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ニュージーランド離脱で“TPPは事実上の崩壊”確定…TPP対策本部は絶句

竹下雅敏氏からの情報です。
 ニュージーランドで9年ぶりに政権が交代することになり、ニュージーランドはTPPから離脱することになるようです。日本はアメリカが抜けた後、米国を除いた11カ国での発効に積極的でしたが、ニュージーランドが離脱するとなると、“TPPは事実上の崩壊”が確定したと言えるでしょう。
 “TPP絶対反対”と選挙で公約しておきながら、政権を取ると、どの国よりも積極的にTPPを推進するという、とんでもない安倍政権でしたが、最後はこのザマです。アベノミクスも失敗。北朝鮮問題は“頭を抱える”レベルの愚かさ。あべぴょんが総理大臣になってから、お友達以外に良くなったことが何か1つでもあるのでしょうか?
 反知性のあべぴょんが生み出したものといえば、大量の“おとなの塚本幼稚園児”ぐらいなもの。まさに、“お前が国難”。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ニュージランドがTPP離脱へ!新政権の公約にTPP離脱!旗振り役の消失に日本政府は衝撃!
引用元)
ニュージランドがTPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱をすることになりました。ニュージランドはTPPの旗振り役で、昨年まではアメリカ抜きのTPPにも積極的に動いていた国です。

しかしながら、TPP見直しを公約に掲げた新政権誕生し、TPP離脱の方向が確定的となります。日本政府としてはTPP推進派のニュージランドと協調する形でアメリカ抜きのTPPをやりたかっただけに、今回の離脱に衝撃が走っていると報じられていました。

アメリカとニュージランドというTPPの推進派が消えたことで、TPPは事実上の崩壊になったと言えるでしょう。日本政府はまだアメリカ抜きのTPPを諦めていないようですが、ニュージランドが居なくなったことで他にも離脱する国が相次ぐことになりそうです。

創始国の波乱 痛手 TPP、日本「NZ抜きでも」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO2246231019102017FF2000/
 環太平洋経済連携協定(TPP)の創始国、ニュージーランドの政権交代により、TPPの合意内容の一部に反対する労働党と新興政党NZファーストによる連立政権が誕生する。米国を除いた11カ国での発効に、最も積極的だったNZが一線から退くことで、ともに交渉を主導してきた日本政府に大きな痛手となることは間違いない。

(中略)



(以下略)

NWO(新世界秩序)という視点なしに論じる事が出来ないTPP 〜トランプ政権の保護貿易に批判的なスプートニク 自由貿易は善か?〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 スプートニクのTPP関連の記事を見ると、基本的に自由貿易=善というスタンスに見えます。したがって、トランプ政権の保護貿易には批判的な意見のようです。
 TPPが問題なのはISD条項に見られるように、企業の利益のみを考えていて、労働者の利益が視野に入っていないことです。NWO(新世界秩序)という視点なしにTPPを論じる事は出来ないはずですが、まったくそういう視点にかけています。
 さらに一歩踏み込んで、自由貿易なるものが正しい価値観なのかどうかも疑ってみる必要があるのではないでしょうか。常識で考えても、圧倒的な資本、技術、教育を持つ国と、それらを持たない国が自由貿易の名のもとに競争したら、何が起きるかは誰でもわかることではないでしょうか。すべての国が不正を行わず、しかも富を分かち合うというのならば、百歩譲って自由貿易もありかと思います。
 しかし、そうした理想的な状態でも、私は、自由貿易に疑念があります。自由貿易推進派が大切にしているのは、何でしょうか。私はお金だと思います。環境でもないし、そこに生きる人々でもないし、また彼らが守っている文化でもありません。そこに生きている人々を守れないような貿易協定なら、ない方が良いのではないでしょうか。
 下の記事にあるように、いずれロボットが労働の肩代わりをするようになります。高齢化社会の危機にある日本では、最も早くこうした状況に適応するのではないかと思います。しかし、そうした社会で人々が豊かに生きられるとすれば、人工知能やロボットが生み出した富を、国民が分かち合う社会システムを確立した場合でしかありません。
 労働を人工知能とロボットが行い、人々が必要とする基本的な品々はロボットが作る社会になった時に、自由貿易にどれほどの意味があるのでしょうか。もっと言うと、コーリー・グッド氏の言うフリーエネルギーとレプリケーターを人類が手にした時、いわゆるTPPのような自由貿易にどのような意味があるのでしょう。
 こうした根本的な問いかけなしに、単なる自由貿易=善という立場で議論されていることに、とても強い違和感があります。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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スパイサー米・大統領報道官、日本などへTPP離脱通知
転載元)
トランプ米政権は30日、環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を通知する書簡を、日本を含む参加11カ国に送った。スパイサー米大統領報道官が記者会見で発表した。

