先週、CIA本部を襲ったと言う複数のインターネット報告を確認していることである。目的の一つは、グーグルやフェイスブックなどのマスメディアを大規模マインドコントロールに変えたCIAグループの「マネシツグミ」作戦を止めることであったと、NSA情報筋は言う。

大統領ジョン・F・ケネディを殺害したグループを引き継ぐ者達は検挙されたと、国防総省情報源は言う。「司法省と特別顧問ロバート・ミュラーは超過勤務をしており、極秘起訴者は2,000人を超える可能性がある」と国防総省筋は言う。

ジンバブエの独裁者ロバート・ムガベの廃除とイスラエルの悪魔主義首相ベンジャミン・ネタニヤフの廃除と同様に、9/11に関与した全てのサウジ王室と軍隊の掃討と相いまったこれ他の動きは、待ち望まれていた世界中の徒党の逮捕と一斉検挙が始まったことは疑いようがない。

ロスチャイルド/サックス・ゴータ家グループもまた、欧州の支配を失っている。ドイツでは、首相アンジェラ・メルケル(ヒットラーの娘)は新政府の樹立に失敗した。

(中略)

ロスチャイルドは第三次世界大戦を始めることでこのプロセスを脱線させよとすることを諦めるよう警告されてきたと、CIAと国防総省情報筋は言う。ロスチャイルドのワデッソン邸宅上級の空中衝突はイランとの戦争から手を引かせる警告かもしれないと、国防総省情報筋は言っている。

(中略)

黙示的計画が妄想であることに気付いたイスラエル人は今、その生き残りを確実にするためにサウジアラビアのようなアラブ国家と同盟を形成しようと必死になっている。

(以下略)

オイルマネーのドル決済停止が始まり、通貨戦争は激化する ~ドル覇権の終わり~

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭の動画は、現在起こっているサウジアラビアのクーデターとその関連の情報に関しての説明ですが、私もほぼ同様に考えています。フルフォードレポートでは、ロシアが今年中に、金に裏付けられた通貨を発行するということでした。下の記事でも、中国が今年末には、金に裏付けられた自国通貨「ユアン」で、原油先物市場での取引を行うことを決定しているとあります。これらの事は、ドル覇権の終わりを意味します。
 マックス・カイザー氏は、ドル覇権の維持を望む勢力は、“戦うこともなしに、米ドルの覇権を諦めるようなことはしない”として、“日本と中国の間で…あるいは北朝鮮との戦争を始めるかも知れない”と言っています。これはこの通りで、イスラエルに脅されているトランプ大統領の過激な発言から、このことがよくわかります。
 トランプ大統領の発言には、米軍部もほとほと困っているらしく、大統領と軍部の間に発言の食い違いが目立ちます。米軍は、北朝鮮との戦争を全く考えていません。これはトランプ大統領も同様です。中国との戦争も考えていないでしょう。ただ、彼らは現在起こっている通貨戦争で、出来るだけ良いポジションを取るために、戦争を脅しの道具として使っているのは間違いありません。日本はそうした脅しで、まんまと巨額資金をかすめ取られています。どうやら、日本政府はアメリカにこれ以上与えるお金が無くなってきているようです。
 ドル覇権を維持しようとしている連中は、中東でも戦争を起こそうとしているようです。現在、サウジアラビアがレバノンやイランに対して戦争の準備をしているとも言える発言を繰り返していることからも、そのことがわかります。ただ、これは以前からコメントしていたように、サウジアラビアの次はイスラエルという流れに直結します。緊張がエスカレートすると、イスラエル存亡の危機につながります。なぜなら、アメリカの支援なしに、イスラエルがレバノンやイランに勝てるはずがないからです。勝負は最終段階に入ってきたという感じです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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サウジアラビアのクーデターと迫るオイル・株の大暴落・中央銀行の廃止と国家紙幣発行へ
配信元)
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中国のペトロ・ユアンが軍産複合体によって支援されている米ペトロ・ダラーに挑戦し始めると、通貨戦争が激化
転載元)
(前略)