通知は「米国はTPPによって生じる法的な義務を一切負わない」としている。トランプ政権はTPPに代わり、貿易政策の柱に2国間の通商協定を据えており、日本にも新たな協定の締結を要求する見通しだ。

トランプ大統領は23日、TPPから「永久に離脱」し、日本などの参加国に通知するとした大統領令にホワイトハウスで署名した。共同通信が報じた。


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日本企業を待ち受けるのは米市場での莫大な損失
転載元)
タチヤナ フロニ
日本政府は米国の環太平洋経済連携協定(TPP)からの最終的な離脱を受け、将来的に貿易交渉を行う新たな貿易機関創設の検討に入った。これは日本企業が巨額の損失をこうむることを覚悟し、その代わりとなるものを探していることを意味しているのだろうか?

日本に関する専門家で、世界経済国際関係研究所のエコノミスト、エレーナ・レオンティエワ氏はこの件について「スプートニク」のインタビューで次のような見解を表した-

(中略)…トランプ氏は、米市場に自動車を供給することになる工場がメキシコで建設されていることに大きな不満を抱いている。だが工場の建設は日本企業にとっては必要だ。トヨタ、日産、そして恐らくホンダにとって。そしてもし何かがこれを妨げるとしたら、これらの日本企業のパートナーシップにとってこれは莫大な損失となるだろう。現時点で米国には10の日本の工場があり、それらはデトロイトと非常にうまく競合している。米国では米国車よりも日本車の方が売れている。デトロイトはかつて『フォード』と『クライスラー』があった時、米産業の中核地だった。だがこれは米市場で日本企業によって行われたことの結果だ。だが日本企業が今米国でやろうとしていることは、失われる可能性がある。

(中略) 

(中略)例えば日本企業がインドネシア、タイ、また中国で組み立てラインを建設したとする。ユニットや部品は日本企業から供給される。このような連鎖はすでにずいぶん前に世界中で構築されており、それは自動車業界だけでなく、電子業界や、繊維業界でさえも同じだ。例えば、イタリアや日本のデザイナーたちのパターンがミャンマーで縫われている。なぜならミャンマーでは縫い賃が安いからだ。だがその後は日本製、イタリア製として売られる。この資本の流れと分業はずいぶん前から全世界の貿易における主要傾向となっている。トランプ大統領が提案しているものは、米経済をこれらの傾向から孤立させるだろう。なぜなら現在中国から輸出されているジーンズやTシャツが米国で生産されたら、これは高価で不採算なプロセスとなるからだ。米国の繊維産業は、米国人のための新たな雇用ではなく、縫製工程の自動化の可能性を模索することになる。このように、これは米経済にとっていかなる利益もない。」

(以下略) 

トランプが阻止したTPPと、日本人における世界情勢に対する無知

竹下雅敏氏からの情報です。
 トランプ大統領のTPP離脱によって、“グローバリストが固めてきた世界の一角が音をたてて崩れた”というのは、その通りではないでしょうか。記事の文末では、こうした劇的な変化が、なぜか日本人だけにはそれが伝わらないとあります。
 私もツイートなどを見ていて、相当な知識人で優れた論評をしている人が、こと世界情勢に関しては全くとんちんかんであるのを、よく見ています。むしろ世界情勢に関して正確な認識をしているのは、いわゆる陰謀論者と呼ばれている人たちです。私から見れば、世界の悪の中枢にイルミナティが居るのは明らかだと思いますが、こうしたことが、いわゆる常識のある人には陰謀論に映るようです。
 反トランプデモで、マドンナに代表される歌手や俳優がトランプ大統領に対して強固な抵抗をしていますが、私から見れば、彼らがイルミナティのメンバーであるという証拠でしかありません。要するに、ピザゲイト事件が暴かれると、彼ら自身が捕まってしまうわけです。マドンナやレディ・ガガが悪魔崇拝者であることは明らかで、このような連中がトランプ大統領の人権侵害を批判しています。しかし無知な人には、こうした悪魔崇拝者の偽善が正義に見えるようです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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トランプ、TPPを阻止する
転載元)
 しばらく留守にしていてアップできませんでしたが、この間の最も重要なニュースといえば、トランプが公約を果たして、TPPから離脱し、事実上この条約の息の根を止めたことです。