中国は原油先物市場での新たな取引を金に裏付けされた自国通貨「ユアン」で行うことを決定している。これは世界経済の力学に大きな変化をもたらす。中国は今年末にはペトロ・ユアンを立ちあげる準備をしており、これは世界の準備通貨としての米ドルに脅威を与えよう。

(中略)

原油の最大輸入国である中国(米国の債務を世界でもっとも大量に保有している)と世界でも最大級の原油輸出国であるロシアはペトロ・ダラーをうっちゃって、ペトロ・ユアンを使うことに同意した。ワシントンの敵国であるイランやベネズエラ、さらには、インドネシア(目下のところ、ワシントン政府のリストには記載されてはいないが)、等を含めて、幾つかの国家が原油の決済で米ドルからペトロ・ユアンに移行することに関心を示していることから、ペトロ・ユアンは全世界に覇権を行使する米ドルにとっては脅威となる。

(中略)

「カイザーリポート」のマックス・カイザーはRTニュースのインタビューを受けて、

(中略)

「多分、彼らは日本と中国の間で戦争を引き起こすだろう。あるいは、北朝鮮との戦争を始めるかも知れない。米ドルを世界の準備通貨の座に維持するためであったら彼らは何だって実行するだろう」

(中略)

われわれは誰もが近い将来の数か月、あるいは、数年間注意深く観察し、米ドルの優位性を維持するためにワシントン政府がどこまで深入りするのかを見極めたいと思う。

(以下略)

[ マスコミに載らない海外記事 ]ワシントンのクルディスタン計画を出し抜いたモスクワ

 10/17時事ブログでは「アメリカ、イスラエルは、来年の始めには、クルド人独立国家「クルディスタン」の建設を諦めるのではないか」との見解でしたが、10/18、ロシアが、この大クルディスタン計画に王手をかけていたようです。シリア・クルド地域のエネルギー支配権に影響力を持つことで、ロシアがこの地域の敵対関係を一変させてしまいました。
 ロシアの巨大国営企業ロスネフチは、イラク・クルディスタンの主要石油パイプラインの支配権を購入することに合意し、自治地域への投資を40億ドルに増やすと発表しました。クルド・パイプラインに対する35億ドルの投資に加えて、地域クルド政府に12億ドル貸し付け、この地域の最大外国投資家になったのです。
 10/19には、アメリカが訓練し、兵器も供給していたクルド人のシリア民主軍(SDF)が、自分たちが支配していたシリア最大の豊富なガス田を、ロシア地上部隊に引き渡すという驚きの取引が行われ、続いてロシアは、引き受けたガス田の支配権をシリアのダマスカス政府に返還する、と発表しました。
10/25、イラクのハイダル・アバーディ首相と、トルコのエルドアン大統領との会談は、両国間の画期的な雪解けとなり、イラク・ガスについては、今やトルコは、ロシアの後ろ盾を持つシリアと友好的な交渉をせざるを得ない状況です。
 先般のカタール包囲網が失敗したことも記憶に新しく、「今やカタールは、サウジアラビアが反対する新たな地政学同盟、イラン、トルコ、ロシアと中国と協力している」と鮮やかな変化を遂げています。
 そして現在、サウジアラビアは粛清の最中。大クルディスタン計画は、計画倒れに終わったようです。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ワシントンのクルディスタン計画を出し抜いたモスクワ
 (前略)9月、イラクのクルド人は、どうやらキルクーク内と周辺のイラク国内で最も豊かな油田のいくつかを支配するはずの独立クルディスタン創設に圧倒的多数で賛成したようだった。一ヶ月後の現在、アメリカとイスラエルが支援するクルド指導者、マスード・バルザニは、イラク・クルド議会での深刻な権力喪失に直面している。(中略)進展の中心にいるのは、ロシアとロシア国営巨大石油企業ロスネフチだ。
(中略)
イギリスとフランスが、(中略)崩壊するオスマン帝国の、石油豊富な土地を切り取って以来、クルド人として知られている民族は、イラン、イラク、シリアとトルコの国境で、意図的に分断された。一つのクルド国家を今作れば、地域全体、さらにはその外まで不安定化させるはずなのだ。(中略)
アメリカとイスラエルが、人口約2300万人の大クルディスタンの前身として、イラク国内に独立クルド国家を形成することに成功していればイラン、イラク、シリアからトルコに至る地域全体を、2003年に、サダム・フセインが大量破壊兵器を保有しているという偽の証拠をでっち上げて以来、ペンタゴン・ネオコンが涎がでるほど望んでいる実に巨大な戦争に陥れていたはずなのだ。