(中略)...  
 トランプは「この問題については長いこと議論してきた。私たちがやったこと(離脱)はアメリカの労働者にとってすばらしいことだ」と述べていますが、アメリカだけでなく、参加各国の労働者すべてにとって素晴らしいことです。なぜならTPPはグローバリストによる、大企業をさらに太らせるための商取引きルールだからです。どの国も(オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム、アメリカ)国民に何も知らせずTPP参加を決め、密室で議論を進めてきたため、国民の強い反対運動が起きていました(特に農業など生産部門から)。

 それを、他ならぬグローバリストの巣窟・アメリカの新大統領が就任三日目につぶしてくれたのだから、劇的展開です。グローバリストが固めてきた世界の一角が音を立てて崩れたと感じざるを得ません。

 またTPPは中国を除外することで、中国への経済的ダメージを狙っていたことから、中国側はこれに対抗してアジア太平洋自由貿易地域条約(FTAAP)を進めてきましたが、これも発効させる必要がなくなったわけです。もっとも、トランプは中国からの輸入品には高い関税をかけるとも述べていますが、具体的なことはまだこれから。

(中略)...
日本政府の対応は

 安倍総理大臣は26日の衆議院予算委員会で、TPP協定への理解を粘り強く働きかける考えを示しながらも、「日米の間でどのような経済連携の関係がよいかも見据えながら議論していきたい」と述べ、アメリカとの間でFTA=自由貿易協定や、EPA=経済連携協定の締結に向けた交渉を行うことに含みを持たせました。ただ、政府内では、アメリカとの2国間の交渉になれば、大きな譲歩を迫られることになりかねないなどとして、あくまでも多国間の経済連携を目指すべきだという意見が出ています。また、トランプ政権は、交渉に時間がかかるFTAなどより、自動車など個別の分野で目に見える成果を挙げようとしてくるのではないかという見方も出ています。このため政府は、2月上旬に行う方向で最終調整している日米首脳会談でのトランプ大統領の出方も見極めたうえで、2国間の交渉に応じるかどうか慎重に検討することにしています。

(中略)...
日本の動き

 国会で承認 関連法案も成立
 TPP協定は(2016年)12月9日午後開かれた参議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決、承認されました。あわせて、関連法も可決、成立しました。本会議の討論で、自民党は「協定は、国内のサービス業、製造業だけでなく、農林水産業も活性化させることができ、わが国の経済成長に大きく資するものだ」と述べました。一方、民進党は「安倍総理大臣は『TPPは国家100年の計だ』と言っているが、アメリカのトランプ次期大統領の離脱宣言で、発効する可能性はほとんどゼロで、今となってはまったくの独りよがりに過ぎない」と述べました。そして、採決が行われた結果、TPP協定は、自民・公明両党と日本維新の会、日本のこころを大切にする党などの賛成多数で可決・承認されました。あわせて関連法も可決・成立しました。

関連法案とは

 TPP協定の国会承認とあわせて、11の関連する改正法を束ねた法律が成立しました。この中には、▽牛肉や豚肉の生産者が全体で赤字経営になった場合に、赤字額を補てんする制度の拡充などを盛り込んだ改正法、▽牛肉や豚肉などの輸入が急増したときに国内の生産者への影響を抑えるため、一定の輸入量を超えれば関税を引き上げる「セーフガード」を発動する手続きを定めた改正法、▽小説や音楽などの著作権について、現在は原則、作者の死後「50年間」となっている保護期間を「70年間」に延長する改正法などが含まれています。ほとんどの法律はTPPの発効が条件となっているため、当面、施行の見通しは立っていません。