一カ月後…

一カ月後、イラク・クルドの光景は一体どれほど変わっただろう。

(中略)
ロシアの石油地政学G
ここ数ヶ月、イラクとシリア・クルド地域の地政学的エネルギー地帯での戦略的変動を起こしている、ほとんど目立たないながら、極めて重要な要素は、ロシア、具体的にはロシアの巨大国営企業ロスネフチだ。

9月25日のイラク・クルド人住民投票のすぐ後、(中略)ロスネフチCEOイーゴリ・セチンは、ロスネフチがイラク・クルディスタンの主要石油パイプラインの支配権を購入することに合意し、自治地域への投資を40億ドルに増やすと発表した。

(中略)クルド・パイプラインに対する35億ドルの投資に加えて、ロスネフチは、今年早々、財政危機緩和のため、地域クルド政府に、12億ドル貸しており、ロシアは、イラク・クルド地域における非常に大きな最大外国投資家となっている。

ベイルートのアルマスダル・ニュースの報道によれば、同日、10月19日、石油とガスが豊富なシリア・デリゾール州で継続中の戦争で、アメリカの兵器と訓練によって大いに支援されていたクルド人のシリア民主軍(SDF)が、豊富なガス田を、ロシア地上部隊の兵士に引き渡すという、驚きの取り引きをした。

クルドのSDFが、9月23日に、ISISから支配権を奪ったばかりのアルタビヤ・ガス田を引き渡すことに同意したという報道は、シリアとイラク両国での石油とガス開発、もちろん、クルドでの開発においても、ロシアの小さいとは言いがたい役割を示唆している。(中略)ロシアは、支配権をシリアのダマスカス政府に返還する予定だという。(中略)
10月25日、イラクのハイダル・アル=アバーディ首相は、アンカラで、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談したが、これは両国間の大きな雪解けだ。
(中略)ワシントンの地政学的愚行と、ネオコンの戦争熱が、従来、地政学的な敵だった国々を、わずか三年前には到底想像できなかった形で協力させるよう追いやったのだ。

ロシアは、地政学チェスの戦いを抜け目なく演じたのだ。(中略)イラク・ガスについて、今やトルコは、ロスネフチと、ロシアの支援で、バッシャール・アル・アサドがしっかり定着している中、ダマスカスと交渉しなければならない。そして、トルコはそうしているように見える。(中略)
ワシントンにとっての更なる失点は、カタールを巡る展開だ。(中略)“アラブNATO”は(中略)元湾岸協力会議の同盟国で、(中略)カタールに対して経済制裁を課した。(中略)今やカタールは、サウジアラビアが反対する新たな地政学同盟、イラン、トルコ、ロシアと中国と協力している。

ロシアは、イラクとシリアのクルド地域の真ん中に身を置き、大クルディスタンとNATOが支配する大中東という英米とイスラエルの計画に対する鮮やかな政治クーデターをなし遂げたのだ。

王手! ワシントン。あなた方は中東を失ったのだ。

(以下略)