発効の条件

 日本やアメリカなど12か国が参加したTPP協定の署名式は、日本時間の2月4日、協定文書のとりまとめ役を務めたニュージーランドのオークランドで行われました。各国は、現在、協定の発効に向けて国内手続きを進めています。TPP協定は、署名から2年以内に参加する12の国すべてが議会の承認など国内手続きを終えれば発効します。しかし、2年以内にこうした手続きを終えることができなかった場合には、12か国のGDP=国内総生産の85%以上を占める少なくとも6か国が手続きを終えれば、その時点から60日後に協定が発効する仕組みになっています。日本のGDPが17.7%、アメリカが60.4%と、この2国だけで加盟国の全体の78%に達するため、日本とアメリカのほかにGDPが比較的大きな4か国が手続きを順調に終えれば、TPPは2018年の4月に発効することになります。

 「積極推進」の国々には、政治家や圧力団体などグローバリストの狗がもぐりこんでいたことが想像される記事です(そもそも力のない弱小国が大規模な貿易協定に参加しても、彼らはいずれ大国に食われ、さらに経済が衰退する)。2018年4月に発効を予定していたというのは、推進派がヒラリー当選を前提にしていたからで、そこにTPP反対を表明してトランプ叩きが始まったのです。しかし局面を変えられないと見ると、退任間際のオバマに指示して協定発効を急がせ(失敗)、一方ではトランプ就任直前に情報機関による異例の発表(ロシアが大統領選挙で暗躍していた、など)をさせるなど、常識では考えられない最後の悪あがきをくり返しました。常識というのは、普通、旧大統領は新大統領がうまく国を導いていけるように、あらゆる協力を惜しまないものだからですが、オバマの行動はプーチンが批判したほど異常でした。

 この数年間のアメリカの政治情勢がいかに激しく、そして劇的な変化をとげたか(今も変化しつつある)ということは、世界情勢ウオッチャーはみな感じているでしょう。・・・でも日本人だけにはそれが伝わらない。それは反戦・反原発・反TPPの市民でさえマスコミ情報に頼っているからです。

 なお、ちなみにトランプは「(ウソをつかない)新しいメディアが必要だ」とも述べています。私の希望としては「報道倫理法」などをつくり、事実確認が取れない記事、明らかなウソを流したメディアを罰し、発行停止とか3度やると会社解散とかして欲しいな。これを「過激な要求」と思う人は歴史を知らないから。私たちは、ウソ情報を広めて日本を戦争に駆り立てたのも新聞でした。それを忘れて報道を頭から信じている市民は、同じように今もだまされているのです。2017.1.29

[Sputnik]米TPP離脱、安倍首相の敗北-米メデイア

竹下雅敏氏からの情報です。
 TPPで中国包囲網を作り、南シナ海でドンパチやりたかった安倍晋三の思惑は、トランプ大統領がTPPから離脱する大統領令に署名したことで、ポシャってしまいました。なので、ウォールストリート・ジャーナルが「中国の勝利、安倍晋三首相の敗北」としたのは、ある意味でその通りと言えるでしょう。
 これまでは、アメリカの後ろ盾で中国に強硬な態度を取れたわけですが、トランプ大統領から全く相手にされていない状況で、これから安倍政権はどうするつもりなのでしょう。
 トランプ政権は中国との交渉で強気に出てくるでしょうが、戦争する気は全くありません。世界情勢の変化に全くついていけない安倍政権は、出来るだけ早く替えないといけないでしょう。
 スプートニクの記事は重要で価値が高いと思うのですが、ことTPPに関しては、どの記事も的が外れている様に思います。例えば下の記事などは、ほとんど何も言っていないに等しいものです。文末の赤字部分ですが、貿易協定を主権国家同士が結ぶとありますが、TPPは国家の主権を剥奪する貿易協定なのだというところが本質だと思います。そのための仕掛けがISD条項です。要するに、巨大企業が国家の主権を超えた支配力を持つ仕組みがTPPなのです。
 スプートニクでISD条項の危険性を指摘しているのを見たことがありません。スプートニクの記者がTPPの本質を見逃しているか、あるいは何か隠された意図があるのか、どちらかわかりませんが、どちらかと言うと前者ではないかと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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米TPP離脱、安倍首相の敗北-米メデイア
転載元)
24日付の米主要紙は、トランプ米大統領が環太平洋連携協定(TPP)から離脱する大統領令に署名したことを軒並み1面で報じた。「中国の勝利、安倍晋三首相の敗北」(ウォールストリート・ジャーナル)と日本政府の誤算を取り上げた論評があった。共同通信が報じた。 

ウォールストリート紙は社説で、TPPが失敗に終わったことは「米国が世界貿易を主導する立場から退くことを象徴している」と指摘。トランプ大統領が翻意する見込みはないとみて「安倍氏にはプランB(代替案)が必要だ」とした。アジア太平洋諸国は貿易ルールづくりで中国になびくとも予測した。

USAトゥデーは「TPPは米国がアジアで経済的な影響を拡大し、中国の影響を制限する最良の希望だった」と残念がった。一方、雇用を奪うとTPPに反対してきた労働団体トップの歓迎コメントも掲載した。

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米国のTPP拒否はグローバル貿易にとって何を意味するか?
転載元)
ロシア経済発展省貿易交渉課のマクシーム・メドヴェトコフ課長は国際貿易の成長を逃す危険性についてスプートニクからのインタビューに答えた。 

メドヴェトコフ課長はトランプ大統領のTPP離脱の決定はロシアとの二国間貿易コンタクトの拡大には何の影響も及ぼさないとの考えを示している。それよりもはるかに影響が大きいと予想されるのは米国がこの先に取り組む従来の貿易体制の刷新のほうというのがメドヴェトコフ氏の見方。

メドヴェトコフ課長は米国の保護貿易主義の強化について語るのは時期尚早との見方を示し、「とはいえトランプ政権の言い分はいくつかは論理にかなっている。例えば貿易合意義務の遂行に対する管理をはるかに強化する必要性は正しいことであり、公平かつ時期にかなったものだ」と語っている。

米国がTPP参加を拒否したからといって地域パートナーシップのツールは意味を失ったとはいえない。メドヴェトコフ氏は「地域貿易協定が意味を失ったとは思わない。主権国家どうしが結んでいるものであるからこれを禁じることは誰にも出来ない。それぞれにプラスとマイナスがあることは当然であり、十分な根拠付けのある計算が行なわれるべきだ」と語っている。

トランプ大統領が署名 TPP離脱を正式決定 〜大切なのは貿易第一主義ではなくて人権を尊重すること〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 トランプ大統領がTPP離脱の大統領令に署名したことで、“TPPは正式に終わった”ようです。死体を前にしてひょっとしたら生き返るかもしれないと思って、アメリカ抜きのTPPなどと未練がましく言っている人もいるようですが、アメリカ抜きの貿易協定など考えられないので、TPPは終わったと言って良いと思います。
 自由という名がつけば、何でも良いものだと思う錯覚を利用して、自由貿易と言っていますが、実態をみると、例えば農業などは各国が補助金を出していたり、為替操作をして輸出が有利になるように誘導したりして、全く自由貿易ではありません。
一見すると、自由貿易で外国製品が安くなり、庶民はその分恩恵を受けるかに見えますが、その分税収は減り消費税でカバーすることになり、得をするのは輸出をしている大企業のみです。しかも彼らは、利益を内部留保してしまい、社員に還元しません。要するに、ツケはすべて国民持ちだということになります。
 これなら、トランプ大統領が言うように、保護貿易の方がまだずいぶんとマシだという気がします。こうした問題を論じる際に重要な事は、実際に何が起こっているかを専門家がきちんと正直に話すことだと思います。出発点となる正しいデータが与えられていないのに、議論が出来るはずがありません。
 大切なのは貿易第一主義ではなくて、人権を尊重することだと思います。その国のことは、そこに住んでいる人が決めるべきで、そこに住んでいない者、株主や大企業の所有者などが決めるべきではありません。こういう観点で見ると、自由貿易ではなく、フェアトレードが正しい選択なのではないかと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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トランプ大統領が署名 TPP離脱を正式決定(17/01/24)
配信元)


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トランプ大統領 TPPから離脱 大統領令に署名
引用元)
アメリカのトランプ大統領は23日、TPP=環太平洋パートナーシップ協定から離脱するための大統領令に署名し、TPP協定は発効のめどが立たなくなりました。

(中略) 

トランプ大統領は22日、高官の宣誓式で、NAFTA=北米自由貿易協定についても見直しに向けてメキシコやカナダとの協議に入ることに言及しました。

(中略) 

トランプ大統領は、(中略)…TPPは正式に終わった。とても強力な大統領令に署名をしたところだ。TPPは正しい道ではなかった。われわれは交渉参加国と1対1の2国間の経済連携協定を目指す。それはすばらしいものになるだろう」と述べました。

(以下略) 
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